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32. 鉱山の町
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(シロム視点)
そんなこんなで、シンシアさん、マリアさんと別れ、再びドラゴニウスさんに乗ってガニマール帝国の皇都を目指して数日経った。常に念話でアーシャ様に呼びかけながら進むのでスピードは出せないが着実に皇都に近づきつつある。
残念ながら今のところアーシャ様の手掛かりは無い。途中の町でマークが聞き出してくれた情報によると、皇帝の正室の子供が聖なる山の神様を誰が最初に味方に付けるかで争っているらしい。正室の子供は3人、一番上がガイラスで僕達が祭壇で会った大男だ。二番目はアキュリス皇子、三番目がジャニス皇女らしい。このジャニスがアーシャ様を連れ去った可能性が高い。
ジャニス皇女は現在10歳。8歳にして国立魔道具研究所の所長に抜擢されたという天才らしいが、この辺りに来ているという噂は無いらしい。流石に10歳という歳でこんな辺境まで自ら赴くとは考えにくい。自分は皇都にいて部下にアーシャ様を連れ去らせたのだろう。
「!!」
それは突然だった。その時僕はドラゴニウスさんの背中で、例によってアルムさんに背中から抱き着かれていて良い匂いに少々夢見心地になっていたが、一瞬で我に返った。
「マーク、前方左手から神気を感じる。」
「なんだと! アーシャ様か!?」
「分からない。だけどあんな遠方から神気が届くなんてアーシャ様以外思いつかない。」
「行ってみるか?」
「も、もちろん。」
神気となればアーシャ様の可能性が高い。ドラゴニウスさんにお願いして神気がやって来る方向に進路を変えてもらう。街道から外れるとやがて深い山脈地帯に入った。標高も高くなり夏だと言うのに山々の山頂には雪が残っている。ここまで来るとマークも神気を感じてくれた。僕の勘違いで無かったことにホッとする。
「寒くなって来たな」
マークがそう言って脱いでいたローブを羽織る。僕とアルムさんもマークに倣った。途中で寄った町でアルムさんのローブを買っておいてよかった。
「ここはどこの国なのかな?」
と疑問を口にするが答えてくれる者はいない。周りは見渡す限り山ばかりで町や村はありそうにない。無人地帯なのかもしれない。気温が低いからこんなところで野宿はしたくない。一刻も早くアーシャ様のご無事を確認して戻らなければ。
更に進むと、山々に囲まれたわずかな平地に家々が密集しているのが遠くに見えた。こんな所に町がある.....。しかも神気は町のすぐ近くから発している様だ。
「マーク、ドラゴニウスさんがあそこに見える町で一泊した方が良いといっているよ。でないと野宿になるって。」
「あれか....。こんな所に町があるなんて不思議だな。」
「大丈夫かな.....。町に入ったらいきなり拘束されるなんてことはないかな?」
「その時は私がシロム様をお守りいたします。その為に剣を持たせていただいたのですから。」
アルムさんがそう言うが、短剣を購入したのはアルムさんの護身のためであって僕を守ってもらうためじゃない。第一アルムさんだって剣を持つのは初めてと言っていたじゃないか。
「シロムの杖があるから大丈夫じゃないか? いざとなれば身体を透明化すれば逃げ出せるさ。」
「僕か?」
僕が当てにされるとは.....心細い事この上ない。ドラゴニウスさんが一緒に来てくれたら心強いが騒ぎになるに決まっている。だが、マークの「大丈夫だって」の言葉に押し切られた。
と言う訳で、例によって身体を透明化して着陸してくれたドラゴニウスさんから降りた僕達3人は歩いて町を目指す。心細くなって来た携帯食料の補充が出来るかもしれないとの期待もある。
ここは小さな町で城壁ではなく木の柵に囲まれている。門には兵士がいたが、入町税としてひとり当たり銀貨1枚を払ったら問題なく通してくれた。不愛想だが、悪意があるという感じでもない。少しばかり被害妄想が過ぎた様だ。兵士からマークが聞き出した話では宿屋は2軒しかないらしい。
神官長様に頂いたお金がかなりあるから、少しくらい高くても快適な方が良いと高そうな方の宿を選んだ。高い方が安全な気もするしね。アルムさんが何か言いたそうにモジモジしていたが、どうやらお金を持っていないことを気にしているらしい。
「大丈夫、アルムさんは僕の従者なのでしょう。主人が従者の衣食住を面倒を見るのは当然ですよ。」
そう言うとアルムさんの顔が花の様に喜びに満ちた。
「シロム様、それでは私を従者にして頂けるのですね! ありがとうございます! 精一杯務めさせていただきます。」
「と、とりあえず旅の間はです。」
アルムさんの件についてはある程度妥協するしかないというのが、悩みに悩んだ末に僕が出した結論だ。もちろんアルムさんと結婚する気はない。本当は直ぐにでもジーラさんの元に送り届けたいのだが、それをすれば往復で数日、アルムさんの説得に時間を取られればそれ以上の時間をロスすることになる。アーシャ様の行方について貴重な手掛かりが得られた今は時間のロスを避けたい。となればアルムさんの件はアーシャ様が見つかるまで先送りにするしかない。従者にするというのは、僕がアルムさんの旅の費用を出すのに気兼ねをさせないための方便だ。
「いらっしゃいませ、3人様ですね。お食事ですか、それともご宿泊ですか。」
中に入ると直ぐに声が掛った。カウンターの奥にいる中年のちょっと小太りな女性だ。
「宿泊です。部屋はふたり部屋とひとり部屋をそれぞれひとつお願いしたいのですが、大丈夫ですか?」
マークが女性に答える。僕はもちろんマークだって宿屋に泊まるのは初めてだろうに、まるで旅慣れている様な口ぶりだ。ちなみに今までは町には立ち寄ったものの夜はすべて野宿で過ごした。ドラゴニウスさんが発見される可能性を考えてのことだ。
「ほい、部屋はいつでも開いているよ。ひとり1泊朝食付で銀貨10枚さ。おや、フードを被っていたから分からなかったけど皆若いね。悪いけど前金でお願いできるかい?」
僕達が子供だからお金を持っているか不安に思ったのかもしれない。アルムさんは僕達より何歳か年上なのだが小柄なので幼く見える。マークが銀貨10枚、僕がアルムさんの分も含めて銀貨20枚を払うと安心した様に微笑んだ。
「お兄さんたちは見かけない顔だね。恰好からして鉱山の関係者でもなさそうだけど。」
「鉱山ですか?」
「おや知らないのかい。近くに魔晶石の鉱山があってね、良質の魔晶石が取れるので結構有名なんだよ。」
「そうなんですね。僕達は遠くから来たので知りませんでした。ちょっと人を探してまして。」
「おやまあ、こんな所まで人探しとはご苦労さんだね。ゆっくり休んでいっておくれ。後で身体を拭くための湯を持って行くよ。それと宿泊には朝食は付くが、夕食は別料金だ。宿の食堂で食べても良いし、外に食べに行っても良いよ。もっとも小さな町だからね、食堂たって3軒しかないけど。」
「分かりました。」
その後、部屋の鍵を受け取り2階の自分達の部屋に入ろうとしたのだが、何故かアルムさんがふたり部屋の方に入って来る。
「ア、アルムさんの部屋は隣です。」
と言うと驚いた顔をする。
「そ、そうなのですね。てっきりシロム様と私の部屋だと.....。でも同じ部屋でないと従者としてシロム様にご奉仕できません。」
ご奉仕って? いやいや、アルムさんと同じ部屋に泊まったりしたらマリアさんに殺されそうだ。
「ぼ、僕はひとりで大丈夫です。」
「とりあえず食事にしょうぜ、腹がへったよ。この宿の食堂で良いよな。」
「そうだね。アルムさんもそれで良いですか?」
「じ、従者の私もご一緒してよろしいのですか?」
「あー、まどろっこしいな。シロム、お前が連れ出したんだから、もう責任取って結婚しちまえ。」
「なっ! 何を? そんなこと出来るわけ無いだろう。僕にはカンナがいるんだ。」
「カンナとも結婚すれば良いじゃないか。法律上は何の問題も無い。」
「そんなこと出来るわけないだろう。」
いくら親友とは言え無茶を言い過ぎだ。確かにカルロ教国の法律では男性は3人まで妻を持つことができる。これはカルロ様が3人の妻を持っていたことに基づくものだけど、実際に複数の女性と結婚する人はほとんどいない。そんなことをしたら周り中から白い目で見られるに決まっている。
「それは一般人の場合だ。」
「僕は一般人だよ。」
「違うな。シロム、お前は一般人じゃない。300年ぶりに我が国に現れた預言者様だ。カルロ様の再来で神に近い存在なんだ。その預言者様が何人妻を持とうがとやかく言う奴がいるわけが無い。」
「アルムさん、違いますからね。マークの言う事は信じないで下さい。僕はそんな大それた者じゃありませんから。」
「はい、私はシロム様にお従いするだけです。」
アルムさんはそう返すが、嬉しそうな顔を隠しきれていない。心の中でマークを呪った。僕にそんな度胸があるわけないじゃないか......。
そんなこんなで、シンシアさん、マリアさんと別れ、再びドラゴニウスさんに乗ってガニマール帝国の皇都を目指して数日経った。常に念話でアーシャ様に呼びかけながら進むのでスピードは出せないが着実に皇都に近づきつつある。
残念ながら今のところアーシャ様の手掛かりは無い。途中の町でマークが聞き出してくれた情報によると、皇帝の正室の子供が聖なる山の神様を誰が最初に味方に付けるかで争っているらしい。正室の子供は3人、一番上がガイラスで僕達が祭壇で会った大男だ。二番目はアキュリス皇子、三番目がジャニス皇女らしい。このジャニスがアーシャ様を連れ去った可能性が高い。
ジャニス皇女は現在10歳。8歳にして国立魔道具研究所の所長に抜擢されたという天才らしいが、この辺りに来ているという噂は無いらしい。流石に10歳という歳でこんな辺境まで自ら赴くとは考えにくい。自分は皇都にいて部下にアーシャ様を連れ去らせたのだろう。
「!!」
それは突然だった。その時僕はドラゴニウスさんの背中で、例によってアルムさんに背中から抱き着かれていて良い匂いに少々夢見心地になっていたが、一瞬で我に返った。
「マーク、前方左手から神気を感じる。」
「なんだと! アーシャ様か!?」
「分からない。だけどあんな遠方から神気が届くなんてアーシャ様以外思いつかない。」
「行ってみるか?」
「も、もちろん。」
神気となればアーシャ様の可能性が高い。ドラゴニウスさんにお願いして神気がやって来る方向に進路を変えてもらう。街道から外れるとやがて深い山脈地帯に入った。標高も高くなり夏だと言うのに山々の山頂には雪が残っている。ここまで来るとマークも神気を感じてくれた。僕の勘違いで無かったことにホッとする。
「寒くなって来たな」
マークがそう言って脱いでいたローブを羽織る。僕とアルムさんもマークに倣った。途中で寄った町でアルムさんのローブを買っておいてよかった。
「ここはどこの国なのかな?」
と疑問を口にするが答えてくれる者はいない。周りは見渡す限り山ばかりで町や村はありそうにない。無人地帯なのかもしれない。気温が低いからこんなところで野宿はしたくない。一刻も早くアーシャ様のご無事を確認して戻らなければ。
更に進むと、山々に囲まれたわずかな平地に家々が密集しているのが遠くに見えた。こんな所に町がある.....。しかも神気は町のすぐ近くから発している様だ。
「マーク、ドラゴニウスさんがあそこに見える町で一泊した方が良いといっているよ。でないと野宿になるって。」
「あれか....。こんな所に町があるなんて不思議だな。」
「大丈夫かな.....。町に入ったらいきなり拘束されるなんてことはないかな?」
「その時は私がシロム様をお守りいたします。その為に剣を持たせていただいたのですから。」
アルムさんがそう言うが、短剣を購入したのはアルムさんの護身のためであって僕を守ってもらうためじゃない。第一アルムさんだって剣を持つのは初めてと言っていたじゃないか。
「シロムの杖があるから大丈夫じゃないか? いざとなれば身体を透明化すれば逃げ出せるさ。」
「僕か?」
僕が当てにされるとは.....心細い事この上ない。ドラゴニウスさんが一緒に来てくれたら心強いが騒ぎになるに決まっている。だが、マークの「大丈夫だって」の言葉に押し切られた。
と言う訳で、例によって身体を透明化して着陸してくれたドラゴニウスさんから降りた僕達3人は歩いて町を目指す。心細くなって来た携帯食料の補充が出来るかもしれないとの期待もある。
ここは小さな町で城壁ではなく木の柵に囲まれている。門には兵士がいたが、入町税としてひとり当たり銀貨1枚を払ったら問題なく通してくれた。不愛想だが、悪意があるという感じでもない。少しばかり被害妄想が過ぎた様だ。兵士からマークが聞き出した話では宿屋は2軒しかないらしい。
神官長様に頂いたお金がかなりあるから、少しくらい高くても快適な方が良いと高そうな方の宿を選んだ。高い方が安全な気もするしね。アルムさんが何か言いたそうにモジモジしていたが、どうやらお金を持っていないことを気にしているらしい。
「大丈夫、アルムさんは僕の従者なのでしょう。主人が従者の衣食住を面倒を見るのは当然ですよ。」
そう言うとアルムさんの顔が花の様に喜びに満ちた。
「シロム様、それでは私を従者にして頂けるのですね! ありがとうございます! 精一杯務めさせていただきます。」
「と、とりあえず旅の間はです。」
アルムさんの件についてはある程度妥協するしかないというのが、悩みに悩んだ末に僕が出した結論だ。もちろんアルムさんと結婚する気はない。本当は直ぐにでもジーラさんの元に送り届けたいのだが、それをすれば往復で数日、アルムさんの説得に時間を取られればそれ以上の時間をロスすることになる。アーシャ様の行方について貴重な手掛かりが得られた今は時間のロスを避けたい。となればアルムさんの件はアーシャ様が見つかるまで先送りにするしかない。従者にするというのは、僕がアルムさんの旅の費用を出すのに気兼ねをさせないための方便だ。
「いらっしゃいませ、3人様ですね。お食事ですか、それともご宿泊ですか。」
中に入ると直ぐに声が掛った。カウンターの奥にいる中年のちょっと小太りな女性だ。
「宿泊です。部屋はふたり部屋とひとり部屋をそれぞれひとつお願いしたいのですが、大丈夫ですか?」
マークが女性に答える。僕はもちろんマークだって宿屋に泊まるのは初めてだろうに、まるで旅慣れている様な口ぶりだ。ちなみに今までは町には立ち寄ったものの夜はすべて野宿で過ごした。ドラゴニウスさんが発見される可能性を考えてのことだ。
「ほい、部屋はいつでも開いているよ。ひとり1泊朝食付で銀貨10枚さ。おや、フードを被っていたから分からなかったけど皆若いね。悪いけど前金でお願いできるかい?」
僕達が子供だからお金を持っているか不安に思ったのかもしれない。アルムさんは僕達より何歳か年上なのだが小柄なので幼く見える。マークが銀貨10枚、僕がアルムさんの分も含めて銀貨20枚を払うと安心した様に微笑んだ。
「お兄さんたちは見かけない顔だね。恰好からして鉱山の関係者でもなさそうだけど。」
「鉱山ですか?」
「おや知らないのかい。近くに魔晶石の鉱山があってね、良質の魔晶石が取れるので結構有名なんだよ。」
「そうなんですね。僕達は遠くから来たので知りませんでした。ちょっと人を探してまして。」
「おやまあ、こんな所まで人探しとはご苦労さんだね。ゆっくり休んでいっておくれ。後で身体を拭くための湯を持って行くよ。それと宿泊には朝食は付くが、夕食は別料金だ。宿の食堂で食べても良いし、外に食べに行っても良いよ。もっとも小さな町だからね、食堂たって3軒しかないけど。」
「分かりました。」
その後、部屋の鍵を受け取り2階の自分達の部屋に入ろうとしたのだが、何故かアルムさんがふたり部屋の方に入って来る。
「ア、アルムさんの部屋は隣です。」
と言うと驚いた顔をする。
「そ、そうなのですね。てっきりシロム様と私の部屋だと.....。でも同じ部屋でないと従者としてシロム様にご奉仕できません。」
ご奉仕って? いやいや、アルムさんと同じ部屋に泊まったりしたらマリアさんに殺されそうだ。
「ぼ、僕はひとりで大丈夫です。」
「とりあえず食事にしょうぜ、腹がへったよ。この宿の食堂で良いよな。」
「そうだね。アルムさんもそれで良いですか?」
「じ、従者の私もご一緒してよろしいのですか?」
「あー、まどろっこしいな。シロム、お前が連れ出したんだから、もう責任取って結婚しちまえ。」
「なっ! 何を? そんなこと出来るわけ無いだろう。僕にはカンナがいるんだ。」
「カンナとも結婚すれば良いじゃないか。法律上は何の問題も無い。」
「そんなこと出来るわけないだろう。」
いくら親友とは言え無茶を言い過ぎだ。確かにカルロ教国の法律では男性は3人まで妻を持つことができる。これはカルロ様が3人の妻を持っていたことに基づくものだけど、実際に複数の女性と結婚する人はほとんどいない。そんなことをしたら周り中から白い目で見られるに決まっている。
「それは一般人の場合だ。」
「僕は一般人だよ。」
「違うな。シロム、お前は一般人じゃない。300年ぶりに我が国に現れた預言者様だ。カルロ様の再来で神に近い存在なんだ。その預言者様が何人妻を持とうがとやかく言う奴がいるわけが無い。」
「アルムさん、違いますからね。マークの言う事は信じないで下さい。僕はそんな大それた者じゃありませんから。」
「はい、私はシロム様にお従いするだけです。」
アルムさんはそう返すが、嬉しそうな顔を隠しきれていない。心の中でマークを呪った。僕にそんな度胸があるわけないじゃないか......。
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