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49. ウィンディーネ様が消滅する
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(シロム視点)
<< お前はウィンディーネ様のために泣いてくれるのか? >>
そう言われて自分が涙を流していることに気付き、慌てて拭う。
<< 我を呼んだのは、間者のことではないのか? 頭に文字の浮かんだ者達はガニマールとかいう国の間者に間違いないぞ。我ら鳥の精霊は他者の感情を感じるのが得意でな、特に悪意には敏感だ。怪しいと思った者を仲間が手分けして何日も観察し間者に間違いないと確信を持った者達に印を付けたのだ。あの印は我らが近くに居る限り消えん。>>
<< そうなのですね。ありがとうございました。>>
神官長様にアナクリムさんの念話の内容を伝える。神官長がお礼を述べるがアナクリムさんには無視された。
<< それでは又な、我らは引き続きこの国に害をなそうとするものを探そう。>>
そう言ってアナクリムさんは引き返して行った。
「シロム殿の推察通りでございましたな。精霊達がこの国を守ってくれているとはシロム様から聞いておりましたが、やはり驚きましたわい。ですが、それであればわざわざ聖なる山の神様にお伺いする必要はございませんな。いや、せっかくご足労願ったのに申し訳ありませんでしたの。」
「とんでもありません。」
と返事するが、正直上の空だった。ウィンディーネさんが消滅する。その事実が想像以上にショックだった。
神官長に別れの挨拶をし、再び身体を透明化してリーガセンさんの後について建物の外に出て、再び馬車に乗り込んで家の近くまで送ってもらった。
「お帰りなさいませ。何かありましたか? なんだかお疲れの様ですね。」
家に入るとアルムさんが声を掛けてくれる。疲れている様に見えるのか!? アルムさんは中々観察眼が鋭い。家族に心配かけない様に気を付けないと。
なぜ我家にアルムさんがいるか。それはアルムさんがアーシャ様に変わって住み込みで働いてくれているからだ。表面上はアーシャ様が居なくなり、かつ来年からスミカも学校に通う事を考慮した両親が、役所が運営している職業紹介所に求人を出し、それに移民として認められたアルムさんが応じたわけだ。もっとも職業紹介所への求人を出すことを強く勧めたのは僕だし、役所ではアルムさんを紹介しようと待ち構えていたわけで出来レースなのだが、アルムさんはしっかり働いてくれるので両親も喜んでいるし問題ないだろう。
ちなみに、マリアさんは、何とこの町の治安を守る兵士になった。兵士の採用試験に合格したのだ。反乱軍で戦闘訓練の経験があったのが役に立ったらしい。女兵士は少ないが、全くいないわけでは無い。やはり女性でないと入りにくい場所や女性ならではの強みがあるからだ。
一方でシンシアさんはマークの屋敷のメイドをしながら、屋敷の一室を借りてピアノ教室を始めた。教え方がうまいと結構評判らしい。ピアノは昔から得意だったそうで、芸は身を助くというやつだ。
夕食も終わり自分の部屋でいつもの様に悪い方向に思考を巡らす。今はウィンディーネさんのことが気になって仕方がない。聖なる山の神様と同格の力をもつという精霊王様ですら対処できないとなると、どうすれば良いか分からない。いっそ聖なる山の神様に相談してみようか。力が同格といっても得手不得手があるかもしれない。明日神官長様にお願いして供物の間に入れてもらおう......。
トントンというノックの音に応じると、入って来たのはアルムさんだった。お茶とお菓子の乗ったお盆を持っている。
「お客様から町で評判のお菓子を頂いたんです。一緒にいかがですか? お疲れの時は甘い物を食べると良いですよ。」
アルムさんの持つお盆の中には厚手のクッキーに何かを挟んだスィーツが乗っている。お茶も入れてくれた様だ。もちろん喜んで頂くことにする。
お菓子を食べながら今日の出来事をアルムさんに話した。アルムさんには隠し事はしていない。僕が神でなく普通の人間であることも含めてもう一度説明済みだ。何でも話すことが出来る人がいるのは良い物だ。
「それでウィンディーネ様を心配なされているのですね。」
「そうなんだ、やっぱり聖なる山の神様に相談した方がよいかな?」
「シロム様はお優しいですね。ええ、シロム様の願いならきっと叶えて下さいますよ。」
「ありがとう、明日神殿に行ってみようかな。」
「それで、そのウィンディーネ様というのはお美しい方なのでしょうね。」
肯定しようとして、アルムさんの目付きが鋭くなっているのに気付く。鈍感な僕にも流石に分かる。これは嫉妬だよね....。
「ウィンディーネ様は精霊様だよ。確かにお美しい方だけど人間なんか相手にしないさ。」
「いやだ....私どうしたんでしょう。シロム様だと相手が精霊でも心配になってしまいます。」
「そ、そんなわけ無いって。」
「そうですよね....。」
僕がウィンディーネ様に一目惚れしたのは秘密にした方が良さそうだ。実体化していないからアルムさんには見えていないけど、横でチーアルがニヤニヤしながら見ているから黙っておく様に目で合図する。
アルムさんが部屋から出て行くと、僕はパジャマに着替えて横になった。
「なあチーアルはどう思う?」
<< ウィンディーネ様がシロムを相手にするかどうか? >>
「バ、バカ、そんなことじゃない。聖なる山の神様に相談した方がよいかどうかだよ。」
<< そっちね。正直言って期待薄よ。精霊の事は精霊が一番分かるもの。精霊王様に出来ないことを聖なる山の神が出来るとは思えない。>>
「そうかもな....。」
正直僕もそれは考えていた。でも聖なる山の神様に相談する以外の解決策が考え付かない。再び僕の思考は悪い方へ悪い方へと回り始めた。
<< シロム、起きて!!! 大変よ!!! >>
「ひゃぁ!」
チーアルに起こされて薄眼を開け、思わず悲鳴を上げた。目の前に座って僕を覗き込む精霊王様の巨大なお姿があったからだ。
<< お前はウィンディーネ様のために泣いてくれるのか? >>
そう言われて自分が涙を流していることに気付き、慌てて拭う。
<< 我を呼んだのは、間者のことではないのか? 頭に文字の浮かんだ者達はガニマールとかいう国の間者に間違いないぞ。我ら鳥の精霊は他者の感情を感じるのが得意でな、特に悪意には敏感だ。怪しいと思った者を仲間が手分けして何日も観察し間者に間違いないと確信を持った者達に印を付けたのだ。あの印は我らが近くに居る限り消えん。>>
<< そうなのですね。ありがとうございました。>>
神官長様にアナクリムさんの念話の内容を伝える。神官長がお礼を述べるがアナクリムさんには無視された。
<< それでは又な、我らは引き続きこの国に害をなそうとするものを探そう。>>
そう言ってアナクリムさんは引き返して行った。
「シロム殿の推察通りでございましたな。精霊達がこの国を守ってくれているとはシロム様から聞いておりましたが、やはり驚きましたわい。ですが、それであればわざわざ聖なる山の神様にお伺いする必要はございませんな。いや、せっかくご足労願ったのに申し訳ありませんでしたの。」
「とんでもありません。」
と返事するが、正直上の空だった。ウィンディーネさんが消滅する。その事実が想像以上にショックだった。
神官長に別れの挨拶をし、再び身体を透明化してリーガセンさんの後について建物の外に出て、再び馬車に乗り込んで家の近くまで送ってもらった。
「お帰りなさいませ。何かありましたか? なんだかお疲れの様ですね。」
家に入るとアルムさんが声を掛けてくれる。疲れている様に見えるのか!? アルムさんは中々観察眼が鋭い。家族に心配かけない様に気を付けないと。
なぜ我家にアルムさんがいるか。それはアルムさんがアーシャ様に変わって住み込みで働いてくれているからだ。表面上はアーシャ様が居なくなり、かつ来年からスミカも学校に通う事を考慮した両親が、役所が運営している職業紹介所に求人を出し、それに移民として認められたアルムさんが応じたわけだ。もっとも職業紹介所への求人を出すことを強く勧めたのは僕だし、役所ではアルムさんを紹介しようと待ち構えていたわけで出来レースなのだが、アルムさんはしっかり働いてくれるので両親も喜んでいるし問題ないだろう。
ちなみに、マリアさんは、何とこの町の治安を守る兵士になった。兵士の採用試験に合格したのだ。反乱軍で戦闘訓練の経験があったのが役に立ったらしい。女兵士は少ないが、全くいないわけでは無い。やはり女性でないと入りにくい場所や女性ならではの強みがあるからだ。
一方でシンシアさんはマークの屋敷のメイドをしながら、屋敷の一室を借りてピアノ教室を始めた。教え方がうまいと結構評判らしい。ピアノは昔から得意だったそうで、芸は身を助くというやつだ。
夕食も終わり自分の部屋でいつもの様に悪い方向に思考を巡らす。今はウィンディーネさんのことが気になって仕方がない。聖なる山の神様と同格の力をもつという精霊王様ですら対処できないとなると、どうすれば良いか分からない。いっそ聖なる山の神様に相談してみようか。力が同格といっても得手不得手があるかもしれない。明日神官長様にお願いして供物の間に入れてもらおう......。
トントンというノックの音に応じると、入って来たのはアルムさんだった。お茶とお菓子の乗ったお盆を持っている。
「お客様から町で評判のお菓子を頂いたんです。一緒にいかがですか? お疲れの時は甘い物を食べると良いですよ。」
アルムさんの持つお盆の中には厚手のクッキーに何かを挟んだスィーツが乗っている。お茶も入れてくれた様だ。もちろん喜んで頂くことにする。
お菓子を食べながら今日の出来事をアルムさんに話した。アルムさんには隠し事はしていない。僕が神でなく普通の人間であることも含めてもう一度説明済みだ。何でも話すことが出来る人がいるのは良い物だ。
「それでウィンディーネ様を心配なされているのですね。」
「そうなんだ、やっぱり聖なる山の神様に相談した方がよいかな?」
「シロム様はお優しいですね。ええ、シロム様の願いならきっと叶えて下さいますよ。」
「ありがとう、明日神殿に行ってみようかな。」
「それで、そのウィンディーネ様というのはお美しい方なのでしょうね。」
肯定しようとして、アルムさんの目付きが鋭くなっているのに気付く。鈍感な僕にも流石に分かる。これは嫉妬だよね....。
「ウィンディーネ様は精霊様だよ。確かにお美しい方だけど人間なんか相手にしないさ。」
「いやだ....私どうしたんでしょう。シロム様だと相手が精霊でも心配になってしまいます。」
「そ、そんなわけ無いって。」
「そうですよね....。」
僕がウィンディーネ様に一目惚れしたのは秘密にした方が良さそうだ。実体化していないからアルムさんには見えていないけど、横でチーアルがニヤニヤしながら見ているから黙っておく様に目で合図する。
アルムさんが部屋から出て行くと、僕はパジャマに着替えて横になった。
「なあチーアルはどう思う?」
<< ウィンディーネ様がシロムを相手にするかどうか? >>
「バ、バカ、そんなことじゃない。聖なる山の神様に相談した方がよいかどうかだよ。」
<< そっちね。正直言って期待薄よ。精霊の事は精霊が一番分かるもの。精霊王様に出来ないことを聖なる山の神が出来るとは思えない。>>
「そうかもな....。」
正直僕もそれは考えていた。でも聖なる山の神様に相談する以外の解決策が考え付かない。再び僕の思考は悪い方へ悪い方へと回り始めた。
<< シロム、起きて!!! 大変よ!!! >>
「ひゃぁ!」
チーアルに起こされて薄眼を開け、思わず悲鳴を上げた。目の前に座って僕を覗き込む精霊王様の巨大なお姿があったからだ。
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