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下町デート
自転車勝負
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私は日本で自転車通学というものをしていた。
流石に仕事は電車でしたが。
自転車はこの国に来て一度も乗ったことがなかったが、安心した。乗れる。
これなら勝負を仕掛けて、早く帰れるように、提案してみよう。
今回のデートがかなり気恥ずかしい。さっきも顔を隠せるように、でかいパフェを頼んだが、食べ進めていくと幸せそうな顔をしているアルバート様を見て、心臓が痛くなったのだ。病気ではないことはわかっているが、認めたくない。
だって…アルバート様を想ってしまうと、私はお酒生活を手放さなければならなくなる。
「負けませんよ?」
アルバート様は練習を重ねて、初心者コースを爆走している。
私は上級者コースであるが、負ける気はしない。細い道をひたすら走っているのが初心者コース。少し曲がりを加えているのが中級者コース。
上級者コースは、曲がりのぼり下りそしてコースが長い。田舎道で育った私はよく田んぼの間を自転車で漕いでいた。落ちたことを何回かあったがその道よりは広いので落ちる心配はない。
だが王族の彼が、ここから落ちたら大丈夫なのだろうか少し心配だ。
かなりのイケメンの顔に、擦り傷なんて起こしたら私は刑罰にあたりそう。
下はふかふかのクッションであるが、何が起こるかわからないのがこの世界だからな。
「それでは勝負ですよアナスタシア様。」
彼がコースを走り始める。
今回はタイムアタックで勝負。
彼が進んだ後に私が上級者コースを進む。
私かなりの誤算を起こしていたみたいだ…
「アナスタシア様、落ち込まないでください…」
…敗北したのは私の方だった。
確かにコースが長いのは私のコースであるが、あんなに爆走するなんて思わないじゃない。スタート地点に立った私はもう負けがほぼ確定していたのだ。
「お願い事ってのはなんですか??」
負けを潔く認める。
彼のお願いごとをこのお姉さんが聴こうじゃない!
仁王立ちして、彼を見つめる。
自転車を回収していくお兄さんたちがクスッと笑う声が聞こえたが気にはならない。
恥ずかしを通り越して清々しいから。
少し考えるそぶりもなく、彼は私に手を差し出してきた。
「な、む、むりですぅ…」
最後の方はほぼ声が出ていないと思うが、彼は聞き逃さなかったのか、私の手を握り、歩みを進めた。
「私の願い事は貴方に贈り物をしたいということです。」
…贈り物??意外に予想外であった。
へ、変な妄想とかではないが、社会人のおばさんの頭には、一泊デートや、ホテルなど考えていたが。そういえばまだ10代だし相手は王族だ…。
恥ずかしすぎて頭から湯気でる…。
彼に手を引かれて連れて行かれた場所は、装飾品展。
そういえば下町についてから、彼は何度かここを見ていた。
ここに連れて行きたかったのか。
気づかなくてごめんなさい。
たくさんの宝石が並んでいて、中にはダイヤモンドのリングやネックレス、ブレスレットもあった。
流石にそのようなものはいただくものではない。
「なんでも好きなものを選んでください。いらないなんてダメですよ?」
うう、ですよね、知っていました。
ここから絶対に出さないですよ?という顔で私の手を握っている。
でも一応私も女の子そして公爵家で育った身としてここはかなりいい宝石を揃えていると思う。お値段はその分張っているが、それでも手を出しやすいものだ。
形も綺麗なものが多い。
私の髪色は悪役ながらもピンクでありとても綺麗である。光が当たると色素が抜けて見え白色になる。
髪ゴムや、バレッタなどが欲しいが今は髪の毛が短くなっているため必要性がない。
どういうものが良いか私もわからない。
何が欲しいのか、社会人だった私は、ネックレスやブレスレット、指輪とかはすごく贅沢品で欲しくても手が出せないものが多かった。だが、どうせ贈られるなら彼とお揃いがいい。
いや決して、彼のことが好きだからとかではないが、せっかく贈って頂けるなら…
店内をぐるりと見渡し、目についたものはイヤリングだ。
「アルバート様、私これが欲しいです。」
小さく長方形の形に縁取られている金色宝石のイヤリング。
「ああ、君に似合うと思うよ。私も同じものを買おう。」
アルバート様が取ったものは私の髪色と同じである桜色の同じ形をしているイヤリングだった。
お店を出ると彼は満足したように、買ったものを私の耳につけてくれるといった。
私の顔が一気に赤くなっていくのがわかる。
わかっていたけど、お揃いってなんか恥ずかしい!!!
そしてつけてくれるという申し出をとても断りたい。耳たぶに手が触れるなんてなんかいかがわしい!
ここまで考えが及ぶ私はきっと破廉恥に育っているし10代が考えることではない。
彼の手が耳たぶに触れ、私の耳にイヤリングをつける音がする。
少し揺れるイヤリングに愛おしく思ってしまう。
彼も自分でつけようとしているのが目に入り、手を掴んでしまった。
「あ、いや、すみません。」
彼の顔がニヤニヤと、変わっていく。
私の手の中にイヤリングを納めた。
うん、わかっていたけど、何やってるのよ私…。頭を抱え込みたくなる衝動を抑えた。
「しゃ、がんでください。」
少し目線が高い彼に指示を出す。
彼は嬉しそうにしゃがみ込み、私と目線が合う高さまでしゃがんでくれた。
ピンクのイヤリングがじゃらと音を立て、彼の耳につく。
耳まで真っ赤になっている彼を見るとドキドキが止まらなくなる。
学生の時の気分だ。好きな人を見つけれるだけで嬉しかったあの頃とまた同じ気持ち。
純粋な恋心に気づくまでもう少し待って欲しい。
「アナスタシア様ありがとうございます。」
気恥ずかしいまま、お礼にこくりとうなずく。
また手を引かれて大通りにでる、そこで行われていたのは、音楽の催し物。
フルートやらオカリナやらドローンボーンなど、様々な楽器が、大通りをマーチングしていた。
どの国でも音楽を楽しむことは一緒だ。
レコードがあるこの国は、音楽を楽しむためにスピーカーなど魔法で様々なものが創作されている。
そのうち携帯もできるかもしれない。
「おっ、いい音色ですね。」
私の手を掴んだままアルバート様は、噴水の近くにあったベンチに腰を下ろした。
小さい子たちはマーチングに合わせて行進している。
大人たちもそんな様子を嬉々として見ていた。
繁華街の奥のほうでもやっと黒いオーラが出ていることに気づいた。あれは何か実験か何かしているのかな?
でもなんか怪しい。
乙女ゲームの最終版では、このようなシーンがサナバートルートである。
カタリーナに想いを寄せている一人の男子生徒が、サナバートとデートしている主人公に闇の魔法を放つシーンに似ている。
私は主人公でない為、攻撃されることはないけど、今日カタリーナを見かけていない。
広いからたまたま会っていないだけかもしれない。それでも彼女がここにいないことはなんとなくわかる。
なら気のせい??だといいけど、もやもやした渦が広がり、アルバート様に相談しようと、彼を見ると。
今が本当に楽しいのか満面の笑みでマーチングを見ていた。私がアルバート様を見ていることに気づいたのか、小首を傾げて不思議そうに見られた。
こんな状態じゃ相談なんて…。
「どうされました?」
「い、いえ、その楽しいですか??」
「もちろんだよ!アナスタシア様は?」
純真無垢な笑顔で返されてしまった!
いや楽しいです!アルバート様が隣にいてくださるだけで安心しますし、心臓がドキドキなります。それにいろんな思考が過っていくのは面倒ではありますが前世では乙女ゲーム内でしかほぼ味わえなかったこのピュアさと愛されている感じが心地いいのです。
…こんなことは言えないけど。
「たのしいです!」
「ならよかった!引き続き楽しもう。」
アルバート様の力強い手がもう一度ギュッと握られる。
不安を物色してくれるかのようだ。
先ほどの黒いモヤの場所を見ると、無くなっていた。
…私の思い過ごしかしら?
何もないといいのだけど。
カタリーナは無事かしら?
流石に仕事は電車でしたが。
自転車はこの国に来て一度も乗ったことがなかったが、安心した。乗れる。
これなら勝負を仕掛けて、早く帰れるように、提案してみよう。
今回のデートがかなり気恥ずかしい。さっきも顔を隠せるように、でかいパフェを頼んだが、食べ進めていくと幸せそうな顔をしているアルバート様を見て、心臓が痛くなったのだ。病気ではないことはわかっているが、認めたくない。
だって…アルバート様を想ってしまうと、私はお酒生活を手放さなければならなくなる。
「負けませんよ?」
アルバート様は練習を重ねて、初心者コースを爆走している。
私は上級者コースであるが、負ける気はしない。細い道をひたすら走っているのが初心者コース。少し曲がりを加えているのが中級者コース。
上級者コースは、曲がりのぼり下りそしてコースが長い。田舎道で育った私はよく田んぼの間を自転車で漕いでいた。落ちたことを何回かあったがその道よりは広いので落ちる心配はない。
だが王族の彼が、ここから落ちたら大丈夫なのだろうか少し心配だ。
かなりのイケメンの顔に、擦り傷なんて起こしたら私は刑罰にあたりそう。
下はふかふかのクッションであるが、何が起こるかわからないのがこの世界だからな。
「それでは勝負ですよアナスタシア様。」
彼がコースを走り始める。
今回はタイムアタックで勝負。
彼が進んだ後に私が上級者コースを進む。
私かなりの誤算を起こしていたみたいだ…
「アナスタシア様、落ち込まないでください…」
…敗北したのは私の方だった。
確かにコースが長いのは私のコースであるが、あんなに爆走するなんて思わないじゃない。スタート地点に立った私はもう負けがほぼ確定していたのだ。
「お願い事ってのはなんですか??」
負けを潔く認める。
彼のお願いごとをこのお姉さんが聴こうじゃない!
仁王立ちして、彼を見つめる。
自転車を回収していくお兄さんたちがクスッと笑う声が聞こえたが気にはならない。
恥ずかしを通り越して清々しいから。
少し考えるそぶりもなく、彼は私に手を差し出してきた。
「な、む、むりですぅ…」
最後の方はほぼ声が出ていないと思うが、彼は聞き逃さなかったのか、私の手を握り、歩みを進めた。
「私の願い事は貴方に贈り物をしたいということです。」
…贈り物??意外に予想外であった。
へ、変な妄想とかではないが、社会人のおばさんの頭には、一泊デートや、ホテルなど考えていたが。そういえばまだ10代だし相手は王族だ…。
恥ずかしすぎて頭から湯気でる…。
彼に手を引かれて連れて行かれた場所は、装飾品展。
そういえば下町についてから、彼は何度かここを見ていた。
ここに連れて行きたかったのか。
気づかなくてごめんなさい。
たくさんの宝石が並んでいて、中にはダイヤモンドのリングやネックレス、ブレスレットもあった。
流石にそのようなものはいただくものではない。
「なんでも好きなものを選んでください。いらないなんてダメですよ?」
うう、ですよね、知っていました。
ここから絶対に出さないですよ?という顔で私の手を握っている。
でも一応私も女の子そして公爵家で育った身としてここはかなりいい宝石を揃えていると思う。お値段はその分張っているが、それでも手を出しやすいものだ。
形も綺麗なものが多い。
私の髪色は悪役ながらもピンクでありとても綺麗である。光が当たると色素が抜けて見え白色になる。
髪ゴムや、バレッタなどが欲しいが今は髪の毛が短くなっているため必要性がない。
どういうものが良いか私もわからない。
何が欲しいのか、社会人だった私は、ネックレスやブレスレット、指輪とかはすごく贅沢品で欲しくても手が出せないものが多かった。だが、どうせ贈られるなら彼とお揃いがいい。
いや決して、彼のことが好きだからとかではないが、せっかく贈って頂けるなら…
店内をぐるりと見渡し、目についたものはイヤリングだ。
「アルバート様、私これが欲しいです。」
小さく長方形の形に縁取られている金色宝石のイヤリング。
「ああ、君に似合うと思うよ。私も同じものを買おう。」
アルバート様が取ったものは私の髪色と同じである桜色の同じ形をしているイヤリングだった。
お店を出ると彼は満足したように、買ったものを私の耳につけてくれるといった。
私の顔が一気に赤くなっていくのがわかる。
わかっていたけど、お揃いってなんか恥ずかしい!!!
そしてつけてくれるという申し出をとても断りたい。耳たぶに手が触れるなんてなんかいかがわしい!
ここまで考えが及ぶ私はきっと破廉恥に育っているし10代が考えることではない。
彼の手が耳たぶに触れ、私の耳にイヤリングをつける音がする。
少し揺れるイヤリングに愛おしく思ってしまう。
彼も自分でつけようとしているのが目に入り、手を掴んでしまった。
「あ、いや、すみません。」
彼の顔がニヤニヤと、変わっていく。
私の手の中にイヤリングを納めた。
うん、わかっていたけど、何やってるのよ私…。頭を抱え込みたくなる衝動を抑えた。
「しゃ、がんでください。」
少し目線が高い彼に指示を出す。
彼は嬉しそうにしゃがみ込み、私と目線が合う高さまでしゃがんでくれた。
ピンクのイヤリングがじゃらと音を立て、彼の耳につく。
耳まで真っ赤になっている彼を見るとドキドキが止まらなくなる。
学生の時の気分だ。好きな人を見つけれるだけで嬉しかったあの頃とまた同じ気持ち。
純粋な恋心に気づくまでもう少し待って欲しい。
「アナスタシア様ありがとうございます。」
気恥ずかしいまま、お礼にこくりとうなずく。
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フルートやらオカリナやらドローンボーンなど、様々な楽器が、大通りをマーチングしていた。
どの国でも音楽を楽しむことは一緒だ。
レコードがあるこの国は、音楽を楽しむためにスピーカーなど魔法で様々なものが創作されている。
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私の手を掴んだままアルバート様は、噴水の近くにあったベンチに腰を下ろした。
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大人たちもそんな様子を嬉々として見ていた。
繁華街の奥のほうでもやっと黒いオーラが出ていることに気づいた。あれは何か実験か何かしているのかな?
でもなんか怪しい。
乙女ゲームの最終版では、このようなシーンがサナバートルートである。
カタリーナに想いを寄せている一人の男子生徒が、サナバートとデートしている主人公に闇の魔法を放つシーンに似ている。
私は主人公でない為、攻撃されることはないけど、今日カタリーナを見かけていない。
広いからたまたま会っていないだけかもしれない。それでも彼女がここにいないことはなんとなくわかる。
なら気のせい??だといいけど、もやもやした渦が広がり、アルバート様に相談しようと、彼を見ると。
今が本当に楽しいのか満面の笑みでマーチングを見ていた。私がアルバート様を見ていることに気づいたのか、小首を傾げて不思議そうに見られた。
こんな状態じゃ相談なんて…。
「どうされました?」
「い、いえ、その楽しいですか??」
「もちろんだよ!アナスタシア様は?」
純真無垢な笑顔で返されてしまった!
いや楽しいです!アルバート様が隣にいてくださるだけで安心しますし、心臓がドキドキなります。それにいろんな思考が過っていくのは面倒ではありますが前世では乙女ゲーム内でしかほぼ味わえなかったこのピュアさと愛されている感じが心地いいのです。
…こんなことは言えないけど。
「たのしいです!」
「ならよかった!引き続き楽しもう。」
アルバート様の力強い手がもう一度ギュッと握られる。
不安を物色してくれるかのようだ。
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