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第3章
10理性と本能
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どうしたら?
どうしたら、いいんだろう?熱い。クロさんが何か言ってるのに聞こえない。ジェイ……ジェイ……どうしよう。誰か来たら、逃げられないよ。
熱い。ズボンが湿っていくのが分かる。恥ずかしいとか、そんな事言ってる場合じゃない。
前も、後ろも触って欲しい。
誰に───?
それは、決まってる。
だから、誰に───?
ジェイだ、よ。
逃げたくせに?
───だって、俺は。
まだ番ってないだろ?だったら、誰でもいいじゃないか。お前は、逃げたんだ。彼にふさわしくなんて、ない。なら、ここで番って、永遠に彼を諦めてしまえ。
ジェイを諦める。
その方が、いいのかな?番ってしまえば、もう……関わらなくていいんだ。もう、何も迷わなくてもいい?ジェイも、番った俺の事ならもう……諦めてくれるのかな。
ジェイ。ジェイ。
だって、俺……魔族の血が流れているんだ。
だれでも、いいから番ってしまえば……
いいんだ。
ほら……終わらせてしまえ。
熱い。熱い。誰か、お願い。助けて。
クロさんは、俺の匂いには反応しない。他の魔族が来てしまうのだろうか?主様は……あの人は、俺に興味なんてないだろう。とりあえず、自分でどうにかしないと苦しくてたまらない。
「──おねが、い。一人に、して」
ベッドにうずくまり、シーツを握りしめる。
はぁー、はぁーと息を吐き出して、落ち着こうとしてみる。冷静になれ。人嫌いの魔族が来たら、犯されて首を食いちぎられるかも知れない。まだダメだ。こんな所で殺されてたまるか!魔族と番なんてありえない。一人になって、とりあえず結界を張るんだ。無駄でも、抵抗してやる。レイピアは、何処にある?
せめてベッドの所置いておかないと。
思考がめちゃくちゃになってる。戦えと思うのに……快楽に溺れてしまいたい。めちゃくちゃにされたい。
ジェイから離れろって思うのに、一番傍にいて欲しいんだ。
俺は、どうしたらいい?
ドアが開閉された音が聞こえた気がした。
クロさんが、出ていった?視界が霞んで良く分からない。とにかくレイピアを探そうと、ベッドから降りようとした。ぐらりと身体が傾いていく。落ちると思った瞬間に優しく抱きしめられた。
──クロさんじゃない。彼は華奢だった。主様なのかな?視界が塞がれてるみたいになって何も見えない。耳も何も音を拾わない。俺の声は出てるのかな?
『誰?離して。誰とも番になんてなりたくない』
一瞬、動きが止まったように思う。誰でもいいって思ってしまった罰なのかな。この人……ここに人が、いるはずないな。魔族に犯されるのか?フェロモンが溢れ出して、理性が飛んでしまいそう。思わず抵抗する。
『離せ!!』
見えない誰かがまた……抱きしめてきた。力が出なくて、抵抗もままならなくなっていく。
ごめんね。ジェイ、兄さんも。
俺、みんなにお別れが言いたかったな。
もう、戻れないのかな?もう、めちゃくちゃだ。俺は、どうしたらいい?
『───ジェイ』
身体が、ゆっくりと倒されていく。唇に触れられそうな気配に思わず顔を背けた。
他は、どうされてもいい。
───でも、キスは嫌だ。
この行為さえも、本能に負けてしまうのだろうか?
涙が溢れていく。その涙を手で拭ったり、唇で触れてくる。ヒートで、理性が全部飛んでしまえば、全部終わらせることが出来るかも知れない。
もし、もしも……この魔族が、アルファだったら?子供は半魔になってしまう。
俺みたいな子供はいらない。気持ちが、絶望に染っていく。
どうしたら、いいんだろう?熱い。クロさんが何か言ってるのに聞こえない。ジェイ……ジェイ……どうしよう。誰か来たら、逃げられないよ。
熱い。ズボンが湿っていくのが分かる。恥ずかしいとか、そんな事言ってる場合じゃない。
前も、後ろも触って欲しい。
誰に───?
それは、決まってる。
だから、誰に───?
ジェイだ、よ。
逃げたくせに?
───だって、俺は。
まだ番ってないだろ?だったら、誰でもいいじゃないか。お前は、逃げたんだ。彼にふさわしくなんて、ない。なら、ここで番って、永遠に彼を諦めてしまえ。
ジェイを諦める。
その方が、いいのかな?番ってしまえば、もう……関わらなくていいんだ。もう、何も迷わなくてもいい?ジェイも、番った俺の事ならもう……諦めてくれるのかな。
ジェイ。ジェイ。
だって、俺……魔族の血が流れているんだ。
だれでも、いいから番ってしまえば……
いいんだ。
ほら……終わらせてしまえ。
熱い。熱い。誰か、お願い。助けて。
クロさんは、俺の匂いには反応しない。他の魔族が来てしまうのだろうか?主様は……あの人は、俺に興味なんてないだろう。とりあえず、自分でどうにかしないと苦しくてたまらない。
「──おねが、い。一人に、して」
ベッドにうずくまり、シーツを握りしめる。
はぁー、はぁーと息を吐き出して、落ち着こうとしてみる。冷静になれ。人嫌いの魔族が来たら、犯されて首を食いちぎられるかも知れない。まだダメだ。こんな所で殺されてたまるか!魔族と番なんてありえない。一人になって、とりあえず結界を張るんだ。無駄でも、抵抗してやる。レイピアは、何処にある?
せめてベッドの所置いておかないと。
思考がめちゃくちゃになってる。戦えと思うのに……快楽に溺れてしまいたい。めちゃくちゃにされたい。
ジェイから離れろって思うのに、一番傍にいて欲しいんだ。
俺は、どうしたらいい?
ドアが開閉された音が聞こえた気がした。
クロさんが、出ていった?視界が霞んで良く分からない。とにかくレイピアを探そうと、ベッドから降りようとした。ぐらりと身体が傾いていく。落ちると思った瞬間に優しく抱きしめられた。
──クロさんじゃない。彼は華奢だった。主様なのかな?視界が塞がれてるみたいになって何も見えない。耳も何も音を拾わない。俺の声は出てるのかな?
『誰?離して。誰とも番になんてなりたくない』
一瞬、動きが止まったように思う。誰でもいいって思ってしまった罰なのかな。この人……ここに人が、いるはずないな。魔族に犯されるのか?フェロモンが溢れ出して、理性が飛んでしまいそう。思わず抵抗する。
『離せ!!』
見えない誰かがまた……抱きしめてきた。力が出なくて、抵抗もままならなくなっていく。
ごめんね。ジェイ、兄さんも。
俺、みんなにお別れが言いたかったな。
もう、戻れないのかな?もう、めちゃくちゃだ。俺は、どうしたらいい?
『───ジェイ』
身体が、ゆっくりと倒されていく。唇に触れられそうな気配に思わず顔を背けた。
他は、どうされてもいい。
───でも、キスは嫌だ。
この行為さえも、本能に負けてしまうのだろうか?
涙が溢れていく。その涙を手で拭ったり、唇で触れてくる。ヒートで、理性が全部飛んでしまえば、全部終わらせることが出来るかも知れない。
もし、もしも……この魔族が、アルファだったら?子供は半魔になってしまう。
俺みたいな子供はいらない。気持ちが、絶望に染っていく。
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