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お別れの時間と付けっ放しのテレビ
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君の仕草の一つ一つを脳に焼き付けてきた。瞬きをすると何かを見逃してしまう、そう考えてしまうほど君のことを溺愛だった。
「こっち見すぎだよー笑、なんかついてる?笑」
「ついてないよ、ただボーッとしてただけ」
引っ越した先でしばらくして生活が安定した頃の話である。
「今日休みだよね?私はパートあるから帰り少し遅くなるからね。昼ごはんは冷蔵庫入れておくね。」
「うん、わかった。気をつけてね」
そんな言葉を交わして彼女は9時ごろに家を出てパート先のスーパーに向かった。
「遅いなぁ。混んでて帰れないのかな…」
掛け時計は15時を指していた。いつもなら13時にはパートが終わって約10分の帰宅路で帰ってくるはずなのに今日は遅かった。
「少し横になりながら待つかぁ…テレビ何かやってるかな」
僕はテレビをつけてチャンネルを変えてくうちにウトウトとしていた。
ふと気がつくと19時になっていた。
「あれ…寝ちゃってた…」
僕が目を冷ますと近くに彼女がいた
「おはよ、やっと起きた?」
「うん、ごめんね。いつ帰ってきたの?」
「16時に帰ってきたよ?」
「いつもより遅かったね。今日は忙しかった??」
「えーっと…そうだね!普段より混んだかな!」
「そっかぁ。お疲れ様。晩は僕がご飯作るからゆっくりしててー」
「うん、ごめんね。ありがとう」
いつものような表情でいつもとは少し違う会話をした。
ご飯が出来上がり、2人で食べた。
風呂を出て布団に入ったら彼女がすぐにきた。
「ねぇ。聞きたいことあるんだけどさ…」
「どうしたの?」
「私のこと誰だかわかる?」
「わかるよ?どうしたの」
「私普段何時に帰る?」
「15時だよね。この間お迎え行ったら喜んでくれたじゃん!!」
それ私じゃないよ。君誰を迎えに行ったの?
え… ?
黙ってたけどさ、君の財布の中からファミレスのレシートが出てきて2人分注文してるんだよね。でもそれも私じゃない人といってるよね?
そんなわけない。僕は君とファミレスに行ってピザとハンバーグとドリンクバーを注文した。まだ覚えてる。君の間違えじゃないか??2人で写真も撮ったじゃん
引っ越してきたこの家、君の親戚から借りたんだよね?
君もしかして浮気してる??
何言ってんだよ!!
ドンッ!!!そんな音がするほどの勢いで僕は感情的になって彼女を突き飛ばしていた 。
僕が悪いわけじゃない…彼女が何かおかしい…
「君なんか…消えちゃえばいいのにね」
突き飛ばしたはずの彼女が僕の背後にいた
背中に何かが刺さる感覚があった。暖かい液体が溢れてきた。
何度も何度も背中に鈍痛が走りその度に肉が切れ、骨に傷が入る音がした。
血が吹き出し、背中から刺された刃物が腹部にまで貫通して身体が穴だらけになっていた。
「大丈夫だよ…君は私だけのもの。私だけが愛してあげる!もう私だけ見ててね?私以外見れないようにしてあげるね?!ねえ!!聞いてるの?!愛してるって言ってよ!!!」
僕はそこから記憶がなく、目がさめると白い部屋のベッドにいた
「もってあと4日です。心臓が悪い状態になってます。心臓の近くを何回も刺されています。」
また意識が遠のいた。
どれくらいの時間が経ったのだろうか。
視界はほとんど見えてなく耳だけが聞こえていた。
部屋の外、遠くから足音がした
どんどん近づいてくるのがわかった
ドアが開いた。
「君と私は一つだよ。今幸せにしてあげるからね」
「昨日未明、病院で入院してた男性が刃物で何者かに殺害されたことが明らかになりました。同じ部屋にはお見舞いに来ていた女性の死体もあることから警察は大量殺人として犯人の行方を追っています。」
真っ赤に染まった部屋にポツンとある付けたままのテレビからそんなリポートが流れ続けた。
次は君を迎えニ行くカラね
「こっち見すぎだよー笑、なんかついてる?笑」
「ついてないよ、ただボーッとしてただけ」
引っ越した先でしばらくして生活が安定した頃の話である。
「今日休みだよね?私はパートあるから帰り少し遅くなるからね。昼ごはんは冷蔵庫入れておくね。」
「うん、わかった。気をつけてね」
そんな言葉を交わして彼女は9時ごろに家を出てパート先のスーパーに向かった。
「遅いなぁ。混んでて帰れないのかな…」
掛け時計は15時を指していた。いつもなら13時にはパートが終わって約10分の帰宅路で帰ってくるはずなのに今日は遅かった。
「少し横になりながら待つかぁ…テレビ何かやってるかな」
僕はテレビをつけてチャンネルを変えてくうちにウトウトとしていた。
ふと気がつくと19時になっていた。
「あれ…寝ちゃってた…」
僕が目を冷ますと近くに彼女がいた
「おはよ、やっと起きた?」
「うん、ごめんね。いつ帰ってきたの?」
「16時に帰ってきたよ?」
「いつもより遅かったね。今日は忙しかった??」
「えーっと…そうだね!普段より混んだかな!」
「そっかぁ。お疲れ様。晩は僕がご飯作るからゆっくりしててー」
「うん、ごめんね。ありがとう」
いつものような表情でいつもとは少し違う会話をした。
ご飯が出来上がり、2人で食べた。
風呂を出て布団に入ったら彼女がすぐにきた。
「ねぇ。聞きたいことあるんだけどさ…」
「どうしたの?」
「私のこと誰だかわかる?」
「わかるよ?どうしたの」
「私普段何時に帰る?」
「15時だよね。この間お迎え行ったら喜んでくれたじゃん!!」
それ私じゃないよ。君誰を迎えに行ったの?
え… ?
黙ってたけどさ、君の財布の中からファミレスのレシートが出てきて2人分注文してるんだよね。でもそれも私じゃない人といってるよね?
そんなわけない。僕は君とファミレスに行ってピザとハンバーグとドリンクバーを注文した。まだ覚えてる。君の間違えじゃないか??2人で写真も撮ったじゃん
引っ越してきたこの家、君の親戚から借りたんだよね?
君もしかして浮気してる??
何言ってんだよ!!
ドンッ!!!そんな音がするほどの勢いで僕は感情的になって彼女を突き飛ばしていた 。
僕が悪いわけじゃない…彼女が何かおかしい…
「君なんか…消えちゃえばいいのにね」
突き飛ばしたはずの彼女が僕の背後にいた
背中に何かが刺さる感覚があった。暖かい液体が溢れてきた。
何度も何度も背中に鈍痛が走りその度に肉が切れ、骨に傷が入る音がした。
血が吹き出し、背中から刺された刃物が腹部にまで貫通して身体が穴だらけになっていた。
「大丈夫だよ…君は私だけのもの。私だけが愛してあげる!もう私だけ見ててね?私以外見れないようにしてあげるね?!ねえ!!聞いてるの?!愛してるって言ってよ!!!」
僕はそこから記憶がなく、目がさめると白い部屋のベッドにいた
「もってあと4日です。心臓が悪い状態になってます。心臓の近くを何回も刺されています。」
また意識が遠のいた。
どれくらいの時間が経ったのだろうか。
視界はほとんど見えてなく耳だけが聞こえていた。
部屋の外、遠くから足音がした
どんどん近づいてくるのがわかった
ドアが開いた。
「君と私は一つだよ。今幸せにしてあげるからね」
「昨日未明、病院で入院してた男性が刃物で何者かに殺害されたことが明らかになりました。同じ部屋にはお見舞いに来ていた女性の死体もあることから警察は大量殺人として犯人の行方を追っています。」
真っ赤に染まった部屋にポツンとある付けたままのテレビからそんなリポートが流れ続けた。
次は君を迎えニ行くカラね
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