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第1話 神
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東京平(あずまきょうへい)にとって、今日という日はいつも通りの日常のはずだった。
後一年で受験生かーなんて友人と語り合い、同じ教室にいる好きな相手をついつい目で追ったり、それを友人にからかわれたり。
帰宅してからは宿題を済ませ、夕食と入浴を済ませ、ふかふかのベッドにもぐりこんであっけなく眠りにつく、そんな日常。
「あれ?」
そのはずだった。
気が付くと京平は、白い床の上に立っていた。
周囲に壁も屋根もなく、白い床は無限に広がっていて終わりがない。
白い床の上には屋根の代わりに星空が広がり、星々がプラネタリウムと錯覚するほど輝いている。
ギラギラと、不自然なほどに。
京平は、状況が飲み込めないまま周囲をきょろきょろと見渡すと、京平以外にも五十人弱の人間が立っていることに気づいた。
全員、これから滝行でもするのかと言われてもおかしくない白い行衣を着ており、京平と同じく周囲をきょろきょろと見渡している。
奇妙な集団だと思いつつ、京平が床を見てみれば、白い床が自身の姿を反射させ、自身も同様に白い行衣を着ていることに気づく。
「俺、こんな服着てたっけ?」
京平が直前の記憶を思い出すも、最後に着た服は母親が買って来た黒色のパジャマでベッドにもぐりこんだのが最後だ。
白い行衣を着た記憶はないし、見たことさえない。
「夢?」
であれば、京平が夢を見ていると考えるのは自然の流れだ。
しかし、違和感は消えない。
裸足を介して白い床から伝わってくる冷たい感触が、京平に夢なんかじゃないぞと訴えてくる。
京平は、右手で自身の右頬をつねった。
「……痛い」
痛覚が、夢じゃないぞと教えてくれた。
「夢じゃないなら、ここはどこだ?」
ぽつりと零した質問に答えるように、それは降ってきた。
「おい! 何か落ちて来るぞ!」
誰かの声で、全員の視線が上へと集まる。
視線の先にある星空からは、透明な楕円形の塊が降ってきていた。
最初こそ大きさが分からなかったが、白い床に近づいてくるにつれ、二メートルはあろう巨大な物体だと皆が分かる。
ぶつかってはたまらないと皆が落下地点から離れ、結果的に皆で円を作るような形に揃った。
円の中心には楕円形の塊が音もなく着地し、トランポリンのように大きくへこみ、大きく膨らんだ。
そして、数秒プルプルと震えた後、上方向にぐぐっと伸びて、ぐりぐりとねじれていく。
先頭が高速でねじれ、その形を球体へと変えていく。
球体にはぼこぼこと穴が開き、穴が目や口だと皆が気づいたのはすぐだった。
透明な楕円形だった塊は、ねじりねじれて人間の形へと変わり、頭の上から絵の具をぶちまけたように色がついて行く。
金色の紙に金色の瞳、
皆と同じ、白い行衣。
誰がどう見ても人間だとわかるほどに完成したそれは、その場で横になり、肘を曲げて右手で自身の頭を支える格好をとった。
ぼさぼさの長い髪と無精ひげは、まるで何週間も手入れをしていないほど清潔感がない。
それは、ふわっと大きな欠伸をした後、眠そうな表情で口を開いた。
「あー……。俺、神」
眠気混じりの、ぼんやりとした声だった。
しかし、京平の脳に――否、ここにいる全員の脳に、直接撃ち込まれたほどに、鮮明に響いた。
「今からお前たちに、デスゲームをしてもらう」
鮮明に響く言葉は、この場にいる全員にデスゲームという言葉の意味を理解させた。
勝者が生きて、敗者が死ぬゲーム。
突然デスゲームをしてもらう、何て状況を信じる人間は皆無だろうが、神の言葉は疑いを真っ黒に塗りつぶし、強制的に信用させる力を含んでいた。
現実味が曖昧だったぼんやりした脳に、突然突きつけられた死は、京平の全身を冷やした。
先程まで全身に漂っていた温もりが、神の一言で体の外へ吹き飛ばされた。
誰も、口を開くことができない。
ただただ神だけが、気だるそうに語る。
「俺さ、世界を一万個ほど作ってさ、てきとうにデスゲームやってたんだよ。最初は死にたくない死にたくないって叫ぶやつら見てて楽しかったんだけどさ、さすがに三千回も見たら飽きてな。デスゲームのルールを、いちいち考えるのも面倒くせえし」
神の言葉は、どこまでも勝手だった。
人間の命に対して何も感じていない、感情のない言葉だった。
だからこそ、皆が感じていた。
この神は、ゴミをゴミ箱に入れる感覚で、自分たちを殺す存在だと。
自分たちはこれからデスゲームに巻き込まれ、命懸けで殺し合うのだと。
「で、考えたのよ。今までデスゲームの参加者に使ってた人間に、ルールを考える側に回らせたらどうなんのかなって。もしかしたら。俺じゃ思いつかねえことやってくれるかもじゃん?」
が、次の瞬間、全員の頭の中に浮かんでいた『デスゲームをしてもらう』の意味が変わった。
デスゲームの参加者としてではなく、ルールを考える、いわば運営としての参加。
一瞬、死から解放されたと認識した全員の顔が綻び、次の瞬間に再び固まる。
殺される側としてではなく、殺す側としての参加。
その意味を理解したから。
神は、横になったまま左手を前に出し、人差し指、中指、薬指、小指の四本の指を伸ばした。
「対象は高校生。舞台は日本。お前たちは、都道府県の代表者として、デスゲームのルールを一週間以内に考えること」
神の伸ばした四本の指は、四十七人の四を指していることに気づいた人間が、果たして何人いるだろうか。
神の適当と形容するしかない性格に気づいた人間が、果たして何人いるだろうか。
京平は、改めて周囲を見る。
改めて人数を数ると、立っている人間は四十六人。
京平を含めて四十七人。
丁度、日本の都道府県と同じ数だった。
神の言葉を理解し終えた京平は、強いプレッシャーを感じていた。
京平は、東京都に住んでいる。
つまりこの瞬間、東京都の代表者として選ばれ、東京都に在籍する高校生約三十万人の命を京平の背に乗っけられたということだ。
潰れてしまいそうな全身と精神を、必死で支える。
同時に、自分がデスゲームのルールを考える立場に回るという事実が、京平に希望を与えた。
殺す側の参加ではあるが、ルール次第では誰も殺さないことも可能ではないかという希望。
他者の死を前に、京平の心は正しく善に回っていた。
あるいは、誰かを殺す罪悪感からの逃避も含まれていたかもしれない。
いずれにせよ、京平の決定は、大多数が正しいと評価するだろう。
評価しない人間がいるとすれば、根っからの悪人か、デスゲームにそんな生ぬるいルールを設定できるなどと考えない慎重な人間くらいだろう。
「じゃー、デスゲームを作るときのルール説明だ。一回しか言わねえから、ちゃんと聞けよ。一つ、最初のゲームはクラス単位で行う。教室の中で開ける小規模なゲームを考えろ。一つ、ゲームの内容は問わないが、一時間以内に半分以下が死ぬようにすること。もし半分以下が死なねえまま一時間が経過したら、教室の全員を殺す」
正しいのは、慎重な人間の意見だった。
京平の希望は、あっさりと消えた。
「一つ、全員が勝つ可能性のあるゲームにすること。例えば、男子が死んで女子が生きるゲーム、なんてのはなし。ゲーム開始の一時間後に自分が男子か女子かを叫ばせて少数派だけが生き残る、ってのはあり」
抑揚なくだらだらと話す神の言葉、一言一句が皆の脳に刻まれていく。
「ルールは以上。じゃあ、一週間後にまた呼ぶから、それまでにルールを考えとけよ。解散」
そして、神の説明は唐突に終わった。
「え、あの」
ルールを聞いて質問が浮かんでいた一人が焦ったように口を開くが、神は声の主を見ない。
神は、これ以上の説明をする気がなく、質問に答える気もなかった。
皆の体が、半透明に透け、足の先から消えていく。
最初から最後まで、神がすべてを振り回す。
「あ、そうだ。ルールを考えるお前たちも、参加者としてデスゲームに参加な。で、もし死んだらお前たちのいる都道府県の参加者も全員道連れで死亡だから。ついでに、お前たちがルールを考えた人間だと参加者にバレても道連れで死亡。シクヨロー」
「……は?」
繰り返す。
最初から最後まで、神がすべてを振り回す。
しかし、何も問題はない。
このデスゲームは、最初から最後まで神の気まぐれでしかないのだから。
ハッピーエンドなど存在しないゲームが、この瞬間に始まった。
後一年で受験生かーなんて友人と語り合い、同じ教室にいる好きな相手をついつい目で追ったり、それを友人にからかわれたり。
帰宅してからは宿題を済ませ、夕食と入浴を済ませ、ふかふかのベッドにもぐりこんであっけなく眠りにつく、そんな日常。
「あれ?」
そのはずだった。
気が付くと京平は、白い床の上に立っていた。
周囲に壁も屋根もなく、白い床は無限に広がっていて終わりがない。
白い床の上には屋根の代わりに星空が広がり、星々がプラネタリウムと錯覚するほど輝いている。
ギラギラと、不自然なほどに。
京平は、状況が飲み込めないまま周囲をきょろきょろと見渡すと、京平以外にも五十人弱の人間が立っていることに気づいた。
全員、これから滝行でもするのかと言われてもおかしくない白い行衣を着ており、京平と同じく周囲をきょろきょろと見渡している。
奇妙な集団だと思いつつ、京平が床を見てみれば、白い床が自身の姿を反射させ、自身も同様に白い行衣を着ていることに気づく。
「俺、こんな服着てたっけ?」
京平が直前の記憶を思い出すも、最後に着た服は母親が買って来た黒色のパジャマでベッドにもぐりこんだのが最後だ。
白い行衣を着た記憶はないし、見たことさえない。
「夢?」
であれば、京平が夢を見ていると考えるのは自然の流れだ。
しかし、違和感は消えない。
裸足を介して白い床から伝わってくる冷たい感触が、京平に夢なんかじゃないぞと訴えてくる。
京平は、右手で自身の右頬をつねった。
「……痛い」
痛覚が、夢じゃないぞと教えてくれた。
「夢じゃないなら、ここはどこだ?」
ぽつりと零した質問に答えるように、それは降ってきた。
「おい! 何か落ちて来るぞ!」
誰かの声で、全員の視線が上へと集まる。
視線の先にある星空からは、透明な楕円形の塊が降ってきていた。
最初こそ大きさが分からなかったが、白い床に近づいてくるにつれ、二メートルはあろう巨大な物体だと皆が分かる。
ぶつかってはたまらないと皆が落下地点から離れ、結果的に皆で円を作るような形に揃った。
円の中心には楕円形の塊が音もなく着地し、トランポリンのように大きくへこみ、大きく膨らんだ。
そして、数秒プルプルと震えた後、上方向にぐぐっと伸びて、ぐりぐりとねじれていく。
先頭が高速でねじれ、その形を球体へと変えていく。
球体にはぼこぼこと穴が開き、穴が目や口だと皆が気づいたのはすぐだった。
透明な楕円形だった塊は、ねじりねじれて人間の形へと変わり、頭の上から絵の具をぶちまけたように色がついて行く。
金色の紙に金色の瞳、
皆と同じ、白い行衣。
誰がどう見ても人間だとわかるほどに完成したそれは、その場で横になり、肘を曲げて右手で自身の頭を支える格好をとった。
ぼさぼさの長い髪と無精ひげは、まるで何週間も手入れをしていないほど清潔感がない。
それは、ふわっと大きな欠伸をした後、眠そうな表情で口を開いた。
「あー……。俺、神」
眠気混じりの、ぼんやりとした声だった。
しかし、京平の脳に――否、ここにいる全員の脳に、直接撃ち込まれたほどに、鮮明に響いた。
「今からお前たちに、デスゲームをしてもらう」
鮮明に響く言葉は、この場にいる全員にデスゲームという言葉の意味を理解させた。
勝者が生きて、敗者が死ぬゲーム。
突然デスゲームをしてもらう、何て状況を信じる人間は皆無だろうが、神の言葉は疑いを真っ黒に塗りつぶし、強制的に信用させる力を含んでいた。
現実味が曖昧だったぼんやりした脳に、突然突きつけられた死は、京平の全身を冷やした。
先程まで全身に漂っていた温もりが、神の一言で体の外へ吹き飛ばされた。
誰も、口を開くことができない。
ただただ神だけが、気だるそうに語る。
「俺さ、世界を一万個ほど作ってさ、てきとうにデスゲームやってたんだよ。最初は死にたくない死にたくないって叫ぶやつら見てて楽しかったんだけどさ、さすがに三千回も見たら飽きてな。デスゲームのルールを、いちいち考えるのも面倒くせえし」
神の言葉は、どこまでも勝手だった。
人間の命に対して何も感じていない、感情のない言葉だった。
だからこそ、皆が感じていた。
この神は、ゴミをゴミ箱に入れる感覚で、自分たちを殺す存在だと。
自分たちはこれからデスゲームに巻き込まれ、命懸けで殺し合うのだと。
「で、考えたのよ。今までデスゲームの参加者に使ってた人間に、ルールを考える側に回らせたらどうなんのかなって。もしかしたら。俺じゃ思いつかねえことやってくれるかもじゃん?」
が、次の瞬間、全員の頭の中に浮かんでいた『デスゲームをしてもらう』の意味が変わった。
デスゲームの参加者としてではなく、ルールを考える、いわば運営としての参加。
一瞬、死から解放されたと認識した全員の顔が綻び、次の瞬間に再び固まる。
殺される側としてではなく、殺す側としての参加。
その意味を理解したから。
神は、横になったまま左手を前に出し、人差し指、中指、薬指、小指の四本の指を伸ばした。
「対象は高校生。舞台は日本。お前たちは、都道府県の代表者として、デスゲームのルールを一週間以内に考えること」
神の伸ばした四本の指は、四十七人の四を指していることに気づいた人間が、果たして何人いるだろうか。
神の適当と形容するしかない性格に気づいた人間が、果たして何人いるだろうか。
京平は、改めて周囲を見る。
改めて人数を数ると、立っている人間は四十六人。
京平を含めて四十七人。
丁度、日本の都道府県と同じ数だった。
神の言葉を理解し終えた京平は、強いプレッシャーを感じていた。
京平は、東京都に住んでいる。
つまりこの瞬間、東京都の代表者として選ばれ、東京都に在籍する高校生約三十万人の命を京平の背に乗っけられたということだ。
潰れてしまいそうな全身と精神を、必死で支える。
同時に、自分がデスゲームのルールを考える立場に回るという事実が、京平に希望を与えた。
殺す側の参加ではあるが、ルール次第では誰も殺さないことも可能ではないかという希望。
他者の死を前に、京平の心は正しく善に回っていた。
あるいは、誰かを殺す罪悪感からの逃避も含まれていたかもしれない。
いずれにせよ、京平の決定は、大多数が正しいと評価するだろう。
評価しない人間がいるとすれば、根っからの悪人か、デスゲームにそんな生ぬるいルールを設定できるなどと考えない慎重な人間くらいだろう。
「じゃー、デスゲームを作るときのルール説明だ。一回しか言わねえから、ちゃんと聞けよ。一つ、最初のゲームはクラス単位で行う。教室の中で開ける小規模なゲームを考えろ。一つ、ゲームの内容は問わないが、一時間以内に半分以下が死ぬようにすること。もし半分以下が死なねえまま一時間が経過したら、教室の全員を殺す」
正しいのは、慎重な人間の意見だった。
京平の希望は、あっさりと消えた。
「一つ、全員が勝つ可能性のあるゲームにすること。例えば、男子が死んで女子が生きるゲーム、なんてのはなし。ゲーム開始の一時間後に自分が男子か女子かを叫ばせて少数派だけが生き残る、ってのはあり」
抑揚なくだらだらと話す神の言葉、一言一句が皆の脳に刻まれていく。
「ルールは以上。じゃあ、一週間後にまた呼ぶから、それまでにルールを考えとけよ。解散」
そして、神の説明は唐突に終わった。
「え、あの」
ルールを聞いて質問が浮かんでいた一人が焦ったように口を開くが、神は声の主を見ない。
神は、これ以上の説明をする気がなく、質問に答える気もなかった。
皆の体が、半透明に透け、足の先から消えていく。
最初から最後まで、神がすべてを振り回す。
「あ、そうだ。ルールを考えるお前たちも、参加者としてデスゲームに参加な。で、もし死んだらお前たちのいる都道府県の参加者も全員道連れで死亡だから。ついでに、お前たちがルールを考えた人間だと参加者にバレても道連れで死亡。シクヨロー」
「……は?」
繰り返す。
最初から最後まで、神がすべてを振り回す。
しかし、何も問題はない。
このデスゲームは、最初から最後まで神の気まぐれでしかないのだから。
ハッピーエンドなど存在しないゲームが、この瞬間に始まった。
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