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作戦会議
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「お可哀そうに、さぞ恐ろしかったでしょう」
「随分と卑劣な真似をする者がいるのですね」
翌日レアとフルールに事情を打ち明ければ、二人は当然のように憤慨しアネットを気遣ってくれる。それが何だか気恥ずかしくもあったが、アネットはすっと気持ちが軽くなるのを感じた。
そしてクロエの提案により昼食を摂りながら、これからの対応を話し合うことになった。人に聞かれたくない話でもあり、セルジュとリシャールにも共有しておく必要があることから、王族専用スペースでの食事となる。
初めて訪れる二人は緊張した様子だったが、すぐに話の内容に集中しそれどころではなくなったようだ。対応策の前に誰が何の目的で嫌がらせをしたのかという疑問には、挙手をしたフルールが発言する。
「アネット様は優秀なので、それに嫉妬した者ではないでしょうか?」
勉強の妨げになるよう教科書の表紙を切り裂いたのではないかという推測だ。
中身に被害がなくても教科書を見るたびに思い出して嫌な気分にさせようという考えは、単純に教科書を盗まれるより悪意が強いとアネットは感じていた。
「わたくしはリシャール様とアネットが親しくしているために悋気を起こした令嬢の仕業だと思いますわ」
教科書を選んだ理由は特になく単純に怖がらせようとしたのではないかというクロエの発言も、頷けるものがある。嫌がらせ自体に意味があり、教科書を選んだ理由は特にないのかもしれない。
「……どちらも正解なのではないでしょうか?」
推測が飛び交うなか、ずっと考えこんでいたレアがおずおずとした様子で切り出した。
「リシャール様に思いを寄せる令嬢が犯人だと仮定します。リシャール様と親しくなった理由がアネット様の優秀さにあると考えて、勉強の妨げとして教科書に嫌がらせをしたのではないでしょうか?加えてリシャール様よりアネット様のほうが成績上位であることも許し難いと考えていれば、自分の行動でリシャール様が首位を得ることになれば、お慕いしている方の役に立てたと満足することができます」
レアの言葉に一瞬沈黙が下りる。アネットは細やかな心理状況を勘案したその推測がひどく腑に落ちた。
「……俺のせいだったか」
「まあ、そういうわけでは…!不快な思いをさせてしまい申し訳ございません」
ぽつりと漏らすリシャールにレアが慌てて謝罪する。
「ええ、悪いのは嫌がらせをした方ですわ。リシャール様にはずっとお気遣いをいただいておりましたもの。感謝しかありませんわ」
アネットもレアの言葉を補うように声を掛けるが、リシャールは固い表情を崩さない。
「レア嬢の発言は説得力があるね。もしその推測通りならリシャールがアネット嬢に近づかなければ今後嫌がらせに遭うことはないだろう」
穏やかな声でセルジュはアネットに視線を合わせながら告げる。暗にどうしたいかと尋ねられたアネットに迷いはなかった。
「それでは嫌がらせをした者の思い通りになります。私の大切な方たちに迷惑を掛けるようであればリシャール様と距離を置くことも止むをえませんが、良からぬことをした者が利を得るような行動を取りたくはありませんわ」
屈したくないという想いもあるが、アネットはリシャールのことが嫌いではない。
最初の頃とは違い、いまでは知識の幅も広く着眼点の異なるリシャールとの会話を楽しむようになっていた。身勝手な理由で奪われることを不満に感じる程度に心地よいと思っているのだ。
「ならば犯人を特定し、嫌がらせを阻止しないといけないな。何か良い考えはあるだろうか?」
セルジュの問いかけにフルールが口を開いた。
「リシャール様とアネット様の仲睦まじいご様子を見せつけて周囲の反応を窺うのはどうでしょうか?」
「賛成できないな。それはアネット嬢を囮にする行為だ。どんな危険な目に遭うか分からない」
リシャールからの素早い指摘にフルールははっと気づいて、申し訳なさそうにアネットに詫びる。アネットは気にしてないと示すために首を横に振った。アネットとて同じことを考えていたのだ。
「私もフルール様と同じことを考えていました。リシャール様がご迷惑でなければですが」
悪意から傷付けられる可能性はどこにだってある。正体不明の相手に怯えて過ごすより、多少のリスクがあったとしても犯人が分かれば対応のしようもあるのだ。
アネットの主張にクロエは迷っているようだが、有効な手だとは認識しているようで即座に却下できないでいる。この場で明確に反対しているのはリシャールだけだ。
「リシャール様、ご迷惑は重々承知しておりますが、これで動きがなければ他の可能性も視野にいれて対処しなければなりません」
先日リシャールも危惧していたように、アネットだけでなくクロエやルヴィエ家に対する嫌がらせである可能性もまだゼロではないのだ。
苦い表情を浮かべたリシャールだったが、アネットが視線を逸らさずに見つめ続けていると渋々といったように承諾の意を示したのだった。
(分かっていたけど、実際に体験すると全然違うわ!)
好奇と嫉妬の視線に居心地の悪さを感じていると、涼やかな囁き声が聞こえた。
「だから言っただろう?今ならまだ間に合うが、どうする?」
突き放すような言葉とは裏腹に琥珀色の瞳は不安げに揺れている。心配してくれているのは明らかでアネットは気持ちを切り替えてリシャールに向きなおった。
「ありがとうございます。リシャール様のおかげで大丈夫になりました」
にっこりと笑顔で告げれば、口元を手の甲で覆いながら視線を逸らされた。恐らく照れているのだろうが、それは指摘しないでおく。
そっと視線を奥のほうに向ければ、レアとフルールが微かに微笑むのが見えた。アネット達から少し離れた席からは、周囲の様子がよく見えるだろう。
これも犯人特定のための大切な行動なのだと、アネットは親密な雰囲気に見られるよう微笑みを絶やさないようにしながら、食事を始めた。
午前中の授業が終わると教室はちょっとした一幕があった。リシャールがアネットを昼食に誘ったのだ。
驚きの声が上がる中、事前の打ち合わせ通りにアネットは恥じらうように目を伏せた後、小さな声で了承した。
流石に恋人同士だと公言すれば後々厄介なので、思わせぶりなだけで実際は仲の良い友人という細かい設定なのは犯人を焚きつけるためだ。こちらから何も言わなくても周囲は勝手に勘違いし、吹聴してくれることだろう。
リシャールには迷惑を掛けるが、婚約者もおらず特に親しくしている令嬢もいないので問題ないらしい。
難色を示していた割には、早々に行動してくれるんだなと思っていたのに、令嬢たちからの圧力を体感してもらうためだったようだ。確かに痛いほどの視線ではあったが、覚悟していたこともあり、早々に回復してしまった。
美味しさに目を細めながらじゃがいものグラタンを口に運ぶアネットを見て、リシャールは少し呆れたような顔をしていたが、気を取り直したのかサーモンのパイ包み焼きに手を伸ばす。
「リシャール様、先ほどの詩歌の解釈はどう思われますか?私は少々ロマンチックすぎると思ったのですが…」
話題が授業内容では好意を抱いている相手に対してならあまりにも色気がないが、親しい友人なら別だろう。誰が聞いているか分からない場所で、あまり不用意に個人的な話をするのは避けたい。リシャールもそれを察してすぐに話題に乗ってくれた。
「そうだな…。あの詩人は両極端だが、別の解釈もできそうだ。若い時の作品と見比べれば、作風が見えてくるかもしれないな」
「まあ、図書館にならきっと昔の詩集も置いてありますわね。放課後一緒に参りませんか?」
さり気なく放課後の予定も確保したアネットはこれで食事に専念できると安心したが、何故かリシャールはそわそわとどこか落ち着かない様子を見せる。
「……アネット嬢、何というか……慣れてないか?」
熱々からちょうど良い温度になったグラタンに舌鼓を打っていると、慎重な様子でリシャールから問われたが、何のことだか分からない。
「何にですか?このように注目されていることなら、慣れていませんが仕方のないことです」
「…いや、やっぱりいい。――それより、また付けてくれているのだな」
リシャールの視線がアネットの髪に向けられている。一度学園に付けてきて散々な目に遭ったことから、しばらく宝箱に封印していたが今こそ出番だと品よく束ねた髪をリボンで結んでいた。
「はい、リシャール様から頂いたものですから」
わざとらしくならないよう、少しだけ声量を上げて話せば近くの席から悲鳴のようなざわめきが起こった。
「……少々やり過ぎではないか?あまり刺激するとまずいだろう」
眉をひそめて小声で窘めるリシャールに小さく詫びながらも、アネットは反省していなかった。このぐらいしなければ、犯人が行動を移さないのではないかと思うのだ。
(嫉妬が原因なら確実に動くはず。もし動きがなければお姉様かルヴィエ家が狙いだとも考えられるもの)
クロエに危険が及ぶ可能性を早々に見極めておきたい。そのためならば自分の身が多少危険でも構わなかった。
純粋にアネットのことを心配してくれているリシャールをはじめとする友人たちには申し訳ないが、アネットの最優先事項はいつだってクロエなのだ。
「随分と卑劣な真似をする者がいるのですね」
翌日レアとフルールに事情を打ち明ければ、二人は当然のように憤慨しアネットを気遣ってくれる。それが何だか気恥ずかしくもあったが、アネットはすっと気持ちが軽くなるのを感じた。
そしてクロエの提案により昼食を摂りながら、これからの対応を話し合うことになった。人に聞かれたくない話でもあり、セルジュとリシャールにも共有しておく必要があることから、王族専用スペースでの食事となる。
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「アネット様は優秀なので、それに嫉妬した者ではないでしょうか?」
勉強の妨げになるよう教科書の表紙を切り裂いたのではないかという推測だ。
中身に被害がなくても教科書を見るたびに思い出して嫌な気分にさせようという考えは、単純に教科書を盗まれるより悪意が強いとアネットは感じていた。
「わたくしはリシャール様とアネットが親しくしているために悋気を起こした令嬢の仕業だと思いますわ」
教科書を選んだ理由は特になく単純に怖がらせようとしたのではないかというクロエの発言も、頷けるものがある。嫌がらせ自体に意味があり、教科書を選んだ理由は特にないのかもしれない。
「……どちらも正解なのではないでしょうか?」
推測が飛び交うなか、ずっと考えこんでいたレアがおずおずとした様子で切り出した。
「リシャール様に思いを寄せる令嬢が犯人だと仮定します。リシャール様と親しくなった理由がアネット様の優秀さにあると考えて、勉強の妨げとして教科書に嫌がらせをしたのではないでしょうか?加えてリシャール様よりアネット様のほうが成績上位であることも許し難いと考えていれば、自分の行動でリシャール様が首位を得ることになれば、お慕いしている方の役に立てたと満足することができます」
レアの言葉に一瞬沈黙が下りる。アネットは細やかな心理状況を勘案したその推測がひどく腑に落ちた。
「……俺のせいだったか」
「まあ、そういうわけでは…!不快な思いをさせてしまい申し訳ございません」
ぽつりと漏らすリシャールにレアが慌てて謝罪する。
「ええ、悪いのは嫌がらせをした方ですわ。リシャール様にはずっとお気遣いをいただいておりましたもの。感謝しかありませんわ」
アネットもレアの言葉を補うように声を掛けるが、リシャールは固い表情を崩さない。
「レア嬢の発言は説得力があるね。もしその推測通りならリシャールがアネット嬢に近づかなければ今後嫌がらせに遭うことはないだろう」
穏やかな声でセルジュはアネットに視線を合わせながら告げる。暗にどうしたいかと尋ねられたアネットに迷いはなかった。
「それでは嫌がらせをした者の思い通りになります。私の大切な方たちに迷惑を掛けるようであればリシャール様と距離を置くことも止むをえませんが、良からぬことをした者が利を得るような行動を取りたくはありませんわ」
屈したくないという想いもあるが、アネットはリシャールのことが嫌いではない。
最初の頃とは違い、いまでは知識の幅も広く着眼点の異なるリシャールとの会話を楽しむようになっていた。身勝手な理由で奪われることを不満に感じる程度に心地よいと思っているのだ。
「ならば犯人を特定し、嫌がらせを阻止しないといけないな。何か良い考えはあるだろうか?」
セルジュの問いかけにフルールが口を開いた。
「リシャール様とアネット様の仲睦まじいご様子を見せつけて周囲の反応を窺うのはどうでしょうか?」
「賛成できないな。それはアネット嬢を囮にする行為だ。どんな危険な目に遭うか分からない」
リシャールからの素早い指摘にフルールははっと気づいて、申し訳なさそうにアネットに詫びる。アネットは気にしてないと示すために首を横に振った。アネットとて同じことを考えていたのだ。
「私もフルール様と同じことを考えていました。リシャール様がご迷惑でなければですが」
悪意から傷付けられる可能性はどこにだってある。正体不明の相手に怯えて過ごすより、多少のリスクがあったとしても犯人が分かれば対応のしようもあるのだ。
アネットの主張にクロエは迷っているようだが、有効な手だとは認識しているようで即座に却下できないでいる。この場で明確に反対しているのはリシャールだけだ。
「リシャール様、ご迷惑は重々承知しておりますが、これで動きがなければ他の可能性も視野にいれて対処しなければなりません」
先日リシャールも危惧していたように、アネットだけでなくクロエやルヴィエ家に対する嫌がらせである可能性もまだゼロではないのだ。
苦い表情を浮かべたリシャールだったが、アネットが視線を逸らさずに見つめ続けていると渋々といったように承諾の意を示したのだった。
(分かっていたけど、実際に体験すると全然違うわ!)
好奇と嫉妬の視線に居心地の悪さを感じていると、涼やかな囁き声が聞こえた。
「だから言っただろう?今ならまだ間に合うが、どうする?」
突き放すような言葉とは裏腹に琥珀色の瞳は不安げに揺れている。心配してくれているのは明らかでアネットは気持ちを切り替えてリシャールに向きなおった。
「ありがとうございます。リシャール様のおかげで大丈夫になりました」
にっこりと笑顔で告げれば、口元を手の甲で覆いながら視線を逸らされた。恐らく照れているのだろうが、それは指摘しないでおく。
そっと視線を奥のほうに向ければ、レアとフルールが微かに微笑むのが見えた。アネット達から少し離れた席からは、周囲の様子がよく見えるだろう。
これも犯人特定のための大切な行動なのだと、アネットは親密な雰囲気に見られるよう微笑みを絶やさないようにしながら、食事を始めた。
午前中の授業が終わると教室はちょっとした一幕があった。リシャールがアネットを昼食に誘ったのだ。
驚きの声が上がる中、事前の打ち合わせ通りにアネットは恥じらうように目を伏せた後、小さな声で了承した。
流石に恋人同士だと公言すれば後々厄介なので、思わせぶりなだけで実際は仲の良い友人という細かい設定なのは犯人を焚きつけるためだ。こちらから何も言わなくても周囲は勝手に勘違いし、吹聴してくれることだろう。
リシャールには迷惑を掛けるが、婚約者もおらず特に親しくしている令嬢もいないので問題ないらしい。
難色を示していた割には、早々に行動してくれるんだなと思っていたのに、令嬢たちからの圧力を体感してもらうためだったようだ。確かに痛いほどの視線ではあったが、覚悟していたこともあり、早々に回復してしまった。
美味しさに目を細めながらじゃがいものグラタンを口に運ぶアネットを見て、リシャールは少し呆れたような顔をしていたが、気を取り直したのかサーモンのパイ包み焼きに手を伸ばす。
「リシャール様、先ほどの詩歌の解釈はどう思われますか?私は少々ロマンチックすぎると思ったのですが…」
話題が授業内容では好意を抱いている相手に対してならあまりにも色気がないが、親しい友人なら別だろう。誰が聞いているか分からない場所で、あまり不用意に個人的な話をするのは避けたい。リシャールもそれを察してすぐに話題に乗ってくれた。
「そうだな…。あの詩人は両極端だが、別の解釈もできそうだ。若い時の作品と見比べれば、作風が見えてくるかもしれないな」
「まあ、図書館にならきっと昔の詩集も置いてありますわね。放課後一緒に参りませんか?」
さり気なく放課後の予定も確保したアネットはこれで食事に専念できると安心したが、何故かリシャールはそわそわとどこか落ち着かない様子を見せる。
「……アネット嬢、何というか……慣れてないか?」
熱々からちょうど良い温度になったグラタンに舌鼓を打っていると、慎重な様子でリシャールから問われたが、何のことだか分からない。
「何にですか?このように注目されていることなら、慣れていませんが仕方のないことです」
「…いや、やっぱりいい。――それより、また付けてくれているのだな」
リシャールの視線がアネットの髪に向けられている。一度学園に付けてきて散々な目に遭ったことから、しばらく宝箱に封印していたが今こそ出番だと品よく束ねた髪をリボンで結んでいた。
「はい、リシャール様から頂いたものですから」
わざとらしくならないよう、少しだけ声量を上げて話せば近くの席から悲鳴のようなざわめきが起こった。
「……少々やり過ぎではないか?あまり刺激するとまずいだろう」
眉をひそめて小声で窘めるリシャールに小さく詫びながらも、アネットは反省していなかった。このぐらいしなければ、犯人が行動を移さないのではないかと思うのだ。
(嫉妬が原因なら確実に動くはず。もし動きがなければお姉様かルヴィエ家が狙いだとも考えられるもの)
クロエに危険が及ぶ可能性を早々に見極めておきたい。そのためならば自分の身が多少危険でも構わなかった。
純粋にアネットのことを心配してくれているリシャールをはじめとする友人たちには申し訳ないが、アネットの最優先事項はいつだってクロエなのだ。
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