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29.弱り目に祟り目
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――グランダイン・ポートマスは預かった。父親の命が惜しくばバレアナ姫を差し出せ
「随分素朴な脅迫状ですな。差し出せという割に日時や場所の指定もない」
そう感想を述べたのはリンガルである。
窓の外に夕闇が迫る影屋敷の食堂には、下女たちによって華やかな飾り付けがなされていた。先方からの申し出で、本日中にシャリティ王子がやって来るらしい。政府からせっつかれたということだが、どうにも厄介払い臭い。まあ、俺も他人のことは言えない立場だが。
そんな俺を中心に、バレアナ姫とアルハン、そしてザンバとリンガルが取り囲む。テーブルの上には脅迫状。これで誘拐されたのが可愛い子供ならまだ話はわかるのだが、実際はむくつけき親父である。まあ、ポートマスの家には俺より下の子供はいなかったからな、仕方ない面もあるのだろうけど。
バレアナ姫は心配げに俺をのぞき込む。
「どうします」
「いや、どうもこうもないでしょ。そりゃ父親ですからそれなりに尊敬も感謝もしてますが、だから姫の命を差し出せって言われて、ハイそうですかと言える訳がない」
これにリンガルがたずねる。
「ではお父上を見捨てられると」
俺は一つため息をついた。
「相手側だって本当に姫を差し出すなんて思っちゃいない。これは俺の心をゴリゴリ削ろうって作戦だ。それは親父殿を見捨てても削られるし、姫を差し出しても削られる。姫を殺せる可能性は毛の先程もないが、それで相手が損をする訳じゃない。悔しいけど、いいところを突いてやがるよ」
「感心している場合ですか」
と、姫にたしなめられた。
「とにかくグランダイン殿の居場所がわからなければ手の打ちようがありません。あなたのオマジナイで何とかなりませんか」
「それがそうそう都合良くは行かないんですよねえ。いや実際、千里眼くらい使えてもいいのに、とは我ながら思うんですが」
俺がそう答えると、小さく息を呑む気配がリンガルから。
「どうした」
水を向けると、リンガルは申し訳なさそうな顔。
「あの、これは間違っても含むところあってのことではないのですが」
「何です、ハッキリ言いなさい」
バレアナ姫ににらまれて、リンガルは観念したかのように話し出した。
「はい、実は。ロン・ブラアク親王殿下は千里眼の能力をお持ちでして。いや、もちろん、だからロン・ブラアク殿下に従っていただきたいなどと申し上げるつもりは毛頭なく」
「あれ、じゃあこないだここをのぞいてたのは殿下自身ってことなのか」
あの鶴の幻影を送り込まれたとき、確かにのぞかれているとは感じたが。
リンガルは「はい」とうなずく。
「千里眼を使える配下がいるんじゃなくて」
念を押した俺に、リンガルはまたうなずいた。これはちょっと面倒臭いぞ。ロン・ブラアクの配下に千里眼の使い手がいるのなら何とか騙して借り受けることも可能かも知れないが、王位継承権第三位の王族に親父殿を探せと指図する訳にも行かない。
もちろんこちらの膝を屈してお願いするという手もなくはないものの、そのとき屈するのは俺の膝じゃないからな。おそらく俺が泣きつけば、バレアナ姫はロン・ブラアクの下につくことも厭わないだろうが、だからこそ簡単にそんなことはさせられない。
しかし、しかしだ。曲がりなりにも息子として十五年育ててもらった親父殿を、もういらんから殺してくれとも言えないんだよなあ。人間てヤツはどうしてこう面倒臭いのか。もう少し合理的になれればいいのに。
そんなことを考えていた俺の耳に、遠くから悲鳴が聞こえた。
「いまのは?」
と同時に食堂の扉が開き、下女の一人が叫ぶように声を上げた。
「シャリティ王子殿下、ご到着でございます!」
これに慌てたのが執事のアルハン。
「何ですと! 予定ではまだ……」
「遅い!」
扉の向こうにはもう人影が立っていた。俺より頭一つ分は背が高い、しかし線の細い、青地に金の刺繍が入った服を着た少年。いかにも王侯といった品のある美しい、見ようによっては嫌味ったらしい顔。
その後ろにはドジョウヒゲの男が一人、さらに後ろには青い服の下女が四人控えていた。
少年は周囲を睥睨するように言葉を放つ。
「予定は未定、未来は結果の出ていない現在の延長に過ぎない。余はいまここにいるのです。なのにこの家の使用人は嫡男たる余を放り出して慌てふためくばかり。教育がなっておりませんな!」
そう断じてバレアナ姫を見つめる。
「これは新しい母上。ご機嫌麗しゅう」
そしていささか面倒臭そうに、俺にも目を向けた。
「母上の御夫君ですかな。初めまして」
俺は思わず指をさして姫を見た。
「これが?」
バレアナ姫は一つため息。
「ええ、シャリティ王子です」
「へえ、これが」
「失敬な!」
シャリティは眉をつり上げて不快感を示した。
「この家では嫡男を『これ』扱いするのですか! そも我が生家ウッドアード家当主は王位継承権第八位、家格から申し上げれば……」
「そのウッドアードの跡を継げないから、うちの養子になったんだよね」
俺の言葉にシャリティは「ぐっ」と言葉を飲み込んだ。
「それくらいになさい」
姫が割って入り、シャリティに向かってこう言う。
「あなたを歓迎します、シャリティ。でもいまこの家はそれどころではありません。部屋の準備はできていますから、しばらくそこでおとなしくしているように」
するとシャリティは突然感情を失ったかのように、ゾッとするほど冷たい目をした。
「余をないがしろにしない方がいいですよ」
そう言って背を向け、アルハンの案内で部屋に向かう。ゾロゾロと下女たちを引き連れて。
食堂前に残ったうちの下女たちは不安げな顔をしていた。
「何があったの」
俺の問いに答えていいのか迷った末、一人が震える声で言う。
「シャリティ殿下が到着なさったとき、玄関にレイニアがいたんです」
「それで」
もう一人がうなずき、続けた。
「そうしたらレイニアが突然悲鳴を上げて、卒倒してしまって」
俺はバレアナ姫を振り返る。姫も眉を寄せていた。
「……いま、レイニアは」
下女は言いにくそうに答える。
「奥で休ませています」
「うん、それでいい。ケガはないんだね」
「はい。ただ、悪い夢でも見ているみたいに、ずっとうなされているのですが」
「わかった、それは僕らが何とかしよう。君たちは仕事に戻って」
下女たちは一礼し、それぞれの持ち場に戻って行った。
俺の背後にバレアナ姫が近付く。
「レイニアがそこまで驚いたということは」
「ええ、何かを『見た』んでしょうね」
まったく、弱り目に祟り目とはこのことか。いったいどこから手を付けていいのやら。
「随分素朴な脅迫状ですな。差し出せという割に日時や場所の指定もない」
そう感想を述べたのはリンガルである。
窓の外に夕闇が迫る影屋敷の食堂には、下女たちによって華やかな飾り付けがなされていた。先方からの申し出で、本日中にシャリティ王子がやって来るらしい。政府からせっつかれたということだが、どうにも厄介払い臭い。まあ、俺も他人のことは言えない立場だが。
そんな俺を中心に、バレアナ姫とアルハン、そしてザンバとリンガルが取り囲む。テーブルの上には脅迫状。これで誘拐されたのが可愛い子供ならまだ話はわかるのだが、実際はむくつけき親父である。まあ、ポートマスの家には俺より下の子供はいなかったからな、仕方ない面もあるのだろうけど。
バレアナ姫は心配げに俺をのぞき込む。
「どうします」
「いや、どうもこうもないでしょ。そりゃ父親ですからそれなりに尊敬も感謝もしてますが、だから姫の命を差し出せって言われて、ハイそうですかと言える訳がない」
これにリンガルがたずねる。
「ではお父上を見捨てられると」
俺は一つため息をついた。
「相手側だって本当に姫を差し出すなんて思っちゃいない。これは俺の心をゴリゴリ削ろうって作戦だ。それは親父殿を見捨てても削られるし、姫を差し出しても削られる。姫を殺せる可能性は毛の先程もないが、それで相手が損をする訳じゃない。悔しいけど、いいところを突いてやがるよ」
「感心している場合ですか」
と、姫にたしなめられた。
「とにかくグランダイン殿の居場所がわからなければ手の打ちようがありません。あなたのオマジナイで何とかなりませんか」
「それがそうそう都合良くは行かないんですよねえ。いや実際、千里眼くらい使えてもいいのに、とは我ながら思うんですが」
俺がそう答えると、小さく息を呑む気配がリンガルから。
「どうした」
水を向けると、リンガルは申し訳なさそうな顔。
「あの、これは間違っても含むところあってのことではないのですが」
「何です、ハッキリ言いなさい」
バレアナ姫ににらまれて、リンガルは観念したかのように話し出した。
「はい、実は。ロン・ブラアク親王殿下は千里眼の能力をお持ちでして。いや、もちろん、だからロン・ブラアク殿下に従っていただきたいなどと申し上げるつもりは毛頭なく」
「あれ、じゃあこないだここをのぞいてたのは殿下自身ってことなのか」
あの鶴の幻影を送り込まれたとき、確かにのぞかれているとは感じたが。
リンガルは「はい」とうなずく。
「千里眼を使える配下がいるんじゃなくて」
念を押した俺に、リンガルはまたうなずいた。これはちょっと面倒臭いぞ。ロン・ブラアクの配下に千里眼の使い手がいるのなら何とか騙して借り受けることも可能かも知れないが、王位継承権第三位の王族に親父殿を探せと指図する訳にも行かない。
もちろんこちらの膝を屈してお願いするという手もなくはないものの、そのとき屈するのは俺の膝じゃないからな。おそらく俺が泣きつけば、バレアナ姫はロン・ブラアクの下につくことも厭わないだろうが、だからこそ簡単にそんなことはさせられない。
しかし、しかしだ。曲がりなりにも息子として十五年育ててもらった親父殿を、もういらんから殺してくれとも言えないんだよなあ。人間てヤツはどうしてこう面倒臭いのか。もう少し合理的になれればいいのに。
そんなことを考えていた俺の耳に、遠くから悲鳴が聞こえた。
「いまのは?」
と同時に食堂の扉が開き、下女の一人が叫ぶように声を上げた。
「シャリティ王子殿下、ご到着でございます!」
これに慌てたのが執事のアルハン。
「何ですと! 予定ではまだ……」
「遅い!」
扉の向こうにはもう人影が立っていた。俺より頭一つ分は背が高い、しかし線の細い、青地に金の刺繍が入った服を着た少年。いかにも王侯といった品のある美しい、見ようによっては嫌味ったらしい顔。
その後ろにはドジョウヒゲの男が一人、さらに後ろには青い服の下女が四人控えていた。
少年は周囲を睥睨するように言葉を放つ。
「予定は未定、未来は結果の出ていない現在の延長に過ぎない。余はいまここにいるのです。なのにこの家の使用人は嫡男たる余を放り出して慌てふためくばかり。教育がなっておりませんな!」
そう断じてバレアナ姫を見つめる。
「これは新しい母上。ご機嫌麗しゅう」
そしていささか面倒臭そうに、俺にも目を向けた。
「母上の御夫君ですかな。初めまして」
俺は思わず指をさして姫を見た。
「これが?」
バレアナ姫は一つため息。
「ええ、シャリティ王子です」
「へえ、これが」
「失敬な!」
シャリティは眉をつり上げて不快感を示した。
「この家では嫡男を『これ』扱いするのですか! そも我が生家ウッドアード家当主は王位継承権第八位、家格から申し上げれば……」
「そのウッドアードの跡を継げないから、うちの養子になったんだよね」
俺の言葉にシャリティは「ぐっ」と言葉を飲み込んだ。
「それくらいになさい」
姫が割って入り、シャリティに向かってこう言う。
「あなたを歓迎します、シャリティ。でもいまこの家はそれどころではありません。部屋の準備はできていますから、しばらくそこでおとなしくしているように」
するとシャリティは突然感情を失ったかのように、ゾッとするほど冷たい目をした。
「余をないがしろにしない方がいいですよ」
そう言って背を向け、アルハンの案内で部屋に向かう。ゾロゾロと下女たちを引き連れて。
食堂前に残ったうちの下女たちは不安げな顔をしていた。
「何があったの」
俺の問いに答えていいのか迷った末、一人が震える声で言う。
「シャリティ殿下が到着なさったとき、玄関にレイニアがいたんです」
「それで」
もう一人がうなずき、続けた。
「そうしたらレイニアが突然悲鳴を上げて、卒倒してしまって」
俺はバレアナ姫を振り返る。姫も眉を寄せていた。
「……いま、レイニアは」
下女は言いにくそうに答える。
「奥で休ませています」
「うん、それでいい。ケガはないんだね」
「はい。ただ、悪い夢でも見ているみたいに、ずっとうなされているのですが」
「わかった、それは僕らが何とかしよう。君たちは仕事に戻って」
下女たちは一礼し、それぞれの持ち場に戻って行った。
俺の背後にバレアナ姫が近付く。
「レイニアがそこまで驚いたということは」
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