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愛は変態を助長させる

37:新婚さんごっこ

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 その日の夜、
僕はまた真翔さんの部屋の
真翔さんのベットで一緒に寝た。

さすがに抱かれることは
もうなかったけれど。

真翔さんは僕を背中から
抱きしめるようにして
ひっついて眠った。

嬉しいやら恥ずかしいやら。

でもきっと真翔さんは
仕事で疲れてたんだと思う。

僕を抱きしめたかと思うと
すぐに寝息を立て始めたのだ。

よく考えたら
真翔さんは仕事から
帰ってすぐに僕がいたから
疲れてたのに休めなかったのだろう。

僕も仕事帰りだったけれど
僕と真翔さんじゃ
仕事の質も量も違うだろうし。

明日は真翔さんをゆっくり休ませてあげよう。

僕は眠っている真翔さんを
起こさないように、
そっとベットから下りた。

それからキッチンに行き、
冷蔵庫を開ける。

明日の朝ご飯と
昼ごはんの献立を考えるためだ。

仕込みが必要なものは
今夜中に仕込んでおこう。

冷蔵庫の中身は
何でも使っていいと
お母さんから許可を貰っている。

明日は真翔さんも
仕事は休みだと聞いていたから
どこか一緒に行けるだろうか。

でもお家でゆっくりしても
良いかもしれない。

この家にはちいさな庭があって、
1本の大きな樹がある。

お母さんはその樹が気に入って
この家を買うことにしたと
そんなことを言っていた。

明日はお弁当を作って
その樹の下で食べるのも
楽しいかもしれない。

僕は冷蔵庫に合った豚肉に
みりんやお酒などの
調味料を入れて
それを一晩、浸けておくことにした。

明日はこれを焼こう。

そうだ。
デザートも作ろうかな。

僕はお母さんが
酢の物に使うと言っていた
寒天を手に取る。

これを使ってゼリーを作ろう。

冷蔵庫に紙パックの
ジュースがあったから
それを入れればいい。

僕はゼリーを入れる
マグカップを3つ借りて
そこに茹でた寒天を入れた。

「よし」

これを冷蔵庫に入れて……。

と冷蔵庫の扉を
閉めた途端、人の気配がした。

僕が驚いてふりむくと
真翔さんが立っている。

「真翔さん、ごめんなさい。
起こしてしまいましたか?」

「いや、喉が渇いて。
目が覚めたら
悠子ちゃんがいないから
どうしたのかと思って」

僕はその言葉に
慌てて冷蔵庫から
お茶を取り出して
グラスに注ぐ。

真翔さんに差し出すと
嬉しそうに真翔さんは
受け取って一気に飲み干した。

「明日のご飯?」

「はい。
準備だけしておこうと思って」

「悠子ちゃんは良いお嫁さんになるなぁ」

しみじみと言った様子で
真翔さんが言う。

「俺はほんとに幸せ者だ」

「真翔さん?」

まだ酔ってるのかな?
僕はグラスを受け取って
真翔さんの顔を覗き込む。

と、真翔さんがまた
僕を抱きしめた。

「また抱きたくなった」

え?
また?

「おかしいなぁ。
悠子ちゃんが俺の家にいるのも
おかしいし。
やっぱりこれは夢なんだろうなぁ」

「ゆ、夢じゃないです」

と僕は言ってみたが
真翔さんは聞こえていないみたいだ。

僕は結局、あれから
着替えてなくて。

真翔さんのパジャマを
羽織っていたけれど、
その下はバスタオルを
巻いただけで下着もはいていない。

そんな僕の太ももを撫でて
真翔さんは、やっぱり、って呟いた。

「悠子ちゃんが
俺のパジャマを着て……
夢じゃないなら、
何のご褒美だ?」

真翔さんは言いながら
僕の足を撫で、
頬や首に唇を落としていく。

「しかも俺の家の台所で
俺のために料理してるなんて
もう結婚してるみたいだ。

あぁ、そうか。
新婚の夢を見てるのか」

「……夢じゃないです」

真翔さん、
酔ってるんじゃなくて
寝ぼけてるのかも。

どうしうよう。
水を飲んでも寝ぼけたままだし、
何か衝撃を与えるとか?

でも、どうやって?

僕が考えているうちに
真翔さんの指はどんどん
僕の足の付け根へと伸びる。

「しかも、下着も付けてないなんて。
夢とはいえ、素晴らしすぎる」

「あの、真翔さん」
違うんです、という前に。

すり、っと真翔さんの指が
僕の秘所に触れた。

「夢だったら、
何でもしてもいいとか……」

「な、なんでも、はダメです」

一応抗議したけれど
真翔さんは聞いてないみたいだ。

それどころか、
自分の長い指を僕の口に入れて
じゅるじゅると舐めさせてくる。

「ユウ、可愛い舌で
俺の指を舐めて」

って甘い声で言われたら
口を開けるしかなかった。

僕が頑張って真翔さんの
指を舐めていると、
だんだん、唾液が僕の口から
頬へと流れ落ちる、

真翔さんはそれを
ぺろりと舐めて
指を僕の口から離した。

そして僕の唾液まみれの指を
僕の秘所に近づけたかと思うと
ぐい、と急に指を僕の中に入れたのだ。

何の前触れも無かったので
僕は驚いた。

「あぁ、ごめん。
びっくりした?
俺の指を、きゅ、って締め付けたね」

って真翔さんは
あやまってくれたけれど。

謝罪しているというよりは
何故か顔が嬉しそうだ。

「夢でも悠子ちゃんは
可愛いなぁ。
ほら、俺の指を2本も飲み込んだよ」

真翔さんは言いながら
僕の中に入った指を動かす。

「足がガクガクして可愛い。
立ってるの、辛い?」

真翔さんは僕の中に指を入れたまま
ダイニングの椅子に僕を座らせる。

長い指が邪魔で
僕は背もたれに背中を
反らせるように押し付けた。

「悠子ちゃん……可愛い。
ほら。
蜜が沢山でてきて……。
このまま、入れたい。

夢だし、いいよね」

「……夢じゃない……ですっ」

もう一度言ったけれど、
ぐい、ってさらに指の本数が増えて
僕は喉を詰まらせた。

「沢山、広げて見せて。
俺だけだよね、ユウ」

真翔さんが床に膝を付き、
僕の身体から指を抜いた。

そしてすぐに
僕の両膝を持って左右に足を開かせる。

「ユウ、って呼んだら、
悠子ちゃんのナカ、
きゅって、いつも締まるんだ」

指先が、僕の陰核をつつく。

「そういうのも、可愛い。
可愛すぎて、たまらない」

真翔さんは言うと、
僕の秘所にしゃぶりついた。

ぬちゃぬちゃと音がしていて
僕は自分の秘所から
蜜が漏れているのかと思った。

でも、違った。
それだけじゃなかった。

僕が刺激に耐えながら
そっと真翔さんを見ると、
真翔さんはいつのまにか
自分の履いていたズボンを
下着ごとずらして、
欲棒を片手て扱いていたのだ。

僕の身体に欲情して、
興奮した瞳で、真翔さんに見られている。

僕を求めている真翔さんの姿に
僕はさらに体が熱くなった。

真翔さんは今、
僕を、欲しがっているんだ。




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