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第1章
17 発情⑤
しおりを挟む首に何か巻き付けられている。これ、やだ。首のところを、掻きむしろうとしたら、手を捕まれた。
『付けておかないと…君の両親やお兄さんに信頼してもらえないんだ。それに酩酊状態の君が、冷静になった時、心の準備が出来てなかったら不安になるだろう?』
何言ってるの? 心の準備って何? 意味が分からない。これ、外せないの? なんで、嫌だ。
「外して、噛んで」切なくなって、抑えがきかない。
「魔道具をだけは、外すよ」
あ、母さんと兄さんに付けてもらってたやつ? 手首とペンダントと…足にも付いてたっけ? やたらとあるような?
一つ外れれば、ふわりと身体が軽くなる。こんなに身軽なの?飛び跳ねたいくらいの衝動に驚いた。
ふわり、ふわり。たくさんの伽せが取れていくみたいだ。全て外れれば、ドクンと心臓が波打つ。
お腹?熱を帯びてもどかしい。薄い下着だけの姿に不思議な感じがしてしまう。
目の前に金髪が見えた。
「綺麗な髪」思わず触れたくて、手を伸ばしたら逆に腕を掴まれて引き寄せられた。
ドクンドクンと波うつ心臓。この、匂い。俺だけのアルファ…そう思った瞬間に身体が反応し始めた。熱い。この薄い服さえじゃまだ。擦れるだけで、乳首に刺激が伝わる。
「脱ぎたい」でも何故か、両手を纏められ軽く抑えられた。
「いやだ。全部脱ぐ」
唇に温かな物が重なってきた。ちゅくちゅくと啄まれる。くすぐったいのに、甘い。気持ち良くて笑ったら、ピタリと止まる。なんでだろ?今度は自分から唇を動かす。
突然、隙間から舌が入り込んできた。背中がゾクゾクして、止まらない。ドロリと何かが溢れてきた。足りない。もっと、もっと触って。
自然と腰が揺れて擦り付けてしまう。もう、やだ。触って、お願い。
軽く抑えられてただけだから、簡単に自由になる。必死なって下着を脱ごうとしたら、手が伸びてきて上も下も脱がされた。
目の前の綺麗な翠色の瞳がずっと、見つめている。見られることより、触って欲しいのに。触ってくれないなら、自分で──する。
足を広げて手を前に伸ばす。こんなに張り詰めたことなんて無い。その手に指が絡んだ。
「も、やだ。触ってくれないなら、自分でするから離して!」
涙が溢れてきた。
キスがまた降ってきた。今度は、握りしめられて腰が跳ねる。だんだんと擦られる早さが増していく、広げた太ももを閉じようとしても間にいるから閉じられない。ガクガクと震えて、仰け反ると白濁が溢れた。脱力しかけた時に指が後ろに差し込まれた。
「あ、あ、や、」
「トロトロだ。俺を迎え入れようとしてくれているんだな」
ぐぷ、ぐぷと、イヤらしい音が聞こえる。
「やだ。変な感じ…も、やだ」
「まだ、慣らさないと…初めてだよね?」
指が増えていく。
ああ。気持ちいい。もっと、して。
前からの蜜でグチュグチュになって、後ろには指が何かを探すように動いている。
何かに触れられた。ビクリと身体がしなり、太ももが痙攣する。
「見つけた」
「やだ、怖い。へん、やだ!」つい、必死にしがみついた。
「なら、指はやめよう」
そう言って、熱いものが体を貫いた。
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