ルーチェ

Main Story

Dance in the center of junk②

「ふふっ！こんばんは、みなさん。わたしはマリィ！」

『こんばんは、マリィ！』
『こんばんは、マリィ！』
『こんばんは、マリィ！』
『こんばんは、マリィ！』

　ジニーたちが一斉に挨拶しました。

　続いて、湯沸かし器にハンディ洗濯機、アイロンも動き出して、ピーピーガタガタシュッシュと、音と蒸気を立てています。
　マリィの足元を自動で走行する掃除機が通って行きました。

「わっ!!」

　それをよけるように一歩下がると、強烈なブロワーの風がマリィについた埃を吹き飛ばしました。

「きれいになったみてぇだな！」

「次にするときは先に言って！」

　マリィが情けない顔と声で言いました。

　しかし賑やかになったねぐらを見回すと、すぐ笑顔になりました。

　実はこの場所に運び込まれているのは、喋ることはできなくても、リリシーと同じく日の光で動く機械達でした。

　ここに来た時には壊れていても、リリシーとオーシーによって修理されました。

「一度壊れてしまっても、また動くようになるの？」
「道具と材料があればな。それがなかなかねぇけど」

　リリシーはマリィに椅子を用意しながら言いました。

「ねぇ、わたしも手伝っていい？」

　マリィは目を輝かせました。
　楽しい仲間がこの広いスクラップヤードにまだ眠っているに違いないのです。

　リリシーも頷きました。

「そうだな。おまえの手があれば、今まで動かせなかった物も動かせそうだ」
「嬉しい！よろしくね、ペン太！」

「リ・リ・シーだ！このポンコツが！」

　マリィとリリシーは夜遅くまで新しいねどこの計画を語り合ったのでした。