7 / 34
6「父親」
しおりを挟む
深夜十二時も過ぎた頃、アオは夜の住宅街を歩いていた。
寒さのピークは過ぎ去ったが、冬の夜はしつこく蔓延っている。冷たいと言うよりも硬いとう印象の空気を押し退けながら、ある場所に向かっていた。
アオの左肩には、大きめのショルダーバッグが掛けられている。生地の軋み具合から見るに、中身はかなり重いと推察出来た。
「いい加減にしてよ。人を付け回すのは趣味が良くないよ」
人気の無い道を進んでいたアオは、突然足を止めて振り返る。
誰も居ない道路に問うてみるが返事はなく、声は点々と点る街灯に吸い込まれていった。
「……」
「やれやれ、面倒な子だね。君は」
暫くアオが停止を続けていると、やがて諦めたような声が返ってきた。脇の道から出てきたのは、白いスーツを着た、キツネのような顔をした男だった。
「本当に出てくるとは思ってなかった。ブラフで声を出しただけなのに、素直な人だね」
「これはこれは、心にもない事を。隙が有れば襲い掛かってやるって目をしているよ」
「さすがによく分かってる。返り討ちにしてやるって目をしてる、おじさん」
アオは上着のポケットから手を引き抜き、ショルダーバックの肩紐に右の親指を掛けた。
男が間合いに入れば、工具満載のショルダーバッグをぶつけるぞというアピール。男は見え見えの挑発には乗らず、薄ら笑いを浮かべたまま距離を保っている。
「初めましてかな?黒鉄葵くん」
「アンタ、誰?」
「白崎ハガネというモノだ。以後お見知りおきを」
ハガネは芝居の様に挨拶をする。
「白崎?アカネの知り合い?」
「父親とでも言っておこうか」
「その父親が、何の用?」
「アカネちゃんの怪我について、聞いておこうと思ってね」
「怪我?いつの間に怪我したのさ、アイツ」
「いつの間に?変わった物言いだね」
ハガネは興味深げに考え込んだ。
「放課後に会った時は怪我してなかったし、さっき見かけた時も怪我している様子はなかった。ジャージ着てたから詳しくは見えなかったけど、歩き方に不自然な所はなかったよ」
「アカネちゃんに、さっき会った?」
アオの説明にハガネは難しい顔をする。アカネはアオに会いに行くことを伝えていたが、ハガネは聞き逃してしまっていた。
「何故か知らないけど、俺の家を見張ってたんだ。娘に言っといてよ、夜遊びは程々にって」
「そうか……アカネちゃんは、自分を階段から突き落とした犯人が、葵くんだと思っているのだろうね」
「階段から落ちたのが、怪我の原因?」
「ああ。誰かに突き落とされたらしい。クラスメイトとして、心当たりはないかい?」
「アカネは変な奴だから、皆にイラつかれてるよ。完全にクラスで浮いてるし。ちょっと前にトキオの告白断ってから、トキオに付き纏われているのも心当たりかな」
「おいおい、あの子は健全な人間生活を送ってるんじゃないのかい?」
「逆に聞くけど、そんな難しい事をアカネができてると思うの?」
ハガネはアオの質問には答えず、渋い顔で話を続けた。
「……そのトキオっていうのは、隣のクラスの馬場園トキオくんの事かな?」
「露骨に流すね。そうだけど。でもトキオは今日早く帰ってたから、犯人じゃないと思う」
「何時くらいに帰ったんだい?」
「学校終わってすぐかな」
「それは確認した事かい?」
「そこまで厳密に迫られると困る。友達、全部を見てる訳じゃないし」
「そうだね。君が最後にアカネちゃんに会ったのは、いつかな?そして、それまで君は何をしていた?」
「……アカネは、昨日帰ってくるの遅かったでしょ?」
「……私に質問かい?」
アオが質問を質問で返すと、ハガネの声が一気に不機嫌になった。
ハガネもまともな奴じゃないと察したが、アオは努めて声色を変えないようにする。
「色々聞いてくるなって思ったから、質問返し。おじさん、職業は刑事さんか何か?」
「失礼。職業父親として、娘が心配なんだ」
「そんな派手な白いスーツ着た、職業父親がいる?」
「いるだろう、そりゃ」
「その服装はおじさんの趣味?それとも会社からの支給品?」
「趣味さ。仕事場では地味なスーツを着ているよ」
「昼間は地味だけど、夜中には派手な格好で男子学生を付け回す、と。変態じゃないか」
「不良少年を気に掛けるのは、社会人として当然の慈悲だよ。『さあ少年、更生しよう。今ならまだ間に合う』ってね」
「似合わないね」
ハガネは大げさに手を広げる。
その様が本当に似合わなくて、アオは少し笑いそうになった。
「そう言えばアカネの家って、探偵だっけ。仕事場ってどこ?」
「知ってたんだね。性格の良くない子だ」
「俺が恍けてたみたいな言い方は失礼だよ。珍しい職業だから、クラスで話のネタになってたなって、今思い出しただけなのに」
「アカネちゃんに、あまり話さないように言っておかないとね」
「で、いつアカネに会ったかだっけ?昨日の放課後は、一旦帰ったけど、忘れ物したから学校に戻ったんだ。その時に話をした。何時かは忘れたけど、夕方」
「なるほど」
「答えたから、聞いて良いよね?なんで探偵さんは、夜更けに俺を付け回してる訳?」
「ある事件の捜査中で、歩き回っていたんだ。それで君を見かけて、興味本位で付いてきただけさ」
「たまたま……ね。何の事件?」
「教えると思うかい?」
「思うね。コミュニケーションは大切だし」
「ふむ。まあ、君も無関係ではないから教えていいか」
ハガネは鋭い目つきで、アオの目の前に情報を並べていく。
アオの反応の一つも見逃すまいとしているようだ。
「最近、女性が突き落とされる事件が多発しているんだ。軽いものなら、階段から突き落とされたりって感じだけど、中には橋から落とされたり、ホテルの窓から突き落とされたりって事もある」
「怖いね。俺に無関係じゃないって、どの辺の話?」
「被害女性が、少なからず君と面識があるって事さ。少なからずっていうのがポイントで、知り合いから、一言二言話しただけの者まで様々にいるけど」
「狭い町なんだ。俺は社交的じゃないけど、顔を合わせるだけの相手なら結構いる。声を交わしただけで関係者っていうなら、住民全員に対して住民全員が関係者じゃない?」
「大袈裟な言い方は良くないね。真実を覆い隠してしまう。まあ、そういう訳で、仕事中なんだ。ついでに荷物を検めさせてもらえないかな」
「嫌だね。プライバシーの侵害だ。警察でもないのに、何の権利があるのさ?」
「友だちの父親として、当然の心配さ」
「権利があるか聞いてるのに、関係ない話をしないでよ」
「分かったよ。なら………失礼。電話だ」
ハガネは携帯を取り出し、ディスプレイに写った相手の名前を見てこめかみを抑えた。
「気にせず出てよ。俺はもう行くから」
「ああ。また会おう」
アオはハガネの脇を通り、元来た道を引き返していく。
「葵くん、目的地にはいかないのかい?」
「月が綺麗だから、散歩してただけだよ。行く当てのないこの足さ」
「そうかい。これからも綺麗だといいね」
「月はいつだって綺麗さ」
「けれど、人間の目は直ぐに曇るものさ」
「……探偵っていうのは、偏見で食う仕事でしょ?それこそ始めから曇ってる。その特異性を一般化するのは良くないと思う」
「偏見こそが知性というヤツさ」
「知性……そんなモノ人間にあるのかな?」
アオは小さく呟いて、ショルダーバッグを担ぎ直した。
ハガネは面倒そうにアオの背中な眺めながら、スマホの通話ボタンを押したのだった。
「あの反応は黒か。さて、アカネちゃんをどう説得するかな?」
電話の相手と話をする直前、ハガネはそんなことを呟いた。
寒さのピークは過ぎ去ったが、冬の夜はしつこく蔓延っている。冷たいと言うよりも硬いとう印象の空気を押し退けながら、ある場所に向かっていた。
アオの左肩には、大きめのショルダーバッグが掛けられている。生地の軋み具合から見るに、中身はかなり重いと推察出来た。
「いい加減にしてよ。人を付け回すのは趣味が良くないよ」
人気の無い道を進んでいたアオは、突然足を止めて振り返る。
誰も居ない道路に問うてみるが返事はなく、声は点々と点る街灯に吸い込まれていった。
「……」
「やれやれ、面倒な子だね。君は」
暫くアオが停止を続けていると、やがて諦めたような声が返ってきた。脇の道から出てきたのは、白いスーツを着た、キツネのような顔をした男だった。
「本当に出てくるとは思ってなかった。ブラフで声を出しただけなのに、素直な人だね」
「これはこれは、心にもない事を。隙が有れば襲い掛かってやるって目をしているよ」
「さすがによく分かってる。返り討ちにしてやるって目をしてる、おじさん」
アオは上着のポケットから手を引き抜き、ショルダーバックの肩紐に右の親指を掛けた。
男が間合いに入れば、工具満載のショルダーバッグをぶつけるぞというアピール。男は見え見えの挑発には乗らず、薄ら笑いを浮かべたまま距離を保っている。
「初めましてかな?黒鉄葵くん」
「アンタ、誰?」
「白崎ハガネというモノだ。以後お見知りおきを」
ハガネは芝居の様に挨拶をする。
「白崎?アカネの知り合い?」
「父親とでも言っておこうか」
「その父親が、何の用?」
「アカネちゃんの怪我について、聞いておこうと思ってね」
「怪我?いつの間に怪我したのさ、アイツ」
「いつの間に?変わった物言いだね」
ハガネは興味深げに考え込んだ。
「放課後に会った時は怪我してなかったし、さっき見かけた時も怪我している様子はなかった。ジャージ着てたから詳しくは見えなかったけど、歩き方に不自然な所はなかったよ」
「アカネちゃんに、さっき会った?」
アオの説明にハガネは難しい顔をする。アカネはアオに会いに行くことを伝えていたが、ハガネは聞き逃してしまっていた。
「何故か知らないけど、俺の家を見張ってたんだ。娘に言っといてよ、夜遊びは程々にって」
「そうか……アカネちゃんは、自分を階段から突き落とした犯人が、葵くんだと思っているのだろうね」
「階段から落ちたのが、怪我の原因?」
「ああ。誰かに突き落とされたらしい。クラスメイトとして、心当たりはないかい?」
「アカネは変な奴だから、皆にイラつかれてるよ。完全にクラスで浮いてるし。ちょっと前にトキオの告白断ってから、トキオに付き纏われているのも心当たりかな」
「おいおい、あの子は健全な人間生活を送ってるんじゃないのかい?」
「逆に聞くけど、そんな難しい事をアカネができてると思うの?」
ハガネはアオの質問には答えず、渋い顔で話を続けた。
「……そのトキオっていうのは、隣のクラスの馬場園トキオくんの事かな?」
「露骨に流すね。そうだけど。でもトキオは今日早く帰ってたから、犯人じゃないと思う」
「何時くらいに帰ったんだい?」
「学校終わってすぐかな」
「それは確認した事かい?」
「そこまで厳密に迫られると困る。友達、全部を見てる訳じゃないし」
「そうだね。君が最後にアカネちゃんに会ったのは、いつかな?そして、それまで君は何をしていた?」
「……アカネは、昨日帰ってくるの遅かったでしょ?」
「……私に質問かい?」
アオが質問を質問で返すと、ハガネの声が一気に不機嫌になった。
ハガネもまともな奴じゃないと察したが、アオは努めて声色を変えないようにする。
「色々聞いてくるなって思ったから、質問返し。おじさん、職業は刑事さんか何か?」
「失礼。職業父親として、娘が心配なんだ」
「そんな派手な白いスーツ着た、職業父親がいる?」
「いるだろう、そりゃ」
「その服装はおじさんの趣味?それとも会社からの支給品?」
「趣味さ。仕事場では地味なスーツを着ているよ」
「昼間は地味だけど、夜中には派手な格好で男子学生を付け回す、と。変態じゃないか」
「不良少年を気に掛けるのは、社会人として当然の慈悲だよ。『さあ少年、更生しよう。今ならまだ間に合う』ってね」
「似合わないね」
ハガネは大げさに手を広げる。
その様が本当に似合わなくて、アオは少し笑いそうになった。
「そう言えばアカネの家って、探偵だっけ。仕事場ってどこ?」
「知ってたんだね。性格の良くない子だ」
「俺が恍けてたみたいな言い方は失礼だよ。珍しい職業だから、クラスで話のネタになってたなって、今思い出しただけなのに」
「アカネちゃんに、あまり話さないように言っておかないとね」
「で、いつアカネに会ったかだっけ?昨日の放課後は、一旦帰ったけど、忘れ物したから学校に戻ったんだ。その時に話をした。何時かは忘れたけど、夕方」
「なるほど」
「答えたから、聞いて良いよね?なんで探偵さんは、夜更けに俺を付け回してる訳?」
「ある事件の捜査中で、歩き回っていたんだ。それで君を見かけて、興味本位で付いてきただけさ」
「たまたま……ね。何の事件?」
「教えると思うかい?」
「思うね。コミュニケーションは大切だし」
「ふむ。まあ、君も無関係ではないから教えていいか」
ハガネは鋭い目つきで、アオの目の前に情報を並べていく。
アオの反応の一つも見逃すまいとしているようだ。
「最近、女性が突き落とされる事件が多発しているんだ。軽いものなら、階段から突き落とされたりって感じだけど、中には橋から落とされたり、ホテルの窓から突き落とされたりって事もある」
「怖いね。俺に無関係じゃないって、どの辺の話?」
「被害女性が、少なからず君と面識があるって事さ。少なからずっていうのがポイントで、知り合いから、一言二言話しただけの者まで様々にいるけど」
「狭い町なんだ。俺は社交的じゃないけど、顔を合わせるだけの相手なら結構いる。声を交わしただけで関係者っていうなら、住民全員に対して住民全員が関係者じゃない?」
「大袈裟な言い方は良くないね。真実を覆い隠してしまう。まあ、そういう訳で、仕事中なんだ。ついでに荷物を検めさせてもらえないかな」
「嫌だね。プライバシーの侵害だ。警察でもないのに、何の権利があるのさ?」
「友だちの父親として、当然の心配さ」
「権利があるか聞いてるのに、関係ない話をしないでよ」
「分かったよ。なら………失礼。電話だ」
ハガネは携帯を取り出し、ディスプレイに写った相手の名前を見てこめかみを抑えた。
「気にせず出てよ。俺はもう行くから」
「ああ。また会おう」
アオはハガネの脇を通り、元来た道を引き返していく。
「葵くん、目的地にはいかないのかい?」
「月が綺麗だから、散歩してただけだよ。行く当てのないこの足さ」
「そうかい。これからも綺麗だといいね」
「月はいつだって綺麗さ」
「けれど、人間の目は直ぐに曇るものさ」
「……探偵っていうのは、偏見で食う仕事でしょ?それこそ始めから曇ってる。その特異性を一般化するのは良くないと思う」
「偏見こそが知性というヤツさ」
「知性……そんなモノ人間にあるのかな?」
アオは小さく呟いて、ショルダーバッグを担ぎ直した。
ハガネは面倒そうにアオの背中な眺めながら、スマホの通話ボタンを押したのだった。
「あの反応は黒か。さて、アカネちゃんをどう説得するかな?」
電話の相手と話をする直前、ハガネはそんなことを呟いた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
透影の紅 ~悪魔が愛した少女と疑惑のアルカナ~
ぽんぽこ@書籍発売中!!
ホラー
【8秒で分かるあらすじ】
鋏を持った女に影を奪われ、八日後に死ぬ運命となった少年少女たちが、解呪のキーとなる本を探す物語。✂ (º∀º) 📓
【あらすじ】
日本有数の占い師集団、カレイドスコープの代表が殺された。
容疑者は代表の妻である日々子という女。
彼女は一冊の黒い本を持ち、次なる標的を狙う。
市立河口高校に通う高校一年生、白鳥悠真(しらとりゆうま)。
彼には、とある悩みがあった。
――女心が分からない。
それが原因なのか、彼女である星奈(せいな)が最近、冷たいのだ。
苦労して付き合ったばかり。別れたくない悠真は幼馴染である紅莉(あかり)に週末、相談に乗ってもらうことにした。
しかしその日の帰り道。
悠真は恐ろしい見た目をした女に「本を寄越せ」と迫られ、ショックで気絶してしまう。
その後意識を取り戻すが、彼の隣りには何故か紅莉の姿があった。
鏡の中の彼から影が消えており、焦る悠真。
何か事情を知っている様子の紅莉は「このままだと八日後に死ぬ」と悠真に告げる。
助かるためには、タイムリミットまでに【悪魔の愛読書】と呼ばれる六冊の本を全て集めるか、元凶の女を見つけ出すしかない。
仕方なく紅莉と共に本を探すことにした悠真だったが――?
【透影】とかげ、すきかげ。物の隙間や薄い物を通して見える姿や形。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
表紙イラスト/イトノコ(@misokooekaki)様より
怪異相談所の店主は今日も語る
くろぬか
ホラー
怪異相談所 ”語り部 結”。
人に言えない“怪異”のお悩み解決します、まずはご相談を。相談コース3000円~。除霊、その他オプションは状況によりお値段が変動いたします。
なんて、やけにポップな看板を掲げたおかしなお店。
普通の人なら入らない、入らない筈なのだが。
何故か今日もお客様は訪れる。
まるで導かれるかの様にして。
※※※
この物語はフィクションです。
実際に語られている”怖い話”なども登場致します。
その中には所謂”聞いたら出る”系のお話もございますが、そういうお話はかなり省略し内容までは描かない様にしております。
とはいえさわり程度は書いてありますので、自己責任でお読みいただければと思います。
ヴァルプルギスの夜~ライター月島楓の事件簿
加来 史吾兎
ホラー
K県華月町(かげつちょう)の外れで、白装束を着させられた女子高生の首吊り死体が発見された。
フリーライターの月島楓(つきしまかえで)は、ひょんなことからこの事件の取材を任され、華月町出身で大手出版社の編集者である小野瀬崇彦(おのせたかひこ)と共に、山奥にある華月町へ向かう。
華月町には魔女を信仰するという宗教団体《サバト》の本拠地があり、事件への関与が噂されていたが警察の捜査は難航していた。
そんな矢先、華月町にまつわる伝承を調べていた女子大生が行方不明になってしまう。
そして魔の手は楓の身にも迫っていた──。
果たして楓と小野瀬は小さな町で巻き起こる事件の真相に辿り着くことができるのだろうか。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる