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番外編<SIDE勇>
15:BLの世界って、やっぱり美形?
しおりを挟む僕はふわふわした気分で眠っていた。
眠っているのは、わかった。
まだ酔ってるのかな?
でも、僕…真翔さんにキスされた、
それは覚えている。
真翔さんは僕のこと、好きって言ってくれた。
物凄く嬉しかった。
でも、僕。
今は悠子ちゃんだし、
真翔さんは、悠子ちゃんのことが
好きなのかな?
それとも本当に僕のこと、
好きになってくれたのかな?
真翔さんは悠子ちゃんと会ってないから、
僕のこと…好きってことだよね。
でも、僕…もう死んじゃってるし。
どうしよう。
うぇ、ってまた涙がでた。
どうしよう、悠子ちゃん。
僕、真翔さんのこと、好きなんだ。
でも、僕は死んでて…
悠子ちゃんの身体で、真翔さんと
キス、してしまった。
絶対、悠子ちゃんもキスなんて
したことなかったよね?
ごめんね。
ごめん!
悠子ちゃんだって女の子だもん。
きっと恋とかして、
初めてのキスに夢を持ってたはずなのに。
ごめん…なさい。
そういえば、僕、
悠子ちゃんの家を真翔さんに
教えてしまった。
どうしよう。
悠子ちゃん。
こんな時、僕が頼れるのは
悠子ちゃんしかいないのに。
僕のせいで、悠子ちゃんはいない。
悠子ちゃん、
お姉…ちゃん。
ぼろぼろと涙がでる。
そして、ふと。
今いる夢の場所が、真っ白い空間だと気が付いた。
これ、きっとあの女神さんの世界だ。
「女神さん!」
僕は女神さんを呼んだ。
でも、誰もいない。
「女神さん!
お姉ちゃん!」
必死で呼んだ。
そしたら…
『わしは忙しいから、一人で何とかするがいい』
って女神さんの声がした。
え?
って思ったら、目の前に
大きな樹木があった。
白い花が咲いていて…この樹、知ってる。
真翔さんと一緒に良く行く公園の
ベンチの横にある樹だ。
寒い冬なのに、
小さな…白い桜みたいな花が咲いていて
珍しいな、って思ってたんだ。
しかも、その花は、
最初は何もなかった樹なのに、
僕が真翔さんと一緒に公園に行くたびに
花の数が増えているような気がした。
不思議な花。
もしかして…あの花、
女神さんの花だったのかな?
女神さんは、僕のこと…
見ていてくれたのかな?
白い花に手を伸ばして
僕は触った。
『世界がまた歪むので
長居は無理じゃぞ!』
って突然、また女神さんの声がする。
途端、ぐらり、と視界がゆがむ。
え?
夢なのに、また眠っちゃうの?
って思ったら、僕は今度は
真っ暗な空間にいた。
膝を抱えた状態で、
僕は目を凝らしてみる。
女神さんの世界じゃない。
じゃあ、ここは?
ふと、悠子ちゃんの声が聞こえた気がした。
「お姉…ちゃん?
悠子ちゃん?」
ごめん…なさい。
僕は泣きながら謝った。
悠子ちゃんには会えないかもしれないけど、
僕は悠子ちゃんの声にひたすら謝る。
「悠子ちゃん」
僕は泣きながら手を伸ばした。
そしたら…急に視界が開けた。
え?
って思ったら、大きな悠子ちゃんが
目の前にいた。
僕は夢中で悠子ちゃんにしがみつく…
つもりだったけど、無理だった。
だって、僕の体は物凄く
小さくなっていたからだ。
背中には羽が生えていて、
僕は自然と羽を動かし、
悠子ちゃんの頬にしがみついていたみたいだ。
すごい。
これが女神さんの力なのかな。
ありがとう。
僕、悠子ちゃんと会えたよ!
僕は泣きながら、悠子ちゃんに謝った。
悠子ちゃんに会って
謝りたいって思ったから
きっと女神さんはここに連れてきてくれたんだね。
僕がわんわん泣いていたからか、
悠子ちゃんは相変わらず優しくて
肩に乗ってる僕の頬を指でつついた。
それが嬉しくて、
僕は悠子ちゃんにしがみつく。
そしたら…
とても大きな…綺麗な男の人たちが
僕をじっと見つめていた。
なんだろう?
この人たち、綺麗な顔だけど
ちょっと怖い。
金髪の…とっても綺麗な男の人が
いきなり僕を摘まみ上げようとして
僕は慌てたけど、それを悠子ちゃんが止めてくれた。
そして僕を紹介してくれる。
「私が生きていく理由をくれた子です。
って言われて、
僕と同じことを思ってくれてた!って
嬉しくなって。
僕は
「僕も、僕も大好きーっ」と叫んで
また泣いてしまった。
それから僕たちは
小さな部屋に連れていかれて
紅茶を飲んだ。
僕は小さかったから、
悠子ちゃんのティースプーンに
紅茶を入れてもらって、
ふーふー息を吹きかけてから飲んだ。
熱かったら怖いもんね。
そして僕は…。
悠子ちゃんにすべてを話した。
工場のおばちゃんのこと。
おばちゃんの息子さん…
真翔さんと会ったこと。
真翔さんは優しくて、
悠子ちゃんみたいに思えたこと。
悠子ちゃんは驚いて、
僕が騙されてるんじゃないかって
心配してくれたけど。
そんなことはないと思う。
でも、僕は…
悠子ちゃんの身体で、勝手に恋をして。
僕はもう死んでいるのに。
悠子ちゃんの人生を進めてしまっている。
僕はただ、悠子ちゃんが
この世界にいる間のだけの
ただのスペアのハズだったのに。
僕は…本当にバカだ。
悠子ちゃんは、頑張ってくれているのに
僕だけ恋して…真翔さんに
好きって言ってもらって幸せを感じて。
それは悠子ちゃんがこの世界に来てくれて
僕に体を貸してくれているからなのに。
もっと、違う生き方をすればよかった。
あんな…くだらないことで
なんで、僕は死んでしまったのだろう。
僕の人生は、どうでもよくなかったのに。
なんであの時、過去ばかりを見て
すべてをあきらめてしまったんだろう。
僕が泣いて泣いて。
打ちのめされていると、
悠子ちゃんが僕の頬を人差し指でつついた。
「勇くん、
私は…勇くんがいてくれてよかったよ」
そんなことを言ってくれる。
迷惑ばかりかけてたのに…?
悠子ちゃんは、僕がいたから
頑張れた、って言ってくれた。
僕が甘えてくれたから、
頼ってくれたのが嬉しかったって。
悠子ちゃんがいつも頑張ってたのは
確かに僕のせいだったけど。
それは悠子ちゃんも
望んでいたことなんだって。
でも。
それは…随分と歪んだ関係なんだって
僕もわかった。
こんなことが無かったら、
きっと気が付かなかったけど。
僕と悠子ちゃんはとても似ていて。
どちらかがいないと、
生きていけない…そんな関係だったんだ。
いびつだけど、
互いに生きるのに必要な、大切なひと。
僕は…悠子ちゃんからも
そんな存在を…『僕』を奪ってしまった。
悔しくて、辛い。
なんで僕は、あの時死を選んだのだろう。
「勇くん。最初に女神ちゃんが言ってたこと、覚えてる?」
急に悠子ちゃんが僕を優しく見つめてきた。
「女神さん?」
「うん、最初にね、私がこの世界に来るときの約束で、
この世界の崩壊を止めることができたら、
私は元の世界に帰ることもできるし、
そのまま、この世界で生きてもいい、っていってたでしょ?」
そういえば、そんなこと言ってた。
でも僕は、悠子ちゃんがこの世界で
生きていく未来なんて、考えたこともない。
だって、こんな知らない世界で
一人で生きるなんて、絶対に無理だ。
でも、悠子ちゃんは
驚くようなことを言った。
「私がこのままこの世界で生きたら、
勇くんは私の身体で…元の世界で、
私の寿命が尽きるまでは生きれるんじゃないかな」
「そ…んな…」
絶対だめだって思った。
悠子ちゃんが僕の犠牲になるなんて。
「ダメだよ、僕、悠子ちゃんに迷惑ばっかりかけて、
そのうえ、僕のために、元の世界に帰れなくなくなるなんて…」
「冷静に考えたらそうなんだけどね」
悠子ちゃんは、笑った。
「私の帰る場所って、元の世界じゃなくなるかも」
え?
「それって……。
あ、この世界って、男の人と
恋愛する世界って女神さんが言ってた…けど」
もしかしたら、悠子ちゃんも
好きな人ができたの…かな?
僕は悠子ちゃんの身体だから、
真翔さんと恋愛するのに困ることは
なかったけれど。
悠子ちゃんは僕の身体だから
男の身体だ。
でも、この世界は男の人しかいないって
女神さんは言ってたよね?
そしたら…
僕は男の人と恋愛なんか
できないって思ってたけど。
悠子ちゃんは抵抗なかったのかも。
そう思って…でも、僕は
男の人と恋愛なんて無理って
泣いて、悠子ちゃんにこの世界に
来てもらったのに。
結局、男の…真翔さんのことを
好きになってるじゃん、
って思ってしまった。
やっぱり落ち込んでしまう。
でも、過去ばかり振り返らないって
そう思ったばっかりだから、
僕はその気持ちに蓋をして。
悠子ちゃんは、好きな人できたの?
この世界は、楽しい?
って思い切って聞いてみた。
そしたら
「恋愛ばかりじゃなくて、戦闘も多いけどね」
って、悠子ちゃんは笑った。
「死にそうな目にあったし、めちゃめちゃ怖い思いもしたけど、
仲間ができたの。一緒に戦ってくれて、守ってくれる大切な仲間よ」
「そう…なんだ」
良かった。
悠子ちゃんにも、新しい家族ができたんだ。
純粋に、嬉しい。
「まだ、どうなるかわからないけどね」
と悠子ちゃんは笑う。
「本当にミッションを
達成できるかどうかわからない。
元の世界に戻るどころか、
ここで死んじゃうかもしれない。
もし無事に達成できても、
私がこの世界に残ることになっても
勇くんは、私の身体で生きるのではなく、
輪廻の輪に入らないとだめかもしれない」
それは、仕方がないことだ。
僕があの時、死を選んだ結果なのだから。
何も知らずに勝手に絶望して死を選んだ僕。
その結果は、僕が受け止めなければならない。
本当なら…こんな素敵なイレギュラーなことが
起こるはずもなかったのに。
悠子ちゃんと女神さんには
感謝しかない。
僕は悠子ちゃんに何をしてあげられるのだろう。
そう思っていたら、悠子ちゃんは
笑顔で言ってくれた。
「私はここで、私にできることを頑張るから、
勇くんは、元の世界で朗報を待っててくれる?
どんな未来になるかわからない。
だから、勇くんのやりたいように、
生きたいように生きてみて」
力強く言われて、
僕は胸が熱くなった。
僕が、生きたいように生きることが
悠子ちゃんの力になるんだ。
勇気が生まれた。
僕は「ありがとう」って
悠子ちゃんの肩に乗って頬にキスをする。
そしたら、悠子ちゃんは
「私の身体は好きに使っていいからね」
なんて言ってくれた。
僕が悠子ちゃんの身体で
真翔さんとキスしたこと…
言ってないけど、
わかってくれたのかな?
恥ずかしくなったけど、
嬉しかった。
「じゃあ、僕…帰るね。
世界がまた歪むから、あまり長い時間は
いられないって言われたし」
「帰れるの?」
って聞かれたけど。
たぶん、あの花が元の世界と繋がってると思うんだ。
帰り際に、悠子ちゃんは
そうそう、銀行とかの暗証番号は
全部、勇くんの誕生日よ、って笑って教えてくれて。
スマホも好きに使っていいし、
おばちゃんの息子さんとも仲良くしてね、
なんて言ってくれた。
貯金は全部使っていいし、
もし結婚するなら、その資金にしてもいいよ。
なんて。
悠子ちゃんは、本気で元の世界に
帰るつもりはない様子だった。
いいのかな?
物凄く…悠子ちゃんに甘えてるけど、
でも、僕も…あの世界でもう少し
生きてみてもいいのかな。
僕は今、初めてじぶんから
『生きてみたい』って思ってる。
もし僕が…幸せになれたら、
その姿を悠子ちゃんに見て欲しい。
そう思ったら、あの公園の花を思い出した。
「悠子ちゃん、あのね、この白い花は多分、
僕とつながってると思うんだ」
きっと、だけど。
そしてたぶん、女神さんともつながっていると思う。
「女神さんが言ってたみたいに、あ、愛…を感じて、
誰かを受け入れたり、受け止めて貰ったり。
信頼したり、好きになったり、そういうの気持ちが
大きくなったら、この花が咲くんだと思う」
きっと、そうだ。
「だからね、たくさん花が咲いたら、
僕がどんどん元気になって、楽しくやってるって
沢山愛されてるって思ってて?
僕も悠子ちゃんがたくさん愛されて、この世界を
白い花でいっぱいにするの、楽しみににしてる。
僕もこの世界のために、花を咲かせるのを手伝うから」
僕が花を咲かせたら、
きっとこの世界の役にも立つんだよね?
だって僕がこの世界の花を、
たった一輪だけかもしれないけど
咲かせて見せたんだから。
もっともっと、僕が沢山愛を受け取れるようになったら…
この世界は。
悠子ちゃんは、もっと幸せになれるよね。
僕、頑張るから。
あと、悠子ちゃんの好きな人…は
誰かわからないから、僕は帰る前に
後ろから僕たちについてきている男の人たちに
頭をさげた。
「悠子ちゃんのこと、お願いします。
僕はいつも守られてばっかりで、いつも助けてもらってばかりで、
何もできなかったけど。
僕は悠子ちゃんも、幸せになって欲しいんです。
悠子ちゃんは、いつも自分のことより
周りの人を大切にするから、頑張り屋だけど
傷ついてるんです。だから、守ってあげてください」
お願いします。
って、何度も頭を下げたら、
「勇くん…大好きー」
って悠子ちゃんが泣き崩れた。
僕は驚いて…
こんな風に悠子ちゃんが泣いたところなんて
見たことが無かったから。
きっと、悠子ちゃんもこの世界で
大切にされてるんだ、って思った。
僕が感情を出せるようになったのと同じで、
悠子ちゃんにも、悠子ちゃんを
受け止めてくれる人がいるんだ。
この世界で、見つけたんだ。
「僕も、大好き」
僕はありったけの感謝と、愛情をこめて
悠子ちゃんにキスをした。
唇に…ホントは、唇へのキスは
恋人にしかしちゃダメだったのかもしれないけど。
でも、僕のすべては悠子ちゃんだったから。
だから、今の僕のありったけの愛情を、
悠子ちゃんに贈りたい。
「僕も、大好きだよ。
ずっと僕の世界は悠子ちゃんだけだった。
悠子ちゃんしかいらなくて、
悠子ちゃんがいない世界なんていらないって思った。
悠子ちゃんがいないなら、死んでもいいって思った。
……実際、死んじゃったけど」
言ってて、てへ、って笑ってしまった。
笑えるって、すごいことじゃない?
僕、なんだか、自分のことを客観的に
見てるっていうか…大人になった気分だ。
「でも、悠子ちゃんがいない世界をもう一度、
悠子ちゃんの体の中から見て、生きてみて、
わかったんだ。
沢山、いろんなこと。
だからね、僕は悠子ちゃんが大好きだけど、
悠子ちゃんがいない世界でも生きていけるんだ」
だから、僕は悠子ちゃんがいない世界で
頑張ってみる。
「……私も。
私も、勇くんがいなかったら、きっと生きていけなかったし、
勇くんが私を求めてくれたから、頑張ってこれたんだと思う。
でも、私も、勇くんから、卒業する。
勇くんがいない世界で…この世界で、頑張ってみる。
今度は勇くんのために、だけじゃなくて、
大切な仲間のために」
悠子ちゃんも、力強く言った。
嬉しかった。
悠子ちゃんに会えて、良かった。
でも。
「でも、もし元の世界に戻りたくなったら、
いつでも言って?
女神さんにお願いして、ちゃんと交代するから」
本当は嫌だったけど、
でも体は悠子ちゃんのものだから。
これだけはきちんと、言っておかなくっちゃ。
「……ありがとう」
悠子ちゃんは笑って言った。
でも、そんな日は来ないよって、
小さく言ってくれた。
「じゃあね。勇くん」
「うん。じゃあね。また…会えるもんね?」
あの花が繋がってるなら、
きっと会えると思う。
でも悠子ちゃんには
伝わらなかったみたい。
「会えなくても、離れてても、
ずっと、ずっと大好きだからね」
でも、それでいい。
もちろん、会いたいけど、
会えなくても構わない。
だって、僕は悠子ちゃんが大好きで
悠子ちゃんも僕のことが
大好きって言ってくれるのだから。
「うん、僕も大好き!」
僕はそう言って
白い花に触れた。
すると、また視界が揺らいで
真っ黒い世界になる。
そういえば、あのハンサムな男の人たち、
騎士みたいな変な服着てたなーなんて
いまさら思って、僕は笑いながら
目を閉じた。
きっと次に目を開けたら、
悠子ちゃんの部屋にいるにちがいない。
女神さんの空間だったら
嫌かな、なんて思いながら、
僕は体が揺れるのを感じていた。
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