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24話 聖女皇帝
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帝都ギルマにも夏の気配が近づく夕暮れ、騎士団長ザインクを伴ってやって来た「竜牙堂」ことヌミラ侯爵家の屋敷は、いつ見ても相も変わらず厳めしい。豪奢な貴族屋敷というより軍事要塞を思わせる。
しかしそんな竜牙堂の中では絢爛な舞踏会が頻繁に開かれており、政治利用が目的とはいえ人の趣味はわからないものだと感じさせる。
「これはこれはコルストック伯、いつお会いしてもお美しい」
華やかな弦楽奏が流れる玄関で迎えた屋敷の主人、ヌミラ侯爵ハンデラ・ルベンヘッテは恰幅の良い巨躯を揺さぶるように世辞を言う。面倒だが笑顔を返すのも貴族の仕事の内だ。
「いつもご招待をお断りするのは心苦しいので、思い切って出かけて参りました」
「何をおっしゃいます、百回に一度でも伯爵にお越しいただければ、当家としては世間に自慢ができるのです。今宵はどうぞお楽しみください」
笑顔のルベンヘッテの前を通り過ぎるのを待って、背後のザインクが小さく声をかけてきた。
「伯爵閣下、窓辺を」
見ればバルコニーに出られる窓辺に人だかりができている。
「ラマチルス男爵です」
なるほど、ボイディア・カンドラスはあそこか。
「では挨拶をして参りましょう」
私ははやる気持ちが表に出ないよう、静かな足取りを心がけて進んだ。とは言えこの人だかり、どうやってこれを越えてボイディアの顔を拝もうかと考えていたのだけれど、その心配は無用だった。
突如人だかりが割れ、ボイディアが向こうからこちらにやって来たからだ。
ガリガリに痩せた、老成した雰囲気を漂わせる青年。背後には輝かんばかりに美しい男装の少女を引き連れて。
口元には笑みが浮かんでいるものの、その上では両の目が燃えるように輝いている。この危険な香りが人を引き寄せるのだろうか。ボイディアは私の眼前で立ち止まった。
「コルストック伯カリアナ・レンバルト閣下とお見受けします」
口調こそ静かだが、こう言いたいのだ。「おまえを知っているぞ」と。
「ラマチルス男爵ボイディア・カンドラス殿ですね。お目にかかれて光栄です」
背中に冷たいモノが走るが、ここは虚勢を張るしかない。不自然にならない程度の笑みを向ける。
と、そのとき。賑やかだった大広間が一瞬静まり返った。そして間をおいて波のように起こるざわめき。
――あれをご覧になって
――おお、これは驚き
――ハンデラ卿、やりましたな
ざわめきの向こう側、玄関から入って来る初老の大柄な男。しかし帝国貴族とはどこか雰囲気が違う。良く言えば繊細な、悪く言えば神経質そうな空気をまとっているのだ。
「あの方をご存じですか」
話しかけてくるボイディアに、私は正直に首を振った。
「いいえ、存じ上げません。どなたでしょう」
「ご存じないのも無理はありません。あの方はシャナン王国の貴族、ドルード公爵アイメン・ザイメン殿です」
「王国の? 王国の貴族がいま何故」
帝国の使節団が王国内で襲撃に遭い、国内世論は沸騰している。そんな時節によく王国の貴族を舞踏会に招こうなどとしたものだ。
しかしボイディアはこう言った。
「いまだからこそ招かれたのでしょう。急進改革派の一部には王国との戦争を叫ぶ輩もいるそうですし、ここで王国側と太い繋がりを持てれば後々役に立つはずですから」
「それは開戦を前提として、でしょうか」
「まさか。権力者同士に人的交流があれば、平和的解決に近づくだろうということです」
平和的解決。そんなものをルベンヘッテが画策しているとでも言いたいのか。それこそまさかだ。
と、そのとき。華やかな弦楽奏を押しのけるかのように、入口の外から無数の嬌声が上がった。野次馬として集まった平民たちからだろう、どよめくような拍手と歓声も聞こえる。その熱狂を起こした中心が、輝かんばかりの気品を放ちながら屋敷内へと入って来た。
ハンデラ・ルベンヘッテは大広間の客に大声で告げる。
「我らが母なる帝国ギルミアスが第五十二代皇帝、サリーナリー・ハジッタ陛下のおなりです!」
居並ぶ貴族たちはみな居住まいを正し、万雷の拍手で皇帝陛下を称えた。その中を目を伏せて静かな足取りで二階へと向かう、まるで光の化身。星のようにきらめく宝石を散りばめたドレスを凌駕するほどの瞳の輝き。笑顔の輝き。命の輝き。
御年十七歳、聖女皇帝ことサリーナリー皇帝陛下は三人の騎士と共に、大広間二階のバルコニー席に設けられた貴賓席へと着いた。
先ほどボイディアが口にしたことは間違っていないのかも知れない。皇帝陛下の貴賓席には王国貴族アイメン・ザイメンが挨拶に訪れている。
もう客が来る予定はないのだろう、ルベンヘッテは玄関を離れた。と同時に大広間の奥の扉が開かれ、太った男が姿を現す。それは私ですら知っている、巷で人気の歌劇俳優だった。弦楽奏が止まり、大広間にまた静寂が流れたとき、歌劇俳優は手持ちの鐘を鳴らしながら、高らかに宣言した。
「では皆様、ただいまよりジャムルの月度、竜牙堂舞踏会を開催いたします」
たったこれだけのために歌劇俳優を連れて来たのだ。趣味に合う合わないを問わなければ、贅沢な趣向であるとは言える。
再び弦楽奏が流れ出し、まずは主人であるハンデラ・ルベンヘッテと夫人が踊る。それを合図に大広間のあちらこちらで男性が女性を誘い、踊りが始まった。
「カリアナ卿は踊られないのですか」
ボイディアはいつの間にか飲み物を手にしながらたずねる。飲み物は踊る気がないという意思表示だ。私も近くのテーブルから飲み物を手に取った。
「舞踏会は若い方々が主役の場です。枯れた花は壁に咲くのがお似合いでしょう。ボイディア卿こそ誰かお誘いにならないのですか。期待している方が多そうですが」
「それが私にはどうも踊りの才がまるでないようで、家庭教師に随分馬鹿にされました。今回は諦めます」
そう言って苦笑すると、「それではまた」と頭を下げ背を向けた。
立ち去るボイディアをしばし見送り、私はザインクを振り返る。
「彼はこれからどこに行くと思います」
「ドルード公爵のところでしょうか」
と答えて、ザインクは眉を寄せた。
「また無茶なことをお考えではございませんよね」
「あら、ちょっと聞き耳を立てるだけなのに」
「おやめください。閣下はお立場を、もう少しご深慮いただかねば……ああもう、わかりました。それなら私が行って参りますので、ここでお待ちくださいませ」
ザインクはボイディアを追って人混みに消えた。残された私は待つしかない。飲み物でも飲んで待とう。あ。あら美味しい、これはお酒かしら。ザインクがいると飲めないから、ちょっといまのうちに。
しかしそんな竜牙堂の中では絢爛な舞踏会が頻繁に開かれており、政治利用が目的とはいえ人の趣味はわからないものだと感じさせる。
「これはこれはコルストック伯、いつお会いしてもお美しい」
華やかな弦楽奏が流れる玄関で迎えた屋敷の主人、ヌミラ侯爵ハンデラ・ルベンヘッテは恰幅の良い巨躯を揺さぶるように世辞を言う。面倒だが笑顔を返すのも貴族の仕事の内だ。
「いつもご招待をお断りするのは心苦しいので、思い切って出かけて参りました」
「何をおっしゃいます、百回に一度でも伯爵にお越しいただければ、当家としては世間に自慢ができるのです。今宵はどうぞお楽しみください」
笑顔のルベンヘッテの前を通り過ぎるのを待って、背後のザインクが小さく声をかけてきた。
「伯爵閣下、窓辺を」
見ればバルコニーに出られる窓辺に人だかりができている。
「ラマチルス男爵です」
なるほど、ボイディア・カンドラスはあそこか。
「では挨拶をして参りましょう」
私ははやる気持ちが表に出ないよう、静かな足取りを心がけて進んだ。とは言えこの人だかり、どうやってこれを越えてボイディアの顔を拝もうかと考えていたのだけれど、その心配は無用だった。
突如人だかりが割れ、ボイディアが向こうからこちらにやって来たからだ。
ガリガリに痩せた、老成した雰囲気を漂わせる青年。背後には輝かんばかりに美しい男装の少女を引き連れて。
口元には笑みが浮かんでいるものの、その上では両の目が燃えるように輝いている。この危険な香りが人を引き寄せるのだろうか。ボイディアは私の眼前で立ち止まった。
「コルストック伯カリアナ・レンバルト閣下とお見受けします」
口調こそ静かだが、こう言いたいのだ。「おまえを知っているぞ」と。
「ラマチルス男爵ボイディア・カンドラス殿ですね。お目にかかれて光栄です」
背中に冷たいモノが走るが、ここは虚勢を張るしかない。不自然にならない程度の笑みを向ける。
と、そのとき。賑やかだった大広間が一瞬静まり返った。そして間をおいて波のように起こるざわめき。
――あれをご覧になって
――おお、これは驚き
――ハンデラ卿、やりましたな
ざわめきの向こう側、玄関から入って来る初老の大柄な男。しかし帝国貴族とはどこか雰囲気が違う。良く言えば繊細な、悪く言えば神経質そうな空気をまとっているのだ。
「あの方をご存じですか」
話しかけてくるボイディアに、私は正直に首を振った。
「いいえ、存じ上げません。どなたでしょう」
「ご存じないのも無理はありません。あの方はシャナン王国の貴族、ドルード公爵アイメン・ザイメン殿です」
「王国の? 王国の貴族がいま何故」
帝国の使節団が王国内で襲撃に遭い、国内世論は沸騰している。そんな時節によく王国の貴族を舞踏会に招こうなどとしたものだ。
しかしボイディアはこう言った。
「いまだからこそ招かれたのでしょう。急進改革派の一部には王国との戦争を叫ぶ輩もいるそうですし、ここで王国側と太い繋がりを持てれば後々役に立つはずですから」
「それは開戦を前提として、でしょうか」
「まさか。権力者同士に人的交流があれば、平和的解決に近づくだろうということです」
平和的解決。そんなものをルベンヘッテが画策しているとでも言いたいのか。それこそまさかだ。
と、そのとき。華やかな弦楽奏を押しのけるかのように、入口の外から無数の嬌声が上がった。野次馬として集まった平民たちからだろう、どよめくような拍手と歓声も聞こえる。その熱狂を起こした中心が、輝かんばかりの気品を放ちながら屋敷内へと入って来た。
ハンデラ・ルベンヘッテは大広間の客に大声で告げる。
「我らが母なる帝国ギルミアスが第五十二代皇帝、サリーナリー・ハジッタ陛下のおなりです!」
居並ぶ貴族たちはみな居住まいを正し、万雷の拍手で皇帝陛下を称えた。その中を目を伏せて静かな足取りで二階へと向かう、まるで光の化身。星のようにきらめく宝石を散りばめたドレスを凌駕するほどの瞳の輝き。笑顔の輝き。命の輝き。
御年十七歳、聖女皇帝ことサリーナリー皇帝陛下は三人の騎士と共に、大広間二階のバルコニー席に設けられた貴賓席へと着いた。
先ほどボイディアが口にしたことは間違っていないのかも知れない。皇帝陛下の貴賓席には王国貴族アイメン・ザイメンが挨拶に訪れている。
もう客が来る予定はないのだろう、ルベンヘッテは玄関を離れた。と同時に大広間の奥の扉が開かれ、太った男が姿を現す。それは私ですら知っている、巷で人気の歌劇俳優だった。弦楽奏が止まり、大広間にまた静寂が流れたとき、歌劇俳優は手持ちの鐘を鳴らしながら、高らかに宣言した。
「では皆様、ただいまよりジャムルの月度、竜牙堂舞踏会を開催いたします」
たったこれだけのために歌劇俳優を連れて来たのだ。趣味に合う合わないを問わなければ、贅沢な趣向であるとは言える。
再び弦楽奏が流れ出し、まずは主人であるハンデラ・ルベンヘッテと夫人が踊る。それを合図に大広間のあちらこちらで男性が女性を誘い、踊りが始まった。
「カリアナ卿は踊られないのですか」
ボイディアはいつの間にか飲み物を手にしながらたずねる。飲み物は踊る気がないという意思表示だ。私も近くのテーブルから飲み物を手に取った。
「舞踏会は若い方々が主役の場です。枯れた花は壁に咲くのがお似合いでしょう。ボイディア卿こそ誰かお誘いにならないのですか。期待している方が多そうですが」
「それが私にはどうも踊りの才がまるでないようで、家庭教師に随分馬鹿にされました。今回は諦めます」
そう言って苦笑すると、「それではまた」と頭を下げ背を向けた。
立ち去るボイディアをしばし見送り、私はザインクを振り返る。
「彼はこれからどこに行くと思います」
「ドルード公爵のところでしょうか」
と答えて、ザインクは眉を寄せた。
「また無茶なことをお考えではございませんよね」
「あら、ちょっと聞き耳を立てるだけなのに」
「おやめください。閣下はお立場を、もう少しご深慮いただかねば……ああもう、わかりました。それなら私が行って参りますので、ここでお待ちくださいませ」
ザインクはボイディアを追って人混みに消えた。残された私は待つしかない。飲み物でも飲んで待とう。あ。あら美味しい、これはお酒かしら。ザインクがいると飲めないから、ちょっといまのうちに。
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