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愛とエロはゆっくりはぐくみましょう
60:くまさんと……【バーナードSIDE】
しおりを挟む酔ったユウの体を支えた瞬間、
唇が重なった。
キス…というよりは、
唇がぶつかって…
小動物に咬みつかれたような感覚だった。
軽い痛みと、衝撃と。
そして柔らかいユウの唇に驚いたが
そこに欲情が紛れ込むとは思わなかった。
そう、俺は、ユウに対して
性欲は全く感じてはいなかった。
そんな目で見たこともなければ、
おそらくユウに無体なことをしたであろう
ヴァレリアンを呆れた視線で見ていた。
なのに。
俺はユウを膝に乗せたまま…
何度も、唇を重ねた。
そうしたい、
そうしなければならない衝動に駆られたのだ。
ユウに口づけ、
そんな自分の行動が信じられず。
ユウを見てしまうと、
また口づけてしまいたくなる。
俺は自分自身がおかしくなってしまった
ように感じた。
ユウはそんな俺を受け入れてくれている。
俺の腕は確かにユウの腕を掴んでいるが
逃げれない力ではないはずなのに。
幾度目かの口付けで、
俺はようやく、理性を総動員することができた。
なんとか腕の力を緩める。
すると、ユウは俺の膝から下り…
ようとしたが、酔っているからだろう。
がくり、と膝が折れた。
慌てて抱き留めてやると、
もう…ダメだった。
「すまな…い…止まれ…そうにない」
甘い匂いが、俺の理性を奪う。
白くやわらかい皮膚を舐めたくて。
俺はユウを抱き上げたまま
ベットに押し倒した。
ダメだ、と思う。
思うのに止まらない。
必死でやめようと思うのだが、
ユウの唇を、舌を、肌を。
すべてを舐めまわしたくなる。
俺は性欲は強い方ではない。
聖騎士団の遠征では、
隊によっては娼館に寄ったり
酒場で相手を見繕うようなことも
あるようだったが。
そもそも、団長が王族で
王子が在籍している
金聖騎士団でそんなことが
できるはずもない。
若いヒヨコたちは
我慢しているかもしれないが、
ヴァレリアンをはじめ
俺たち年長者は
そういうことも
自分で律することも重要と教え込まれていた。
……金聖騎士団が発足する前に所属していた
恐ろしく厳しい、くそじじい団長の元で。
だから金聖騎士団では
娼館などに寄ることはなかったし、
酒場で相手を求めることもなかった。
俺もそれで不自由を感じたことはない。
任務が終われば、婚約者と会えるし。
彼とは…幾度かは、愛し合ったことがあった。
このまま結婚することは
互いに了承していたし、
若いころはそれなりに…
お互いに愛しあいたい時期もあったが
最近はゆっくり会う機会がなく、
確かにご無沙汰ではあったけれど。
だからと言って、誰かを抱きたいほど
溜まっているとは思わなかったし、
ましてや、ユウを。
自分の欲の対象として見るなど
考えたこともなかった。
なのに…何故、俺は
こんなにユウが欲しいのだろうか。
ユウに触れ、唇を重ね、舌を絡め。
それでも頭のどこかで、『違う』と警鐘が鳴る。
ダメだ、と。
自分を律しなければならない、と。
俺は金聖騎士団の【盾】だ。
その俺が…ユウを傷つけるなど、
あっては無らないことだ。
必死で自戒し、俺は自分の欲望を押さえ込む。
そんな俺の腕を、ユウは掴んだ。
俺を引き寄せ、背中に腕を回してくる。
「ごめんね…巻き込んで」
何を言っているのか、
意味がわからない。
だが。
「バーナードは悪くない。
何も考えなくていいから…
我慢せずに……して?」
甘えるように。
すがるように。
そんなことを耳元で言われて、
ユウがそんなことを言うとは思わなくて。
可愛い弟に、
「そんなことを言ってはいけない」と
言いたくなって、顔を上げて。
ユウと視線が重なった。
瞬間、俺の理性は吹き飛んだ。
何故だかわからない。
ただ、ユウの吸い込まれそうな、
すべてを曝け出したくなる…
曝け出してもなお、
受け止めてもらえそうな漆黒の瞳に
俺はすべてを。
【盾】だからと抑え込んでいたすべてを
ユウに吐き出してしまい衝動に駆られた。
カチっと、俺の中で何かが動いた。
押さえきれない…【何か】が溢れだす。
これを、もう俺は止めれない。
押さえることができない。
だが。
ユウなら。
ユウになら、吐き出しても
受け止めてもらえるような気がした。
そこからは夢中だった。
ずっと可愛い、と
弟のようだと思っていたユウの
肌に俺は吸い付いた。
ユウの腕には、俺が強く
握ってしまっていたせいか、
赤く…指の跡が残っている。
けれどもユウは痛いとも言わず、
ただ、俺を受け入れてくれている。
それが嬉しくて。
けれども、傷つけたくなくて。
俺は必死で、できるだけゆっくり
ユウの肌を味わった。
この肌を…ヴァレリアンも
味わったのだろうか。
……あの連れ込み宿で。
嫉妬にも似た感情が沸き起こり、
俺はユウの胸の突起に触れる。
指の腹で抑え、摘まんでいると、
ユウは小刻みに震える。
小さな動物が…快感におびえているようだ。
「いいから…感じて…声を出して」
優しく言ってみると、
ユウの唇が動く。
片方の胸の突起をいじりながら、
もう片方を口に入れ転がすと、
ようやくユウの口から悲鳴のような…
けれど、甘い声が出た。
可愛い、と思う。
快感に慣れていない体だ。
俺はユウの突起を舐めながら、
ユウの下半身に触れる。
ユウは萎えたままだったが、
それでも固くなりはじめていた。
ユウも気持ちがいいんだと
そう思って安堵した。
夢中でむしゃぶりたくなるのを押さえ、
俺は顔を上げた。
ユウの体は小さく、
身長は俺の胸あたりまでしかない。
こんな小さな子に
俺は何をするつもりなのだと
そう思えたのは一瞬だった。
ユウの体を見下ろして、
逆にユウの小さな体を貫きたい。
小さな体に、俺のモノを
教え込みたいという欲望が
あっという間に俺の理性を凌駕した。
幼い体に快感を教え、
溺れさせたい。
そんな背徳感が背中を駆ける。
冷静に考えると、
普段の俺であれば絶対に忌避すべき感情だ。
だが、無理だった。
俺はシーツを握り、
脅えるように…けれども快感で
震えるユウを見ながら、
掴んでいたユウの萎えた樹幹を咥えた。
「ひぁ…っ!」
ユウの足がもがく。
俺はその足を両手の肘で抑え込んで、
小さく可愛い樹幹のすべてを口に入れた。
……甘い。
驚くことに、ユウの樹幹は甘かった。
口から出して、先端から零れてきている
透明な蜜を舐めてみる。
やはり、甘い。
部屋の甘い香りは、
ユウの蜜が出しているようだ。
そう思ったとき、
こぽり、と甘い匂いが増した。
匂いの元は、ユウの双丘の…
奥のようだった。
惹かれるまま、双丘に指を濡らすと
すでに甘い液で濡れている。
ユウの膝を曲げるように
足をユウの羞恥に染まった胸に押し付けて
俺は双丘を覗き込んだ。
すると、ユウは双丘の奥…
小さな蕾から、甘い蜜を溢れさせていた。
まだ触れていない場所から、
透明の蜜をこぼす姿に、
驚きはするが、愛おさも感じる。
俺に…ユウは感じてくれていたのか、と。
俺は指で蕾に触れた。
俺は自分の体のデカさも知っているし、
指の太さも、おそらく、通常の
成人男性よりは太く大きいことも知っている。
本当ならいまずぐ
欲棒をユウに押し込みたいが
慣らさなければならないことは理解している。
だから俺は、はやる気持ちをおさえ、
ユウの蜜を指ですくい、
そのまま、指を蕾に押し付けた。
そこは、軽く押しただけなのに、
俺の指をすぐに飲み込んだ。
「ふ…ぁぁ」と
ユウが甘い声を挙げる。
痛くはなさそうなので、
指を2本にして、ユウの蕾を
割り開いてみた。
すると…開いた蕾から、
とぷとぷと、蜜が溢れ出た。
……えろい。
こんな…生き物、見たことが無い。
可愛くて、
甘い菓子のような生き物だと思っていたのに。
この世にあるどんな生き物よりも、
エロく、扇情的で、【雄】を駆り立てる。
俺は蜜を味わいたくて、
割り開いた蕾に舌を入れた。
じゅる、っと舐めると、
ユウの細い足が、あがく。
刺激が強いのだろう。
足を高く上げて
逃げようとしたのかもしれない。
だが、俺はユウの両足を
押さえつけた。
ユウの蕾は甘く、
舐めても舐めでも、蜜が溢れる。
俺はもっと奥を味わいたくなり、
舌の代わりに指を…中まで入れた。
ユウの中は熱く、狭い。
溢れ続ける蜜が無ければ、
きっとユウを傷つけてしまっただろう。
俺は指の本数を増やし、
ユウの体内を慣らしていく。
とはいえ、ユウの狭い体内に
3本目の指を入れた時、
俺は正直、もう自分を押さえられなかった。
欲棒は固く、猛り、
どくどくと脈打っている。
指を引き抜き、俺はユウの体を押さえつけた。
じわじわ、生殺しのように
ユウの体の中に入るより、
いっきに貫いた方が…
俺も、ユウも、楽かもしれない。
と、思ったのは、
言い訳かもしれないが。
俺は体を起こした。
ユウの両足を押さえつけていたせいか、
俺が手を置いていた場所は赤くうっ血している。
本来なら罪悪感が感じるそんな状態でも
俺の感覚はどこか麻痺していて…
……煽られた。
俺はユウの太ももを掴んだ。
逃げられないように抑え込む。
突然、乱暴な動きに
ユウは驚いたような感じだったが、
もちろん、止まれない。
「ひ…ぁああぁぁぁ!!」
一気に、ユウを貫いた。
ユウが必死で俺にしがみついてくる。
こんな時でさえ、
俺を頼ってくるのかと。
俺は征服欲を満たされるのを感じ、
夢中で腰をユウに叩きつけた。
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