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第3章
二人の誓い
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「姫様、そこまで終わったら休憩にしましょう」
切りの良いところでユナはアーベルから声を掛けられた。顔を上げると結構な時間が経っており、見計らったかのようにミアが部屋に入って来てお茶の準備をしている。
続いてシュルツが部屋に戻ってきて、佑那を抱きかかえてテーブルにつく。
「ユナ、会いたかった」
何日も会っていなかったような口ぶりだが、実際にはほんの数時間離れていただけだ。同じ部屋で仕事をしていると佑那の世話を焼きたがるため、勉強中の間シュルツは執務室で仕事をこなしている。
「姫様、フィラルド国よりお手紙が届いております」
微かに眉を顰めるシュルツに苦笑しながら、手紙を受け取ると流麗なウィルの文字が目に入った。
お茶を楽しんだあと、ウィルの手紙に目を通している間中、シュルツがそわそわと落ち着きのない素振りを見せるのもいつものことだ。
「シュルツも読む?一緒に読んでも構わないと書いてあるけど」
シュルツの行動などお見通しだと言わんばかりに付け加えられた文章に、シュルツは黙って首を振る。気にはなるがウィルの思い通りに行動するのが癪なのだろう。
そんなところがかわいくて愛おしいと思う。代わりに言葉で手紙の内容を伝えることにした。
「お姉様の結婚式が半年後に決まったって」
ウィルが準備してくれた最大のプレゼントは、佑那を現国王の養女にすることだった。
和平条約の立役者として、また救世主としての役割を果たした佑那に対する褒章だと言う。年齢的には本来佑那のほうが年上ではあるが、継承順位の問題など考えるとグレイスを姉とするほうが何かと都合が良かったらしい。
「身分があったほうが魔王陛下の隣に立つときの後押しになりますし」
ただの小娘よりも王族の一員であれば、人間も魔物も一目置く存在となる。そうすれば簡単に切り捨てることなど出来なくなるとウィルは考えたのだ。
「それに困ったことがあったら、頼れる場所があると安心でしょう。この世界の実家代わりに使ってください。召喚された貴女へと過去の救世主への贖罪と思ってもらえれば」
ウィルはとても優しい眼差しで佑那にそう告げた。
それを見て佑那はウィルがどれだけ自分のためを考え奔走してくれたのか気づかされた。ウィルだけが救世主としてではなく、異世界に召喚されたただの少女として見てくれたことを。
「ありがとう、ウィル。本当にウィルがいなかったら私…生きていけなかったかもしれない」
その言葉にウィルは誇らしげな笑みを浮かべ、シュルツに腕の中に閉じ込められた。不安そうなシュルツを宥めるのに大変だったことも今では良い思い出だ。
「式に出席したいか?」
なるべくならウィルと接触させたくないシュルツだが、姉の結婚式に出席させないのはまずいと思ったのだろう。そんなシュルツの不安を吹き飛ばすように佑那は笑顔で首を振った。
「シュルツが一緒じゃなきゃ行かないよ。婚約者がいるのに一緒に参列しないなんて、上手く行ってないって思われちゃう。お姉様にはお祝いの品とお手紙を送るから大丈夫」
魔王であるシュルツが出席すれば混乱が起きることは必至だろう。大切なのは参加することよりも祝福する気持ちなのだ。
「折角だから魔王領でしか手に入らないものとか送りたいな。フォルミラさんに相談しようかしら」
きわどい軽口にアーベルとシュルツが狼狽したような表情を浮かべるが、つい先日フォルミラと和解していた。
魔王城に戻ってすぐに佑那は三大公との面談を求めた。シュルツと共にいる覚悟を決めた佑那はむやみに恐れることを止め、今の自分を隠さずに告げることにしたのだ。最初は不信感を抱かれていたが、シュルツやアーベルの助力もあって、今はそれなりに良い関係を築けている。今後人との諍いが起こればまたすぐにシュルツの唯一である資質や覚悟を問われる立場だが、それを受け止めるために魔物の生態や文化、考え方を学んでいる最中だった。
『先代の運命とは随分勝手が異なるようで安心しました。魔王は大なり小なり不安定なもの、それを支えるにはこの世界の存在では手に余るようです』
メルヒは明言しなかったものの、佑那が異世界の人間であることに気づいているようだった。先代魔王にも仕える彼は、救世主と呼ばれる存在についても知見があるようだったが、佑那は追及しなかった。
(救世主とか魔王とか役割で考えるよりも、心に従ったほうがいいって分かったもの)
「あ…」
そんなことを考えていたら、大切なことを伝えるのを忘れていたことに気づいた。
「どうした?」
心配そうに眉を顰めるシュルツに何と答えたらよいだろう。ちゃんと言葉で伝えることの大切さは知っているけれど、部屋にはシュルツ以外にアーベルとミアもいる。
迷っているとそれが伝わったのか、アーベルがミアを促してすぐに部屋から出て行った。気になっていたことは解決したのだから、日を改めてという選択肢は消えた。
「シュルツ、あのね…」
小さく頷いて佑那の言葉を待っているシュルツの眼差しが柔らかくて、緊張が解けていくようだった。
「私と結婚してください」
二度も求婚されたのに待って欲しいと言ったのは佑那だったから、三度目は自分から伝えると決めていた。日々シュルツに相応しくなろうと勉強に励んでいたが、一番大切なことを伝え忘れるなんてうっかりしていたにも程がある。
シュルツの反応を窺うが、口元に手を当てたまま人形のようにピクリとも動かない。
(あれ、私また何か間違えたかな…?)
ようやく瞬きをしたシュルツが一瞬だけ泣きそうに見えたのは錯覚だろうか。すぐさま息が詰まりそうなほど強い力で抱きしめられて、佑那はその衝撃で頭に浮かんだ光景が消える。
「ユナ、嬉しくて愛しくて、幸せだ。いや、必ず幸せにすると誓う」
その言葉は魔法のように佑那の心を満たして、同じ気持ちを共有しているような気分になる。
「私も誓うよ。一緒に幸せになろうね」
互いの瞳が絡んで、微笑み合う。こうやって二人で言葉を伝えて支え合って行けばきっとこの先も大丈夫だと思える。何かに流されるかのようにこの世界に召喚され、囚われの身になったものの、共に生きたいと願ったのは間違いなく佑那の意思だった。
異なる環境や考え方に迷い傷つくことがあったとしても、この選択だけはきっと後悔しない。重ねられた手の温かさと間近に見える熱を含んだ瞳に心を震わせながら、佑那はそっと目を閉じた。
切りの良いところでユナはアーベルから声を掛けられた。顔を上げると結構な時間が経っており、見計らったかのようにミアが部屋に入って来てお茶の準備をしている。
続いてシュルツが部屋に戻ってきて、佑那を抱きかかえてテーブルにつく。
「ユナ、会いたかった」
何日も会っていなかったような口ぶりだが、実際にはほんの数時間離れていただけだ。同じ部屋で仕事をしていると佑那の世話を焼きたがるため、勉強中の間シュルツは執務室で仕事をこなしている。
「姫様、フィラルド国よりお手紙が届いております」
微かに眉を顰めるシュルツに苦笑しながら、手紙を受け取ると流麗なウィルの文字が目に入った。
お茶を楽しんだあと、ウィルの手紙に目を通している間中、シュルツがそわそわと落ち着きのない素振りを見せるのもいつものことだ。
「シュルツも読む?一緒に読んでも構わないと書いてあるけど」
シュルツの行動などお見通しだと言わんばかりに付け加えられた文章に、シュルツは黙って首を振る。気にはなるがウィルの思い通りに行動するのが癪なのだろう。
そんなところがかわいくて愛おしいと思う。代わりに言葉で手紙の内容を伝えることにした。
「お姉様の結婚式が半年後に決まったって」
ウィルが準備してくれた最大のプレゼントは、佑那を現国王の養女にすることだった。
和平条約の立役者として、また救世主としての役割を果たした佑那に対する褒章だと言う。年齢的には本来佑那のほうが年上ではあるが、継承順位の問題など考えるとグレイスを姉とするほうが何かと都合が良かったらしい。
「身分があったほうが魔王陛下の隣に立つときの後押しになりますし」
ただの小娘よりも王族の一員であれば、人間も魔物も一目置く存在となる。そうすれば簡単に切り捨てることなど出来なくなるとウィルは考えたのだ。
「それに困ったことがあったら、頼れる場所があると安心でしょう。この世界の実家代わりに使ってください。召喚された貴女へと過去の救世主への贖罪と思ってもらえれば」
ウィルはとても優しい眼差しで佑那にそう告げた。
それを見て佑那はウィルがどれだけ自分のためを考え奔走してくれたのか気づかされた。ウィルだけが救世主としてではなく、異世界に召喚されたただの少女として見てくれたことを。
「ありがとう、ウィル。本当にウィルがいなかったら私…生きていけなかったかもしれない」
その言葉にウィルは誇らしげな笑みを浮かべ、シュルツに腕の中に閉じ込められた。不安そうなシュルツを宥めるのに大変だったことも今では良い思い出だ。
「式に出席したいか?」
なるべくならウィルと接触させたくないシュルツだが、姉の結婚式に出席させないのはまずいと思ったのだろう。そんなシュルツの不安を吹き飛ばすように佑那は笑顔で首を振った。
「シュルツが一緒じゃなきゃ行かないよ。婚約者がいるのに一緒に参列しないなんて、上手く行ってないって思われちゃう。お姉様にはお祝いの品とお手紙を送るから大丈夫」
魔王であるシュルツが出席すれば混乱が起きることは必至だろう。大切なのは参加することよりも祝福する気持ちなのだ。
「折角だから魔王領でしか手に入らないものとか送りたいな。フォルミラさんに相談しようかしら」
きわどい軽口にアーベルとシュルツが狼狽したような表情を浮かべるが、つい先日フォルミラと和解していた。
魔王城に戻ってすぐに佑那は三大公との面談を求めた。シュルツと共にいる覚悟を決めた佑那はむやみに恐れることを止め、今の自分を隠さずに告げることにしたのだ。最初は不信感を抱かれていたが、シュルツやアーベルの助力もあって、今はそれなりに良い関係を築けている。今後人との諍いが起こればまたすぐにシュルツの唯一である資質や覚悟を問われる立場だが、それを受け止めるために魔物の生態や文化、考え方を学んでいる最中だった。
『先代の運命とは随分勝手が異なるようで安心しました。魔王は大なり小なり不安定なもの、それを支えるにはこの世界の存在では手に余るようです』
メルヒは明言しなかったものの、佑那が異世界の人間であることに気づいているようだった。先代魔王にも仕える彼は、救世主と呼ばれる存在についても知見があるようだったが、佑那は追及しなかった。
(救世主とか魔王とか役割で考えるよりも、心に従ったほうがいいって分かったもの)
「あ…」
そんなことを考えていたら、大切なことを伝えるのを忘れていたことに気づいた。
「どうした?」
心配そうに眉を顰めるシュルツに何と答えたらよいだろう。ちゃんと言葉で伝えることの大切さは知っているけれど、部屋にはシュルツ以外にアーベルとミアもいる。
迷っているとそれが伝わったのか、アーベルがミアを促してすぐに部屋から出て行った。気になっていたことは解決したのだから、日を改めてという選択肢は消えた。
「シュルツ、あのね…」
小さく頷いて佑那の言葉を待っているシュルツの眼差しが柔らかくて、緊張が解けていくようだった。
「私と結婚してください」
二度も求婚されたのに待って欲しいと言ったのは佑那だったから、三度目は自分から伝えると決めていた。日々シュルツに相応しくなろうと勉強に励んでいたが、一番大切なことを伝え忘れるなんてうっかりしていたにも程がある。
シュルツの反応を窺うが、口元に手を当てたまま人形のようにピクリとも動かない。
(あれ、私また何か間違えたかな…?)
ようやく瞬きをしたシュルツが一瞬だけ泣きそうに見えたのは錯覚だろうか。すぐさま息が詰まりそうなほど強い力で抱きしめられて、佑那はその衝撃で頭に浮かんだ光景が消える。
「ユナ、嬉しくて愛しくて、幸せだ。いや、必ず幸せにすると誓う」
その言葉は魔法のように佑那の心を満たして、同じ気持ちを共有しているような気分になる。
「私も誓うよ。一緒に幸せになろうね」
互いの瞳が絡んで、微笑み合う。こうやって二人で言葉を伝えて支え合って行けばきっとこの先も大丈夫だと思える。何かに流されるかのようにこの世界に召喚され、囚われの身になったものの、共に生きたいと願ったのは間違いなく佑那の意思だった。
異なる環境や考え方に迷い傷つくことがあったとしても、この選択だけはきっと後悔しない。重ねられた手の温かさと間近に見える熱を含んだ瞳に心を震わせながら、佑那はそっと目を閉じた。
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