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投資の基本は節約と自己投資だよな
死霊部隊の襲来
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うさぎ族のパーティーの最中、俺のステータスに女神からのメッセージが届く。
『魔将とデーモン、死霊部隊が街に来るから今日は城に泊って』
王にこの事を伝えると王は急いで城に戻っていった。
更に経験値投資の契約をしているうさぎ族が急いで集まり、経験値投資の契約を解除する。
「私も一緒に戦うです!」
「俺も戦う!」
「俺も俺も!」
「駄目だ、皆は自分の身を守って欲しい。レベル10じゃ無駄死にする!」
実際にはレベル10は弱くはない。
だが、うさぎ族の強みは生産力にあり、戦う事ではない。
戦うとしてももっと強くなってからだ。
この王都のネックは生産力の低さだ。
うさぎ族の犠牲を出すのは悪手だ。
俺は街の中央にある王城へと向かった。
王城に着くと勇者パーティーが目に入るが何故か全員離れて立っている。
夜が始まり空が黒く染まると兵士が大急ぎで叫びながら城に入ってきた、
「死霊部隊の大軍が王城に迫りつつあります!」
辺りが騒がしくなり剣戟の音が飛び交う。
始まったか。
「は!俺一人で倒してやるよ!もうお前らはパーティーじゃねーんだ!足を引っ張るなよ!」
賢者リンが馬鹿にするように笑う。
「どうぞご自由に」
聖騎士イツキは2人を無視するように死霊部隊と闘う為前線に向かって行った。
なんだ?喧嘩してパーティーを解散したのか?
3人とも癖が強くて協調性が無いから、そうなっても不思議じゃないか。
本格的に戦闘が始まり、血の匂いがする。
勇者・賢者・聖騎士が外に出て死霊部隊と闘うが、周りの兵士は3人から距離を取る。
そういえば勇者が兵士長をぼこぼこにしたんだったな。
それと奴らは兵士を巻き込んで大技を使いかねない。
俺も前に出ようとするが勇者の放った斬撃が飛んでくる。
ほら危ない!
俺は反射的にステップを踏んで後ろに下がった。
後ろから声が聞こえる。
「王城に死霊部隊が突入してきたああ!」
俺は勇者たちの元を離れ、悲鳴の聞こえた王城の内部に走り出す。
声の方向に走ると多くの兵が倒れている。
兵士長グレスが血を流しながら息を荒くする。
完全に魔物に包囲されている。
やられるのは時間の問題だった。
「ぐ!戦えるのはすでに私一人か!」
広間に戦える者はグレスのみで、孤立していた。
俺はスケルトンを蹴り飛ばす。
吹き飛んだスケルトンは後ろに居た魔物にぶつかり分解するように砕け霧のように消える。
グレスが驚愕する。
「な!君は一体!君は投資家のはずだ!その力はなんだ!その強さはなんだ!?」
俺はグレスにポーションを投げて渡す。
「話は後にしてくれ」
俺は全力で魔物を掴んで投げ飛ばす。
魔物は柱に当たって柱を破壊する。
俺は魔物を縫うように走り、近くにいる魔物を殴っていく。
魔物が倒れ、霧のように消えると魔石が地面に落ちた。
俺は何度も魔物を殴って倒していく。
「ばかな!この大量の魔物を全滅させるというのか!」
グレスが叫んだ。
広間にいるすべての魔物を倒すと、俺はストレージから大量のポーションを取り出した。
「これをみんなに飲ませてくれ!早く!」
時は一刻を争う。
処置が遅れるほど生存率は低くなっていく。
俺とグレスは無言で倒れた兵士にポーションを飲ませる。
幸い死者は少なく、多くの者が助かった。
「君は、その力は一体?」
「俺の戦闘力は100だ。だがこの事は誰にも言わないでくれ。この事は女神と一部の者しか知らない」
グレスがごくりと喉を鳴らす。
「君の、英雄の考えか?」
俺は頷く。
「だが、王にだけは真実を伝える事を許して欲しい!王を裏切るような行為をしたくない!」
グレスが頭を下げる。
「分かった。だが、噂が広まらないようにして欲しい。魔将にばれれば俺が殺されて終わるだろう」
「世界が……終わる。ジュン殿に世界の命運がかかっている」
グレスが呟いた。
そこまでは言ってない。
だがその認識のままでもいいだろう。
俺が立ち去ろうとすると、グレスが声をかけてきた。
「待ってくれ!この余ったポーションを持って行って欲しい」
「それは、うさぎ族からの寄付だ」
「君からではなくか?」
「うさぎ族からの寄付だ。うさぎ族が目の前に居たら同じことをしただろう。それにこのポーションはすべてうさぎ族が作った」
「うさぎ族の勢いが増しているのは感じていた。だが最弱と呼ばれるうさぎ族がこんな大量のポーションを作ったというのか!君たちは裏で一体何を!いや、聞かないでおこう」
俺はその場を立ち去った。
『魔将とデーモン、死霊部隊が街に来るから今日は城に泊って』
王にこの事を伝えると王は急いで城に戻っていった。
更に経験値投資の契約をしているうさぎ族が急いで集まり、経験値投資の契約を解除する。
「私も一緒に戦うです!」
「俺も戦う!」
「俺も俺も!」
「駄目だ、皆は自分の身を守って欲しい。レベル10じゃ無駄死にする!」
実際にはレベル10は弱くはない。
だが、うさぎ族の強みは生産力にあり、戦う事ではない。
戦うとしてももっと強くなってからだ。
この王都のネックは生産力の低さだ。
うさぎ族の犠牲を出すのは悪手だ。
俺は街の中央にある王城へと向かった。
王城に着くと勇者パーティーが目に入るが何故か全員離れて立っている。
夜が始まり空が黒く染まると兵士が大急ぎで叫びながら城に入ってきた、
「死霊部隊の大軍が王城に迫りつつあります!」
辺りが騒がしくなり剣戟の音が飛び交う。
始まったか。
「は!俺一人で倒してやるよ!もうお前らはパーティーじゃねーんだ!足を引っ張るなよ!」
賢者リンが馬鹿にするように笑う。
「どうぞご自由に」
聖騎士イツキは2人を無視するように死霊部隊と闘う為前線に向かって行った。
なんだ?喧嘩してパーティーを解散したのか?
3人とも癖が強くて協調性が無いから、そうなっても不思議じゃないか。
本格的に戦闘が始まり、血の匂いがする。
勇者・賢者・聖騎士が外に出て死霊部隊と闘うが、周りの兵士は3人から距離を取る。
そういえば勇者が兵士長をぼこぼこにしたんだったな。
それと奴らは兵士を巻き込んで大技を使いかねない。
俺も前に出ようとするが勇者の放った斬撃が飛んでくる。
ほら危ない!
俺は反射的にステップを踏んで後ろに下がった。
後ろから声が聞こえる。
「王城に死霊部隊が突入してきたああ!」
俺は勇者たちの元を離れ、悲鳴の聞こえた王城の内部に走り出す。
声の方向に走ると多くの兵が倒れている。
兵士長グレスが血を流しながら息を荒くする。
完全に魔物に包囲されている。
やられるのは時間の問題だった。
「ぐ!戦えるのはすでに私一人か!」
広間に戦える者はグレスのみで、孤立していた。
俺はスケルトンを蹴り飛ばす。
吹き飛んだスケルトンは後ろに居た魔物にぶつかり分解するように砕け霧のように消える。
グレスが驚愕する。
「な!君は一体!君は投資家のはずだ!その力はなんだ!その強さはなんだ!?」
俺はグレスにポーションを投げて渡す。
「話は後にしてくれ」
俺は全力で魔物を掴んで投げ飛ばす。
魔物は柱に当たって柱を破壊する。
俺は魔物を縫うように走り、近くにいる魔物を殴っていく。
魔物が倒れ、霧のように消えると魔石が地面に落ちた。
俺は何度も魔物を殴って倒していく。
「ばかな!この大量の魔物を全滅させるというのか!」
グレスが叫んだ。
広間にいるすべての魔物を倒すと、俺はストレージから大量のポーションを取り出した。
「これをみんなに飲ませてくれ!早く!」
時は一刻を争う。
処置が遅れるほど生存率は低くなっていく。
俺とグレスは無言で倒れた兵士にポーションを飲ませる。
幸い死者は少なく、多くの者が助かった。
「君は、その力は一体?」
「俺の戦闘力は100だ。だがこの事は誰にも言わないでくれ。この事は女神と一部の者しか知らない」
グレスがごくりと喉を鳴らす。
「君の、英雄の考えか?」
俺は頷く。
「だが、王にだけは真実を伝える事を許して欲しい!王を裏切るような行為をしたくない!」
グレスが頭を下げる。
「分かった。だが、噂が広まらないようにして欲しい。魔将にばれれば俺が殺されて終わるだろう」
「世界が……終わる。ジュン殿に世界の命運がかかっている」
グレスが呟いた。
そこまでは言ってない。
だがその認識のままでもいいだろう。
俺が立ち去ろうとすると、グレスが声をかけてきた。
「待ってくれ!この余ったポーションを持って行って欲しい」
「それは、うさぎ族からの寄付だ」
「君からではなくか?」
「うさぎ族からの寄付だ。うさぎ族が目の前に居たら同じことをしただろう。それにこのポーションはすべてうさぎ族が作った」
「うさぎ族の勢いが増しているのは感じていた。だが最弱と呼ばれるうさぎ族がこんな大量のポーションを作ったというのか!君たちは裏で一体何を!いや、聞かないでおこう」
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