【R18】睡姦から始まる恋。僕の性癖と可愛い彼女の楽しい(?)日々

たたら

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愛は変態を助長させる

45:女神という暴君は女神だった【真翔SIDE】

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 先輩の姉と言う人は
物凄い人だった。

一言で言うと、嵐のような人。

先輩曰く、暴君らしい。

カフェで二人でコーヒーを
飲んでいた時、
先輩はこっそり幼いころの
話をしてくれた。

先輩には本当の姉と
半分血のつながった姉がいるらしい。

二人の姉は仲が良くて、
子どもの頃から
良く構ってもらっていたらしい。

いや、先輩曰く、
イジメられていたそうだ。

女性の扱い方なども
二人の姉に叩き込まれたらしいので
それなりには感謝はあるとは
言っていたけれど。

そして綾子という女性は
先輩の父親の本妻の子どもらしい。

つまり、立場は彼女の方が上。
しかも、彼女の母親は
大会社の社長の娘だとかで、
買い物に連れて来られた
百貨店の大株主でもあるらしい。

だからこの百貨店では
財布もいらないし、
欲しいと思ったものはすべて
サイン1つで、決済できるんだとか。

雲の上の話だ。

先輩は綾子さんのことを
幼いころからそんな環境で
育ったので、
人に命じることが当たり前で
ついきつい口調になるが、
悪気はないのだと
彼女をかばうようなことも言う。

彼女が本妻の子どもということは
先輩は愛人か妾の子ということだろう。

いずれにしても
俺と同じ……ではないな。

俺は父親に認められていない私生児だが
先輩はちゃんと認知を受けている。

そうでなければ、
腹違いの姉と親しく
付き合うなどできるはずがない。

少しだけ。
ほんの少しだけ
家族が多い先輩のことを
羨ましいと感じた。

「旅行も、俺がどの部屋を
予約しようか悩んでいたら
いつの間にか俺のデスクのそばにいてさ。

何してるの?
旅行?
私も一緒に行ってあげるわ、って」

先輩はうんざりするような
顔をした。

「旅行も楽しみにしてたが、
スマン。
俺、彼女にどうあがいても
逆らえないから」

先輩は驚くほど
潔く頭を下げて来た。

「驚きです。
先輩がそんなすぐに
諦めるなんて」

仕事では結構粘る印象だったのに、
家族に対しては違うのだろうか。

そう思ったのだが、
先輩は、ぶんぶんと首を振る。

「俺だって長年、
綾子姉に反抗し、反発し、
下剋上をしてきたさ。

だが、ことごとく潰されてきた。

口では勝てない。

1つ反抗したら
100は返ってくる。

しかも早口で、
正論で、反論の余地なしで
マシンガントークだ。

ついでに俺の実姉は
綾子姉の味方だから
どう頑張っても2対1だ。

もちろん、母も義理母も
父も綾子姉の味方だ」

そりゃ……無理、かな。

俺も苦手タイプの女性だし。

俺も逆らわないようにしよう。

心の中で俺はこっそりと誓う。

そうしているうちに
綾子さんと悠子ちゃんが戻ってきて
相変わらず悠子ちゃんは可愛い。

何がって、
チョコレートケーキを食べてる姿がだ。

いつのまにか悠子ちゃんは
綾子さんに気に入られているようで
すっかり餌付けされている。

百貨店に来た時は
高級な店ばかりで
気後れしたのか脅えて
俺の腕にしがみついていたのに、

悠子ちゃんは今では美味しそうに
クリームを口に入れては
顔をゆるませている。

けれど。
悠子ちゃんはやっぱり可愛い。

俺の名を呼んで、
俺のシャツをつんつんと引っ張って。

食べかけのケーキを
俺に食べさせてくれたのだ。

可愛い。
先輩に自慢してやりたい。

綾子さんには驚いたけれど
悠子ちゃんがこんな顔を
しているのだから
俺は満足だ。

悠子ちゃんが食べ終わるのを
待っていたかのように
綾子さんは「今日は終わり」と告げて
悠子ちゃんにメモを一枚渡す。

俺も悠子ちゃんも
首を傾げるばかりだったけれど
その後、もっと驚いた。

そのメモには百貨店の
外商の場所が書いてあって、
受け付けに行くと大量の紙袋を
渡されたのだ。

どうやら綾子さんから
悠子ちゃんへのプレゼントらしい。

本当に貰っていいのか?
って悩んだけれど、
持って帰らないと外商の人たちも
困っているようだったので
俺と悠子ちゃんは
とりあえすそれらを持って帰ることにした。

重たいのでタクシーで
帰ることにしたが、
タクシーの中で綾子さんから
悠子ちゃん宛にメッセージが届く。

やはり、綾子さんは
かなり悠子ちゃんを気に入ったようだ。

今度の旅行、俺、悠子ちゃんと
一緒にいる時間、あるのかな?

不安になってくるが
さすがに部屋まで押しかけて
くることはないだろうと信じるしかない。

悠子ちゃんのアパートについて
一緒に袋を開封していったが、
とにかく、圧巻だった。

少ししか服が入っていなかった
悠子ちゃんのクローゼットは
高級店の服でいっぱいになった。

しかも、どうみても
生地も良いし、なにより
どの服も悠子ちゃんに似合いそうだ。

悠子ちゃんは全部試着した服だと
言っていたので、
こんなに多くの服を試着したのかと
それにも驚いてしまう。

それから、下着だ。

さすがに俺も女性用の下着を
まじまじ見たことは無いし、
新品とはいえ、
悠子ちゃんの下着を
手に取ることは……できない。

が。

袋から開けている姿を見る限り
どれも素晴らしいとしか
言いようのない下着が
紙袋には入っていた。

可愛いものや、
妖艶なものとか。

悠子ちゃん曰く
キャミソールとか言うものも
入っていて、
どうみても、肌が透けて
見えるようなものだったが
それを服の下に一枚着ると
綾子さんに教えて貰ったらしい。

しかし、凄いな。
量もそうだが、金額も
かなりしていると思う。

下着などは返品できないだろうし、
大丈夫だと思うが、
あまりにも悠子ちゃんが
不安そうなので
明日先輩に、貰ったままで
大丈夫か聞くことにする。

悠子ちゃんの安心した顔に
俺もほっとしたが
ふと、目の端に片付け忘れた
悠子ちゃんの下着があった。

白いスケスケの生地で
丈は短く、悠子ちゃんが来たら
太ももの上……どう考えても
下着が見えるようなものだ。

しかも、胸のあたりに
切り込みが入っていて、
外からでもすぐに
胸を触れそうな……

なんて素晴らしい!
いやいや、なんて破廉恥な!

何故、こんな下着が!

俺の視線に気が付いた悠子ちゃんが
慌てたように綾子さんが、とか
言っていたけれど。

そんなことは関係ない。

見たい。
めちゃくちゃ見たい。

悠子ちゃんがこれを着ているところを!

俺は暴走しそうになった。

が。

「こ、今度の旅行に
持って行きます」

という悠子ちゃんの
恥ずかしそうな小さな声に、
俺はなんとか留まり、

「女神、グッジョブ!」

と、心の中で綾子女神を拝んだ。


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