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第2章 Magic Game
ハートの城へ潜入捜査 I
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ハートの城へ潜入捜査 I
チュチュチュッ。
日が登って来た頃にボクは目を覚まし煙草を吸うのが習慣になっている。
だが、昨日からは違う。
「ゼロってこんな早起きなのー?」
欠伸をしながらボクのベットに横になっているCAT。
そう。
昨日から夜になるとCATが部屋に来るのだ。
「軍人の癖だな。」
「へぇー。軍人さんって大変だねー。」
「この国にもあるのか軍隊とか。」
「んー、軍隊はナイかなぁ。騎士団があるよ。マレフィレス女王が作ったハートの騎士団がねぇ。」
この世界で言う軍隊みたいなモノか。
「ジャックとミハイルが所属してるヤツか。」
「そうそう!まぁ…マレフィレスの好みが集まった騎士団だけどね。」
「好み?何の?」
「顔。」
「顔…?」
「マレフィレスの騎士団は顔が良いヤツばっかり集めた美形集団の騎士団で、その中に何人かマレフィレスの側室がいるんだよ。」
側室…って…。
夜の相手をする事だよな。
「特にジャックがお気に入りみたいでよく呼び出し
てんだよ。」
モヤ…。
心が重くなった。
ジャックが女王と寝てるって事?
昨日の呼び出しもジャックに相手をさせる為なのか?
何だこれ…重い。
「ゼロ?どうかした?」
「あ?い、いや何でもないよ…。女王もアリスを殺した容疑者に入ってるんだよな。」
「マジかー。マレフィレスならやりかねないかもなぁ。アリスの事嫌いだったし。」
「アリスの事が?何で?」
煙草を携帯灰皿に押し付けながらCATに尋ねた。
「マレフィレスはさジャックの事が好きなんだよね。で、そのジャックがアリスの事を好きだからアリスの事虐めてたんだよねー。いつも"首を刎ねてやる!!"って叫んでたし。」
モヤモヤモヤ…。
どんどん心が重くなる。
この感覚はなんだ?
気持ち悪い。
どうしてジャックの名前を聞くとボクの心臓が反応
するんだよ。
吸ったばっかの煙草を携帯灰皿に捨て新しい煙草を口に咥え火を付けた。
マレフィレスがジャックを好き…。
なら、アリスを殺す可能性が1番高いな。
「犯人に1番近いのは今の所はマレフィレスだな。どうにかしてマレフィレスと接触しないとな。」
「なら城に潜入する?」
「へ?」
「それは反対だ。」
ロイドが部屋のドアを開けて入って来た。
「ロイド?いつの間にいたんだ?」
「あれぇ?ロイドじゃん。久しぶりー。」
「ゼロをあまり危険な目に遭わせるなよCAT。」
「あれあれ?ゼロに対しては凄い過保護じゃん!!
ゼロの事気に入ってるんだぁ?」
CATはそう言ってロイドに近付いた。
「余計な事を喋るな。」
「えー。オレはゼロの言う事しか聞かないよ?」
2人の間に変な空気が流れた。
「CAT。ロイドがボクを気にかけるのはアリスの代わりであるからだ。犯人を見つけ殺すまでは気にかけてくれる。」
「……。」
そう言うとロイドの表情が曇った。
ボクは何故ロイドの表情が曇ったのか分からなかった。
「城には潜入する。どのみち何もしないより動いた方がアリスを殺した奴を探せるからな。」
「だ、だが…。」
「大丈夫だよロイド!オレが付いてるし。それに早く見つけたいんだろ?犯人を。」
「っ…。」
ロイドはCATの言葉に核心を突かれたようだった。
ボクはロイドをスルーしてCATに話し掛けた。
「それでどうやって潜入するんだ?」
「メイドのフリをして城に潜入するよ。」
パチンッ!!
CATが指を鳴らすと黒と赤があしらわれたメイド服とパウダーが現れた。
「このパウダーはなんだ?見たところパウダーファンデーションのようだが…。」
「コレはヘアーパウダーだよ♪髪の毛の色を変えれる。」
ポンッ。
「本当に潜入するのかゼロ。」
そう言いながらロイドはボクの肩を叩いた。
「ん?あぁ、そのつもりだ。大丈夫だ無茶はしない。ロイド達に迷惑を掛けるだけだからな。」
「俺はゼロ自身に何かあったら心配なんだ。アリスの代わりをしてくれるのもそうだが、それだけじゃないのを忘れないでくれ。」
トクンッ。
ロイドはボク自身の心配をしていたのか…。
胸が温かくポカポカした。
この感情は気持ち悪い感じがしない。
ジャックの時の感情とロイドの時の感情が違うのはなんだろう。
「分かった。」
「なら良いんだ。マレフィレスのTrick Cardの能力はかなり厄介なモノなんだ。」
「厄介?」
「マレフィレスのTrick Cardの能力は"Ordr(オーダー)"。自分の命令を絶対に聞かせる事が出来るんだ。まぁ、いわゆる私の命令は絶対よ!みたいな感じ。」
CATが女王のポーズをして話した。
「お前よく恥ずかしがらずにやれるな…。マレフィレスに接触は出来るだけするなよゼロ。」
「マレフィレスの能力を回避する方法はないのか?」
「コレを一応持って行け。」
そう言って取り出したのは耳栓だった。
「耳栓?」
「万が一、マレフィレスと会った時は耳栓をしろ。」
「これで大丈夫なのか…。まぁないよりマシか。」
ロイドから耳栓を受け取った。
「早く準備しておいでよゼロ。」
CATに視線を向けると黒髪の三つ編みヘアーのメイド服を着た女の子になっていた。
「お前CATなのか?」
「そうだよー♪オレもメイドの女の子として潜入す
るから任せて♪」
この世界はなんでもアリなのか…。
めちゃくちゃだな。
「はぁ…、いちいち驚くのも疲れた。着替えてくるから少し待っていてくれ。」
「了解ー。」
ボクはアリスの部屋に行き準備を始めた。
「ハートのメイド服って派手過ぎだろ…。」
渋々メイド服を着てスカートの下に銃を仕込んだ。
そしてヘアパウダーを頭に振り掛けた。
するとシルバーアッシュから栗色に変わった。
「これでボクってバレる事はなさそうどな…。」
ロイド達が待つ一階に降りた。
ガチャッ。
「待たせたな。」
2人はボクの姿を見て固まった。
「ん?どうした2人共。変か?」
「いやいや!!めちゃくちゃ可愛いくて驚いたの!!ロイドなんて固まってるでしょ?」
CATはそう言ってロイドの背中を叩いた。
「あ、あぁ。ゼロこの時計も持って行け。」
ロイドは小さいアンティークの時計をボクに渡した。
「一回だけ時間を止めれる時計だ。俺の能力を込めてあるから何かあった時に使え。」
「それは助かる。」
「そろそろ行こうぜー。メイドと執事の集会に上手く紛れ込むよー。」
「分かった。」
「気を付けろよゼロ。」
「分かている。」
ボクとCATは家を出てCATの能力を使って一瞬で城に着いた。
「ゼロ、着いたよー。」
目の前には白と赤をモチーフにしたデカイ城が建っ
ていた。
周りには白と赤の薔薇園が広がっていた。
「ここがマレフィレスの城か。」
「ここからは慎重に行くよゼロ。」
「分かった。」
ボク達は城に足を踏み入れた。
だけどこの時ボク達を見ていた人物に気付かなかった。
チュチュチュッ。
日が登って来た頃にボクは目を覚まし煙草を吸うのが習慣になっている。
だが、昨日からは違う。
「ゼロってこんな早起きなのー?」
欠伸をしながらボクのベットに横になっているCAT。
そう。
昨日から夜になるとCATが部屋に来るのだ。
「軍人の癖だな。」
「へぇー。軍人さんって大変だねー。」
「この国にもあるのか軍隊とか。」
「んー、軍隊はナイかなぁ。騎士団があるよ。マレフィレス女王が作ったハートの騎士団がねぇ。」
この世界で言う軍隊みたいなモノか。
「ジャックとミハイルが所属してるヤツか。」
「そうそう!まぁ…マレフィレスの好みが集まった騎士団だけどね。」
「好み?何の?」
「顔。」
「顔…?」
「マレフィレスの騎士団は顔が良いヤツばっかり集めた美形集団の騎士団で、その中に何人かマレフィレスの側室がいるんだよ。」
側室…って…。
夜の相手をする事だよな。
「特にジャックがお気に入りみたいでよく呼び出し
てんだよ。」
モヤ…。
心が重くなった。
ジャックが女王と寝てるって事?
昨日の呼び出しもジャックに相手をさせる為なのか?
何だこれ…重い。
「ゼロ?どうかした?」
「あ?い、いや何でもないよ…。女王もアリスを殺した容疑者に入ってるんだよな。」
「マジかー。マレフィレスならやりかねないかもなぁ。アリスの事嫌いだったし。」
「アリスの事が?何で?」
煙草を携帯灰皿に押し付けながらCATに尋ねた。
「マレフィレスはさジャックの事が好きなんだよね。で、そのジャックがアリスの事を好きだからアリスの事虐めてたんだよねー。いつも"首を刎ねてやる!!"って叫んでたし。」
モヤモヤモヤ…。
どんどん心が重くなる。
この感覚はなんだ?
気持ち悪い。
どうしてジャックの名前を聞くとボクの心臓が反応
するんだよ。
吸ったばっかの煙草を携帯灰皿に捨て新しい煙草を口に咥え火を付けた。
マレフィレスがジャックを好き…。
なら、アリスを殺す可能性が1番高いな。
「犯人に1番近いのは今の所はマレフィレスだな。どうにかしてマレフィレスと接触しないとな。」
「なら城に潜入する?」
「へ?」
「それは反対だ。」
ロイドが部屋のドアを開けて入って来た。
「ロイド?いつの間にいたんだ?」
「あれぇ?ロイドじゃん。久しぶりー。」
「ゼロをあまり危険な目に遭わせるなよCAT。」
「あれあれ?ゼロに対しては凄い過保護じゃん!!
ゼロの事気に入ってるんだぁ?」
CATはそう言ってロイドに近付いた。
「余計な事を喋るな。」
「えー。オレはゼロの言う事しか聞かないよ?」
2人の間に変な空気が流れた。
「CAT。ロイドがボクを気にかけるのはアリスの代わりであるからだ。犯人を見つけ殺すまでは気にかけてくれる。」
「……。」
そう言うとロイドの表情が曇った。
ボクは何故ロイドの表情が曇ったのか分からなかった。
「城には潜入する。どのみち何もしないより動いた方がアリスを殺した奴を探せるからな。」
「だ、だが…。」
「大丈夫だよロイド!オレが付いてるし。それに早く見つけたいんだろ?犯人を。」
「っ…。」
ロイドはCATの言葉に核心を突かれたようだった。
ボクはロイドをスルーしてCATに話し掛けた。
「それでどうやって潜入するんだ?」
「メイドのフリをして城に潜入するよ。」
パチンッ!!
CATが指を鳴らすと黒と赤があしらわれたメイド服とパウダーが現れた。
「このパウダーはなんだ?見たところパウダーファンデーションのようだが…。」
「コレはヘアーパウダーだよ♪髪の毛の色を変えれる。」
ポンッ。
「本当に潜入するのかゼロ。」
そう言いながらロイドはボクの肩を叩いた。
「ん?あぁ、そのつもりだ。大丈夫だ無茶はしない。ロイド達に迷惑を掛けるだけだからな。」
「俺はゼロ自身に何かあったら心配なんだ。アリスの代わりをしてくれるのもそうだが、それだけじゃないのを忘れないでくれ。」
トクンッ。
ロイドはボク自身の心配をしていたのか…。
胸が温かくポカポカした。
この感情は気持ち悪い感じがしない。
ジャックの時の感情とロイドの時の感情が違うのはなんだろう。
「分かった。」
「なら良いんだ。マレフィレスのTrick Cardの能力はかなり厄介なモノなんだ。」
「厄介?」
「マレフィレスのTrick Cardの能力は"Ordr(オーダー)"。自分の命令を絶対に聞かせる事が出来るんだ。まぁ、いわゆる私の命令は絶対よ!みたいな感じ。」
CATが女王のポーズをして話した。
「お前よく恥ずかしがらずにやれるな…。マレフィレスに接触は出来るだけするなよゼロ。」
「マレフィレスの能力を回避する方法はないのか?」
「コレを一応持って行け。」
そう言って取り出したのは耳栓だった。
「耳栓?」
「万が一、マレフィレスと会った時は耳栓をしろ。」
「これで大丈夫なのか…。まぁないよりマシか。」
ロイドから耳栓を受け取った。
「早く準備しておいでよゼロ。」
CATに視線を向けると黒髪の三つ編みヘアーのメイド服を着た女の子になっていた。
「お前CATなのか?」
「そうだよー♪オレもメイドの女の子として潜入す
るから任せて♪」
この世界はなんでもアリなのか…。
めちゃくちゃだな。
「はぁ…、いちいち驚くのも疲れた。着替えてくるから少し待っていてくれ。」
「了解ー。」
ボクはアリスの部屋に行き準備を始めた。
「ハートのメイド服って派手過ぎだろ…。」
渋々メイド服を着てスカートの下に銃を仕込んだ。
そしてヘアパウダーを頭に振り掛けた。
するとシルバーアッシュから栗色に変わった。
「これでボクってバレる事はなさそうどな…。」
ロイド達が待つ一階に降りた。
ガチャッ。
「待たせたな。」
2人はボクの姿を見て固まった。
「ん?どうした2人共。変か?」
「いやいや!!めちゃくちゃ可愛いくて驚いたの!!ロイドなんて固まってるでしょ?」
CATはそう言ってロイドの背中を叩いた。
「あ、あぁ。ゼロこの時計も持って行け。」
ロイドは小さいアンティークの時計をボクに渡した。
「一回だけ時間を止めれる時計だ。俺の能力を込めてあるから何かあった時に使え。」
「それは助かる。」
「そろそろ行こうぜー。メイドと執事の集会に上手く紛れ込むよー。」
「分かった。」
「気を付けろよゼロ。」
「分かている。」
ボクとCATは家を出てCATの能力を使って一瞬で城に着いた。
「ゼロ、着いたよー。」
目の前には白と赤をモチーフにしたデカイ城が建っ
ていた。
周りには白と赤の薔薇園が広がっていた。
「ここがマレフィレスの城か。」
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「分かった。」
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