【R18】完結・女なのにBL世界?!「いらない子」が溺愛に堕ちる!

たたら

文字の大きさ
157 / 208
エピソード集<R18>

お披露目からの裸体盛…?

しおりを挟む






色々あったけど、
ようやく私が『女神の愛し子』
としてお披露目されることになった。


王宮が主体になるとか、
神殿がどうとか。


王子様の嫁だとか。
いやいや、宰相の息子か、
王弟の息子の嫁がいいとか。


それどころか、
神殿の象徴となるか、
教皇の孫と結婚するか。


とにかく話が大きくなって
私は遠い目をしてしまったんだけど。


結局は、今のまま。

私は金聖騎士団の
マスコット的な存在で、
王宮にも神殿にも属さない、
ってことで決まった。

なにより、
国中に『女神の愛し子』が
現れたって噂になっていて、
これ以上、お披露目を
しないわけにはいかなくなったようだ。


私は権力争いには
全く興味が無かったし、
お披露目とか嫌だなーって
思っていたのだけど。

このお披露目は、
私が思っていたような
元の世界で言う式典の
ようなものではなくて。

国中の人たちが集まって
一番強い人を決める剣術大会の時に
王様がちょっとだけ私の話をする

というような内容だった。

良かった。

ついでに私は…
じつは、ワクワクしていた。


だって、剣術大会ってことは
ヴァレリアンたちが
戦うってことでしょ?


模擬試合らしいから
命の心配はいらないし、
皆のカッコいいところが見てみたい。


あまりにも楽しみだったから
当日の朝、侍従さんたちが
王宮から迎えに来て、


白いレースの…
ウエディングドレスみたいな
服を着せられても。

白い大きなベールを
かぶせられても、
何も思わなかった。


そんなものだって
思ってたから。


それにベールは
黒目黒髪を隠すためかな、
って思ってたし。

それにお化粧も
してもらったのだ。

元の世界では
地味に生きてたので、
他の人にしてもらう
お化粧は驚きの出来栄えだった。


もともと勇くんの顔は
ハンサム…というか
綺麗な顔立ちだったので
化粧映えが凄い!


自分の顔だってことを
忘れてしまうぐらいに
美人顔になった。


こんな綺麗になるなら
元の世界でも
お化粧すればよかったかな、
って思ったけど、

元が違うから元の世界の
私の顔ではこんなに
綺麗にはならないかも。


鏡を見ながら
そんなことを思っていたら、
クスっ、と笑われた。


お化粧をしてくれていた
ジュリさん…バーナードの
婚約者さんが、
くすくすと私を見ている。


「いろんな顔をしてますね」


って言われて、
てへ、って笑ってみた。

「お化粧って
あまりしたことなかったので
驚きました」


素直に言うと、
ジュリさんは良ければ
毎日でもお手伝いしますよ、
って言ってくれる。


さすがに申し訳ないから
それはお願いできないけど。

やり方教えてください、って
言ったら、喜んで。
って言ってくれた。

良かった。

ジュリさんは薬草とかの
研究をしていて、
じつは物凄い博士らしい。

でもその傍ら、
化粧品も薬品と同じだからと
化粧品を作ることにも
力を入れて作っているんだって。

しかも薬だけでなく
化粧品も手広く販売しているので
実家はかなりの大金持ちらしい。

以前、バーナードに
王家とか神殿とか関係なく、
バーナードとジュリさんの子どもに
ならないか、って誘われたとき、

そんなことできないって
遠慮してしまったけど。

もしかしたら
金銭的には養子にしてもらっても
問題なかったかもしれない。


ジュリさんは
化粧品を作るのが専門だから
お化粧するのは得意じゃないとか
言ってたけれど。

出来栄えは
メークアップアーティストだと
胸を張って言えるほどだし、
思い切って売り出しちゃえば?


なんて思ったりもした。


でもそれを言ったら、
私の腕前が良いのではなくて
ユウさまが綺麗なんです。

なんて言われてしまう。


ジュリさんは美人だし
謙虚だし、優しいし、
男の人だけど可愛い物が好きだし。

バーナードが羨ましい!


そもそも、
私のこのお化粧だって、
知らない人に肌を触られるのが
嫌だって、駄々をこねたら

バーナードがジュリさんを
連れて来てくれることに
なったのだから。

急な私の依頼にも
快く引き受けてくれるなんて
ジュリさんは本当に優しい。

私がジュリさんと
結婚したい。

ジュリさんをお嫁に欲しい!

って笑ったら、
ジュリさんは声を潜めて
「その話はここだけですよ」
って言った。


急に真剣な声になるので
驚いたら

「ヤキモチも大変ですから」

って言われた。

バーナードも
ヤキモチなんて焼くんだ。

ちょっと意外だ。

なんでも受け入れてくれる
お兄ちゃんみたいだと
思っていたけれど。

好きな人にはやっぱり
違うんだ。

へーって、にまにま笑ったら、
ジュリさんはちょっとだけ
困った顔をした。

「ヤキモチを焼くのは
私の婚約者じゃないですよ?」


「ん?」


じゃあ、誰が…

って思った時、
部屋の扉を乱暴に叩く音がして、
カーティスが部屋に入ってきた。

いや、返事してないのに
ドアを開けるのはどうなの?

というか、
ノックの意味がない。


「ユウ!
すごく綺麗だ!」

カーティスは、感激したように言い
私に抱きついて来る。

が、その腕が私に届く前に、

「着崩れするから触るな」

と、一緒に入ってきた
スタンリーが止めてくれる。

「こんなに綺麗なのに、
お披露目前から着崩してどうする」

って、褒めてくれてるんだよね。
スタンリーも。

ちょっと照れ屋で
他人の前ではツンデレっぽく
なるけれど、褒めてくれるのは嬉しい。


「このまま結婚式ができそうだな」

その後ろから入ってきた
ヴァレリアンが私を見て笑った。


「わーっ!ユウちゃん、
可愛い! 綺麗! 」

とヴァレリアンの
すぐ後ろからエルヴィンが
部屋に入ってくる。

すぐそばにケインもいたけど
ケインは何故か顔を真っ赤にして
私から視線を外した。


「すごいな、ユウ。
ジュリもありがとう」

最後にバーナードが来て、
ジュリさんの傍に立った。

うん。
お似合いの二人だ。

「よし、行くか」

ヴァレリアンの声で
私たちは会場に向かう。

途中でジュリさんと別れた。

私たちが行く観覧席は
王族とか、そういう人たちの
特別席だからジュリさんは
一緒には行けないらしい。

代わりに、今日はこの後、
バーナードは明日まで
休暇になるから一緒に帰るらしい。


いいなー。
デートだ。


そんな話を聞きながら
私たちは会場に来た。

大きな円い運動場をぐるりと
観覧席が囲っている。

元の世界に会った
コロシアムみたいだと思った。

私は王様たちの席の
真反対の場所に案内された。

運動場は少し遠いけど、
試合中に、相手に弾かれた剣が
飛んでくることもあるから
近くで見ることはできないらしい。


いくら模擬戦でも、
そういう危険性はあるだ。

みんな、大丈夫かな?

って、隣に座っている
ヴァレリアンをちらりと見る。

「どうした?」


視線に気づいたヴァレリアンが
私を見る。

「ヴァレリアンたちも
試合をするんだよね?

怪我しないように気を付けてね」

「あ?
俺たちは出場しないぞ?」

「え?」

「ユウの護衛があるからね」

ヴァレリアンと反対側の
隣に座ってたカーティスが
私の問いにすぐに返事をしてくれた。


そういえば、
カーティスもヴァレリアンも
聖騎士の制服を着ていない。

王子と王弟の息子として
私のそばに座っているみたいだ。

スタンリーも、
私の傍に立っていたけど
聖騎士の制服ではない。

3人とも白い服で…
物凄くかっこよかった。


ヴァレリアンは、
ちょっとワイルドな感じで
襟元が大きく開いている服で、

カーティスは童話に出てくる
王子様そのものの、
優しい雰囲気を醸し出している。

スタンリーは2人とは違って
真っ白ではないけれど、
襟や袖になど、ところどころに
黒い線が入っていて、
スタイリッシュでカッコいい。

しかも全員、ボタンが黒で
元の世界だとお葬式!?
って思うところだけれど。

3人が着たら、かっこよすぎて、
写真を撮ったら
このまま結婚式場の
パンフレットに載せれそうだと思ってしまう。

バーナードやエルヴィン、
ケインは、同じように…

いや、いつもの制服ではなくて
やっぱり白で、ボタンが黒い
制服を着ていた。

うん。
騎士の制服だと思う…形は。

でも、特別注文したんだろうか。
私とお揃いみたいな制服だ。

なんだろ。
みんな、白いタキシードっぽい、
並んだら結婚式みたいって
思うような…服。

これで教会にいたら
勘違いしちゃうよ? 絶対。

「しかし、視線が凄いな」

スタンリーが私の傍に立った。

「ユウは俺たちのもんだって
示してるのに、
まだ横やりを入れる気か?」

ヴァレリアンが物騒なことを言う。

なに?って思ったら、
エルヴィンがそっと耳打ちをしてくれた。

私の衣装も、
金聖騎士団の制服も、
私とお揃いにすることで、
貴族の人とか、神殿の人たちを
けん制してるんだって。

しかも『お揃い』のこの衣装、
本当に結婚式の時に着る服と
同じらしい。

なにそれ、私は
金聖騎士団の花嫁ってこと?

恥ずかしすぎるっ!

羞恥に悶えてると
バーナードが来て、
ヴァレリアンに何か耳打ちした。

「どうしたの?」

ヴァレリアンではなく、
バーナードに聞く。

「いや…」

歯切れが悪い。

ヴァレリアンもカーティスと
スタンリーに目配せをして
私から少し離れた。

「何かあった?」

「いや、心配するような
ことはないが…

陛下が、ちょっとな」

「陛下って、
カーティスのお父さん?」

「あぁ、良い方なんだが、
子煩悩な方でな」

……?

子煩悩って良いことだと思うけど。

首を傾げる私に
バーナードは苦笑して、
大丈夫だ、って笑った。

そして一歩下がっていた
ケインとエルヴィンに
私の横に立つように指示を出す。

「何があってもユウを守れ」

ってバーナードの声に
なんか、緊張してしまった。

何が起ころうとしているワケ?







しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜

レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」 魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。 彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。

星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。 前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。 だが図書室の記録が冤罪を覆す。 そしてレイは知る。 聖女ディーンの本当の名はアキラ。 同じ日本から来た存在だった。 帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。 秘密を共有した二人は、友達になる。 人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件

白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。 最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。 いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

処理中です...