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新しい世界
65:テーブルで愛される
しおりを挟む広いダイニングテーブルに私は全裸で
押し倒されていた。
足はテーブルからはみ出て
だらん、と床に垂れている。
何度も深く重なる唇に、
そして身体中を這いまわる舌に。
私は抵抗する気も無くなり、
なすがままだ。
それにディランの口元から覗く
犬歯が、ものすごく気になる。
ずっと前から、あんなのあっただろうか。
考えようとしても
すぐにディランの舌に思考が奪われる。
ディランは獣みたいだ。
金聖騎士団のヒヨコたち…
新米聖騎士の二人を私はひそかに
子犬みたいだと思って「わんこ」と
呼んでいたけれど。
ディランはそんな可愛いものではない。
たとえは悪いけれど、
発情期のネコと言えばいいのだろうか。
それとも発情期のイヌだろうか。
とにかく、荒々しく、性急で、
乱暴に私の体内を貪ろうとする。
私の身体に歯型を付けようと咬みつき、
それを怒るとしょんぼりするのに、
すぐに快感を求めて
私を蹂躙しようとする。
キモチイに流されるのは
私の専売特許だったのに、
ディランがそれを上回る。
私も快感に流されやすい祝福があるのに
ディランまでもが流されてしまっては
正直言って、際限がない。
しかも。
しかもだ。
テーブルの上に寝ているので
私は立っているディランにとって
物凄く都合が良いみたいなのだ。
私の身体を舐めるのも、
秘所を突くのも。
無理に小柄な私を抱きかかえることもなく
ひたすら責め立てることができる。
そして今、私は。
捕食者であるディランに
舌なめずりをされながら
見下ろされていた。
両足は大きく開き、
私のソレはすでに
勃ち上がり始めている。
けれど、ソレは
どんなに快感に飲まれても、
何も、でない。
いや、蜜は出るけれど、
精液はでない。
だというのに、
ディランは執拗に私を責める。
精液を出して、飲ませろと
私に快感を押し付けるのだ。
「なぁ、ユウ。
ちょっと調べてみないか」
「……調べる?」
ディランは身をかがめて、
私の股間を面白そうに見る。
「どうやったら、ここから
精液がでるようになるか、だ」
「そ、そんなの…わかるわけない」
「そうか?
だが、だいたい人間の身体は
成人までには精通が起こる。
ユウの身体はまだ幼いかもしれないが
きちんと促せば、出せるかもしれないぜ、
……精液」
なんでディランはそれに拘るのか。
「出なくても…いいよ」
必要とは思えないし。
そう言ってみたものの、
ディランはダメだ、と首を振る。
「俺はユウが俺以外のヤツに
愛されることは認める。
だがユウの初めての精液は
俺のものだ」
これ、聞きようによっては
ただの変態の言葉に聞こえるんだけど。
マイクのこと、言えないんじゃないの?
ってもちろん声には出さずに
私は心の中で呟いた。
「受け入れる側の話を
俺は思い出したんだが。
なかにキモチイイの
スイッチがあるらしいぜ」
つーっと内腿を撫でていたディランの
指が、私の秘所に触れる。
ようやく落ち着いてきたのに、
その感触だけで、また蜜が溢れそうになる。
「どこか、探してみようか」
指が1本、もぐりこんだ。
ぐりぐりと肉壁を指が刺激する。
「入口付近かもしれないな」
指が2本に増える。
そして3本になった時、不意に体が震えた。
「ここか? キモチイイか?」
ディランの指が、その場所を執拗に押す。
私は体の奥からビリビリと震え、
キモチイイのかよくわからない感覚に襲われる。
「ああ、すげぇ」
どろどろと蜜が溢れていくのがわかる。
でも、止まらない。
ガシュガシュと指を抜き差しされ
ディランは私の勃ったモノに
視線を向けた。
だが、そこには触れない。
その下の袋に口を寄せ、
指の動きはそのままにペロリ、と袋を舐めた。
「精液はここで作られるらしい」
ディランは袋を口に入れた。
コロコロと舌でねぶられ、
私は自然と腰が動く。
袋から舌が離れると
今度は袋の付近からつーっと上へと
舌が這う。
何度も下から舐め上げられ
私は快感に悶えた。
何度も腰を上下に動かし、
解放に向かって体を揺らす。
「イきそうか?」
って聞かれたけど、
言葉も出ない。
キモチイイしか感じない。
何かがせり上がってきて、
私はそのまま、何かを開放した。
温かい体液が、私の肌を濡らしていく。
勢いよく何かが出て、
その後は、とろとろと零れ落ちた。
「可愛くイけたな、ユウ」
ディランに髪を撫でられた。
「だが、射精は無理か」
蜜が出たのだろうか。
物凄い解放感で、
確かめることさえできない。
ディランは私の身体を抱き上げる。
「なぁ、ユウ。見てろよ」
ディランは私をテーブルに座らせた。
目の前には猛ったディランの欲棒がある。
私の目の前でディランは
その欲棒を扱いた。
男の人の自慰など見るのは初めてで
私は驚いた。
けれど、何故か目をそらせない。
見てろ、と言うディランの言葉に従い、
私はディランの欲棒がどんどん反り返り、
血管を浮かせるのを見つめる。
そして…
その先端から、精液が出るのを見届けた。
ああやって、私の中が精液に満たされるのか。
ディランの出した液は
私の身体にかかった。
私の胸や腹に精液は飛び散ったが、
ディランはまだ扱いている。
「ユウ、足を広げて」
私は言われるがまま、
両足を広げた。
「そのまま寝て」
言われるままに、テーブルに横になる。
ディランは私に触れるぐらいまで
近づくと、扱いていた手を
さらに早くした。
すると、先ほど出したばかりなのに、
まだ残っていたのだろうか。
私のモノにディランの精液がかかった。
熱くねっとりしたものが、絡みつく。
ディランはそのまま、その欲棒を
私のモノに擦り合わせてきた。
ねっとりしたものが糸を引くように
擦られる度にぐちゃぐちゃと音を立てる。
私のモノからは
どんどん蜜が溢れてきていて、
やわらかかったはずのディランの欲棒は
どんどん固くなっていく。
射精したばかりだというのに
ディランの育ち始めた欲棒に
私は驚いた。
精液って、一度放ったら
しばらくは出ないんじゃないの?
って思ったけれど。
私の体は精液を出したことが無いし、
よくわからない。
こういうのも個人差なのだろうか。
こうなってくると、
私はふたたび、ディランと
気持ち良くなりたいと思えてくる。
今まで幾度となく抱きつぶされてきた経験はあるが、
ディランのように、獣のように盛ったことは
一度もなかった。
おかしなループにハマっていると思う。
でも、抜け出せない。
私はディランの大きな手で
モノを扱かれ、喘いでしまう。
「可愛いぜ、ユウ。
何度でもイけばいい」
私のモノから蜜がまた溢れるのを見て
ディランは手を離す。
そして蜜で濡れた手で自分の欲棒を掴み
私の秘所に導いた。
あぁ、また貫かれる。
秘所の周囲をディランの欲棒の
先端が焦らせるように彷徨う。
何度も入口に触れるのに、
決して入ろうとはしない。
入口に触れたかと思うと、
内股に触れたり、固い棒のまま
私の双丘を撫でたり叩いたりする。
早く入れて欲しいのに。
なかなか、欲しい快感を味わえない。
「いいな、ユウが俺を欲しがるのを見るのは」
うっとりとした声がする。
「俺を見るユウの瞳に、ゾクゾクする」
ディランは笑った。
「でも、俺もそろそろ限界」
私の両足が掴まれたかと思うと、
いきなり欲棒に貫かれた。
突然のことに、息が詰まる。
「あーっ、なんでこんなにイイんだよっ」
ディランが深く、深く私を突く。
浅い場所を何度か付いたかと思うと、
今度は深い場所を探ってくる。
こうなると、私は涎を垂らし、
喘ぐことしかできない。
苦しいのか、キモチイイのかわからない。
ただ、また何かがせり上がってきて、
こぽこぽと蜜が溢れるのだけは、わかる。
「ユウ、ユウ、ユウ」
名前を呼ばれ、抱きしめられて。
その強さに体がこわばり、
力を入れてしまったが、
ディランはそれさえも快感になるらしい。
キモチイイと何度も言われ、
打ち付けられる腰と深く突きあげられる欲棒と。
そして何度目かの蜜しかでない絶頂を迎え、
私は気を失ってしまった。
気を失ってもなお、
ディランが私の身体を貪っていたことを、
私は、知らない。
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