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88. コトラルのレイス
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(シロム視点)
ジャニス皇女の顔を見つめる僕にジャニス皇女は首を振る。ここで皇帝の行動を妨げるために何かするつもりは無いという意味だろう。そう言えばいつの間にかマジョルカさんから身体のコントロール権を取り戻していた。
「ジャニス皇女、良いのですか?」
「ここで騒ぎを起こしたらますます状況が悪くなるだけよ。」
僕の囁きに対して毅然とした返事が返って来た。くそ! 僕達の任務は完全に失敗に終わった様だ....。
「ボルト、我が前へ。」
皇帝陛下が威厳のある声でボルト皇子を呼ばれた。ボルト皇子と思われる男性が皇帝陛下の前に進み出て片膝をついて頭を下げた。
「ボルトよ、我を窮地から救った行いは見事であった。褒美としてこのマントをさずける。」
そう口にして皇帝陛下は自分が羽織っていたマントを外し、傍にいた側近に渡した。側近はマントを捧げ持ってボルト皇子の背後に回る。
マントを持った側近がボルト皇子の背後に立って何か囁き、皇子が頭を上げて皇帝陛下に顔を向ける。そして次の瞬間ボルト皇子の首に首輪の様な物が巻き付けられ、カチッと音がして固定された。
「あれは電撃の首輪!」
ジャニス皇女が叫ぶのとボルト皇子の首から火花が散るのが同時だった。ボルト皇子の身体が一瞬硬直しそのまま床に倒れた。意識を失った様だ。
静かだったパーティ会場に悲鳴と驚きの声が響き渡った。
「皆の者、静まるが良い!」
皇帝陛下が威厳のある声でそう発すると、人々が皇帝陛下に注目し騒めきが静まる。
「ボルトは皇帝である私の誘拐を企てるという大きな罪を犯した。先ほどマントを与えたのは人間を超える力をもったボルトを油断させるための芝居である。衛兵よ、ボルトを牢に連れてゆけ。」
皇帝陛下の命令で、部屋の隅に待機していた兵士達がボルト皇子の両脇を抱えて立ち上がらせる。どうやらボルト皇子は意識を取り戻している様だ。
「父上! これは何の冗談ですか? 私は父上を誘拐犯からお救いしたのですよ!」
ボルト皇子が叫ぶ。
「ボルトよ、お前が攫ったのは私の影武者だ。ガイラスがクーデターを企てていたと知ってから用心のために影武者を使う様にしておってな。あの時私は側近の恰好をして同じ部屋に居たのだ。」
皇帝陛下はそう言ってから自分の髭を摘まんで取り去った。あの見事な髭は付け髭だった様だ。どおりでウィンディーネ様の妖精が探しても見つからなかったはずだ。妖精達の知性は低い、顔の半分を覆った髭が無いから別人と判断したのだろう。
「当然お前が誘拐犯から助け出したのも影武者でな。私はずっとここに居てお前の動きを探らせていた。もっともそこに居られる神の御子ロム様が助けて下さらなければ、お前の起こした爆発でとっくに死んでおったよ。よってお前には皇帝への誘拐未遂だけではなく、皇帝の殺害未遂という罪もある。極刑は免れぬな。」
「そんな....これは冤罪です。私がやったと言う証拠は無いはずです。それに私に犯行は不可能です、私は父上の命で皇都を遠く離れて反乱の鎮圧に就いていたのですから。」
「見苦しいぞボルト。証拠はあるのだ。」
そう言って皇帝陛下は懐からマントの縁に付いている飾り房の様な物を取り出した。
「これはジャニスが発明した魔道具の1つでな、周りの景色や音を記録する。影武者にはこれを常に身に付けさせていたのだ。私の居ない所で影武者が話した内容は私も知っておく必要があるからな。そしてこれにはお前の姿と声がはっきり残っておったよ。影武者が気を失っていると思って油断した様だな。」
「.......。」
それを聞いたボルト皇子は肩を落として沈黙した。極刑か....可哀そうだけど仕方がないだろう。だが次の瞬間、ボルト皇子の身体からモノクロームの人影が湧き出て皇子の横に立った。中年の男性のレイスだ!
そのレイスが皇子の首に触れると電撃の首輪が床に落ち、次の瞬間ボルト皇子の身体が一気に兵士の手の届かない天井近くまで浮き上がった。レイスも一緒だ。
<< 残念ながら失敗のようだな。>>
<< 導師様、申し訳ありません。>>
<< 仕方がない相手が1枚上手だったのだ。出来れば荒事は避けたかったが、こうなれば一気にやるしかあるまい。>>
不穏な会話が聞こえ僕は預言者の杖を取り出して身構えた。僕以外には念話が聞こえないから人々は宙に浮かんだ皇子を茫然と見つめているだけだ。普通の人にとっては人間が宙に浮くと言うだけで十分驚くに値する。
だが危険を感じたのは僕だけで無かった様で、部屋の外で待機していたゴリアスさんがジャニス皇女の傍に駆け込んできた。良い判断だ。
「おい精霊使い、あのレイスはやばいぞ。 精霊王と同じくらいの力を感じる。」
僕も同じことを考えていた。あれは只のレイスではない。とんでもない力を持っている。ひょっとしたらコトラルか? コトラルはレイスになってボルト皇子の精神世界に入っていた? それならばアーシャ様達がいくら探しても見つけ出せなかったことも納得できる。
「父上、負けを認めましょう。ただしここまではです。こうなれば実力でこの国を手に入れさせていただく。」
まずい、この部屋で皇帝の執務室で行った様な爆発を起こすつもりだ。だけどこの部屋は広すぎて結界で覆えない。
ボルト皇子の手の平から光の球の様な物が飛んだと思った瞬間、皇子の間近で爆発が起き、天井の一部を吹き飛ばした。
幸い大広間にいた人達には被害はない。大広間にいた人全員を結界で覆う代わりに皇子のすぐ前に半球状の小さい代わりに強力な結界を張ったのだ。光の球は行く手を結界に遮られそこで爆発したわけだ。身近で爆発が起きたボルト皇子は驚いているがダメージは軽そうだ。
うまく攻撃を防げたが、こんな方法が何度も成功するはずがない。
<< ウィンディーネ様! >>
僕の求めに応じて頭上に巨大なウィンディーネ様の姿が顕現し、周り中から驚きの声が上がる。そして次の瞬間、ボルト皇子と隣に浮かぶレイスを水の奔流が襲った。結界は頑丈な鎧を着る様なもので敵の攻撃が内部に届くのを防ぐが、結界ごと相手を押し流すことは可能だ。大精霊の渾身の一撃によりボルト皇子は天井に開いた穴から遥か遠くに吹き飛ばされた。だがレイスはそのままだ。身体を持たず魂だけの存在であるレイスには物理攻撃は効かないのかもしれない。あのレイスはボルト皇子より遥かに危険な存在だ。背中を冷や汗が流れる。だがレイスは慌てた様にボルト皇子の後を追いかけて天井の穴から飛び去った。思わず安堵の溜息がでる。レイスは不安定な存在だ、単独ではカニアールさんの様にいつ消えてしまうか分からないからボルト皇子の傍を離れたくないのかもしれない。
ジャニス皇女の顔を見つめる僕にジャニス皇女は首を振る。ここで皇帝の行動を妨げるために何かするつもりは無いという意味だろう。そう言えばいつの間にかマジョルカさんから身体のコントロール権を取り戻していた。
「ジャニス皇女、良いのですか?」
「ここで騒ぎを起こしたらますます状況が悪くなるだけよ。」
僕の囁きに対して毅然とした返事が返って来た。くそ! 僕達の任務は完全に失敗に終わった様だ....。
「ボルト、我が前へ。」
皇帝陛下が威厳のある声でボルト皇子を呼ばれた。ボルト皇子と思われる男性が皇帝陛下の前に進み出て片膝をついて頭を下げた。
「ボルトよ、我を窮地から救った行いは見事であった。褒美としてこのマントをさずける。」
そう口にして皇帝陛下は自分が羽織っていたマントを外し、傍にいた側近に渡した。側近はマントを捧げ持ってボルト皇子の背後に回る。
マントを持った側近がボルト皇子の背後に立って何か囁き、皇子が頭を上げて皇帝陛下に顔を向ける。そして次の瞬間ボルト皇子の首に首輪の様な物が巻き付けられ、カチッと音がして固定された。
「あれは電撃の首輪!」
ジャニス皇女が叫ぶのとボルト皇子の首から火花が散るのが同時だった。ボルト皇子の身体が一瞬硬直しそのまま床に倒れた。意識を失った様だ。
静かだったパーティ会場に悲鳴と驚きの声が響き渡った。
「皆の者、静まるが良い!」
皇帝陛下が威厳のある声でそう発すると、人々が皇帝陛下に注目し騒めきが静まる。
「ボルトは皇帝である私の誘拐を企てるという大きな罪を犯した。先ほどマントを与えたのは人間を超える力をもったボルトを油断させるための芝居である。衛兵よ、ボルトを牢に連れてゆけ。」
皇帝陛下の命令で、部屋の隅に待機していた兵士達がボルト皇子の両脇を抱えて立ち上がらせる。どうやらボルト皇子は意識を取り戻している様だ。
「父上! これは何の冗談ですか? 私は父上を誘拐犯からお救いしたのですよ!」
ボルト皇子が叫ぶ。
「ボルトよ、お前が攫ったのは私の影武者だ。ガイラスがクーデターを企てていたと知ってから用心のために影武者を使う様にしておってな。あの時私は側近の恰好をして同じ部屋に居たのだ。」
皇帝陛下はそう言ってから自分の髭を摘まんで取り去った。あの見事な髭は付け髭だった様だ。どおりでウィンディーネ様の妖精が探しても見つからなかったはずだ。妖精達の知性は低い、顔の半分を覆った髭が無いから別人と判断したのだろう。
「当然お前が誘拐犯から助け出したのも影武者でな。私はずっとここに居てお前の動きを探らせていた。もっともそこに居られる神の御子ロム様が助けて下さらなければ、お前の起こした爆発でとっくに死んでおったよ。よってお前には皇帝への誘拐未遂だけではなく、皇帝の殺害未遂という罪もある。極刑は免れぬな。」
「そんな....これは冤罪です。私がやったと言う証拠は無いはずです。それに私に犯行は不可能です、私は父上の命で皇都を遠く離れて反乱の鎮圧に就いていたのですから。」
「見苦しいぞボルト。証拠はあるのだ。」
そう言って皇帝陛下は懐からマントの縁に付いている飾り房の様な物を取り出した。
「これはジャニスが発明した魔道具の1つでな、周りの景色や音を記録する。影武者にはこれを常に身に付けさせていたのだ。私の居ない所で影武者が話した内容は私も知っておく必要があるからな。そしてこれにはお前の姿と声がはっきり残っておったよ。影武者が気を失っていると思って油断した様だな。」
「.......。」
それを聞いたボルト皇子は肩を落として沈黙した。極刑か....可哀そうだけど仕方がないだろう。だが次の瞬間、ボルト皇子の身体からモノクロームの人影が湧き出て皇子の横に立った。中年の男性のレイスだ!
そのレイスが皇子の首に触れると電撃の首輪が床に落ち、次の瞬間ボルト皇子の身体が一気に兵士の手の届かない天井近くまで浮き上がった。レイスも一緒だ。
<< 残念ながら失敗のようだな。>>
<< 導師様、申し訳ありません。>>
<< 仕方がない相手が1枚上手だったのだ。出来れば荒事は避けたかったが、こうなれば一気にやるしかあるまい。>>
不穏な会話が聞こえ僕は預言者の杖を取り出して身構えた。僕以外には念話が聞こえないから人々は宙に浮かんだ皇子を茫然と見つめているだけだ。普通の人にとっては人間が宙に浮くと言うだけで十分驚くに値する。
だが危険を感じたのは僕だけで無かった様で、部屋の外で待機していたゴリアスさんがジャニス皇女の傍に駆け込んできた。良い判断だ。
「おい精霊使い、あのレイスはやばいぞ。 精霊王と同じくらいの力を感じる。」
僕も同じことを考えていた。あれは只のレイスではない。とんでもない力を持っている。ひょっとしたらコトラルか? コトラルはレイスになってボルト皇子の精神世界に入っていた? それならばアーシャ様達がいくら探しても見つけ出せなかったことも納得できる。
「父上、負けを認めましょう。ただしここまではです。こうなれば実力でこの国を手に入れさせていただく。」
まずい、この部屋で皇帝の執務室で行った様な爆発を起こすつもりだ。だけどこの部屋は広すぎて結界で覆えない。
ボルト皇子の手の平から光の球の様な物が飛んだと思った瞬間、皇子の間近で爆発が起き、天井の一部を吹き飛ばした。
幸い大広間にいた人達には被害はない。大広間にいた人全員を結界で覆う代わりに皇子のすぐ前に半球状の小さい代わりに強力な結界を張ったのだ。光の球は行く手を結界に遮られそこで爆発したわけだ。身近で爆発が起きたボルト皇子は驚いているがダメージは軽そうだ。
うまく攻撃を防げたが、こんな方法が何度も成功するはずがない。
<< ウィンディーネ様! >>
僕の求めに応じて頭上に巨大なウィンディーネ様の姿が顕現し、周り中から驚きの声が上がる。そして次の瞬間、ボルト皇子と隣に浮かぶレイスを水の奔流が襲った。結界は頑丈な鎧を着る様なもので敵の攻撃が内部に届くのを防ぐが、結界ごと相手を押し流すことは可能だ。大精霊の渾身の一撃によりボルト皇子は天井に開いた穴から遥か遠くに吹き飛ばされた。だがレイスはそのままだ。身体を持たず魂だけの存在であるレイスには物理攻撃は効かないのかもしれない。あのレイスはボルト皇子より遥かに危険な存在だ。背中を冷や汗が流れる。だがレイスは慌てた様にボルト皇子の後を追いかけて天井の穴から飛び去った。思わず安堵の溜息がでる。レイスは不安定な存在だ、単独ではカニアールさんの様にいつ消えてしまうか分からないからボルト皇子の傍を離れたくないのかもしれない。
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