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第10話 シャラレド
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晩餐会場の真ん中に飾り付けられていたバックホーに一平太は駆け寄った。だが、起動キーが刺さっていない。
「誰か! このバックホーのキー持ってませんか!」
一平太が周囲を見回しながら声を上げると、背後から返事があった。
「クシシシシ、キーならあるぞい」
振り返れば、白髪のモジャモジャ頭にモジャモジャヒゲの、小柄なツナギ姿の老人が、指先でキーをクルクル回しながら近づいてくる。
「あ、すんません、そのキー貸してください」
手を伸ばす一平太だったが、老人はキーを手に隠し、渡そうとはしなかった。
「クシシシシ、このキーが欲しければ、まずワシの話を聞いてもらわねばならん」
「いや、そんな場合やなくて」
「だーまらっしゃい!」
老人は怒鳴ると、片手でバックホーをポンと叩いた。
「よいかね、このバックホーはこれまでおまえさんの運転してきた普通のバックホーとは訳が違う。このワシが手塩にかけてチューニングした特別製じゃ。駆動部の反応速度は平均で五倍、走行速度など最高時速四十キロが出るモンスターマシンなのじゃ」
ここで老人はニッと笑う。
「おまえさんが何も考えずにこのバックホーを走らせたら、外に出るまでに五人はひき殺しておったろうな」
これにはさすがに言葉が出ない一平太。その様子を確認してから、老人はキーを差し出した。
「クシシシシ、わかったら安全運転で外に出ることじゃ。いいか、くれぐれも仲間を殺してはいかんぞ」
一平太はうなずき、キーを受け取る。
「わかった。恩に着る」
キーを差し込みエンジン起動。改造されているとは言え、操作方法は通常のバックホーと変わらないらしい。上がっている左側のレバーを下ろし、クラクションで周囲の注意を引き、そして正面の二本のレバーを前にそっと押し込む。頼む、間に合ってくれ。一平太は祈るような気持ちでバックホーを前進させた。
外で戦う護衛隊は小型歩兵竜の群れに囲まれていた。護衛隊は魔槍バザラスを杖にかろうじて立ち上がったゼバーマンを護るように立っている。それでも歩兵竜を退けるだけなら何とかなった。問題はあの鎧竜である。ノッシノッシと近づいてこられると、抗いようのない護衛隊では後退するしかない。
「おまえら、俺は放っておけ! 歩兵竜の数を削ることを優先しろ!」
怒鳴るゼバーマンであったが、それに従う護衛隊員はいない。この辺りはいろんな意味で日頃の行いであり、人徳であるのだろう。とは言え、このまま後退を続けていれば、大臣たちのいる会場にまで戻ってしまう。それだけは何としても避けたい。ではどうする。護衛隊の面々が顔に緊張感を浮かべたそのとき。
背後から響くガガガガガッという轟音。それがクローラーの地面を噛む音だと知る者は護衛隊にいなかった。謎の音に思わず振り返れば、そこには会場方向から走ってくる鋼鉄の腕。
一平太の操るバックホーは地面を削るように急ブレーキをかけると、停止を待たずにボディを回転、振り回したバケットで歩兵竜を五、六匹、一気に殴り飛ばした。そしてブームを左右に振りながら歩兵竜を追いかけ回せば、次々に殴り飛ばし、跳ね飛ばし、踏み潰して行く。
こうなると歩兵竜も陣形など整えている場合ではない。逃げ回るので精一杯、そこを護衛隊から攻撃されると、いとも簡単に数を減らして行った。
しかし歩兵竜たちが背を向けて逃げ去ったその先には、あの鎧竜がいる。ゆっくりと、だが着実に前進してくるそれを食い止めなければ勝利はない。
一平太は一度バックホーを止め、ゼバーマンに声をかけた。
「大丈夫ですか?」
「貴様ぁ! 引っ込んでいろと言ったはずだ!」
「そんなことより、あのデカブツ、どうやって倒すんですか」
これにゼバーマンは悔しげに歯がみをした。
「倒す方法が見つからない。ヤツは抗魔法餐物を喰らっている」
「こうまほう……さん?」
「簡単に言えば魔法が通じなくなる食い物だ。これを喰われると内側からの魔法攻撃が使えない。しかし外側は抗魔法鎧で覆われている。そしてただでさえ鎧竜は皮が分厚い。剣や槍で突こうが斬ろうが、ほとんど効果などないだろう」
「なるほど、弱点が見つからへん訳か。それやったら」
「何だ、どうする気だ」
「押してアカンときに取れる手段は二つでしょ。引くか、もっと押すかですよ」
ニッと笑うと、一平太はバックホーを走らせた。慌てて止めるゼバーマン。
「おい待て! 何を考えてる!」
最高時速四十キロで鎧竜に突進したバックホーは、ボディを回転、そのままの勢いでバケットを鎧竜の頭部にぶつけた。この力押しの攻撃は多少効果があったようで、鎧竜は悲鳴のような鳴き声を上げた。だが、それだけ。
次の瞬間には鎧竜は水平回転し、尾の先の堅牢な塊をバックホーの足下に叩き付けた。この一撃で右側のクローラーが破壊され、一平太は運転席から放り出されそうになる。だがこのときひらめいた。コイツを倒す方法があるぞ!
「ヤツを殺させるな!」
ゼバーマンを先頭に護衛隊が全員でこちらに向かって来る。鎧竜の意識が一瞬そちらに向かった。いまだ! 一平太はバックホー正面の排土板を下ろす。そしてブームを高く上げ、そのまま生き残っている左側のクローラーを全力で回した。右回転するバックホーは鎧竜に接触し、排土板がその腹の下に入り込む。
「行けぇえええっ!」
右手のレバーは排土板を一気に持ち上げ、左手のレバーはクローラーを全開で回した。結果、鎧竜は側面を持ち上げられ、ゆっくりと、ゆっくりゆっくり腹を上にしてひっくり返った。腹部は抗魔法鎧で覆われていない。
ジタバタと手足を動かす鎧竜だが、ときすでに遅し。真上に高く高く飛び上がったゼバーマンは魔槍バザラスの切っ先を真下に向け、鎧竜の腹へと襲いかかった。
「黒天大崩落!」
魔槍バザラスが鎧竜の黄色い腹に突き刺さった途端、周囲八方に炎の帯が伸び、楕円形の巨体は八つの肉片と化した。
◇ ◇ ◇
鏡が割れた。小さな、手のひらに乗るような卵形の鏡が。黒い炎が照らすほの明るい闇の中、女の声が響く。
「鎧竜二十七号は敗北しました。この世界、当初の想定を修正しなければならないのかも知れませんね」
低く通る男の声が問う。
「次はどうする」
「すでに三槍竜の準備が整っています。あなた方の出番はまだ先ですよ」
女の声は笑った。
◇ ◇ ◇
晩餐会は結局お流れとなり、一平太と留美はコンビニで弁当を買ってマンションに帰った。魔竜が出現したことは日本政府にもサンリーハムにも衝撃を与え、それはすなわち世界各国に警戒感と疑心暗鬼を振り撒くこととなったのだが、さすがにただの庶民である一平太がそこまで気を回すのは無理な話である。
食事を終え風呂を使えば、もう留美を寝かしつける時刻。一平太もヘトヘトだ。二人は並んで横になり、そのまま一緒に寝入ってしまった。今夜もまた熱帯夜なのでエアコンはつけたまま。窓もしっかり施錠している。そのはずだった。
カラカラカラ。ゆっくりと窓が開いて行く。カーテンが風に揺れ、何かが音もなく窓から落ちた。それは人形に見えた。「人」の「形」はしているが、デフォルメされている。三頭身くらいしかないその人形は、てくてく歩くと、一平太の枕元に立ち、寝顔をのぞき込んだ。
「……貧相なヤツよな」
そして一平太の額に手を乗せたかと思うと、その手が額の中にズブズブと入り込んで行く。さらに何かをかきまぜるかのように手をグルグル動かした。
「単純なヤツだ。あんまり賢そうなことは考えておらん」
だが、かき混ぜる手が不意に止まった。
「ほう。この留美という娘、自分の子供ではないのか」
そうつぶやくと、手を一平太の額から抜き出した。
「まあ実直なヤツではある。嘘はつくまい」
人形は一平太の顔の真正面に立って見下ろす。
「シャラレドだ。いいか根木一平太、シャラレドの名を忘れるな。決して、二度とだ」
そう言うと人形は窓に向かい、ぴょんと跳び上がってカーテンの向こうに姿を消す。カラカラカラと窓が閉まり、部屋は再び元通りの静けさを取り戻した。
「誰か! このバックホーのキー持ってませんか!」
一平太が周囲を見回しながら声を上げると、背後から返事があった。
「クシシシシ、キーならあるぞい」
振り返れば、白髪のモジャモジャ頭にモジャモジャヒゲの、小柄なツナギ姿の老人が、指先でキーをクルクル回しながら近づいてくる。
「あ、すんません、そのキー貸してください」
手を伸ばす一平太だったが、老人はキーを手に隠し、渡そうとはしなかった。
「クシシシシ、このキーが欲しければ、まずワシの話を聞いてもらわねばならん」
「いや、そんな場合やなくて」
「だーまらっしゃい!」
老人は怒鳴ると、片手でバックホーをポンと叩いた。
「よいかね、このバックホーはこれまでおまえさんの運転してきた普通のバックホーとは訳が違う。このワシが手塩にかけてチューニングした特別製じゃ。駆動部の反応速度は平均で五倍、走行速度など最高時速四十キロが出るモンスターマシンなのじゃ」
ここで老人はニッと笑う。
「おまえさんが何も考えずにこのバックホーを走らせたら、外に出るまでに五人はひき殺しておったろうな」
これにはさすがに言葉が出ない一平太。その様子を確認してから、老人はキーを差し出した。
「クシシシシ、わかったら安全運転で外に出ることじゃ。いいか、くれぐれも仲間を殺してはいかんぞ」
一平太はうなずき、キーを受け取る。
「わかった。恩に着る」
キーを差し込みエンジン起動。改造されているとは言え、操作方法は通常のバックホーと変わらないらしい。上がっている左側のレバーを下ろし、クラクションで周囲の注意を引き、そして正面の二本のレバーを前にそっと押し込む。頼む、間に合ってくれ。一平太は祈るような気持ちでバックホーを前進させた。
外で戦う護衛隊は小型歩兵竜の群れに囲まれていた。護衛隊は魔槍バザラスを杖にかろうじて立ち上がったゼバーマンを護るように立っている。それでも歩兵竜を退けるだけなら何とかなった。問題はあの鎧竜である。ノッシノッシと近づいてこられると、抗いようのない護衛隊では後退するしかない。
「おまえら、俺は放っておけ! 歩兵竜の数を削ることを優先しろ!」
怒鳴るゼバーマンであったが、それに従う護衛隊員はいない。この辺りはいろんな意味で日頃の行いであり、人徳であるのだろう。とは言え、このまま後退を続けていれば、大臣たちのいる会場にまで戻ってしまう。それだけは何としても避けたい。ではどうする。護衛隊の面々が顔に緊張感を浮かべたそのとき。
背後から響くガガガガガッという轟音。それがクローラーの地面を噛む音だと知る者は護衛隊にいなかった。謎の音に思わず振り返れば、そこには会場方向から走ってくる鋼鉄の腕。
一平太の操るバックホーは地面を削るように急ブレーキをかけると、停止を待たずにボディを回転、振り回したバケットで歩兵竜を五、六匹、一気に殴り飛ばした。そしてブームを左右に振りながら歩兵竜を追いかけ回せば、次々に殴り飛ばし、跳ね飛ばし、踏み潰して行く。
こうなると歩兵竜も陣形など整えている場合ではない。逃げ回るので精一杯、そこを護衛隊から攻撃されると、いとも簡単に数を減らして行った。
しかし歩兵竜たちが背を向けて逃げ去ったその先には、あの鎧竜がいる。ゆっくりと、だが着実に前進してくるそれを食い止めなければ勝利はない。
一平太は一度バックホーを止め、ゼバーマンに声をかけた。
「大丈夫ですか?」
「貴様ぁ! 引っ込んでいろと言ったはずだ!」
「そんなことより、あのデカブツ、どうやって倒すんですか」
これにゼバーマンは悔しげに歯がみをした。
「倒す方法が見つからない。ヤツは抗魔法餐物を喰らっている」
「こうまほう……さん?」
「簡単に言えば魔法が通じなくなる食い物だ。これを喰われると内側からの魔法攻撃が使えない。しかし外側は抗魔法鎧で覆われている。そしてただでさえ鎧竜は皮が分厚い。剣や槍で突こうが斬ろうが、ほとんど効果などないだろう」
「なるほど、弱点が見つからへん訳か。それやったら」
「何だ、どうする気だ」
「押してアカンときに取れる手段は二つでしょ。引くか、もっと押すかですよ」
ニッと笑うと、一平太はバックホーを走らせた。慌てて止めるゼバーマン。
「おい待て! 何を考えてる!」
最高時速四十キロで鎧竜に突進したバックホーは、ボディを回転、そのままの勢いでバケットを鎧竜の頭部にぶつけた。この力押しの攻撃は多少効果があったようで、鎧竜は悲鳴のような鳴き声を上げた。だが、それだけ。
次の瞬間には鎧竜は水平回転し、尾の先の堅牢な塊をバックホーの足下に叩き付けた。この一撃で右側のクローラーが破壊され、一平太は運転席から放り出されそうになる。だがこのときひらめいた。コイツを倒す方法があるぞ!
「ヤツを殺させるな!」
ゼバーマンを先頭に護衛隊が全員でこちらに向かって来る。鎧竜の意識が一瞬そちらに向かった。いまだ! 一平太はバックホー正面の排土板を下ろす。そしてブームを高く上げ、そのまま生き残っている左側のクローラーを全力で回した。右回転するバックホーは鎧竜に接触し、排土板がその腹の下に入り込む。
「行けぇえええっ!」
右手のレバーは排土板を一気に持ち上げ、左手のレバーはクローラーを全開で回した。結果、鎧竜は側面を持ち上げられ、ゆっくりと、ゆっくりゆっくり腹を上にしてひっくり返った。腹部は抗魔法鎧で覆われていない。
ジタバタと手足を動かす鎧竜だが、ときすでに遅し。真上に高く高く飛び上がったゼバーマンは魔槍バザラスの切っ先を真下に向け、鎧竜の腹へと襲いかかった。
「黒天大崩落!」
魔槍バザラスが鎧竜の黄色い腹に突き刺さった途端、周囲八方に炎の帯が伸び、楕円形の巨体は八つの肉片と化した。
◇ ◇ ◇
鏡が割れた。小さな、手のひらに乗るような卵形の鏡が。黒い炎が照らすほの明るい闇の中、女の声が響く。
「鎧竜二十七号は敗北しました。この世界、当初の想定を修正しなければならないのかも知れませんね」
低く通る男の声が問う。
「次はどうする」
「すでに三槍竜の準備が整っています。あなた方の出番はまだ先ですよ」
女の声は笑った。
◇ ◇ ◇
晩餐会は結局お流れとなり、一平太と留美はコンビニで弁当を買ってマンションに帰った。魔竜が出現したことは日本政府にもサンリーハムにも衝撃を与え、それはすなわち世界各国に警戒感と疑心暗鬼を振り撒くこととなったのだが、さすがにただの庶民である一平太がそこまで気を回すのは無理な話である。
食事を終え風呂を使えば、もう留美を寝かしつける時刻。一平太もヘトヘトだ。二人は並んで横になり、そのまま一緒に寝入ってしまった。今夜もまた熱帯夜なのでエアコンはつけたまま。窓もしっかり施錠している。そのはずだった。
カラカラカラ。ゆっくりと窓が開いて行く。カーテンが風に揺れ、何かが音もなく窓から落ちた。それは人形に見えた。「人」の「形」はしているが、デフォルメされている。三頭身くらいしかないその人形は、てくてく歩くと、一平太の枕元に立ち、寝顔をのぞき込んだ。
「……貧相なヤツよな」
そして一平太の額に手を乗せたかと思うと、その手が額の中にズブズブと入り込んで行く。さらに何かをかきまぜるかのように手をグルグル動かした。
「単純なヤツだ。あんまり賢そうなことは考えておらん」
だが、かき混ぜる手が不意に止まった。
「ほう。この留美という娘、自分の子供ではないのか」
そうつぶやくと、手を一平太の額から抜き出した。
「まあ実直なヤツではある。嘘はつくまい」
人形は一平太の顔の真正面に立って見下ろす。
「シャラレドだ。いいか根木一平太、シャラレドの名を忘れるな。決して、二度とだ」
そう言うと人形は窓に向かい、ぴょんと跳び上がってカーテンの向こうに姿を消す。カラカラカラと窓が閉まり、部屋は再び元通りの静けさを取り戻した。
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