【完結】うさぎ亭の看板娘♂は、第1王子の運命の人。

Shizukuru

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第1章

18 発情⑥

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「ライラ…俺の名前を呼んで」
華奢だが、美しい肢体。筋肉が付きにくいのかも知れないが…
無駄がなく引き締まった体をしている。

 か弱い女の子とか、勝手に思いこんでた。必死にオメガの運命に立ち向かっていたんだな。ヒートは、家族で乗り越えてた?
 まさか… 兄に手伝ってもらってないよな?発情期は個人差があるが、5日も過ぎれば落ち着いてくると聞く。父上達は、を3日間続けば収まるようだった。3日後アルファの父上はすこぶる上機嫌で政務に励むし、母上はその後2日間は部屋から出て来れない。会わせてももらえないのは、息子達がアルファだからだろう。深く深く繋がって溶け合うのだと父上が言った。
うなじさえ噛んでしまえば、俺しか認識しなくなる。早く手に入れたが、色んな課題が山積みだ。それでも、俺は 君を逃がさないから。

優しく抱きたいのに、魔道具が外れる度に色白のきめ細やかな肌が薄く淡く色付く。歓喜のような笑顔が溢れて、心を持っていかれてしまうんだ。用意された薄いレースの下着から見え隠れする胸の粒も、滲んで貼りついた下着も色香を纏い俺を誘惑し続ける。

全て脱いで抱きあえばいいのだ。
君がそれを望んでいるのだから。

俺が脱ぎ始めた時に、足を広げて溢れていく蜜の先に指が絡もうとした。
ああ、だめだ。それは、俺が気持ち良くしてあげるところだから。
軽く握れは、腰が浮き自ら揺れていく。
くそ。可愛い。

そして、オメガのフェロモンが溢れかえる。酔ってしまいそうだ。君も俺でいいんだよな?もう逃してやれない。例え今日番えなくても、もう俺のものなのだから。

指で解し、溢れかえる蜜に、物欲しそうなその顔に。己が獣化したとしか思えない。
──貫いた。

一つになっても、止まらないんだ。愛しくて、噛んではいけないそのうなじの青い布が、ただ恨めしく視界に入る。思わず牙を立てそうになる。冷静になれ。背中にキスを落とすと、少し痙攣をしているのかビクビクと小刻みに揺れる。すべてが愛しいとか、本当にあるんだな。

「ライラ、俺の愛は重いから覚悟して。何があっても逃がさない」


揺さぶり、最奥に欲望を突き立てれば、甘やかな吐息と可愛らしい声が聞こえた。

「も、離して、イく。そこばっかり、や… 」

一日中、貪り尽くして我に返る。用意されていた水を飲ませたり、果物を餌付けするように与えた。プライドの高い猫が懐いたようでそれはそれで愛しくなる。

定期的な発情の波に乗って抱く。義務ではなく、ただ悦の中に溺れていく。
父上が強いのは、すべて番の母上のためかも知れない。


俺も、ライラの家族に認められるようになるだけだ。

強く、ありたい。

今はただ、君に溺れていくだけ。
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