63 / 124
第一部 3章 それぞれの
第19話
しおりを挟む
セイイチロウも一通りユースケを責めつつ悲しみ終えたところで「そういえば」と切り出してきた。散々家主の首を絞めてきたものの、お邪魔しに来ていることは忘れていないのか正座してやけに背筋がピンと伸びている。
「俺、司書になれそうだわ。この間試験受けたんだけど、昨日合格通知届いた。それの報告も兼ねて今日来たんだ」
良い知らせだというのに相変わらず低いテンションで話すセイイチロウだったが、その報告にタケノリとユリが「おおー!」と嬉しそうに反応した。ユズハは恐らく告白されたときに聞いたのか、微笑みながら頷くだけであった。
「ええっと、なれそうってどういうことだよ。なるんじゃないのかよ」
「ああ。何か最初の三年間は研修と言うか、まあ本職の司書を補佐する仕事をするらしい。それ終わったら、もう一回試験?みたいなのがあって、まあほとんどの人が合格して改めて司書になるらしい」
「なんかふわふわしてんなあ」
「というか、司書ってどういうことだよ。セイイチロウって本読むっけ?」
ユースケも中々素直に祝おうとしない。セイイチロウもそこで急に言葉に詰まって、もじもじし始めた。気色悪い奴だなと、ユースケは先ほど首を絞められた仕返しとばかりにドン引きしてみせると、ユズハが何か納得がいったように手をポンと叩いていた。
「ああ~だからあのとき私に話しかけてきたのね……」
「は? おいおい、自惚れんなってユズハさんよ?」
「うっさいわね、あんたには関係ない話よ、すっこんでなさい」
いったいどんな関係があるのか、ユースケは皆の顔を見回すが、ユズハはそれ以上言及するつもりはないようで、顔をにやけさせながらもつんとそっぽ向いており、セイイチロウも大きい図体に似合わず恥ずかしがるばかりで説明しようとしない。タケノリもきょとんとしており、ユリと見合って肩を竦めてみせていた。真相はユズハとセイイチロウの心の中に秘められたまま明かされることはなかった。
セイイチロウたちはその後図々しくもユースケの母親の振る舞った料理をきっちりいただいてから帰った。その後しばらくはユズハは残ってユリと一緒に風呂に入ったりしていたが、やがて髪を乾かしてから帰っていった。久し振りの訪問者で賑やかになった家も再び静かになったが、ユースケはリビングのソファでうとうとしながら座るユリの姿だけで十分だった。母親はテーブルでチラシと新聞とを交互に睨みながら明日以降の献立を考えているようであった。
「ユリ、もう眠いんなら寝ようぜ。こんなところで寝るとまた病院送りになっちまうぞ」
ユースケが肩を揺すりながらユリを連れて行こうとするが、ユリは何故か頑なにソファから離れようとしなかった。ユースケもどうしたものかと手をこまねいて考えていると、ユリがふっと袖を掴んできた。
「ねえお兄ちゃん。私、退院できたんだよね」
ユースケのことを見上げてきたユリの顔は神妙な面持ちで、何かを訴えるような瞳をしていた。
「……ああ、本当によく頑張ったぜ。流石は俺の妹だ」
「……本当、夢みたい……本当、ほんっと……」
ユリの潤んだ瞳から、一筋、二筋と綺麗な涙が流れ出た。ユースケも慌てて拭く物を探すが、テーブルの上に置かれているのは雑巾だけで、台所で使うタオルも何だか違うような気がして、わざわざトイレにまで行って新品のトイレットペーパーを取り出してきた。それを目撃した母親が「ちょっと、新しいの封切んないでよ」と咎めてきたが、ユースケはかまわず乱暴に千切ってユリの涙を拭いた。
「何だよ、俺は信じてたぜ。ユリなら大丈夫だってさ」
ユースケが声を柔らかくして慰めようとするも、ユリは涙を流しっぱなしにしながら首を横に振った。今日のユリはやけに頑固だなとユースケが考えていると、ユリは俯きがちだった顔を上げた。
「違うの……私が嬉しいのは、お兄ちゃんが、卒業する前にってこと……お兄ちゃんが大学校行くまでに、退院したかった、から……先生にも、むずかしいって、言われてた、けどっ、きちんと退院できた、から……それがっ、うれ、しいのっ……」
ユリの告白してくれた想いに、ユースケのトイレットペーパーを持つ手も止まった。ユースケがソファに座るユリの目線にまで腰を下ろすと、ユリは静かにユースケの手を取って、手術をすると決断したときのように祈るように手を組んだ。そのまま、ユリは歳相応に泣きじゃくった。ユースケは、ユリが泣き止むまでその震える手を握りながら、「今度はお兄ちゃんが頑張るからな」と繰り返しユリに伝え続けた。ユリの頑張りと、ひたすらに兄を想う気持ちは、確かにユースケの心に届いていた。
「……それでは次の方、お願いします」
「はい、失礼します……」
「……はい、どうぞおかけください」
「ありがとうございます」
「……ああ、緊張なさらずユースケさん、リラックスしてくださいね」
「は、はい」
「それでは、これが最後の面接になりますが、まず簡単に貴方がどんな人なのかというのを教えてもらえますか?」
「はい。ワタクシは、○○地方の△△という学校に通っています。友人からは間抜けだとかバカだとかよく言われますが、自分では真面目で、やると決めたことは最後までやり切ろうとするしっかり者だと考えています」
「ふふっ、なるほど、そうなんですね。では、自分のことをしっかり者だと思う理由か何かエピソードはありますか?」
「そうですね……こうして望遠大学校を目指して勉強を続けてきたことが、ワタクシは少なくともしっかりやってきたことだと思います。五学年でのある出来事を機に、人生をかけてでも叶えたい目標が出来まして、その目標のために望遠大学校に行く必要があると知り、それまでサボってきてしまった勉強を今日に至るまで人一倍やってきました。先生たちの間でも割とワタクシは勉強の出来ない人間だと認識されていましたが、ワタクシの頑張りも認められ、無事に三人の先生から推薦状を貰うことも出来ました」
「ふむふむ……確かに、学校のときの成績を提出してもらいましたが、成績も先生たちからの評価も五学年の途中から急激に伸びていますね」
「目標があると仰ってましたが、それでは大学校に来てからどういう風に目標に向けて頑張ろうと考えていますか? 学修計画書はいただいてますが、それとのつながりがそれもあればお願いします」
「はい。ワタクシの目標は、惑星ラスタージアへの渡航です。そのため……違う惑星に行く上で必要なものとしてワタクシは宇宙船が必要だと思い、二年時の学府配属では機械に強くなる必要があると考え工学府への配属を希望しています。その後、実際に宇宙船を作るのに関われると考えた機械工学の領域を専門にしようと考えた次第であります」
「ふむ……なるほど、そういうことでしたか。それにしても惑星ラスタージアですか……夢が大きいですねえ」
「は、はあ……」
「……ユースケさんは、この世界に希望は存在すると思いますか?」
「……申し訳ありません、もう一度お願いできますか?」
「はい。ユースケさんは、この世界に希望は存在すると思いますか?」
「……それは人の心持ち次第なのではないかと思いますし、ワタクシは、皆の希望を作るために望遠大学校を目指してここまで来ました。ワタクシは今日に至るまで、自分の人生を不安に思ったことはありませんしこれから先もきっと思いません。でも同時に、この世界にはそう思えず、将来を不安に思う人だらけなのだということも、最近になって知りました。ワタクシも、他の多くの人も、きっと環境はそれほど違わないのにここまで人生に対する考えが違うのは、きっと環境だけでなく、その人の心の持ちようにも関係があるからだと思います。だからワタクシは、どんな人でも希望を持てるようにするために、無理やりにでも皆の希望を作るために、惑星ラスタージアを目指しています」
「……分かりました、ありがとうございます」
「……ユースケさんの好物は何ですか?」
「へ? ああ、いや、すみません。えっと……カレー、です……」
「はは、そう堅くなさらず……なるほど、カレーですか。良いですね。私も好きですよ」
「は、はあ……」
「……それでは最後の質問になります。ユースケさんが今一番感謝を伝えたい相手は誰ですか? 差支えがなければ、理由も交えてお願いします」
「はい。もちろん家族や友人、先生など感謝したい人は山ほどいますが、一人だけ、そして伝えることが出来るならば、ワタクシのばあ……祖母です。祖母はワタクシがずっと幼いときに亡くなってしまいましたが、最後までずっとワタクシに、望むように生きろ、こんな世界でも夢や希望は失わないで、思ったように生きて良いんだって言い続けてくれました。それがワタクシの原点になっていると強く思います。祖母のその言葉があったから、今のワタクシがいます。感謝を伝えると同時に、大きくなった今のワタクシの姿を是非見てもらいたいです」
「……なるほど! ありがとうございます。本日はわざわざ遠いところからありがとうございます」
「こちらこそありがとうございます」
「……ぶっちゃけて言ってしまうと、ユースケさんはこれまでの試験を無事に乗り越えられましたので望遠大学校には問題なく入学できます。それは安心してください。まさにこのご時世ですしね。来る者は拒みません。この最後の面接は本当にほとんど形式上、といった感じですね」
「あ、はあ…………いや、ありがとうございます!」
「……そう、このご時世だからこそ、望遠大学校に来る学生たちの多くもどちらかというと将来に対して後ろ向きに考えています。面接をしていると分かります。仕方のないことですが、それでも私たちは、国や世界の将来を背負って引っ張って行けるような学生たちに来てもらいたいと考えています……私たちは、心からユースケさんを歓迎しますよ。本校での活躍を期待しています」
「……勿体ないお言葉です。ありがとうございます!」
「俺、司書になれそうだわ。この間試験受けたんだけど、昨日合格通知届いた。それの報告も兼ねて今日来たんだ」
良い知らせだというのに相変わらず低いテンションで話すセイイチロウだったが、その報告にタケノリとユリが「おおー!」と嬉しそうに反応した。ユズハは恐らく告白されたときに聞いたのか、微笑みながら頷くだけであった。
「ええっと、なれそうってどういうことだよ。なるんじゃないのかよ」
「ああ。何か最初の三年間は研修と言うか、まあ本職の司書を補佐する仕事をするらしい。それ終わったら、もう一回試験?みたいなのがあって、まあほとんどの人が合格して改めて司書になるらしい」
「なんかふわふわしてんなあ」
「というか、司書ってどういうことだよ。セイイチロウって本読むっけ?」
ユースケも中々素直に祝おうとしない。セイイチロウもそこで急に言葉に詰まって、もじもじし始めた。気色悪い奴だなと、ユースケは先ほど首を絞められた仕返しとばかりにドン引きしてみせると、ユズハが何か納得がいったように手をポンと叩いていた。
「ああ~だからあのとき私に話しかけてきたのね……」
「は? おいおい、自惚れんなってユズハさんよ?」
「うっさいわね、あんたには関係ない話よ、すっこんでなさい」
いったいどんな関係があるのか、ユースケは皆の顔を見回すが、ユズハはそれ以上言及するつもりはないようで、顔をにやけさせながらもつんとそっぽ向いており、セイイチロウも大きい図体に似合わず恥ずかしがるばかりで説明しようとしない。タケノリもきょとんとしており、ユリと見合って肩を竦めてみせていた。真相はユズハとセイイチロウの心の中に秘められたまま明かされることはなかった。
セイイチロウたちはその後図々しくもユースケの母親の振る舞った料理をきっちりいただいてから帰った。その後しばらくはユズハは残ってユリと一緒に風呂に入ったりしていたが、やがて髪を乾かしてから帰っていった。久し振りの訪問者で賑やかになった家も再び静かになったが、ユースケはリビングのソファでうとうとしながら座るユリの姿だけで十分だった。母親はテーブルでチラシと新聞とを交互に睨みながら明日以降の献立を考えているようであった。
「ユリ、もう眠いんなら寝ようぜ。こんなところで寝るとまた病院送りになっちまうぞ」
ユースケが肩を揺すりながらユリを連れて行こうとするが、ユリは何故か頑なにソファから離れようとしなかった。ユースケもどうしたものかと手をこまねいて考えていると、ユリがふっと袖を掴んできた。
「ねえお兄ちゃん。私、退院できたんだよね」
ユースケのことを見上げてきたユリの顔は神妙な面持ちで、何かを訴えるような瞳をしていた。
「……ああ、本当によく頑張ったぜ。流石は俺の妹だ」
「……本当、夢みたい……本当、ほんっと……」
ユリの潤んだ瞳から、一筋、二筋と綺麗な涙が流れ出た。ユースケも慌てて拭く物を探すが、テーブルの上に置かれているのは雑巾だけで、台所で使うタオルも何だか違うような気がして、わざわざトイレにまで行って新品のトイレットペーパーを取り出してきた。それを目撃した母親が「ちょっと、新しいの封切んないでよ」と咎めてきたが、ユースケはかまわず乱暴に千切ってユリの涙を拭いた。
「何だよ、俺は信じてたぜ。ユリなら大丈夫だってさ」
ユースケが声を柔らかくして慰めようとするも、ユリは涙を流しっぱなしにしながら首を横に振った。今日のユリはやけに頑固だなとユースケが考えていると、ユリは俯きがちだった顔を上げた。
「違うの……私が嬉しいのは、お兄ちゃんが、卒業する前にってこと……お兄ちゃんが大学校行くまでに、退院したかった、から……先生にも、むずかしいって、言われてた、けどっ、きちんと退院できた、から……それがっ、うれ、しいのっ……」
ユリの告白してくれた想いに、ユースケのトイレットペーパーを持つ手も止まった。ユースケがソファに座るユリの目線にまで腰を下ろすと、ユリは静かにユースケの手を取って、手術をすると決断したときのように祈るように手を組んだ。そのまま、ユリは歳相応に泣きじゃくった。ユースケは、ユリが泣き止むまでその震える手を握りながら、「今度はお兄ちゃんが頑張るからな」と繰り返しユリに伝え続けた。ユリの頑張りと、ひたすらに兄を想う気持ちは、確かにユースケの心に届いていた。
「……それでは次の方、お願いします」
「はい、失礼します……」
「……はい、どうぞおかけください」
「ありがとうございます」
「……ああ、緊張なさらずユースケさん、リラックスしてくださいね」
「は、はい」
「それでは、これが最後の面接になりますが、まず簡単に貴方がどんな人なのかというのを教えてもらえますか?」
「はい。ワタクシは、○○地方の△△という学校に通っています。友人からは間抜けだとかバカだとかよく言われますが、自分では真面目で、やると決めたことは最後までやり切ろうとするしっかり者だと考えています」
「ふふっ、なるほど、そうなんですね。では、自分のことをしっかり者だと思う理由か何かエピソードはありますか?」
「そうですね……こうして望遠大学校を目指して勉強を続けてきたことが、ワタクシは少なくともしっかりやってきたことだと思います。五学年でのある出来事を機に、人生をかけてでも叶えたい目標が出来まして、その目標のために望遠大学校に行く必要があると知り、それまでサボってきてしまった勉強を今日に至るまで人一倍やってきました。先生たちの間でも割とワタクシは勉強の出来ない人間だと認識されていましたが、ワタクシの頑張りも認められ、無事に三人の先生から推薦状を貰うことも出来ました」
「ふむふむ……確かに、学校のときの成績を提出してもらいましたが、成績も先生たちからの評価も五学年の途中から急激に伸びていますね」
「目標があると仰ってましたが、それでは大学校に来てからどういう風に目標に向けて頑張ろうと考えていますか? 学修計画書はいただいてますが、それとのつながりがそれもあればお願いします」
「はい。ワタクシの目標は、惑星ラスタージアへの渡航です。そのため……違う惑星に行く上で必要なものとしてワタクシは宇宙船が必要だと思い、二年時の学府配属では機械に強くなる必要があると考え工学府への配属を希望しています。その後、実際に宇宙船を作るのに関われると考えた機械工学の領域を専門にしようと考えた次第であります」
「ふむ……なるほど、そういうことでしたか。それにしても惑星ラスタージアですか……夢が大きいですねえ」
「は、はあ……」
「……ユースケさんは、この世界に希望は存在すると思いますか?」
「……申し訳ありません、もう一度お願いできますか?」
「はい。ユースケさんは、この世界に希望は存在すると思いますか?」
「……それは人の心持ち次第なのではないかと思いますし、ワタクシは、皆の希望を作るために望遠大学校を目指してここまで来ました。ワタクシは今日に至るまで、自分の人生を不安に思ったことはありませんしこれから先もきっと思いません。でも同時に、この世界にはそう思えず、将来を不安に思う人だらけなのだということも、最近になって知りました。ワタクシも、他の多くの人も、きっと環境はそれほど違わないのにここまで人生に対する考えが違うのは、きっと環境だけでなく、その人の心の持ちようにも関係があるからだと思います。だからワタクシは、どんな人でも希望を持てるようにするために、無理やりにでも皆の希望を作るために、惑星ラスタージアを目指しています」
「……分かりました、ありがとうございます」
「……ユースケさんの好物は何ですか?」
「へ? ああ、いや、すみません。えっと……カレー、です……」
「はは、そう堅くなさらず……なるほど、カレーですか。良いですね。私も好きですよ」
「は、はあ……」
「……それでは最後の質問になります。ユースケさんが今一番感謝を伝えたい相手は誰ですか? 差支えがなければ、理由も交えてお願いします」
「はい。もちろん家族や友人、先生など感謝したい人は山ほどいますが、一人だけ、そして伝えることが出来るならば、ワタクシのばあ……祖母です。祖母はワタクシがずっと幼いときに亡くなってしまいましたが、最後までずっとワタクシに、望むように生きろ、こんな世界でも夢や希望は失わないで、思ったように生きて良いんだって言い続けてくれました。それがワタクシの原点になっていると強く思います。祖母のその言葉があったから、今のワタクシがいます。感謝を伝えると同時に、大きくなった今のワタクシの姿を是非見てもらいたいです」
「……なるほど! ありがとうございます。本日はわざわざ遠いところからありがとうございます」
「こちらこそありがとうございます」
「……ぶっちゃけて言ってしまうと、ユースケさんはこれまでの試験を無事に乗り越えられましたので望遠大学校には問題なく入学できます。それは安心してください。まさにこのご時世ですしね。来る者は拒みません。この最後の面接は本当にほとんど形式上、といった感じですね」
「あ、はあ…………いや、ありがとうございます!」
「……そう、このご時世だからこそ、望遠大学校に来る学生たちの多くもどちらかというと将来に対して後ろ向きに考えています。面接をしていると分かります。仕方のないことですが、それでも私たちは、国や世界の将来を背負って引っ張って行けるような学生たちに来てもらいたいと考えています……私たちは、心からユースケさんを歓迎しますよ。本校での活躍を期待しています」
「……勿体ないお言葉です。ありがとうございます!」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
【短編】完璧過ぎる姉の想い人を略奪してざまぁされた馬鹿妹が死に戻った結果
砂礫レキ
ファンタジー
リリーア・イシュタール伯爵令嬢は完璧すぎて可愛げがない以外は完璧な美女だった。
その妹のバーバラは可愛らしい容姿だが両親に甘やかされた愚かで我儘な令嬢だった。
リリーアが将来を誓い合ったロバート・アスロー伯爵令息にバーバラも恋をする。
そしてロバートはリリーアでなくバーバラと結婚した。
間もなくバーバラは社交界で「姉の想い人を略奪した性悪妹」「悪役令嬢にもなれない馬鹿令嬢」と後ろ指を刺されることになる。
姉のリリーアは当時ローレンス公爵と結婚し幸福な日々を送っていた。
しかし彼女を冷遇していたイシュタール伯爵家の面々は皆次々と没落していく。
その大半がリリーアを溺愛するローレンス公爵の差し金だった。復讐されていたのだ。
バーバラも貧乏暮らしの上義母にいびられ夫には浮気されると散々な目に遭っていた。
そんなある日、夫が自分と結婚したのは姉に嫉妬して貰いたかったからだと知る。
怒りでロバートを刺し殺し自殺した彼女は気が付いたら十年前に巻き戻っていた。
そしてバーバラは叫ぶ。
「そもそも私ロバートと姉様が好き合ってたなんて知らなかったんだけれど!教えてよ!!」
本当にあった怖い話
邪神 白猫
ホラー
リスナーさんや読者の方から聞いた体験談【本当にあった怖い話】を基にして書いたオムニバスになります。
完結としますが、体験談が追加され次第更新します。
LINEオプチャにて、体験談募集中✨
あなたの体験談、投稿してみませんか?
投稿された体験談は、YouTubeにて朗読させて頂く場合があります。
【邪神白猫】で検索してみてね🐱
↓YouTubeにて、朗読中(コピペで飛んでください)
https://youtube.com/@yuachanRio
※登場する施設名や人物名などは全て架空です。
夏風
幽々
青春
私はどんな場所よりも、空の中に抱かれていることの方が好きだった。
空は、私の全てを肯定してくれていた。
私は、この世界の事が好きではない。ただ、嫌いでもないのだ。ただただ、合わないというだけ。私と私の今いる世界とは、出会うべきではなかった、ただそれだけなのだ。
あれ程美しかった空も、今は重たい雲に覆われて、太陽の姿も見えない。街は水没し、私のいる電波塔のすぐ側まで、水位は昇ってきている。
私は何のために、今更になって、こんな事を書いているのだろう。一体、誰の為に。
窓の外の、豪雨の作る幾つもの細い線の先に、私が憎んでやまなかった雷の壁が揺らいで見えている。
私は書くのをやめた。
・・世界が終わる雨の日に 花澤カレン
翠名と椎名の恋路(恋にゲームに小説に花盛り)
jun( ̄▽ ̄)ノ
青春
中2でFカップって妹こと佐藤翠名(すいな)と、中3でDカップって姉こと佐藤椎名(しいな)に、翠名の同級生でゲーマーな田中望(のぞみ)、そして望の友人で直球型男子の燃得(もえる)の4人が織り成す「恋」に「ゲーム」に「小説」そして「ホットなエロ」の協奏曲
【完結】ツインクロス
龍野ゆうき
青春
冬樹と夏樹はそっくりな双子の兄妹。入れ替わって遊ぶのも日常茶飯事。だが、ある日…入れ替わったまま両親と兄が事故に遭い行方不明に。夏樹は兄に代わり男として生きていくことになってしまう。家族を失い傷付き、己を責める日々の中、心を閉ざしていた『少年』の周囲が高校入学を機に動き出す。幼馴染みとの再会に友情と恋愛の狭間で揺れ動く心。そして陰ではある陰謀が渦を巻いていて?友情、恋愛、サスペンスありのお話。
光のもとで1
葉野りるは
青春
一年間の療養期間を経て、新たに高校へ通いだした翠葉。
小さいころから学校を休みがちだった翠葉は人と話すことが苦手。
自分の身体にコンプレックスを抱え、人に迷惑をかけることを恐れ、人の中に踏み込んでいくことができない。
そんな翠葉が、一歩一歩ゆっくりと歩きだす。
初めて心から信頼できる友達に出逢い、初めての恋をする――
(全15章の長編小説(挿絵あり)。恋愛風味は第三章から出てきます)
10万文字を1冊として、文庫本40冊ほどの長さです。
メビウス・ロード
武智亜弓
青春
夏至の日の出から日の入りまでに、淡路島と琵琶湖を自力でそれぞれ一周すれば、どんな願いも叶う。古事記に秘された無限のパワーを手に入れるのは誰か?
異世界ファンタジーに飽きた方、生きづらさを抱えながら毎日を頑張っている方、そして、取り返しのつかない大事なものを失った方に贈る、本格ロードバイク小説の決定版!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる