72 / 73
大切な人
しおりを挟む
「それから途中でダミアーノの子飼いの兵士に足止めされたけど、ディルクが引き受けてくれたおかげで私とジャンは地下牢まで来たんだ。ヴィクトール様まで怪我をしていると思わなかったけど、ダミアーノの仕業で合ってる?うん、じゃあ多分それも映っていたと思うよ」
移動しながら瑛莉はここまでの経緯を簡単に説明しておいた。
ヴィクトールがいるので、どうやって噴水に地下牢の光景を映し出したのかということついては適当に誤魔化したが、当のヴィクトールの顔色が悪くそれを気にするどころではないようだ。まあ自業自得と諦めてもらうしかないだろう。
「ディルク様はジャン様を信用なさったんですね」
割と容赦ない言葉を掛けたのはエルヴィーラで、ジャンは一瞬居心地の悪そうな表情を浮かべた。
「……その節はお手数をお掛けしました。エリー様、ディルクさんと合流したら裏の通用口から脱出しましょう。正門はかなりの騒ぎになっているでしょうから」
木漏れ日が差す明るい空間に出れば、タイミングよくディルクもこちらに向かってきているところだった。
「エリー、無事か。……王太子殿下、怪我をしたと伺いましたがご無事で何よりです」
胸に手を当て小さく礼をするのは、あくまでも敬意を払うためだけであり忠誠を誓う騎士のものではなかった。淡々とした態度だが嫌悪感を示すこともないのは、フリッツを背負っているからかもしれない。
「エルヴィーラ、先に擬態を解いてくれ。万が一聖女の顔を知っている者がいれば、混乱を招きかねない」
ヴィクトールやジャンか見えないように魔石を手渡したディルクの意図を把握したエルヴィーラは、物陰に身を隠して擬態を解く。
「神官長は殿下の護衛によって既に捕らえられています。こちらでお待ちになりますか?ご不安でしたらジャンを残しておきますが」
「いや、大丈夫だ。だが……申し出に感謝する」
若干視線を逸らしながらも礼を言うヴィクトールに、ディルクは目を丸くした。ヴィクトールの態度の変化に瑛莉も驚いていたが、死にかけて人生感が変わったということなのかもしれない。
ジャンがフリッツを受け取ると、ヴィクトールは瑛莉の前に立ち頭を下げた。
「私の配慮が足りず本当に……済まなかった」
「……もう過ぎたことですから」
今回の件も含めてあっさりと許せることでもないが、先程からの様子を見る限りヴィクトールはきちんと反省し変わろうとしている。であれば瑛莉からこれ以上告げることはない。
「王太子殿下から離れろ、魔女め!」
突然の怒声に顔を上げれば、そこには面変わりしたオスカーの姿があった。貴族らしい上品な装いや自信にあふれた態度はどこにもなく、どこか荒廃した雰囲気と野犬のようにギラギラと光る眼差しに本能的な恐怖を感じる。
「止めろ、オスカー!命の恩人である彼女を貶めることは許さない。それに騎士の任を解いたお前にこの場にいる資格はないだろう」
瑛莉を睨んでいたオスカーの視線がヴィクトールに逸れる。束の間落ち着いたかと思われたその瞳に暗い光が灯ったように感じた。
「貴方も騙されてしまったのですね……」
不穏な呟きの直後にオスカーが動いた。
「エリー、逃げろ!」
間近でディルクの声が聞こえて、重い物がぶつかり合う音がした。
「エリー様、こちらです」
ジャンから手を引かれてようやく我に返った瑛莉は、慌てて移動するものの剣を振るう二人の姿から目が離せない。
「ディルクさんは大丈夫ですよ。オスカー殿と剣を交えたことはありますが、負けたことはありません。何より訓練ではない実戦であの人に敵う相手など限られています」
断定するジャンから気休めではない口調を感じ取って、不安が少し和らいだ。だがそれでも刃と刃がぶつかり合う鋭い音や間合いの近さにハラハラしてしまう。
そんな中で起こったのは一瞬の出来事ではなく、ドミノが倒れるようにいくつかの出来事が重なった結果だった。
「王太子殿下、ご無事ですか!?」
王太子付きの護衛達が駆け寄ってきて、ヴィクトールが状況を説明するため少しだけ離れた。同じぐらいのタイミングでフリッツが目を覚まし、エルヴィーラが怖がらせないように声を掛けていた。そしてジャンは王太子付きの護衛を警戒して瑛莉を背後に隠し、そちらに注意を向けていた。
そしてディルクを見ていた瑛莉だけが気づいたのだ。
ガキンと鈍い音を立てて、剣が宙に舞いディルクが倒れたオスカーの首元に剣を突き付けている。
「――くそっ、平民ごときが邪魔をするな!!」
暴言を吐きながら憎しみに染まった表情のオスカーをディルクは静かに見下ろしていた。
「ディルク、後ろ!」
どこに隠れていたのか小柄な従者の姿をした青年が、思い詰めた表情でディルクに向かっていた。その手にきつく握りしめているのは短刀だ。
瑛莉の声と同時に気づいたディルクが身を捩ろうとしたところで、剣が肩に突き刺さるのも構わずにオスカーがディルクの足にしがみ付いた。
大丈夫なのかもしれない、余計なことかもしれない。そんなことを考えていながらも声を上げた瞬間に身体は自然と動いていた。
飛び出した瑛莉に従者の少年は驚愕の表情を浮かべながらも、勢いを殺すことができず瑛莉とぶつかった。
衝撃に体勢を崩した身体が力強い腕にしっかりと受け止められたことに安堵する。胸のあたりがとても痛くて熱いけど、咄嗟に反応した自分を褒めてやりたい。
「エリー!!おい、しっかりしろ」
意識が飛びそうになるが、必死に呼び掛けるディルクの声に目を凝らす。
(ちゃんと見とかなきゃ……)
多分これが見納めになる、そう当たり前のように考えている自分がいた。
どくどくと血液が溢れる辺りに手を添えてみるが、やはり上手くいかない。ヴィクトールの傷は思いの外深くて、治癒を終えた後は身体がかなりきつかった。
ソフィアの治療をした後と同じぐらいかそれ以上の負担を感じていたため、恐らく今日はもう癒しの力は使えないだろうなと思っていた。
だからこそディルクが危ないと思った時に、何とかしなきゃと思ったのだ。怪我をしても癒せないから。
「エリー……力が使えないのか?」
強張った表情と掠れた声がディルクの動揺を表しているようで申し訳なくなる。
(ごめんね……でも大切な人が傷つくほうが嫌だったんだ)
するりと自然に零れた思考に、瑛莉は思わず苦笑してしまった。今更気づくなんて遅すぎる。
医者の手配を求める声やエルヴィーラが泣き叫ぶ声が聞こえる中、ディルクは必死に傷口を押さえている。それでも血は止まらず真っ赤に染まる手を見て、助からないんだろうなと思った。
「ディル、ク……」
「――っ、喋るな!……頼むから」
どうしても伝えたいことがあるのに、やっぱり駄目なんだろうか。最期に伝えられても迷惑なのかもしれないし、きっとディルクは気にするだろう。
(告白、してみたかったけど、ディルクは優しいから困らせるだけかな……)
「エリー!!」
別の声に霞みかけた意識が少しだけ浮上する。
「エーヴァルト、どうにか出来ないか!このままではエリーが――」
感覚が鈍くなった手を握ったのはエーヴァルトだろう。顔を動かすのも億劫で視線だけ動かせば、泣きそうな顔のエーヴァルトと目が合った。
「エリー、駄目だ。君は……幸せにならないといけないんだよ」
動揺しているせいか、制御できるようになったはずのエーヴァルトの魔力がぶわりと溢れた。神殿内なのに大丈夫なのだろうか。
(あれ……でも何か……)
エーヴァルトが触れているほうの手が温かくなった気がして、指先に力を込めれば微かに動いた。
(初代聖女は魔王の魂の欠片を与えられた……ああ、だったらそれは)
遠ざかりそうな意識の中、声にならない声でエーヴァルトに訴える。それが上手くいったのかどうか、暗闇に意識を呑まれた瑛莉には分からなかった。
移動しながら瑛莉はここまでの経緯を簡単に説明しておいた。
ヴィクトールがいるので、どうやって噴水に地下牢の光景を映し出したのかということついては適当に誤魔化したが、当のヴィクトールの顔色が悪くそれを気にするどころではないようだ。まあ自業自得と諦めてもらうしかないだろう。
「ディルク様はジャン様を信用なさったんですね」
割と容赦ない言葉を掛けたのはエルヴィーラで、ジャンは一瞬居心地の悪そうな表情を浮かべた。
「……その節はお手数をお掛けしました。エリー様、ディルクさんと合流したら裏の通用口から脱出しましょう。正門はかなりの騒ぎになっているでしょうから」
木漏れ日が差す明るい空間に出れば、タイミングよくディルクもこちらに向かってきているところだった。
「エリー、無事か。……王太子殿下、怪我をしたと伺いましたがご無事で何よりです」
胸に手を当て小さく礼をするのは、あくまでも敬意を払うためだけであり忠誠を誓う騎士のものではなかった。淡々とした態度だが嫌悪感を示すこともないのは、フリッツを背負っているからかもしれない。
「エルヴィーラ、先に擬態を解いてくれ。万が一聖女の顔を知っている者がいれば、混乱を招きかねない」
ヴィクトールやジャンか見えないように魔石を手渡したディルクの意図を把握したエルヴィーラは、物陰に身を隠して擬態を解く。
「神官長は殿下の護衛によって既に捕らえられています。こちらでお待ちになりますか?ご不安でしたらジャンを残しておきますが」
「いや、大丈夫だ。だが……申し出に感謝する」
若干視線を逸らしながらも礼を言うヴィクトールに、ディルクは目を丸くした。ヴィクトールの態度の変化に瑛莉も驚いていたが、死にかけて人生感が変わったということなのかもしれない。
ジャンがフリッツを受け取ると、ヴィクトールは瑛莉の前に立ち頭を下げた。
「私の配慮が足りず本当に……済まなかった」
「……もう過ぎたことですから」
今回の件も含めてあっさりと許せることでもないが、先程からの様子を見る限りヴィクトールはきちんと反省し変わろうとしている。であれば瑛莉からこれ以上告げることはない。
「王太子殿下から離れろ、魔女め!」
突然の怒声に顔を上げれば、そこには面変わりしたオスカーの姿があった。貴族らしい上品な装いや自信にあふれた態度はどこにもなく、どこか荒廃した雰囲気と野犬のようにギラギラと光る眼差しに本能的な恐怖を感じる。
「止めろ、オスカー!命の恩人である彼女を貶めることは許さない。それに騎士の任を解いたお前にこの場にいる資格はないだろう」
瑛莉を睨んでいたオスカーの視線がヴィクトールに逸れる。束の間落ち着いたかと思われたその瞳に暗い光が灯ったように感じた。
「貴方も騙されてしまったのですね……」
不穏な呟きの直後にオスカーが動いた。
「エリー、逃げろ!」
間近でディルクの声が聞こえて、重い物がぶつかり合う音がした。
「エリー様、こちらです」
ジャンから手を引かれてようやく我に返った瑛莉は、慌てて移動するものの剣を振るう二人の姿から目が離せない。
「ディルクさんは大丈夫ですよ。オスカー殿と剣を交えたことはありますが、負けたことはありません。何より訓練ではない実戦であの人に敵う相手など限られています」
断定するジャンから気休めではない口調を感じ取って、不安が少し和らいだ。だがそれでも刃と刃がぶつかり合う鋭い音や間合いの近さにハラハラしてしまう。
そんな中で起こったのは一瞬の出来事ではなく、ドミノが倒れるようにいくつかの出来事が重なった結果だった。
「王太子殿下、ご無事ですか!?」
王太子付きの護衛達が駆け寄ってきて、ヴィクトールが状況を説明するため少しだけ離れた。同じぐらいのタイミングでフリッツが目を覚まし、エルヴィーラが怖がらせないように声を掛けていた。そしてジャンは王太子付きの護衛を警戒して瑛莉を背後に隠し、そちらに注意を向けていた。
そしてディルクを見ていた瑛莉だけが気づいたのだ。
ガキンと鈍い音を立てて、剣が宙に舞いディルクが倒れたオスカーの首元に剣を突き付けている。
「――くそっ、平民ごときが邪魔をするな!!」
暴言を吐きながら憎しみに染まった表情のオスカーをディルクは静かに見下ろしていた。
「ディルク、後ろ!」
どこに隠れていたのか小柄な従者の姿をした青年が、思い詰めた表情でディルクに向かっていた。その手にきつく握りしめているのは短刀だ。
瑛莉の声と同時に気づいたディルクが身を捩ろうとしたところで、剣が肩に突き刺さるのも構わずにオスカーがディルクの足にしがみ付いた。
大丈夫なのかもしれない、余計なことかもしれない。そんなことを考えていながらも声を上げた瞬間に身体は自然と動いていた。
飛び出した瑛莉に従者の少年は驚愕の表情を浮かべながらも、勢いを殺すことができず瑛莉とぶつかった。
衝撃に体勢を崩した身体が力強い腕にしっかりと受け止められたことに安堵する。胸のあたりがとても痛くて熱いけど、咄嗟に反応した自分を褒めてやりたい。
「エリー!!おい、しっかりしろ」
意識が飛びそうになるが、必死に呼び掛けるディルクの声に目を凝らす。
(ちゃんと見とかなきゃ……)
多分これが見納めになる、そう当たり前のように考えている自分がいた。
どくどくと血液が溢れる辺りに手を添えてみるが、やはり上手くいかない。ヴィクトールの傷は思いの外深くて、治癒を終えた後は身体がかなりきつかった。
ソフィアの治療をした後と同じぐらいかそれ以上の負担を感じていたため、恐らく今日はもう癒しの力は使えないだろうなと思っていた。
だからこそディルクが危ないと思った時に、何とかしなきゃと思ったのだ。怪我をしても癒せないから。
「エリー……力が使えないのか?」
強張った表情と掠れた声がディルクの動揺を表しているようで申し訳なくなる。
(ごめんね……でも大切な人が傷つくほうが嫌だったんだ)
するりと自然に零れた思考に、瑛莉は思わず苦笑してしまった。今更気づくなんて遅すぎる。
医者の手配を求める声やエルヴィーラが泣き叫ぶ声が聞こえる中、ディルクは必死に傷口を押さえている。それでも血は止まらず真っ赤に染まる手を見て、助からないんだろうなと思った。
「ディル、ク……」
「――っ、喋るな!……頼むから」
どうしても伝えたいことがあるのに、やっぱり駄目なんだろうか。最期に伝えられても迷惑なのかもしれないし、きっとディルクは気にするだろう。
(告白、してみたかったけど、ディルクは優しいから困らせるだけかな……)
「エリー!!」
別の声に霞みかけた意識が少しだけ浮上する。
「エーヴァルト、どうにか出来ないか!このままではエリーが――」
感覚が鈍くなった手を握ったのはエーヴァルトだろう。顔を動かすのも億劫で視線だけ動かせば、泣きそうな顔のエーヴァルトと目が合った。
「エリー、駄目だ。君は……幸せにならないといけないんだよ」
動揺しているせいか、制御できるようになったはずのエーヴァルトの魔力がぶわりと溢れた。神殿内なのに大丈夫なのだろうか。
(あれ……でも何か……)
エーヴァルトが触れているほうの手が温かくなった気がして、指先に力を込めれば微かに動いた。
(初代聖女は魔王の魂の欠片を与えられた……ああ、だったらそれは)
遠ざかりそうな意識の中、声にならない声でエーヴァルトに訴える。それが上手くいったのかどうか、暗闇に意識を呑まれた瑛莉には分からなかった。
3
お気に入りに追加
952
あなたにおすすめの小説
【本編完結】五人のイケメン薔薇騎士団団長に溺愛されて200年の眠りから覚めた聖女王女は困惑するばかりです!
七海美桜
恋愛
フーゲンベルク大陸で、長く大陸の大半を治めていたバッハシュタイン王国で、最後の古龍への生贄となった第三王女のヴェンデルガルト。しかしそれ以降古龍が亡くなり王国は滅びバルシュミーデ皇国の治世になり二百年後。封印されていたヴェンデルガルトが目覚めると、魔法は滅びた世で「治癒魔法」を使えるのは彼女だけ。亡き王国の王女という事で城に客人として滞在する事になるのだが、治癒魔法を使える上「金髪」である事から「黄金の魔女」と恐れられてしまう。しかしそんな中。五人の美青年騎士団長たちに溺愛されて、愛され過ぎて困惑する毎日。彼女を生涯の伴侶として愛する古龍・コンスタンティンは生まれ変わり彼女と出逢う事が出来るのか。龍と薔薇に愛されたヴェンデルガルトは、誰と結ばれるのか。
この作品は、小説家になろうにも掲載しています。
【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!
伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。
いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。
衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!!
パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。
*表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*
ー(*)のマークはRシーンがあります。ー
少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。
ホットランキング 1位(2021.10.17)
ファンタジーランキング1位(2021.10.17)
小説ランキング 1位(2021.10.17)
ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。
地味でブスな私が異世界で聖女になった件
腹ペコ
恋愛
どこからどう見ても、地味女子高校生の東雲悠理は、正真正銘の栗ぼっちである。
突然、三年六組の生徒全員でクラス召喚された挙句、職業がまさかの聖女。
地味でブスな自分が聖女とか……何かの間違いだと思います。
嫌なので、空気になろうと思っている矢先、キラキラ王子様に何故か目をつけられました……
※なろうでも重複掲載します。一応なろうで書いていた連載小説をモチーフとしておりますが、かなり設定が変更されています。ただキャラクターの名前はそのままです。
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
「聖女は2人もいらない」と追放された聖女、王国最強のイケメン騎士と偽装結婚して溺愛される
沙寺絃
恋愛
女子高生のエリカは異世界に召喚された。聖女と呼ばれるエリカだが、王子の本命は一緒に召喚されたもう一人の女の子だった。「 聖女は二人もいらない」と城を追放され、魔族に命を狙われたエリカを助けたのは、銀髪のイケメン騎士フレイ。 圧倒的な強さで魔王の手下を倒したフレイは言う。
「あなたこそが聖女です」
「あなたは俺の領地で保護します」
「身柄を預かるにあたり、俺の婚約者ということにしましょう」
こうしてエリカの偽装結婚異世界ライフが始まった。
やがてエリカはイケメン騎士に溺愛されながら、秘められていた聖女の力を開花させていく。
※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる