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「お嬢様」
「……わかってるわ」
ルビーは、父であるスカーレット公爵家当主から呼び出しを受けていた。
サファイアが自殺を計ったあの日、サファイアの使用人によって当日の出来事がインディゴ家当主に報告された。
長い間、部屋に籠り続けていたサファイアは、ルビーからのイセカイテンセイシャなる言葉を聞いて、部屋の外へ出た。
そして、ルビーと二人きりで対談し、錯乱。
夜になってもサファイアの錯乱状態は収まらず、使用人全員を部屋から追い出したうえで、手首を切った。
報告内容は、ルビーがサファイアに何かをした、そう捉えられてもおかしくないものだった。
あるいは、サファイアの使用人が、意図的にそうした報告をしたのかもしれない。
たとえ意図的だとしても、ルビーはサファイアの使用人を恨むことはなかった。
ルビーもまた、サファイアという存在を重要視しすぎ、サファイアの使用人という人間をモブキャラの一人としてしか捉えず、信頼関係を築くことに失敗した結果だと、自責として捉えていた。
「お嬢様、私はお嬢様がサファイア様に何かをしたとは思っておりません。しかし、状況は限りなく、お嬢様に不利です」
「ルベライト、ありがとね。大丈夫、これは私の失敗。甘んじて受けいれるわ。せいぜい、私が国外追放されないように祈っててね」
「いえ、そこまではないと思いますが」
ルビーの言葉に含まれた真意など、ルベライトにわかるはずもない。
こんなイベントは、当然ゲームには存在しなかった。
ルビーは、ルビーはスカーレット公爵家当主の部屋の扉を叩く。
「ルビーです、お父様」
「入れ」
呼び出しを受けたルビーは、当日の経緯を詳細に説明した。
いくつかの偽りを混ぜて。
ルビーがサファイアの元を何度も訪れた理由は、サファイアの取り巻きであるネールがダイヤモンドに対して嫌がらせしている件について、サファイアの関与があるかを確認するため。
確認の理由については、皇太子であるオニキスも知るところであることを強調しておいた。
次に、イセカイテンセイシャという言葉は、子供の頃にルビーとサファイアの間で作った言葉で、互いの緊急時を伝える意味を持つこと。
文字の羅列については、あえて何の意味も規則性も持たせないことで、万が一誰かに聞かれても内容を察することができないようにしたこと。
そして、ルビーがサファイアの状況を考えずにネールの件を切り出した結果、ただでさえ精神的に参っているサファイアにさらなる負荷をかけ、結果、錯乱と自傷に追いやってしまったこと。
相手を騙す嘘は、真実と偽りを混ぜるのが良いとは、先人の言葉である。
スカーレット公爵家の当主は、詳細な質問を重ねてルビーの論理に破綻がないことを確認したうえで、ルビーの浅はかな行動を𠮟咤した。
同時に、サファイアのためを思っての行動であったことには一定の評価を示し、ネールを止めることと、その後の謹慎によって罰とした。
後は、スカーレット公爵家とインディゴ公爵家の話し合い。
ルビーは、鎖付きで解放された。
「っはー。なんとかなったー」
「お疲れ様です、お嬢様」
「ありがと。と言っても、まだまだやることは残ってるんだけどね」
ルビーが完全に許されるには、手土産が必要だ。
サファイアが目覚めた時に渡せるような手土産が。
具体的には、サファイアを破滅に追いやるネールの独断行動を、止めることができるという事実。
サファイアに近づく破滅は、ルビーとサファイアの行動によって回避できるという、ルビーにも確信がない事実。
それでも、やるしかない。
幸い、サファイアの件は箝口令が敷かれ、王族と公爵家の間に留められている。
魔法学院関係者にもサファイアの体調不良としてしか伝えられておらず、ルビーが学院にて指を差されることはなかった。
行動が、制限されることはない。
「直接対決かー。悪役令嬢とその取り巻きの対決なんて、ストーリーにはなかったし、どうなるかしらね」
「お嬢様?」
「なんでもないわ」
奇しくも明日は、ゲームでダイヤモンドと悪役令嬢が対峙する日。
ダイヤモンドが教師から頼まれた用事をこなすために、いつもより早く教室へ入ると、ダイヤモンドの机の中に財布を入れようとしていたネールと遭遇し、後からサファイアが入ってくる。
「ルベライト、ダイヤに伝言をお願い。明日頼まれた用事、代わりに私がやっとくから、ゆっくり登校してって」
「? かしこまりました」
舞台は整えられた。
迎えた翌日。
ゲームのシナリオ通り、ネールは早々に教室へ到着し、ダイヤモンドの机に財布を忍ばせていた。
教室の外からその様子を見ていたルビーは、力いっぱい教室の扉を開いた。
ガシャンという音が教室中に響き、ネールたちは驚き、教室の入り口を見た。
「ル、ルビー様?」
「貴女たち、ここで何やってるの?」
「な、何って」
ネールは自身の手に持った財布の存在を思い出し、すぐさまポケットへと仕舞う。
ネールの周囲に立つ生徒たちは、ネールの動きを隠すように、ネールとルビーの間に立った。
「その財布、どうしようとしてたの?」
しかし、ルビーに目撃されたことが分かると、ネールとルビーの間に道を作るように移動した。
ネールとルビーの大将戦。
早々に、そう判断した。
ネールは焦った表情を崩し、大きくため息をついた。
ネールは、公爵家としてのルビーを恐れている。
しかし、ネールの後ろには、サファイアという公爵家が立っていることも自覚している。
言い逃れができないと悟り、恐怖を使命感が勝り、自身を睨みつけてくるルビーを睨み返した。
「見てわかりませんか? 平民の机に財布を入れてたんです」
悪びれもせずに言うネールに、ルビーは眉間にしわを寄せる。
「何故、そんなことを?」
「何故?……ルビー様、いったい何を言っているのですか? 貴族を侮辱する平民がいれば、貴族として裁くのは当然でしょう?」
「ダイヤが、貴女たちに何かしたの?」
「平民ごときが、貴族を差し置いて目立とうとする。これ以上の侮辱はないでしょう」
ネールの言う侮辱とは、ダイヤモンドの成績が良いことを指す。
あらゆる貴族を押しのけて、教師から評価されるダイヤの姿は、ネールにとっては耐えがたい物だった。
ネールも決して努力を怠っている訳ではないことが、ネールの怒りを余計に掻き立てた。
「貴族ならば、嫌がらせをして相手を落とすのではなく、正々堂々正面からぶつかって勝つものでは? 前にも言ったわよね?」
ルビーの言葉に、ネールはふっと噴き出した。
そして、物を知らない子供でも見るような目で、ルビーを見た。
「これはこれは、スカーレット公爵家の令嬢ともあろうお方がおかしなことを。スカーレット公爵家が、まさか正々堂々正面からぶつかって今の地位を確立しているとでも?」
「ぐっ……」
ルビーは、スカーレット公爵家の成り立ちを知っている。
表も裏も。
他の貴族たちも、全てではないが知っている。
人の口に戸は立てられない。
貴族の闇は、まことしやかに流れる噂として、世間に存在している。
貴族が清濁併せ呑むなど、周知の事実。
公爵の爵位にまで成り上がった一族ならば、なおさらだ。
ネールは、暗部を知ってなお、正々堂々と他者とぶつかろうとするルビーの性格が大嫌いだった。
ネールの口が軽くなったのは、そんな相性の悪さが原因だったのかもしれない。
「地盤の盤石な公爵家と違って、私たちのような下級貴族は勝たなければ消えてしまう。勝つこと以上に、重要なことはないのですよ」
「下の者を、平民を守るのも、貴族の義務であり重要なことでしょう?」
「ルビー様、貴女の語る貴族は、理想でしかありません。公爵家という盤石な城壁に囲まれて、夢見る乙女のように理想を語っているだけ」
「理想……」
「ええ、理想です! 安全圏にいる者だけが語れる、娯楽でしかありません。私たちは、理想を語る前に勝たなければならないのです」
「っ……」
「私は勝ち続ける。どんな手を使っても。そして、私たちの家を十年後も百年後も存続させる! サファイア様と共に、生き続ける!」
ネールの言葉に、周囲に立つ取り巻きの視線が乗る。
ネールを含めた全員が、上級とは言えぬ家の出身。
それでもゲームのサファイアが取り巻きとして迎えたのは、位の低い家だからこそ、公爵家の後押しという看板が魅力的な餌となるし、いざという時に斬り捨てても損をすることがないからに過ぎない。
そんな打算を知ってか知らずか、ネールたちはサファイアに絶対の忠誠を誓った。
「そのために私たちは、サファイア様をオニキス様と婚約させる!!」
「…………ん?」
結局、真実はいつだってつまらないものだ。
「……わかってるわ」
ルビーは、父であるスカーレット公爵家当主から呼び出しを受けていた。
サファイアが自殺を計ったあの日、サファイアの使用人によって当日の出来事がインディゴ家当主に報告された。
長い間、部屋に籠り続けていたサファイアは、ルビーからのイセカイテンセイシャなる言葉を聞いて、部屋の外へ出た。
そして、ルビーと二人きりで対談し、錯乱。
夜になってもサファイアの錯乱状態は収まらず、使用人全員を部屋から追い出したうえで、手首を切った。
報告内容は、ルビーがサファイアに何かをした、そう捉えられてもおかしくないものだった。
あるいは、サファイアの使用人が、意図的にそうした報告をしたのかもしれない。
たとえ意図的だとしても、ルビーはサファイアの使用人を恨むことはなかった。
ルビーもまた、サファイアという存在を重要視しすぎ、サファイアの使用人という人間をモブキャラの一人としてしか捉えず、信頼関係を築くことに失敗した結果だと、自責として捉えていた。
「お嬢様、私はお嬢様がサファイア様に何かをしたとは思っておりません。しかし、状況は限りなく、お嬢様に不利です」
「ルベライト、ありがとね。大丈夫、これは私の失敗。甘んじて受けいれるわ。せいぜい、私が国外追放されないように祈っててね」
「いえ、そこまではないと思いますが」
ルビーの言葉に含まれた真意など、ルベライトにわかるはずもない。
こんなイベントは、当然ゲームには存在しなかった。
ルビーは、ルビーはスカーレット公爵家当主の部屋の扉を叩く。
「ルビーです、お父様」
「入れ」
呼び出しを受けたルビーは、当日の経緯を詳細に説明した。
いくつかの偽りを混ぜて。
ルビーがサファイアの元を何度も訪れた理由は、サファイアの取り巻きであるネールがダイヤモンドに対して嫌がらせしている件について、サファイアの関与があるかを確認するため。
確認の理由については、皇太子であるオニキスも知るところであることを強調しておいた。
次に、イセカイテンセイシャという言葉は、子供の頃にルビーとサファイアの間で作った言葉で、互いの緊急時を伝える意味を持つこと。
文字の羅列については、あえて何の意味も規則性も持たせないことで、万が一誰かに聞かれても内容を察することができないようにしたこと。
そして、ルビーがサファイアの状況を考えずにネールの件を切り出した結果、ただでさえ精神的に参っているサファイアにさらなる負荷をかけ、結果、錯乱と自傷に追いやってしまったこと。
相手を騙す嘘は、真実と偽りを混ぜるのが良いとは、先人の言葉である。
スカーレット公爵家の当主は、詳細な質問を重ねてルビーの論理に破綻がないことを確認したうえで、ルビーの浅はかな行動を𠮟咤した。
同時に、サファイアのためを思っての行動であったことには一定の評価を示し、ネールを止めることと、その後の謹慎によって罰とした。
後は、スカーレット公爵家とインディゴ公爵家の話し合い。
ルビーは、鎖付きで解放された。
「っはー。なんとかなったー」
「お疲れ様です、お嬢様」
「ありがと。と言っても、まだまだやることは残ってるんだけどね」
ルビーが完全に許されるには、手土産が必要だ。
サファイアが目覚めた時に渡せるような手土産が。
具体的には、サファイアを破滅に追いやるネールの独断行動を、止めることができるという事実。
サファイアに近づく破滅は、ルビーとサファイアの行動によって回避できるという、ルビーにも確信がない事実。
それでも、やるしかない。
幸い、サファイアの件は箝口令が敷かれ、王族と公爵家の間に留められている。
魔法学院関係者にもサファイアの体調不良としてしか伝えられておらず、ルビーが学院にて指を差されることはなかった。
行動が、制限されることはない。
「直接対決かー。悪役令嬢とその取り巻きの対決なんて、ストーリーにはなかったし、どうなるかしらね」
「お嬢様?」
「なんでもないわ」
奇しくも明日は、ゲームでダイヤモンドと悪役令嬢が対峙する日。
ダイヤモンドが教師から頼まれた用事をこなすために、いつもより早く教室へ入ると、ダイヤモンドの机の中に財布を入れようとしていたネールと遭遇し、後からサファイアが入ってくる。
「ルベライト、ダイヤに伝言をお願い。明日頼まれた用事、代わりに私がやっとくから、ゆっくり登校してって」
「? かしこまりました」
舞台は整えられた。
迎えた翌日。
ゲームのシナリオ通り、ネールは早々に教室へ到着し、ダイヤモンドの机に財布を忍ばせていた。
教室の外からその様子を見ていたルビーは、力いっぱい教室の扉を開いた。
ガシャンという音が教室中に響き、ネールたちは驚き、教室の入り口を見た。
「ル、ルビー様?」
「貴女たち、ここで何やってるの?」
「な、何って」
ネールは自身の手に持った財布の存在を思い出し、すぐさまポケットへと仕舞う。
ネールの周囲に立つ生徒たちは、ネールの動きを隠すように、ネールとルビーの間に立った。
「その財布、どうしようとしてたの?」
しかし、ルビーに目撃されたことが分かると、ネールとルビーの間に道を作るように移動した。
ネールとルビーの大将戦。
早々に、そう判断した。
ネールは焦った表情を崩し、大きくため息をついた。
ネールは、公爵家としてのルビーを恐れている。
しかし、ネールの後ろには、サファイアという公爵家が立っていることも自覚している。
言い逃れができないと悟り、恐怖を使命感が勝り、自身を睨みつけてくるルビーを睨み返した。
「見てわかりませんか? 平民の机に財布を入れてたんです」
悪びれもせずに言うネールに、ルビーは眉間にしわを寄せる。
「何故、そんなことを?」
「何故?……ルビー様、いったい何を言っているのですか? 貴族を侮辱する平民がいれば、貴族として裁くのは当然でしょう?」
「ダイヤが、貴女たちに何かしたの?」
「平民ごときが、貴族を差し置いて目立とうとする。これ以上の侮辱はないでしょう」
ネールの言う侮辱とは、ダイヤモンドの成績が良いことを指す。
あらゆる貴族を押しのけて、教師から評価されるダイヤの姿は、ネールにとっては耐えがたい物だった。
ネールも決して努力を怠っている訳ではないことが、ネールの怒りを余計に掻き立てた。
「貴族ならば、嫌がらせをして相手を落とすのではなく、正々堂々正面からぶつかって勝つものでは? 前にも言ったわよね?」
ルビーの言葉に、ネールはふっと噴き出した。
そして、物を知らない子供でも見るような目で、ルビーを見た。
「これはこれは、スカーレット公爵家の令嬢ともあろうお方がおかしなことを。スカーレット公爵家が、まさか正々堂々正面からぶつかって今の地位を確立しているとでも?」
「ぐっ……」
ルビーは、スカーレット公爵家の成り立ちを知っている。
表も裏も。
他の貴族たちも、全てではないが知っている。
人の口に戸は立てられない。
貴族の闇は、まことしやかに流れる噂として、世間に存在している。
貴族が清濁併せ呑むなど、周知の事実。
公爵の爵位にまで成り上がった一族ならば、なおさらだ。
ネールは、暗部を知ってなお、正々堂々と他者とぶつかろうとするルビーの性格が大嫌いだった。
ネールの口が軽くなったのは、そんな相性の悪さが原因だったのかもしれない。
「地盤の盤石な公爵家と違って、私たちのような下級貴族は勝たなければ消えてしまう。勝つこと以上に、重要なことはないのですよ」
「下の者を、平民を守るのも、貴族の義務であり重要なことでしょう?」
「ルビー様、貴女の語る貴族は、理想でしかありません。公爵家という盤石な城壁に囲まれて、夢見る乙女のように理想を語っているだけ」
「理想……」
「ええ、理想です! 安全圏にいる者だけが語れる、娯楽でしかありません。私たちは、理想を語る前に勝たなければならないのです」
「っ……」
「私は勝ち続ける。どんな手を使っても。そして、私たちの家を十年後も百年後も存続させる! サファイア様と共に、生き続ける!」
ネールの言葉に、周囲に立つ取り巻きの視線が乗る。
ネールを含めた全員が、上級とは言えぬ家の出身。
それでもゲームのサファイアが取り巻きとして迎えたのは、位の低い家だからこそ、公爵家の後押しという看板が魅力的な餌となるし、いざという時に斬り捨てても損をすることがないからに過ぎない。
そんな打算を知ってか知らずか、ネールたちはサファイアに絶対の忠誠を誓った。
「そのために私たちは、サファイア様をオニキス様と婚約させる!!」
「…………ん?」
結局、真実はいつだってつまらないものだ。
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