テクノルネッサンス‐2度目の異世界で興す異端者達の技術革命戦記

碧渚志漣

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第2章 異世界幼少期編(オリヴァー)

第14話【アントワピーズ号】

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 オリヴァーは月下の夜空の元、細身の剣を抜いていた。
 激しい身のこなしの僅かな暇に息を整えるべく白い吐息を荒げていた。

 剣を抜いたオリヴァーと相対する存在もまた剣を抜き見据えていた。
 しかし、両者には決定的な違いがあった。

 それは息の有無……、オリヴァーが相対していた存在は剣と盾を武装した骸骨のアンデット……、スカルナイトだった。
 オリヴァーはスカルナイトと剣を交え、積極的に剣撃を打ち込んでいき、盾で防がれながらも押し込み敏捷で小柄な体格を活かして方位を変えながら斬りかかっていた。

 そして、果敢に攻めたオリヴァーはスカルナイトのよろけを生じさせ、その隙を見逃さなかった。

「そこっ!!」
 オリヴァーは手にした刻印入りの剣に魔力を込めて一閃を走らせた。

 その一閃がスカルナイトを捉え、首と胴を切り分けるとオリヴァーは咄嗟に手にした刻印入りの剣を地面へと突き立て、首にかけた金色のペンダントを握りしめながら詠唱を行い始めた。

「世のことわり、人のことわり、循環する御霊みたま輪廻りんね、正転せよ、我が尊き主ののりをもってその真理エメスを示せ……」
 オリヴァーの魔力がスカルナイトを捉え、地面に突き立てた剣の刻印が光を帯び始めた。
 詠唱を唱える中、オリヴァーは親指を軽く剣の刃に沿わせて微量の血を滲ませた。

「偽りの生にメスを!」
 そう唱え終わると剣の刻印の一文字に親指を押し当て塗り潰す様に一線を引いた。

 するとオリヴァーの魔力に囚われたスカルナイトは白い光を帯びながら四肢から胴へと灰に変わり、最後には夜暗と灰が残った。

「そこまでじゃ!
 よくやったのう! オリヴァー!」
 少女の声を背後から聞こえたオリヴァーが振り向くとそこにはミュルタレがいた。

「ミュルタレ様、ご指南ありがとうございます
 やっと剣術と除霊術を納得できる形に出来ました!」
 オリヴァーはそう言いながら剣を地面から引き抜いた。

「構わぬよ、麿としても除霊術が出来る助っ人はありがたい
 剣技に優れたアンデットを選別し、使役した甲斐があったというものじゃ」
 ミュルタレは光を帯びた赤い玉が埋め込まれた杖を手にしており、徐々に杖の光が消えていった。

 オリヴァーは宮廷指南役の2人が去ってからも修行を続け、メキメキと探検家として腕を上げ、あれから何度もミュルタレの死霊祓いに同行し、助手を務めながら魔導や剣術の実践的な指南を受けていた。

 祓魔師のミュルタレはオリヴァーに剣術を指南するに当たって戦場のアンデットを使役することで実践的な稽古相手として活用していたのだった。

 戦場のアンデットの中には戦場でその身が果てるまでしのぎを削ることで磨き上げた剣技を持った者がおり、日常の稽古では得難い実践的な剣技研鑽がオリヴァーを鍛え、死者の剣技が生者の糧となったのだった。

 その成果としてオリヴァーは幼くも実検技の技量が準2級に至り、数々の魔導の検定もパスすることができるようになり、未熟ながらも基礎的な死霊魔導を扱えるようになっていた。 

 もちろんエリーザから借りた古代文字の図鑑の勉強も欠かさず行い、ミーナのように自身の手でゴーレムが作れるようになるべく手芸の技術の腕も着実に磨き、刻印魔導を剣に施して魔導を付与出来る様になっていた。

「(オリヴァーの才能は『技術の吸収力と応用力』かのう……、し得たい夢と自身の力量を埋めるべく必死なのじゃな)」
 ミュルタレはオリヴァーの刻印入りの剣に視線を移しながら数十日間の修行の日々に思いを馳せていた。
「さて、今宵こよいは戻るかのう」

 宮廷指南役の2人が屋敷を去ってからしばらくして法王国へ向かう予定が立った頃には一つの季節が過ぎていた。

 屋敷の回りが真っ白に染まり、庭の水回りが薄い氷に覆われた頃に法王国へ向かうべくウィンスター家の大型の馬車が玄関前のアプローチで待機していた。

 ウィンスター家の馬車は辺境伯に相応しい豪奢ごうしゃな作りをしており、4頭の馬が繋がれ茶色の光沢と所々に金細工や木工細工に趣向が凝らされていた。

 もちろん馬車は”動物”の馬が牽引していたのでウィンスター家の女中ジャクリーンが馭者を務め、防寒コートを身にまとって白い吐息を漏らしながら主を待っていた。

 白き吐息を吐き出しながらいななく馬が急に静かになると、駆ける足音と共に玄関の扉が勢いよく開き、防寒ローブを纏った少年オリヴァーが馬車目掛けて駆けていた。

「オリヴァー坊っちゃま、走ってはあぶのうございます、奥様に叱られますよ!」
「あっ、ごめんね!ジャクリーン、気をつけるよ!」
「オリーちゃん、そんなに急いだって法王国へは早く着けませんよ」
「母上、でも、僕はずっと待ってたんだ! 待ち遠しいよ!」
「オリヴァーよ、お主は麿との修行中でもずっといつ行けるか訪ねておったな
 ここまで良く頑張ったのう……もう基礎は習得したのじゃ麿が手とり教えることはなかろう」
「ミュルタレ様、何をおっしゃいますか、僕なんかまだまだですよ 特にアンデットを使役する魔術なんか……」
 ミュルタレは自身の口元に人差し指を当てて、オリヴァーの言葉を留めさせる。

 「オリヴァーよ、修行の際に麿は言ったはずじゃ、死霊魔導の技術は強大ゆえに多くの事柄を胸に秘めねばならぬと、書き留めることも憚られるとのう」
 「はい、そうでした」
 「たしかにお主はまだまだじゃな、学ばねばならぬこと身に付けねばならぬことがまだ多いのう
 それにしてもコーネリアよ、長男のエリックは遠い地で1人勉学に励まねばならぬとは難儀じゃのう」
「ええ、エリックちゃんはウィンスター家の継承者ですから古代語やサルヴァトル教の教養を身に着けないと他国との交流はできませんからね」
 
 この世界には一般大衆向けの義務教育などは存在せず、一般人の識字率は低いままであり、読書や勉学のような文字を扱う活動は貴族などの特権階級や知的好奇心に溢れた学者のみに許された行いと言えた。
 そして、言語は種族や国家の間で隔たれ、それぞれの母語は民族のアイデンティティーとして確立していった。そんな幾多の言語が存在する中、如何いかなる国家の母語ではないにも関わらず共通言語として扱われる言語があった。

 それは前文明の古代語だった。

 前文明の時代には幾多の領土や民族を併呑して覇権国家として領域国家”ゾンネトリア帝国”が君臨しており。 強大だったその帝国は歴史にその名を刻み、帝国が幾多の理由を持って滅亡した現在でさえ、多数の国家の文化や言語に影響を与えており、外国との交流や国家レベルの外交を行う際にこの言語を用いるのが慣例となっていた。
 そして、前文明の時代にその起源を辿るサルヴァトル教とその聖書の原典はその古代語で書かれており、古代語が大衆から忘れられつつあっても聖書より教えを説く教会関係者の識字率は高く、日頃より古代語を使いこなしていた。 そのためか教会関係者は各国の外交を担う官僚として任官されることが多く、時代をくだるにつれて各国の外交官僚は教会関係者に占有されることになり、教会のトップである教皇のもとには信徒の外交官僚を通じて各国の外交情報が集約されることで教皇の外交的権勢は名実ともに王や独裁官を超えたのだった。
 つまり、外交に携わる者にとって如何いかに古代語を扱い、如何いかに教会とのパイプを構築するかが死活問題であり、対外的な交流を旨とする辺境伯を務めるウィンスター家に長男として産まれ後継者となったエリック・ウィンスターもまたその例外ではなかったのである。
 
 3人を乗せた馬車は屋敷を去り、法王国に最も近い領内の港街”メネラウス”へと辿り着いた。 
 港町メネラウスには穏やかな潮風が流れ、近くの小高い丘から海岸を見渡すと地平線の果てに微かな陸地が見えていた。 港町は市が開かれ様々な商品や商人が行き交うことで活気に満ち、波止場には大小含めたガレー船やガレアス船が停泊していた。

 この時代では帆船はんせんが海運業の主流となっていたが、連合王国と法王国を隔てる内海は外海からの海風が島で妨げられており、荒波立たぬ穏やかな内海は風を要する帆船の航行を妨げていた。 このため、内海では海風に頼る帆船ではなく、かいを漕ぐことで推進力を得るガレー船やガレアス船が重宝されていた。

 港には一際大きな商用ガレアス船が停泊しており、ガレー船やガレアス船として特徴的な側面のかいが上下の2段で並び、周囲の殆どの船は帆を張るマストが1本や2本なのに対してその船は3本のマストを有しており、港には簡素の船が多いなかその船は船尾に船室も備えているように見えた。

「オリーちゃん、あの船に乗るわよ」
 母コーネリアはその一際大きな商用ガレアス船を指しており、桟橋さんばしの近くで馬車から降りると大量の荷物を抱えた数百人の人間がその船に向けて並び、船尾から甲板下へ乗船していく様子が見えた。 そして、その列とは別に船首から甲板上に向けてコンパクトな荷物と高価な衣類に身を固めた老若男女が並ぶ列が僅かにあり、オリヴァーたちはその列へ並んでいった。
 船首に向けて歩みを進めて、傍に近づくと船の船首に描かれた船名、『アントワピーズ冒険心号』が読めた。

 アントワピーズ号の甲板には赤い男性用のチュニックと黒いブリーチズを履いた初老の男性がいた。 初老の男性の頭は側頭部に灰色の髪を短く残した肌色で、耳は長く、穏やかな灰色の瞳は航海に慣れているのか平静な面持ちで船の乗組員達の顔をしっかり見ながら航海について語っていた。 初老の男性は船員達の中から黒い短髪に黒い黒ひげを蓄え、琥珀色の肌でガタイのいい男性に声を掛けていた。
「さて、ヴェルナー君、今回の航海も櫂の漕ぎ手は十分かね?」
 ガタイのいい男、ヴェルナーは実直に迅速に初老の男性の問いに答えた
「はい、パトリス船長、おおむね人数が揃いました 」
「それでは出港準備をしたまえ、今日の航海にはやんごとなき御婦人と御子息が乗船される……、粗相がないようにな」
 初老の男性こと、パトリスは辺境伯夫人コーネリアとオリヴァーの乗船を事前に知らされており、淡々と仕事を進めつつも受け入れ準備に余念が無かった。
 パトリスは法王国出身のハーフエルフであり、アントワピーズ号の船体の大きさを活かした大量の商品の貨物輸送を商いの柱としており、副業として増築した客室を利用して旅客輸送も商いとしてスタートしていた。 商いの柱である貨物輸送業は順調に業績を伸ばしていたが、始めたばかりの旅客運送業は未だ軌道に乗っておらずパトリスの肝いりだった。
 そんな旅客運送事業が紆余曲折する中、やんごとなき辺境伯夫人と子息の旅客運送が依頼として舞い込んで来たことで転機を得たのである。 

「(無事に商人漕ぎ手を確保できたのは幸いだった、今回の航海の漕ぎ手の待遇を良くした甲斐があったというものか)」

 この時代、ガレー船やガレアス船の櫂の漕ぎ手は過酷な労働となるため、労働奴隷が務めるのが一般的だった。 奴隷には2種類あり、経済的な理由から自らを商品として売り込む経済奴隷と過酷な肉体労働や待遇を強いられる労働奴隷が存在した。 前者の経済奴隷は元々市民だったこともあり、比較的一般的な教養を持ち合わせることから頭脳労働を務めることが多く、元市民階級を持つことから幾つかの法の保護や金銭が貯まれば奴隷の身分を返上することができた。
 しかし、後者の労働奴隷には前文明の帝国が下し併呑した国の兵士や激しく抵抗した民衆を起源としており、奴隷の子は奴隷として扱われ、法の保護どころか財を築く権利すら持ち合わせていなかったのである。
 この労働奴隷は帝国が滅びたこの時代では一方的な侵略戦争が激減したことでほとんど増えることはなく奴隷市場に新たな奴隷が供給されることは滅多に無かった。 このため、労働奴隷の市場価値が上昇し、一介の商人が手を出せる存在ではなくなった。 このことから多数の漕ぎ手が必要となる内海の海運業は大量の労働奴隷を保有する貴族や大商人が独占する市場となっていた。
 そんな中、一介の商人であるアントワピーズ号船長のパトリスは労働奴隷以外の人間に櫂の漕ぎ手をして貰う方法を考えだした。 それは島々と大陸を行き来する商人だった。
 商人たちは大量の商品を伴って島と大陸を往来し商売をすることで生計を立てており、当然その往来には運搬費や渡航費というコストが掛かっていた。 パトリスはこのコストに着目して、商人達からは運搬費や渡航費を払う代わりに漕ぎ手という労働力を提供してもらい、パトリスからは商人達に大型ガレアス船アントワピーズ号の輸送能力の一部を提供することを思いついたのである。

 この様にお互いの利益を尊重することで大量の労働奴隷抜きに大型ガレアス船を航行できるようになったが、如何せん漕ぎ手のなり手が流動的な商人であることは航海予定の不安定化を招きやすく、特に旅客輸送の障害となりパトリスを悩ませていた。 このため、今回の航海では確実に労働力を確保するために漕ぎ手となる商人に対する待遇を良くすることで乗り切ることを考えていた。 普段では商人たちが持ち込める貨物量を制限していた所を緩和したり、食事を提供する等ある程度身銭を切ることで対応した結果、無事に航海を予定通りに出港することができパトリスは胸を撫で下ろしていた。

 今までの労力が報われたパトリスは船を入念に見回ると駆けてきた船員ヴェルナーから報告を受ける。
「パトリス船長、『お客さん』が参りました、間もなく乗船されるでしょう」
「そうか、分かった……報告ありがとう、ヴェルナー君、行くとしよう」
 
 オリヴァー、ミュルタレ、コーネリアの3人はアントワピーズ号の甲板上に着いていた。
 オリヴァーは船舷を見渡して船の大きさに興奮して、初めての乗船に心を踊らせていた。
「大きな船だ!凄い!」

 ミュルタレは何度も内海を渡っているため船には慣れていたが、客室を備えた大型ガレアス船には物珍しそうに客室の外観を見据えていた。
「貨物船とは全く違うのう……装飾にも幾分か凝らしておるようじゃな」

 コーネリアはマストや船舷の手すりに触れたり、ノックをするように叩き、響いた音に納得するかのように頷いた。
「オリーちゃん、ミュルタレ様、この船は改装したばかりの貨客ガレアス船みたいですよ
 しっかりした作りで安心しました。」

 三者三様の感想を抱いているとコーネリアは船室から現れたパトリス船長から声をかけられる。
「コーネリア様、この度は本船アントワピーズ号のご利用ありがとうございます、私は船長のパトリス・ピカールです
 王国までの短い航路ですが客室にてご観覧下さい」
「此度のご配慮大変感謝しております
 最近では海賊の活動も活発化していますので短い航路とはいえこの様な『健剛な船』は頼り甲斐があるというものです」
「おっしゃるとおり、近頃は海賊の出没が増えましたがこのアントワピーズ号の健剛さは法王国の折り紙付きでございます、ご安心いただければ幸いです」
「頼りにいたします」
「それではお部屋までご案内いたします……、ヴェルナー君」
 パトリスに呼ばれたヴェルナーは3人の手荷物を受け取り運びはじめ、3人は客室に着いていた。
 客室は屋敷と比べ質素であったが連合王国では余り見かけない銀細工の様々な調度品に飽きることはなく、海に馴染みのないオリヴァーにとって窓から見える景色のほうが興味を惹いた。
 オリヴァーが窓から桟橋を見据えると労働者が何十人と並び、その手には身の丈の倍以上はあろう棒を地面に立てるように持っていた。 オリヴァーは何かと疑問に思っっていた。

 それと同じ頃、甲板上ではパトリスがヴェルナーに合図を送り、船体中にヴェルナーの号令が響いた。
「出港用ぉぉ意!! もやい解けぇぇ!」

 アントワピーズ号を係留させるべく結ばれていた係留索が解かれ、桟橋の労働者達はヴェルナーの号令を聞いて棒をアントワピーズ号に向けて押し始めた。 すると、船体は徐々に桟橋から押し出され、桟橋と船体の間のスペースが十分に広がるとパトリスが確認し、ヴェルナーに更に合図を送る。

櫂備かいそなえぇぇ! かい用意!!」
 ヴェルナーのこの合図で船体から無数の櫂が船体側面から突き出て、櫂が水面を漕ぎ始めると徐々に船体はスピードを上げて進み始めた。
 オリヴァーは初めて海外へと踏み出す事になった。
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