23 / 90
第1章 惑星ルーテシア編
22. 捜査
しおりを挟む
「なんと...」
男爵様は絶句してしまった。代わりに奥様が後を引き継ぐ。
「話は中でお聞きします。粗末な家ですがとりあえずお入り下さい。皆様の馬は厩に運ばせておきますので。」
騎士達と食堂のテーブルで対応を話し合う様だ。私達はどうしよう。カトリーさんが心配だが、一介の冒険者が王太子様と同じ席に着くなんて許されないだろう。でも私ならカトリーさんを助け出すことが出来るかもしれない。今は情報が欲しい。
「王太子殿下、お恐れながら発言をお許しいただけないでしょうか。」
ハルちゃんが顔を上げ、王太子殿下に話かけた。
「許す。ただし手短にな。」
「私は冒険者のタカシ、こちらは妻のタチハでございます。私達もカトリーナお嬢様の救出に加えて頂けないでしょうか。妻は優れた魔法使いです、必ずやお役に立つと思います。こちらが私達の身分証になります。」
王太子の隣の騎士が「無礼者!」と言いそうな顔になっていたが、王太子が手を上げて止めた。身分証を確認した王太子は真剣な顔で私達に向き直る。
「失礼いたしました。タカシ様とタチハ様のことは父から聞いております。どうかお力をお貸しください。」
王様から私達が女神様の関係者だと連絡が行っていたのだろう。王太子殿下はあっさりと私達を受け入れた。まったく勝手に情報を漏らすんじゃないと言いたいが、今回は役に立ったから許してやろう。
周りから 何者?? という目で見られながら私達も食堂に入り席に付いた。そりゃ、王太子殿下のあの態度を見れば、私達がただの冒険者じゃないと分るよね。
まずは今朝届いたという手紙の話を聞く。文面は短く、「お前の愛するカトリーナ嬢を誘拐した。返して欲しくば金貨1,000枚を用意し次の指示を待て。金が用意できたらマンゼート男爵家の屋根に赤い旗を掲げろ。」とだけ書かれている。金貨1,000枚は私の感覚では1億円くらいだろうか。かなりの額だ。男爵様でなく王太子殿下に脅迫状を届けたのは、男爵様では払えないと考えたからか。
それにしても王太子殿下とカトリーさんの接点が気になる。脅迫文には「お前の愛するカトリーナ嬢」と書かれている。これではふたりは恋中だとしか思えない。男爵様がこの点を尋ねると、殿下は言い難そうに説明を始めた。
殿下はひと月前から部下の騎士や兵士達を連れこの町に滞在している。目的は部下の訓練とモンスター狩りを行うことである。男爵様達が殿下のことを知らなかったのは、殿下が身分を隠し、一介の騎士として訓練に参加していたためである。
殿下とカトリーさんは町で偶然知り合ったそうだ(本人の談)。その後何度かデートを重ねていたとのこと。カトリーさんは相手が王太子殿下であることは知らないらしい。
男爵様は殿下が自分に無断で娘と会っていたことについて腹を立てている様だが、さすがに口には出来ない様子だ。まあ、本人同士が好き合っているのであればいいじゃないと私は思う。殿下はハンサムだし、騎士の訓練に参加するだけあってたくましい身体をしている。態度や話し方も自信に溢れていて、カトリーさんの好みだろう。アレフさんのことを「男らしくない」とディスってたしね。
まずは身代金を用意する必要があるが。王都から運んでいたのでは時間がかかる。そこで殿下からエタルナ伯爵に、一時的に立て替えて欲しい旨の手紙を早馬で出しているらしい。近日中に返事があるだろうが、まず断られることは無いだろうとのこと。
身代金が準備できるのを待っている間に、町で出来る限りの聞き込みを行うということになり、殿下は部下の騎士と共に町に出立した。私とハルちゃんも聞き込みと称して町に出ることにする。
殿下とその部下達は、殿下がお忍びでこの町に滞在していることを知っており、かつ殿下とカトリーさんが付き合っていることを知っている人物の中に犯人もしくは犯人の仲間がいると考え、対象となる人物をひとりひとり調べていく様だ。
私とハルちゃんが同じことをしても意味がないので、私達は町中でカトリーさんの魔力パターンを探索することにした。
カトリーさんの魔力パターンを探査しながら町中を1日中歩きまわるがヒットしない。これは町から連れ出されている可能性が高い。そうだとすると、どこへ連れて行かれたか? この町から近い村は規模の小さいものばかりだ、よそ者が来ればすぐに分かるだろう。近くにアジトがあるのか。
「トモミ、カトリーさんは馬車の旅で殺されかけ、家に帰った途端誘拐された。これは偶然と思うかい?」
「でも、馬車ではカトリーさんだけを狙っていた訳じゃないよ。皆殺しにされていたかもしれない。」
「そう、もし全員殺されていたとしたら、カトリーさんを狙った殺人という疑いを逃れられるよね。」
「じゃあ、ハルちゃんは馬車での襲撃と今回の誘拐は同一犯の犯行だって言うのね。」
「可能性はあるよ。」
「そもそも、あの馬車の襲撃の規模はおかしいんだ。襲撃者は全部で20名以上いた。馬も装備も立派なものだった。つまり装備に金を掛けれる連中ということだ。そんな連中が大人数でひとつの馬車を襲ったとしても、ひとり当たりの分け前は知れたものさ。誰かにカトリーさんを殺す様依頼されて、報酬をもらう約束をしていたのかも。」
「でも、馬車での襲撃と誘拐が同一犯なら、わざわざ誘拐しなくても、部屋に忍び込んだ時点でカトリーさんを殺すこともできたんじゃあない。殺さず誘拐した理由が判らないわ。」
「それは確かに不思議なんだ。 じゃあ、次は動機の線から考えてみるか。」
「動機? お金が目当てじゃあないの。」
「仮に馬車の襲撃と同一犯とすると、馬車での襲撃の意味が分からない。殺してしまっては王太子から金をとれないからね。」
「だったら同一犯ではないのかも。」
「こうは考えられないかな。犯人グループは最初は誰かに依頼されカトリーさんの殺害を企てた。もちろん報酬目当てだ。だが、後になってカトリーさんと殿下が付き合っていることを知り、誘拐して身代金を貰った方が儲かると考えた。それだけならまだいいけれど、身代金と殺害の報酬の2重取りを考えているかもしれない。」
「それって、身代金を払ってもカトリーさんは殺害されてしまうってこと? いやだよそんなの。何としても助けないと。 だいたい誰がカトリーさんを殺そうとするのよ?」
「カトリーさんの性格からして、殺されるほど人に恨まれる様には見えないな。あるとしたら殿下がらみか。」
「殿下がカトリーさんと付き合っているのが我慢できない誰かってこと?」
「そういうこと。」
「その辺は殿下に聞くしかないよね。」
結局、その日は成果がないままマンゼート男爵の屋敷に帰還した。屋敷では夕食を取ながら作戦会議だ。ハルちゃんから探査魔法で町を調べたがカトリーさんが見つからなかったことから、トロクの町にはいない可能性が強いことを告げた。探査魔法なんて一般的でない魔法の話を殿下はすんなり受け入れてくれた。これも女神効果だろうか。
殿下たちも1日聞き込みに回ったが、これと言って有力な情報は手に入らなかった様子だ。男爵様ご家族は心労が激しいらしく黙り込んだままだ。
明日の捜査継続を約束し、誰もが無言で部屋を出て行く。殿下たちは町の宿屋に泊っているそうだ。
男爵様は絶句してしまった。代わりに奥様が後を引き継ぐ。
「話は中でお聞きします。粗末な家ですがとりあえずお入り下さい。皆様の馬は厩に運ばせておきますので。」
騎士達と食堂のテーブルで対応を話し合う様だ。私達はどうしよう。カトリーさんが心配だが、一介の冒険者が王太子様と同じ席に着くなんて許されないだろう。でも私ならカトリーさんを助け出すことが出来るかもしれない。今は情報が欲しい。
「王太子殿下、お恐れながら発言をお許しいただけないでしょうか。」
ハルちゃんが顔を上げ、王太子殿下に話かけた。
「許す。ただし手短にな。」
「私は冒険者のタカシ、こちらは妻のタチハでございます。私達もカトリーナお嬢様の救出に加えて頂けないでしょうか。妻は優れた魔法使いです、必ずやお役に立つと思います。こちらが私達の身分証になります。」
王太子の隣の騎士が「無礼者!」と言いそうな顔になっていたが、王太子が手を上げて止めた。身分証を確認した王太子は真剣な顔で私達に向き直る。
「失礼いたしました。タカシ様とタチハ様のことは父から聞いております。どうかお力をお貸しください。」
王様から私達が女神様の関係者だと連絡が行っていたのだろう。王太子殿下はあっさりと私達を受け入れた。まったく勝手に情報を漏らすんじゃないと言いたいが、今回は役に立ったから許してやろう。
周りから 何者?? という目で見られながら私達も食堂に入り席に付いた。そりゃ、王太子殿下のあの態度を見れば、私達がただの冒険者じゃないと分るよね。
まずは今朝届いたという手紙の話を聞く。文面は短く、「お前の愛するカトリーナ嬢を誘拐した。返して欲しくば金貨1,000枚を用意し次の指示を待て。金が用意できたらマンゼート男爵家の屋根に赤い旗を掲げろ。」とだけ書かれている。金貨1,000枚は私の感覚では1億円くらいだろうか。かなりの額だ。男爵様でなく王太子殿下に脅迫状を届けたのは、男爵様では払えないと考えたからか。
それにしても王太子殿下とカトリーさんの接点が気になる。脅迫文には「お前の愛するカトリーナ嬢」と書かれている。これではふたりは恋中だとしか思えない。男爵様がこの点を尋ねると、殿下は言い難そうに説明を始めた。
殿下はひと月前から部下の騎士や兵士達を連れこの町に滞在している。目的は部下の訓練とモンスター狩りを行うことである。男爵様達が殿下のことを知らなかったのは、殿下が身分を隠し、一介の騎士として訓練に参加していたためである。
殿下とカトリーさんは町で偶然知り合ったそうだ(本人の談)。その後何度かデートを重ねていたとのこと。カトリーさんは相手が王太子殿下であることは知らないらしい。
男爵様は殿下が自分に無断で娘と会っていたことについて腹を立てている様だが、さすがに口には出来ない様子だ。まあ、本人同士が好き合っているのであればいいじゃないと私は思う。殿下はハンサムだし、騎士の訓練に参加するだけあってたくましい身体をしている。態度や話し方も自信に溢れていて、カトリーさんの好みだろう。アレフさんのことを「男らしくない」とディスってたしね。
まずは身代金を用意する必要があるが。王都から運んでいたのでは時間がかかる。そこで殿下からエタルナ伯爵に、一時的に立て替えて欲しい旨の手紙を早馬で出しているらしい。近日中に返事があるだろうが、まず断られることは無いだろうとのこと。
身代金が準備できるのを待っている間に、町で出来る限りの聞き込みを行うということになり、殿下は部下の騎士と共に町に出立した。私とハルちゃんも聞き込みと称して町に出ることにする。
殿下とその部下達は、殿下がお忍びでこの町に滞在していることを知っており、かつ殿下とカトリーさんが付き合っていることを知っている人物の中に犯人もしくは犯人の仲間がいると考え、対象となる人物をひとりひとり調べていく様だ。
私とハルちゃんが同じことをしても意味がないので、私達は町中でカトリーさんの魔力パターンを探索することにした。
カトリーさんの魔力パターンを探査しながら町中を1日中歩きまわるがヒットしない。これは町から連れ出されている可能性が高い。そうだとすると、どこへ連れて行かれたか? この町から近い村は規模の小さいものばかりだ、よそ者が来ればすぐに分かるだろう。近くにアジトがあるのか。
「トモミ、カトリーさんは馬車の旅で殺されかけ、家に帰った途端誘拐された。これは偶然と思うかい?」
「でも、馬車ではカトリーさんだけを狙っていた訳じゃないよ。皆殺しにされていたかもしれない。」
「そう、もし全員殺されていたとしたら、カトリーさんを狙った殺人という疑いを逃れられるよね。」
「じゃあ、ハルちゃんは馬車での襲撃と今回の誘拐は同一犯の犯行だって言うのね。」
「可能性はあるよ。」
「そもそも、あの馬車の襲撃の規模はおかしいんだ。襲撃者は全部で20名以上いた。馬も装備も立派なものだった。つまり装備に金を掛けれる連中ということだ。そんな連中が大人数でひとつの馬車を襲ったとしても、ひとり当たりの分け前は知れたものさ。誰かにカトリーさんを殺す様依頼されて、報酬をもらう約束をしていたのかも。」
「でも、馬車での襲撃と誘拐が同一犯なら、わざわざ誘拐しなくても、部屋に忍び込んだ時点でカトリーさんを殺すこともできたんじゃあない。殺さず誘拐した理由が判らないわ。」
「それは確かに不思議なんだ。 じゃあ、次は動機の線から考えてみるか。」
「動機? お金が目当てじゃあないの。」
「仮に馬車の襲撃と同一犯とすると、馬車での襲撃の意味が分からない。殺してしまっては王太子から金をとれないからね。」
「だったら同一犯ではないのかも。」
「こうは考えられないかな。犯人グループは最初は誰かに依頼されカトリーさんの殺害を企てた。もちろん報酬目当てだ。だが、後になってカトリーさんと殿下が付き合っていることを知り、誘拐して身代金を貰った方が儲かると考えた。それだけならまだいいけれど、身代金と殺害の報酬の2重取りを考えているかもしれない。」
「それって、身代金を払ってもカトリーさんは殺害されてしまうってこと? いやだよそんなの。何としても助けないと。 だいたい誰がカトリーさんを殺そうとするのよ?」
「カトリーさんの性格からして、殺されるほど人に恨まれる様には見えないな。あるとしたら殿下がらみか。」
「殿下がカトリーさんと付き合っているのが我慢できない誰かってこと?」
「そういうこと。」
「その辺は殿下に聞くしかないよね。」
結局、その日は成果がないままマンゼート男爵の屋敷に帰還した。屋敷では夕食を取ながら作戦会議だ。ハルちゃんから探査魔法で町を調べたがカトリーさんが見つからなかったことから、トロクの町にはいない可能性が強いことを告げた。探査魔法なんて一般的でない魔法の話を殿下はすんなり受け入れてくれた。これも女神効果だろうか。
殿下たちも1日聞き込みに回ったが、これと言って有力な情報は手に入らなかった様子だ。男爵様ご家族は心労が激しいらしく黙り込んだままだ。
明日の捜査継続を約束し、誰もが無言で部屋を出て行く。殿下たちは町の宿屋に泊っているそうだ。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
龍騎士イリス☆ユグドラシルの霊樹の下で
ウッド
ファンタジー
霊樹ユグドラシルの根っこにあるウッドエルフの集落に住む少女イリス。
入ったらダメと言われたら入り、登ったらダメと言われたら登る。
ええい!小娘!ダメだっちゅーとろーが!
だからターザンごっこすんなぁーーー!!
こんな破天荒娘の教育係になった私、緑の大精霊シルフェリア。
寿命を迎える前に何とかせにゃならん!
果たして暴走小娘イリスを教育する事が出来るのか?!
そんな私の奮闘記です。
しかし途中からあんまし出てこなくなっちゃう・・・
おい作者よ裏で話し合おうじゃないか・・・
・・・つーかタイトル何とかならんかったんかい!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる