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28. 移民を勧めるシロム
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廊下に出ると何人もの人がこちらを覗き込んでいた。夜中に大声を出していたのだ、何事かと思っても不思議ではない。だけど驚いたことにマークの姿が無い。心配になって千里眼と言うのを使ってみるとベッドで熟睡していた。意外なほど眠りが深い。マークの意外な弱点を見つけてしまった。寝込みを襲われたら危険だ。
「起こしてしまってごめんなさい。久しぶりに姉妹喧嘩をしてしまって。もう大丈夫だから安心して。」
シンシアさんが家の人達に言う。
「シロム様、血が!」
とアルムさんが悲鳴を上げる。へっ? シンシアさんについていた血は消したはずなのにと思ったら僕の血だった。さっきマリアさんにナイフを首筋に押し当てられた時の傷から流れていた様だ。もっとも、もう出血は止まっている。僕は神力で血の汚れを除去してからアルムさんに言う。
「さっきうっかりと引っ掻いてしまって。もう血も止まっていますから大丈夫です。」
そう言って、尚も心配そうな顔をしているアルムさんを無視してシンシアさんに付いて行こうとしたのだが、マリアさんが立ち止ったままだ。
「アルム.....、あなた目が見えるの!!!!!」
「シロム様が治して下さったのです。マリア様のお顔も見ることが出来ます。」
「良かった! こんなことがあるなんて!」
そう言ってマリアさんが泣きそうな顔でアルムさんに抱き付く。黄色い皮膚の人間は下等種族だと言っていたが、アルムさんは特別の様だ。そういえばふたりは乳姉妹だった。
マリアさんはしばらくアルムさんと話をしていたが、シンシアさんに促されて名残惜しそうにアルムさんに手を振ってから僕達に付いて来た。
シンシアさんの部屋は大きくはないが、小さなテーブルと丸椅子が2脚置かれている。シンシアさんは僕とマリアさんに椅子を勧め、自分はベッドに座る。
「シロム様、お詫びの言葉もございません。大変失礼いたしました。ほら、マリアも謝りなさい。」
「悪かったわよ。アルムの目を治してくれてありがとう。只のヘタレではなかったのね。」
マリアさんがこちらを半眼で睨みながら言う.....やっぱり怖い。僕に謝るのが悔しいのだろうか。
「マリア! なんて失礼な!」
「い、いいんです。本当のことですから。分かっていてもどうにもならないんです。」
と取りなす。シンシアさんは納得しなかったが気を取り直した様に続けた。
「シロム様、失礼を承知でお尋ねいたします。シロム様は伝説の勇者様ではございませんか? 私の傷を一瞬でお直し頂いた奇跡の技、その時に発した金色の光。すべて勇者様の伝説と合致いたします。」
マリアさんが「えっ!」という顔で僕を見つめる。今度は僕に勇者疑惑が掛った様だ。でも正直勇者なんて知らない。第一僕はこの国に何の縁もない、国外に出るのはこれが初めてなのだ。だけど神力を見せた後では、単純に否定しても正体を隠していると疑惑を持たれるだけだろう。
「いいえ、申し訳ありませんが僕もマークも勇者ではありません。僕達はカルロ教国の国民で、この国には何の縁ないですし、こちらに来たのも今回が初めてです。」
「しかし、シロム様のあのお力は常人のものとは思えません。」
やはり少し説明しないと納得してくれそうにない。
「カルロ教国のことは御存じですか?」
「確か、唯一ガニマール帝国との戦いに打ち勝った国だとか。」
まだまだ我が国の知名度はこの程度のものらしい。
「カルロ教国は聖なる山の神を信仰する国で、神のご加護を頂いております。ガニマール帝国を打ち負かすことが出来たのも神のご加護の賜物です。僕は神からある使命を与えられて旅に出ました。この力も使命を果たすために神が与えて下さったものです。マークは頼りない僕を心配して同行してくれた大切な親友です。」
「それで先ほどマリアが言っていた竜と言うのは.....。」
「神から移動の手段として与えられました。今は近くの森で待機してくれています。」
「そうでございましたか......。やはり勇者というのは只の伝説の様ですね。それで良かったのかもしれません。今更モンコール王国の独立を企てるなど、この地を再び戦火に巻き込むだけです。
ジーラ達の様な農民にとっては国などどこでも良いのです。仮にモンコール王国の再興がなったとしても、税を納める先がガニマール帝国からモンコール王国に代わるだけの事。
ガニマール帝国の税は占領された直後は高かったのですが、3年前から急に下げられモンコール王国時代と変わらなくなりました。噂ではカルロ教国との戦いに敗れてから急に各地で反乱が勃発し始めたため、不満を抑えるために税を下げざるを得なかったとのことです。その意味でもシロムさんにはお礼を申し上げなければなりません。ありがとうございました。」
「姉さん! 何てことを言うの。モンコール王国が再興しなくても良いなんて、それでも王女なの? 国の再興を待ちわびている者達に恥ずかしくないの?」
興奮してシンシアさんに詰め寄るマリアさんに、シンシアさんが宥める様に言う。
「私も少し前まではそう思っていました。でもね、モンコール王国の復興を待ち望んでいる人達というのは王国時代に良い暮らしをしていた人達よ。さっきも言った様に大多数の人達にとっては国なんてどこでも良いの。そんな人達にとって私達はこの地に戦火を招きかねないお荷物でしかないわ。もし私達がここで匿われていることが知れたらジーラ達も只では済まないのよ。ジーラ達はそれを覚悟で私達を匿ってくれているの、感謝してもしきれないわ。」
「そんな....それじゃ私達はどうすれば良いのよ。ここから出て行くの?」
「それも良いかもと考えているわ。特に反乱軍がガニマール軍と戦って敗れたばかりだからね。この村にも残党狩りの部隊が派遣されてくると思う。ジーラ達にこれ以上迷惑を掛けるわけにいかないわ。」
「で、でも、行く当てなんて......」
「あ、あの~.....」
と僕はやっとのことで口を挟んだ。
「も、もしよろしければですが、カルロ教国はどうでしょう。今は開拓移民しか受け入れていませんが、神が城壁を広げて下さったので町への移民も受け入れる予定です。聖なる山の神を信仰し真面目に働くことが条件ですが、移民には当面の住む所や食料も提供されます。」
「住む所と食糧を提供してくれるって、話が旨すぎない。」
「せ、聖なる山の神様が慈悲深いお方なので、僕達はそれに倣っているだけです。ガニマール帝国の軍隊を追い払われた時も、出来るだけ敵兵を傷付けずに追い払うのに苦労されたそうです。」
「それは誰から聞いたの」
「か、神から、正確には神の御子様からです。」
「はぁ」
「そ、それで話を戻しますが、カルロ教国はそうやって沢山の移民を受け入れながら発展してきました。自分で言うのもなんですが良い所ですよ。で、ですが、マ、マリアさんにはカルロ教の第一の教えを特に守ってもらわなければなりません。『神の前ではすべての人は平等である』です。町には色々な種族の人達がいますが、皆仲良く暮らしていて上下関係はありません。」
「でも身分の差はあるでしょう。」
「あ、ありません。カルロ教国には貴族は居ません。神官長様だけは別ですが、これも神官の互選で選ばれ世襲ではないです。」
「国王は?」
「し、神官長様が兼任します。」
「呆れた.....常識はずれの国ね。」
「そ、そうなんですか? 僕は自分の国しか知らないので良く分からないです。」
「ま、まあ興味はあるわ」
「シロム様はやはり明日には出発されるのですか? ゆっくりして行かれるわけにはいきませんか?」
「申し訳ありません。神に与えられた使命を果たすまではのんびりしていられません。」
「そうなのですね。こちらこそこんな夜中にお呼び立てして申し訳ありませんでした。移民の件は妹とふたりでゆっくり話会ってみます。シロム様はどうぞお部屋にお戻りになって朝まで少しでもお休みください。」
「分かりました。それではこれで失礼します。」
僕はそう言ってふたりに頭を下げてからシンシアさんの部屋を退出し、自分の部屋に戻って横になった。
神がガニマール帝国を滅ぼしにならないのを不思議に思っていたが、シンシアさんの話を聞いて理解できた気がする。ガニマール帝国が滅びたら、その領土は周りの国々で奪い合いになるだろう。戦争になり沢山の血が流れるだけでなく、戦いに関係のない多くの農村が戦火に巻き込まれる。不幸な人達を余計に増やすことになるのかもしれない。
コロール平原の奇跡ひとつで、ガニマール帝国の拡張政策を止めさせ、占領地の税を下げさせた神のご配慮はやはり人智の及ぶところではない。
ひょっとしたら、今回のアーシャ様の失踪も神はすべてお見通しで、アーシャ様を連れ帰るという、その気に成ればご自分で簡単に出来ることをわざわざ僕にお命じになったのではないか......そんな気さえして来た。いくら何でも考え過ぎだろうけど.....。
「起こしてしまってごめんなさい。久しぶりに姉妹喧嘩をしてしまって。もう大丈夫だから安心して。」
シンシアさんが家の人達に言う。
「シロム様、血が!」
とアルムさんが悲鳴を上げる。へっ? シンシアさんについていた血は消したはずなのにと思ったら僕の血だった。さっきマリアさんにナイフを首筋に押し当てられた時の傷から流れていた様だ。もっとも、もう出血は止まっている。僕は神力で血の汚れを除去してからアルムさんに言う。
「さっきうっかりと引っ掻いてしまって。もう血も止まっていますから大丈夫です。」
そう言って、尚も心配そうな顔をしているアルムさんを無視してシンシアさんに付いて行こうとしたのだが、マリアさんが立ち止ったままだ。
「アルム.....、あなた目が見えるの!!!!!」
「シロム様が治して下さったのです。マリア様のお顔も見ることが出来ます。」
「良かった! こんなことがあるなんて!」
そう言ってマリアさんが泣きそうな顔でアルムさんに抱き付く。黄色い皮膚の人間は下等種族だと言っていたが、アルムさんは特別の様だ。そういえばふたりは乳姉妹だった。
マリアさんはしばらくアルムさんと話をしていたが、シンシアさんに促されて名残惜しそうにアルムさんに手を振ってから僕達に付いて来た。
シンシアさんの部屋は大きくはないが、小さなテーブルと丸椅子が2脚置かれている。シンシアさんは僕とマリアさんに椅子を勧め、自分はベッドに座る。
「シロム様、お詫びの言葉もございません。大変失礼いたしました。ほら、マリアも謝りなさい。」
「悪かったわよ。アルムの目を治してくれてありがとう。只のヘタレではなかったのね。」
マリアさんがこちらを半眼で睨みながら言う.....やっぱり怖い。僕に謝るのが悔しいのだろうか。
「マリア! なんて失礼な!」
「い、いいんです。本当のことですから。分かっていてもどうにもならないんです。」
と取りなす。シンシアさんは納得しなかったが気を取り直した様に続けた。
「シロム様、失礼を承知でお尋ねいたします。シロム様は伝説の勇者様ではございませんか? 私の傷を一瞬でお直し頂いた奇跡の技、その時に発した金色の光。すべて勇者様の伝説と合致いたします。」
マリアさんが「えっ!」という顔で僕を見つめる。今度は僕に勇者疑惑が掛った様だ。でも正直勇者なんて知らない。第一僕はこの国に何の縁もない、国外に出るのはこれが初めてなのだ。だけど神力を見せた後では、単純に否定しても正体を隠していると疑惑を持たれるだけだろう。
「いいえ、申し訳ありませんが僕もマークも勇者ではありません。僕達はカルロ教国の国民で、この国には何の縁ないですし、こちらに来たのも今回が初めてです。」
「しかし、シロム様のあのお力は常人のものとは思えません。」
やはり少し説明しないと納得してくれそうにない。
「カルロ教国のことは御存じですか?」
「確か、唯一ガニマール帝国との戦いに打ち勝った国だとか。」
まだまだ我が国の知名度はこの程度のものらしい。
「カルロ教国は聖なる山の神を信仰する国で、神のご加護を頂いております。ガニマール帝国を打ち負かすことが出来たのも神のご加護の賜物です。僕は神からある使命を与えられて旅に出ました。この力も使命を果たすために神が与えて下さったものです。マークは頼りない僕を心配して同行してくれた大切な親友です。」
「それで先ほどマリアが言っていた竜と言うのは.....。」
「神から移動の手段として与えられました。今は近くの森で待機してくれています。」
「そうでございましたか......。やはり勇者というのは只の伝説の様ですね。それで良かったのかもしれません。今更モンコール王国の独立を企てるなど、この地を再び戦火に巻き込むだけです。
ジーラ達の様な農民にとっては国などどこでも良いのです。仮にモンコール王国の再興がなったとしても、税を納める先がガニマール帝国からモンコール王国に代わるだけの事。
ガニマール帝国の税は占領された直後は高かったのですが、3年前から急に下げられモンコール王国時代と変わらなくなりました。噂ではカルロ教国との戦いに敗れてから急に各地で反乱が勃発し始めたため、不満を抑えるために税を下げざるを得なかったとのことです。その意味でもシロムさんにはお礼を申し上げなければなりません。ありがとうございました。」
「姉さん! 何てことを言うの。モンコール王国が再興しなくても良いなんて、それでも王女なの? 国の再興を待ちわびている者達に恥ずかしくないの?」
興奮してシンシアさんに詰め寄るマリアさんに、シンシアさんが宥める様に言う。
「私も少し前まではそう思っていました。でもね、モンコール王国の復興を待ち望んでいる人達というのは王国時代に良い暮らしをしていた人達よ。さっきも言った様に大多数の人達にとっては国なんてどこでも良いの。そんな人達にとって私達はこの地に戦火を招きかねないお荷物でしかないわ。もし私達がここで匿われていることが知れたらジーラ達も只では済まないのよ。ジーラ達はそれを覚悟で私達を匿ってくれているの、感謝してもしきれないわ。」
「そんな....それじゃ私達はどうすれば良いのよ。ここから出て行くの?」
「それも良いかもと考えているわ。特に反乱軍がガニマール軍と戦って敗れたばかりだからね。この村にも残党狩りの部隊が派遣されてくると思う。ジーラ達にこれ以上迷惑を掛けるわけにいかないわ。」
「で、でも、行く当てなんて......」
「あ、あの~.....」
と僕はやっとのことで口を挟んだ。
「も、もしよろしければですが、カルロ教国はどうでしょう。今は開拓移民しか受け入れていませんが、神が城壁を広げて下さったので町への移民も受け入れる予定です。聖なる山の神を信仰し真面目に働くことが条件ですが、移民には当面の住む所や食料も提供されます。」
「住む所と食糧を提供してくれるって、話が旨すぎない。」
「せ、聖なる山の神様が慈悲深いお方なので、僕達はそれに倣っているだけです。ガニマール帝国の軍隊を追い払われた時も、出来るだけ敵兵を傷付けずに追い払うのに苦労されたそうです。」
「それは誰から聞いたの」
「か、神から、正確には神の御子様からです。」
「はぁ」
「そ、それで話を戻しますが、カルロ教国はそうやって沢山の移民を受け入れながら発展してきました。自分で言うのもなんですが良い所ですよ。で、ですが、マ、マリアさんにはカルロ教の第一の教えを特に守ってもらわなければなりません。『神の前ではすべての人は平等である』です。町には色々な種族の人達がいますが、皆仲良く暮らしていて上下関係はありません。」
「でも身分の差はあるでしょう。」
「あ、ありません。カルロ教国には貴族は居ません。神官長様だけは別ですが、これも神官の互選で選ばれ世襲ではないです。」
「国王は?」
「し、神官長様が兼任します。」
「呆れた.....常識はずれの国ね。」
「そ、そうなんですか? 僕は自分の国しか知らないので良く分からないです。」
「ま、まあ興味はあるわ」
「シロム様はやはり明日には出発されるのですか? ゆっくりして行かれるわけにはいきませんか?」
「申し訳ありません。神に与えられた使命を果たすまではのんびりしていられません。」
「そうなのですね。こちらこそこんな夜中にお呼び立てして申し訳ありませんでした。移民の件は妹とふたりでゆっくり話会ってみます。シロム様はどうぞお部屋にお戻りになって朝まで少しでもお休みください。」
「分かりました。それではこれで失礼します。」
僕はそう言ってふたりに頭を下げてからシンシアさんの部屋を退出し、自分の部屋に戻って横になった。
神がガニマール帝国を滅ぼしにならないのを不思議に思っていたが、シンシアさんの話を聞いて理解できた気がする。ガニマール帝国が滅びたら、その領土は周りの国々で奪い合いになるだろう。戦争になり沢山の血が流れるだけでなく、戦いに関係のない多くの農村が戦火に巻き込まれる。不幸な人達を余計に増やすことになるのかもしれない。
コロール平原の奇跡ひとつで、ガニマール帝国の拡張政策を止めさせ、占領地の税を下げさせた神のご配慮はやはり人智の及ぶところではない。
ひょっとしたら、今回のアーシャ様の失踪も神はすべてお見通しで、アーシャ様を連れ帰るという、その気に成ればご自分で簡単に出来ることをわざわざ僕にお命じになったのではないか......そんな気さえして来た。いくら何でも考え過ぎだろうけど.....。
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