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獣人の国
281:可愛らしい私のユウさま3【マイクSIDE】
しおりを挟む湯殿に向かうと
ユウさまは不思議そうな顔をするので
私は「知識と実技を兼ねましょう」と
とお伝えした。
「ユウさまは、ご自身のお身体のことを
あまり良く知っていらっしゃらないご様子ですので」
快感に溺れるのではなく、
ご自身で感じる場所を知ればいい。
ご自身で、快感を知り、
求めることを理解すれば
戸惑うことも、流されることも
少なくなるのではないかと私は思ったのだ。
そしてできれば、
私を求めて下さればーーー。
私は脱衣室でユウさまと
向かい合わせになった。
いつも背中から着衣の着脱は
お手伝いをしていたが、
今日は正面でユウさまのシャツの
ボタンを外す。
私の存在を見ていただきたかったし、
ユウさまが望んで、
このようになっていると
理解して欲しいと思ったからだ。
私は膝を折りながら
シャツのボタンをすべて外した。
すぐにシャツを取らなかったのは、わざとだ。
ユウさまの樹幹は布地の上からでも、
やや勃ちあがっているのがわかる。
先ほど少し触れたが、
固い状態だったので、触れたら
すぐに反応してくださるのは
わかっていた。
だからこそ私は焦らすように、
床に膝を付けて、樹幹の前に顔を寄せた。
「ユウさまのここが
固くなっていらっしゃるのは、
性的に興奮を感じたからだと思われます」
わざと事務的に言う。
そして布地の上から樹幹をゆっくりと撫でた。
「私に……興奮してくださったのでしょう?」
私を求めていると、言って欲しい。
いや、すでに言われていた。
だから確認するように言ったのだが
ユウさまは顔を真っ赤にして、視線を彷徨わせる。
そんな姿さえも、愛しい。
「嬉しいです、ユウさま。
あなた様のそのようなお顔を見ることができるなんて。
それも、私だけに」
布地の上から樹幹を撫でると、
そこはどんどん固くなり、反応し始めた。
「とても……興奮していらっしゃる。
徐々に、固くなられて」
いや、私が興奮しはじめているのだ。
知らずと声がうわずった。
「このままでは窮屈でしょうから
これは脱ぎましょうか」
ユウさまのズボンを脱がして、
私はユウさまを見上げた。
「なんと……美しい」
ボタンをすべて外したシャツからは
ユウさまの白い肌が見えている。
赤い胸の飾りだけが
やけに淫靡に見えるが、
可愛らしいお顔が、
今は神々しく思えて、跪きたくなるほどだ。
しかも、下半身に目を向けると、
美しい神々しいお顔なのに、
薄い下着を、おそらく蜜が出たのだろう。
布地を濡らして樹幹の状態が
露になる姿は、一目見だたけで
襲い掛かりたくなるほどの威力があった。
私は溜まらず、樹幹に頬を寄せる。
頬を擦りつけなかっただけ
褒めて欲しいと思った。
「甘い……匂いがします。
私を引き寄せる……甘美な香りが」
舐めたい。
咄嗟に思った。
「布地をこのように濡らして……
私を、求めて下さっているのですね」
そしてこのようにユウさまが興奮したのは
私に欲情したからだ。
なんと喜ばしいことか。
布地の上から樹幹を撫で、
舌を出したいのを必死で我慢する。
私も自身の欲棒が猛るのを感じたが
それをを押さえ込み、
ユウさまの樹幹を撫で続けていると、
可愛らしいユウさまの膝が震えはじめた。
「あぁ、申し訳ございません。
あまりにもユウさまが可愛らしくて」
私の行為にユウさまを
脅えさせてしまったかもしれない。
私はユウさまの腰をお支えした。
「ユウさま、もう少し味わいたいのですが
お許しを頂けますか?」
本当なら直に舐めたいと思ったが
いきなりだとユウさまを
驚かしてしまうと思い、
私はユウさまが頷くのを待って
布地の上からユウさまの樹幹を舐め上げた。
丁寧に舐め上げると、
もともと薄い下着だったからだろう。
私の唾液で、ユウさまの樹幹は
淫靡な姿を曝け出した。
直に見るよりも、よほど、淫らだ。
樹幹の固い様子も、
可愛らしい姿もすべて浮き彫りになる。
私は物凄く興奮した。
そして舌を這わせると、
布地の上からでもユウさまの樹幹が
ビクビクするのがわかる。
あぁ、ユウさまも興奮されているのだ。
「ユウさま、ご覧ください。
これがユウさまの興奮されたお姿です」
樹幹から顔を上げてユウさまを見たが
ユウさまは顔を真っ赤にして首を振る。
「怖いですか?」
性的に興奮するのが。
そう言う意味で聞いたが、
ユウさまは、恥ずかしい、と答えた。
ならば、と私はユウさまの前で
衣服をすべて脱いだ。
「私も同じです、ユウさま。
ユウさまの前では私はすぐに
このような状態になってしまう」
ユウさまに隠すことなど無い。
そして、私の前では
恥ずかしがる必要などないと
そう伝えたかった。
ただ、私の猛りすぎた欲棒は
正直、恥ずかしいとは思ったが。
「では、次はこのようになった場合
どうすればいいのかを
お教えいたしますね」
努めて冷静に言う。
そうでなければ、ユウさまを
この場で押し倒しそうだった。
私はユウさまの下着をずらして
足の付け根の隙間から指をすべりこませた。
いきなり直に触れて、驚かないようにとの配慮だ。
「このように、優しく握ったり、
先端に触れたり……ユウさまもやってみますか?」
ユウさまに自慰の仕方を教えるなど
背徳感が沸き起こる。
だが、それ以上に興奮している自分もいる。
「え? さ、さわる……?」
ユウさまは驚いた様子だったが、
手を取り導くと、おずおずと樹幹に触れた。
どうやらユウさまは、
ご自身の樹幹にこうして触れたことは
あまり無いように思える。
他の世界から来られたのだから
元の世界と違うことも多いのだろう。
だが今はこの体でユウさまはこの世界に存在している。
ユウさまがこの世界で生きて下さるのであれば、
もうこの体はユウさまのものだ。
だから慣れて欲しいし、
この世界と共に馴染んで欲しい。
私と一緒に生きていくために。
私はユウさまが慣れたであろう頃に
下着を脱ぐように促した。
「ユウさま、どうぞ」
私が脱がすのではなく、
ユウさまの意志で、私を求めて欲しい。
私が乞うからではなく、
ユウさまが、この世界で生きていくことを
選んで欲しい。
そんな思いでユウさまを見つめると、
ユウさまは覚悟を決めたように
下着に手を掛け、一気に下した。
顔を真っ赤にして、
私を見ることは無かったが、
私にはそれだけで十分だった。
私はユウさまの樹幹に
少しだけ頬ずりして、
名残惜しいけれど顔を上げる。
「もっと味わいたいのですが、
ここでは風邪を引いてしまいますね」
いつまでもここにいるわけにはいかない。
湯殿に来たのは、
いつもユウさまが肌を見せる場所だから
脱ぐことに抵抗を感じないと思ったからだ。
それに私が身体を洗って差し上げる場でもあるので
触れられることにも抵抗感は低いだろう。
私はユウさまの樹幹が
先ほどの頬ずりでかなり固く
勃ちあがったことに気が付いたけれど
それに気が付かないふりをして
ユウさまを湯へと連れて行く。
もっとユウさまをじらしたい。
私を求める言葉を言わせたい。
私はそんな邪な思いを秘めながら
ユウさまの身体に温かい湯を掛けた。
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良ければ、ご覧ください。
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ご興味があれば、併せてご覧ください。
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