14 / 47
第1章
それは些細な一言でした
しおりを挟む
「今日は外出する」
「あ、はい。……いってらっしゃいませ?」
朝食後に突然宣言されて、佑那は戸惑いながらもそう返すと魔王はじっと見つめ返してくる。
「……姫は出かけたくないのか?」
「え、あの……もしかして私も一緒にという意味ですか?」
不安と期待を胸に訊ねると、魔王はこくりと頷いた。
「――出かけたいです!」
思わず前のめりで答えてしまったのは、やはりこの状態に閉塞感を覚えていたからだろう。
狭い牢屋に押し込められているわけではないが、それでも室内と書庫しか行き来することができないのだ。舞い上がった気分の佑那はどこに行くのかも知らないのに、わくわくした気持ちが込み上げてくる。
すぐにミアから暖かそうなセーターやコートなどに着替えさせられて、連れていかれた屋上には栗毛の馬に似た動物がいた。通常の馬よりもずっと大きいし、角があるから多分魔物だ。
魔王は佑那を抱え上げて馬らしき魔物に乗せ、自身もそのまま後ろにまたがった。屋上からどうやって降りるのだろうかと不思議に思ったがすぐに疑問は解消した。魔王が手綱を引くと馬が空を駆け上がる。
(馬じゃなくて、むしろペガサス……。でも翼がないし、むしろ空中を駆けているからやっぱり馬?)
そんな疑問に気を取られたのは僅かな時間で、なかなかの速度とうっかり下を見てしまった佑那は身体を固くする。
高いところは苦手ではないが、足元に広がる森は遥か彼方にあり落ちれば間違いなく即死だろう。つかむ場所もないため魔物の背中に置いた手に力が入るのは無理もなかった。
「大丈夫だ」
後ろから耳元で囁かれると、腰に回された腕に力がこもった。
シートベルトの代わりなのだと思えば恐怖は和らいだが、その部分から伝わってくる温もりにいつも以上に距離が近いことに気づき、今度は別の意味で鼓動が早くなる。
そのおかげで完全に恐怖を忘れることができたが、佑那は何かが削られたような気分になった。
到着した場所は森の中で、辺り一面雪に覆われている。移動中は雲の間から日が差していたが、生い茂った木々が日差しを遮っているため少し薄暗い。佑那が住んでいた街ではこんなに雪が積もることはなく珍しさも相まって、ザクザクした雪の感触に童心に戻りそうになるのをこらえる。
(真っ白な世界と冴え冴えと澄んだ空気……とても綺麗だわ)
生き物の気配は希薄だが、雪の中でも濃緑の葉を付ける植物の静かな力強さに圧倒される。
溜息を吐いてその景色に心を奪われている佑那に魔王が手を差し伸べる。ぼんやりしていたため、理解が追い付かず首を傾げてしまった。
「慣れていないと滑りやすい」
「あっ、ありがとうございます」
(今の私は王女だもの……エスコートされるのは当たり前よね)
それなのに意図を把握できなかった佑那は、恥ずかしさに赤く染まった顔を見られないよう俯き加減で魔王に手を引かれて付いていく。しばらく森の中をゆっくり歩いていたが急に視界が開けた。目の前には大きな湖が広がっていて、柔らかな日差しが凍った湖面を美しく輝かせている。風もなく穏やかで静かな光景は神秘的といってもいいぐらいだ。
声もなく自然の美しさに見とれていた佑那だが、繋がれた手の感触に隣を仰ぎ見る。
「綺麗ですね」
静謐な雰囲気を壊したくなくて、佑那は小声で囁く。
「気にいったか?」
「はい。連れてきてくださってありがとうございます」
魔王は頷くとすぐに佑那から顔をそらした。
(……これってもしかして、照れているとか?)
その可能性に気づいて佑那は必死に笑いをこらえた。そう考えればまるで思春期の男の子みたいで可愛いとすら思えてくる。魔王の言葉はいつもシンプルで分かりにくいことも多いが、きちんと返してくれるのだ。勝手に連れてこられたことを除けば、とても紳士的で魔王を知れば知るほど、悪い人だとは思えない。
(それに比べて私は……嘘つきで不誠実だ)
グレイスを守るためとはいえ身分を偽っているし、求婚の約束だって守る気もない。澄み渡った光景とは裏腹に佑那の心は重く沈んでいく。仕方ないのだと思えば思うほど、罪悪感が募る。
「姫?」
魔王に声を掛けられ佑那は慌てて表情を取り繕った。
せっかく連れてきてくれたのに、暗い表情するのは失礼だろう。ごまかすつもりで森のほうに顔を向けると、木陰の間に小さなオコジョが姿を見せていることに気づいた。白い毛皮にくりくりとした目がかわいらしい。この世界でも元の世界と同じような動物は多く、佑那は初めて見る実物のオコジョに釘付けになる。
魔王に話しかけたのは、その感動を分かち合いたいと思っただけで特に意味はなかった。
「陛下、あちらの木陰にオコジョがいるのが見えますか?可愛いですね」
「欲しいか?」
一瞬何を聞かれたのか分からなかった。佑那が理解する前に魔王は軽く手を振ると、バチッと鋭い音と小さな悲鳴とともにオコジョが仰向けにひっくり返る。
「……っ、何をしたんですか!?」
声が震えそうになったのは寒さのせいではなかった。
「捕らえやすいよう気絶させただけだ」
「止めてください!」
足を踏み出した魔王の腕をつかんで必死で止めながら、佑那は先ほどの魔王の言葉の意味をようやく理解した。
魔王は不思議がるように首をわずかにひねったが、佑那の言葉に頷くと様子を窺うかのようにこちらを見ているのが分かる。
だが佑那はオコジョから目を逸らせなかった。距離があるせいか倒れたままピクリとも動かないように見える。
(本当に……気絶しているだけ?)
じわじわと恐怖が押し寄せてくる。そんな中オコジョがわずかに身じろぎしたように感じた瞬間、大きく身を震わせ飛び起きた。辺りを忙しなく見渡すと素早く身をひるがえし森の中に消えていく。
恐らくはほんの数十秒の出来事だったのだろうが、佑那にはひどく長く感じられた。緊張が解けて冷たい雪の上に座り込んでしまう。
頭上で魔王が自分を呼んでいる声がするが、顔を上げられない。抱きかかえられるようにして体を起こされると、魔王は佑那の頬に触れられながら問いかけた。
「何故、泣く?」
自分の些細な一言がきっかけで動物を傷つけてしまったことに、そして魔王の躊躇いのない行動に佑那は動揺していた。
(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい)
心の中で祈るように謝罪の言葉を繰り返す佑那は魔王の言葉に反応する余裕はなかった。
「姫、泣かないでくれ。頼むから」
涙が零れるたびに魔王が冷たい指で優しくぬぐう。その落差が動揺に拍車をかけて、涙が次から次へと溢れてくる。ようやく泣き止むと魔王は佑那を抱きかかえ、もと来た道の方向に戻り始めた。
「あ、はい。……いってらっしゃいませ?」
朝食後に突然宣言されて、佑那は戸惑いながらもそう返すと魔王はじっと見つめ返してくる。
「……姫は出かけたくないのか?」
「え、あの……もしかして私も一緒にという意味ですか?」
不安と期待を胸に訊ねると、魔王はこくりと頷いた。
「――出かけたいです!」
思わず前のめりで答えてしまったのは、やはりこの状態に閉塞感を覚えていたからだろう。
狭い牢屋に押し込められているわけではないが、それでも室内と書庫しか行き来することができないのだ。舞い上がった気分の佑那はどこに行くのかも知らないのに、わくわくした気持ちが込み上げてくる。
すぐにミアから暖かそうなセーターやコートなどに着替えさせられて、連れていかれた屋上には栗毛の馬に似た動物がいた。通常の馬よりもずっと大きいし、角があるから多分魔物だ。
魔王は佑那を抱え上げて馬らしき魔物に乗せ、自身もそのまま後ろにまたがった。屋上からどうやって降りるのだろうかと不思議に思ったがすぐに疑問は解消した。魔王が手綱を引くと馬が空を駆け上がる。
(馬じゃなくて、むしろペガサス……。でも翼がないし、むしろ空中を駆けているからやっぱり馬?)
そんな疑問に気を取られたのは僅かな時間で、なかなかの速度とうっかり下を見てしまった佑那は身体を固くする。
高いところは苦手ではないが、足元に広がる森は遥か彼方にあり落ちれば間違いなく即死だろう。つかむ場所もないため魔物の背中に置いた手に力が入るのは無理もなかった。
「大丈夫だ」
後ろから耳元で囁かれると、腰に回された腕に力がこもった。
シートベルトの代わりなのだと思えば恐怖は和らいだが、その部分から伝わってくる温もりにいつも以上に距離が近いことに気づき、今度は別の意味で鼓動が早くなる。
そのおかげで完全に恐怖を忘れることができたが、佑那は何かが削られたような気分になった。
到着した場所は森の中で、辺り一面雪に覆われている。移動中は雲の間から日が差していたが、生い茂った木々が日差しを遮っているため少し薄暗い。佑那が住んでいた街ではこんなに雪が積もることはなく珍しさも相まって、ザクザクした雪の感触に童心に戻りそうになるのをこらえる。
(真っ白な世界と冴え冴えと澄んだ空気……とても綺麗だわ)
生き物の気配は希薄だが、雪の中でも濃緑の葉を付ける植物の静かな力強さに圧倒される。
溜息を吐いてその景色に心を奪われている佑那に魔王が手を差し伸べる。ぼんやりしていたため、理解が追い付かず首を傾げてしまった。
「慣れていないと滑りやすい」
「あっ、ありがとうございます」
(今の私は王女だもの……エスコートされるのは当たり前よね)
それなのに意図を把握できなかった佑那は、恥ずかしさに赤く染まった顔を見られないよう俯き加減で魔王に手を引かれて付いていく。しばらく森の中をゆっくり歩いていたが急に視界が開けた。目の前には大きな湖が広がっていて、柔らかな日差しが凍った湖面を美しく輝かせている。風もなく穏やかで静かな光景は神秘的といってもいいぐらいだ。
声もなく自然の美しさに見とれていた佑那だが、繋がれた手の感触に隣を仰ぎ見る。
「綺麗ですね」
静謐な雰囲気を壊したくなくて、佑那は小声で囁く。
「気にいったか?」
「はい。連れてきてくださってありがとうございます」
魔王は頷くとすぐに佑那から顔をそらした。
(……これってもしかして、照れているとか?)
その可能性に気づいて佑那は必死に笑いをこらえた。そう考えればまるで思春期の男の子みたいで可愛いとすら思えてくる。魔王の言葉はいつもシンプルで分かりにくいことも多いが、きちんと返してくれるのだ。勝手に連れてこられたことを除けば、とても紳士的で魔王を知れば知るほど、悪い人だとは思えない。
(それに比べて私は……嘘つきで不誠実だ)
グレイスを守るためとはいえ身分を偽っているし、求婚の約束だって守る気もない。澄み渡った光景とは裏腹に佑那の心は重く沈んでいく。仕方ないのだと思えば思うほど、罪悪感が募る。
「姫?」
魔王に声を掛けられ佑那は慌てて表情を取り繕った。
せっかく連れてきてくれたのに、暗い表情するのは失礼だろう。ごまかすつもりで森のほうに顔を向けると、木陰の間に小さなオコジョが姿を見せていることに気づいた。白い毛皮にくりくりとした目がかわいらしい。この世界でも元の世界と同じような動物は多く、佑那は初めて見る実物のオコジョに釘付けになる。
魔王に話しかけたのは、その感動を分かち合いたいと思っただけで特に意味はなかった。
「陛下、あちらの木陰にオコジョがいるのが見えますか?可愛いですね」
「欲しいか?」
一瞬何を聞かれたのか分からなかった。佑那が理解する前に魔王は軽く手を振ると、バチッと鋭い音と小さな悲鳴とともにオコジョが仰向けにひっくり返る。
「……っ、何をしたんですか!?」
声が震えそうになったのは寒さのせいではなかった。
「捕らえやすいよう気絶させただけだ」
「止めてください!」
足を踏み出した魔王の腕をつかんで必死で止めながら、佑那は先ほどの魔王の言葉の意味をようやく理解した。
魔王は不思議がるように首をわずかにひねったが、佑那の言葉に頷くと様子を窺うかのようにこちらを見ているのが分かる。
だが佑那はオコジョから目を逸らせなかった。距離があるせいか倒れたままピクリとも動かないように見える。
(本当に……気絶しているだけ?)
じわじわと恐怖が押し寄せてくる。そんな中オコジョがわずかに身じろぎしたように感じた瞬間、大きく身を震わせ飛び起きた。辺りを忙しなく見渡すと素早く身をひるがえし森の中に消えていく。
恐らくはほんの数十秒の出来事だったのだろうが、佑那にはひどく長く感じられた。緊張が解けて冷たい雪の上に座り込んでしまう。
頭上で魔王が自分を呼んでいる声がするが、顔を上げられない。抱きかかえられるようにして体を起こされると、魔王は佑那の頬に触れられながら問いかけた。
「何故、泣く?」
自分の些細な一言がきっかけで動物を傷つけてしまったことに、そして魔王の躊躇いのない行動に佑那は動揺していた。
(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい)
心の中で祈るように謝罪の言葉を繰り返す佑那は魔王の言葉に反応する余裕はなかった。
「姫、泣かないでくれ。頼むから」
涙が零れるたびに魔王が冷たい指で優しくぬぐう。その落差が動揺に拍車をかけて、涙が次から次へと溢れてくる。ようやく泣き止むと魔王は佑那を抱きかかえ、もと来た道の方向に戻り始めた。
0
お気に入りに追加
99
あなたにおすすめの小説
【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!
雨宮羽那
恋愛
いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。
◇◇◇◇
私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。
元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!
気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?
元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!
だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。
◇◇◇◇
※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。
※アルファポリス先行公開。
※表紙はAIにより作成したものです。
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
【完結】ペンギンの着ぐるみ姿で召喚されたら、可愛いもの好きな氷の王子様に溺愛されてます。
櫻野くるみ
恋愛
笠原由美は、総務部で働くごく普通の会社員だった。
ある日、会社のゆるキャラ、ペンギンのペンタンの着ぐるみが納品され、たまたま小柄な由美が試着したタイミングで棚が倒れ、下敷きになってしまう。
気付けば豪華な広間。
着飾る人々の中、ペンタンの着ぐるみ姿の由美。
どうやら、ペンギンの着ぐるみを着たまま、異世界に召喚されてしまったらしい。
え?この状況って、シュール過ぎない?
戸惑う由美だが、更に自分が王子の結婚相手として召喚されたことを知る。
現れた王子はイケメンだったが、冷たい雰囲気で、氷の王子様と呼ばれているらしい。
そんな怖そうな人の相手なんて無理!と思う由美だったが、王子はペンタンを着ている由美を見るなりメロメロになり!?
実は可愛いものに目がない王子様に溺愛されてしまうお話です。
完結しました。
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
外では氷の騎士なんて呼ばれてる旦那様に今日も溺愛されてます
刻芦葉
恋愛
王国に仕える近衛騎士ユリウスは一切笑顔を見せないことから氷の騎士と呼ばれていた。ただそんな氷の騎士様だけど私の前だけは優しい笑顔を見せてくれる。今日も私は不器用だけど格好いい旦那様に溺愛されています。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
乙女ゲームの悪役令嬢は断罪回避したらイケメン半魔騎士に執着されました
白猫ケイ
恋愛
【本編完結】魔法学園を舞台に異世界から召喚された聖女がヒロイン王太子含む7人のイケメンルートを選べる人気のゲーム、ドキ☆ストの悪役令嬢の幼少期に転生したルイーズは、断罪回避のため5歳にして名前を変え家を出る決意をする。小さな孤児院で平和に暮らすある日、行き倒れの子供を拾い懐かれるが、断罪回避のためメインストーリー終了まで他国逃亡を決意。
「会いたかったーー……!」
一瞬何が起きたか理解が遅れる。新聞に載るような噂の騎士に抱きすくめられる様をみた、周囲の人がざわめく。
【イラストは自分で描いたイメージです。サクッと読める短めのお話です!ページ下部のいいね等お気軽にお願いします!執筆の励みになります!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる