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2019年 11月の作品
迷作昔話 #4 ガチガチヤマ
しおりを挟む「これより兎の取調べを始める。」
「ちょっと待ってよ刑事さん!どうしてお婆さんの仇を討ったあたしが逮捕されるのよ!」
「日本は法治国家だからな。殺人を犯せば逮捕される。」
「あいつは狸よ!人じゃないわ!」
「それは関係ない。今や昔話の世界にも法の正義と平和が求められているんだ。お前は狸に薪を背負わせてそれに火をつけた。こっちは殺人未遂だ。」
「殺人未遂って…。」
「当然だ。しかもその傷に唐辛子を塗ったのも立派な傷害罪だ。」
「なら狸はもっとひどいわ!お爺さんの畑の豆を盗み、お婆さんを杵で殴り殺したわ。」
「だから狸も被疑者死亡のまま窃盗と殺人の罪で送検した。」
「当然よ。」
「被疑者死亡といえば、爺さんが狸の逮捕罪で捕まったから、婆さんもその共犯で被疑者死亡のまま送検した。」
「お爺さんを捕まえるなんて!お婆さんを亡くしてからずっと悲しんでたのに!」
「読者の皆さんの判決に賭けるんだな。」
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