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参拾漆 天井下がり
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山手線の某駅から徒歩十分圏内。
1K。
鉄筋。
ユニットバス。
ビデオ付きインターフォンあり。
近くにコンビニとスーパーあり。
家賃五万円。
破格のアパートである。
アパートの住人である男は、入浴を終えて、明日の仕事のために眠ることにした。
ベッドに入り、部屋のライトを消す。
その瞬間、天井から長い髪の老婆がにょきっと生えて、その顔を男の目と鼻の先まで押し付けてくる。
痛み切ったぼさぼさの髪が男の顔の横に垂れ、充血して真っ赤な目で男の目を真正面から睨みつける。
「お休みなさーい」
が、ライトが消えた直後だ。
男の目は暗闇に慣れておらず、目の前に何かいるということはわかるが、その表情までは読み取ることができない。
(別に危害を加えてくるわけでもないし、俺は隣に誰かいても全然寝れるタイプだし。これ我慢するだけで家賃が相場の半額なら、全然ありっしょ)
男は目を閉じ、いつも通り眠りについた。
1K。
鉄筋。
ユニットバス。
ビデオ付きインターフォンあり。
近くにコンビニとスーパーあり。
家賃五万円。
破格のアパートである。
アパートの住人である男は、入浴を終えて、明日の仕事のために眠ることにした。
ベッドに入り、部屋のライトを消す。
その瞬間、天井から長い髪の老婆がにょきっと生えて、その顔を男の目と鼻の先まで押し付けてくる。
痛み切ったぼさぼさの髪が男の顔の横に垂れ、充血して真っ赤な目で男の目を真正面から睨みつける。
「お休みなさーい」
が、ライトが消えた直後だ。
男の目は暗闇に慣れておらず、目の前に何かいるということはわかるが、その表情までは読み取ることができない。
(別に危害を加えてくるわけでもないし、俺は隣に誰かいても全然寝れるタイプだし。これ我慢するだけで家賃が相場の半額なら、全然ありっしょ)
男は目を閉じ、いつも通り眠りについた。
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