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40. カルロの町への帰還
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(シロム視点)
鉱山の町を出発してから数日経って、僕達は懐かしのカルロ教国に到着した。例によって身体を透明化したドラゴニウスさんに町から少し離れたところに着陸してもらい、そこから歩いて町に向かった。ジャニス皇女だけがドラゴニウスさんと一緒に再度飛び立つ。
アーシャ様がお作りになった城壁はまだ使われていないが、門の取り付けはほぼ完了していた。町の城壁がこちらに移る日も近そうだ。しばらく歩くと現在のクリーム色の城壁が見えて来た。
「今日はジークさん、このふたりの滞在許可証をお願いします。」
門の前の机で仕事をしているジークさんにアルムさんとチーアルの滞在許可証をお願いする。僕は顔馴染みなのでそのまま中に入れるし、マークも身分証を見せれば問題ないが、アルムさんとチーアルはそうはいかない。
「おう、シロムじゃないか。いつの間に子供が出来たんだ?」
ジークさんが僕に抱かかえられているチーアルを見て笑えない冗談を言う。
「つ、つい最近です。」
「それは目出たいな。それじゃお嬢ちゃん、お名前を教えてくれるかな?」
「チーアルよ。シロムパパが付けてくれたの。」
「いいお名前だね。それで、そちらのお嬢さんのお名前は?」
「ア、アルムです。あ、あの....私こちらに移民したいのですが。」
「アルムさんだね。申し訳ないが移民の受付開始は後一月くらい先なんだ。滞在許可証を発行するからそれまで待ってもらえるかな。」
「わ、分かりました。」
やはりアルムさんは故郷に帰るつもりはないらしい。
町に入ると僕とマークはローブを着込みフードを被る。マークと話し合って、知り合いに見られる前に神官長に報告した方が良いだろうと言う事になっている。特に僕の家族に神官長からどの様に説明されているのかを確かめて話を合わせる必要がある。せっかく家のすぐ近くまで来たのに立ち寄らないのは後ろ髪を引かれる思いだが仕方がない。
町に入ってからはまっすぐに神殿に向かい、神官長様の執務室がある神殿の最奥の建物を目指す。建物の入り口を護衛している兵士さんに出発前に神官長様から頂いた入館許可証を見せると訝りながら通してくれた。この建物は国の各機関の責任者が会議をする場所で警備のために一般人の入館は許可されていない。そんな重要なところに成人達したかどうかという年齢の僕達が、しかもチーアルという幼児をつれて入るのだから不審に思っても不思議ではない。通してくれたのは僕達が危険人物には見えなかったからというのもあるだろう。ただし僕達が腰に吊るしている短剣は置いて行く様に命じられたが、もうこれで身を守る必要も無いだろうから全く問題ない。
建物の中にはいって、前回キルクール先生に連れて来てもらった時のことを思い出しながら迷路の様な通路を進み、漸く神官長様の部屋の前に到着した。
マークが受付の女性に僕達の名前を告げ、神官長様に会いたい旨を伝える。前回の経験からアポイントメントが無いとダメかなと思ったが、受付の女性は、
「マーク様と、シロム様ですね。来られたら直ぐにお通しするように承っております。こちらにどうぞ。」
と言ってすぐに中に通してくれた。護衛の兵士さんのいる前室を恐々通り、受付嬢が奥にある扉をノックする。
「神官長様、マーク様とシロム様が来られました。」
受付嬢がそう口にすると直ぐに返事があり、僕達は神官長様の執務室に通された。
「シロム殿、良く戻られた。まあ座って下され。マークもご苦労だったな。」
神官長様はそう言って僕達をソファに座らせて、受付嬢が部屋から出ていくのを確認してから口を開いた。
「シロム殿、失礼ながらそちらの者達は?」
とアルムさんとチーアルの事を訪ねて来る。たぶんこのふたりの前でどこまでの事を話して良いか迷っているのだろう。
「爺様、このふたりなら大丈夫だ。ここで聞いたことは口外しないと誓ってくれている。まずこっちがアルムさんで、シロムに惚れて付いて来た。この町に移民希望だ。それからそっちがチーアル。信じられないかもしれないけど精霊だ。シロムと契約したらしい。」
精霊と聞いて神官長様の目が大きく開かれる。それはそうだろう。精霊なんて話には聞いても実際に見た人には会ったことが無い。
「シロム殿、マークの言う事は本当でございますか?」
「本当よ。」
僕の代わりにチーアルが答え。腕の中から抜け出て宙に浮かぶ。
「私は闇の精霊チーアル。シロムに助けてもらったので恩を返すのに契約したの。悪さはしないから安心しなさい。」
「ま、まあそう言う事です。」
と漸く口を挟んだ。騙されて契約させられた身としてはピンとこないが、考えてみれば精霊と契約するなんてとんでも無いことだ。それにこの幼女姿は問題だ。アルムさんならどこかで働いて自立することも可能だろうけど、幼女がひとりで住むわけにもいかない。僕の家に連れて帰るにしろ何か言い訳を考えないと....。
「シロム殿、アーシャ様が無事帰還されたことは存じております。数日前に儂の前に姿を現して下さったのです。『シロムさんにはお世話になった』と仰っておられました。」
お世話になったのはこちらの方だ、アーシャ様が来られなかったらマークは助からなかった。
「それで、旅の詳細をお聞きできますかな?」
例によって分かりやすく話すのが苦手な僕に変わってマークが報告してくれる。話を聞き終わった神官長様は深くため息をついた。
「なかなか大変な旅でございましたな。まるでカルロ様の神話を聞いている気がいたしましたわい。それではシロム殿参りましょうかの。」
「ど、どこへですか?」
「もちろん供物の間にです。何を置いてもまずは神へのご報告が先かと。」
確かに。旅に出たのは神様に命じられてだ、ならば帰還したのであれはその旨報告をすべきかもしれない。もっともアーシャ様から既にお聞きだろうけど。
鉱山の町を出発してから数日経って、僕達は懐かしのカルロ教国に到着した。例によって身体を透明化したドラゴニウスさんに町から少し離れたところに着陸してもらい、そこから歩いて町に向かった。ジャニス皇女だけがドラゴニウスさんと一緒に再度飛び立つ。
アーシャ様がお作りになった城壁はまだ使われていないが、門の取り付けはほぼ完了していた。町の城壁がこちらに移る日も近そうだ。しばらく歩くと現在のクリーム色の城壁が見えて来た。
「今日はジークさん、このふたりの滞在許可証をお願いします。」
門の前の机で仕事をしているジークさんにアルムさんとチーアルの滞在許可証をお願いする。僕は顔馴染みなのでそのまま中に入れるし、マークも身分証を見せれば問題ないが、アルムさんとチーアルはそうはいかない。
「おう、シロムじゃないか。いつの間に子供が出来たんだ?」
ジークさんが僕に抱かかえられているチーアルを見て笑えない冗談を言う。
「つ、つい最近です。」
「それは目出たいな。それじゃお嬢ちゃん、お名前を教えてくれるかな?」
「チーアルよ。シロムパパが付けてくれたの。」
「いいお名前だね。それで、そちらのお嬢さんのお名前は?」
「ア、アルムです。あ、あの....私こちらに移民したいのですが。」
「アルムさんだね。申し訳ないが移民の受付開始は後一月くらい先なんだ。滞在許可証を発行するからそれまで待ってもらえるかな。」
「わ、分かりました。」
やはりアルムさんは故郷に帰るつもりはないらしい。
町に入ると僕とマークはローブを着込みフードを被る。マークと話し合って、知り合いに見られる前に神官長に報告した方が良いだろうと言う事になっている。特に僕の家族に神官長からどの様に説明されているのかを確かめて話を合わせる必要がある。せっかく家のすぐ近くまで来たのに立ち寄らないのは後ろ髪を引かれる思いだが仕方がない。
町に入ってからはまっすぐに神殿に向かい、神官長様の執務室がある神殿の最奥の建物を目指す。建物の入り口を護衛している兵士さんに出発前に神官長様から頂いた入館許可証を見せると訝りながら通してくれた。この建物は国の各機関の責任者が会議をする場所で警備のために一般人の入館は許可されていない。そんな重要なところに成人達したかどうかという年齢の僕達が、しかもチーアルという幼児をつれて入るのだから不審に思っても不思議ではない。通してくれたのは僕達が危険人物には見えなかったからというのもあるだろう。ただし僕達が腰に吊るしている短剣は置いて行く様に命じられたが、もうこれで身を守る必要も無いだろうから全く問題ない。
建物の中にはいって、前回キルクール先生に連れて来てもらった時のことを思い出しながら迷路の様な通路を進み、漸く神官長様の部屋の前に到着した。
マークが受付の女性に僕達の名前を告げ、神官長様に会いたい旨を伝える。前回の経験からアポイントメントが無いとダメかなと思ったが、受付の女性は、
「マーク様と、シロム様ですね。来られたら直ぐにお通しするように承っております。こちらにどうぞ。」
と言ってすぐに中に通してくれた。護衛の兵士さんのいる前室を恐々通り、受付嬢が奥にある扉をノックする。
「神官長様、マーク様とシロム様が来られました。」
受付嬢がそう口にすると直ぐに返事があり、僕達は神官長様の執務室に通された。
「シロム殿、良く戻られた。まあ座って下され。マークもご苦労だったな。」
神官長様はそう言って僕達をソファに座らせて、受付嬢が部屋から出ていくのを確認してから口を開いた。
「シロム殿、失礼ながらそちらの者達は?」
とアルムさんとチーアルの事を訪ねて来る。たぶんこのふたりの前でどこまでの事を話して良いか迷っているのだろう。
「爺様、このふたりなら大丈夫だ。ここで聞いたことは口外しないと誓ってくれている。まずこっちがアルムさんで、シロムに惚れて付いて来た。この町に移民希望だ。それからそっちがチーアル。信じられないかもしれないけど精霊だ。シロムと契約したらしい。」
精霊と聞いて神官長様の目が大きく開かれる。それはそうだろう。精霊なんて話には聞いても実際に見た人には会ったことが無い。
「シロム殿、マークの言う事は本当でございますか?」
「本当よ。」
僕の代わりにチーアルが答え。腕の中から抜け出て宙に浮かぶ。
「私は闇の精霊チーアル。シロムに助けてもらったので恩を返すのに契約したの。悪さはしないから安心しなさい。」
「ま、まあそう言う事です。」
と漸く口を挟んだ。騙されて契約させられた身としてはピンとこないが、考えてみれば精霊と契約するなんてとんでも無いことだ。それにこの幼女姿は問題だ。アルムさんならどこかで働いて自立することも可能だろうけど、幼女がひとりで住むわけにもいかない。僕の家に連れて帰るにしろ何か言い訳を考えないと....。
「シロム殿、アーシャ様が無事帰還されたことは存じております。数日前に儂の前に姿を現して下さったのです。『シロムさんにはお世話になった』と仰っておられました。」
お世話になったのはこちらの方だ、アーシャ様が来られなかったらマークは助からなかった。
「それで、旅の詳細をお聞きできますかな?」
例によって分かりやすく話すのが苦手な僕に変わってマークが報告してくれる。話を聞き終わった神官長様は深くため息をついた。
「なかなか大変な旅でございましたな。まるでカルロ様の神話を聞いている気がいたしましたわい。それではシロム殿参りましょうかの。」
「ど、どこへですか?」
「もちろん供物の間にです。何を置いてもまずは神へのご報告が先かと。」
確かに。旅に出たのは神様に命じられてだ、ならば帰還したのであれはその旨報告をすべきかもしれない。もっともアーシャ様から既にお聞きだろうけど。
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