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63.聖騎士の耳飾り ②
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思わず、口に手を当てた。
「どうした、シェリル?」
「あ、クロが……場所は分かる見たいなんです」
「すごいな……で、どこなんだ?」
「キース様。あの」
「危険も全部承知の上だ」
「アイツが……手放すとも思えないって、クロが言ってて」
「隠されてるのではなく、ダンジョンの中の何かが持っているってことか?」
カイル様の言葉に、頷いた。
「だとしても、魔王城を目指すのなら……手に入れるべきだ」
クロが擦り寄ってくる。
『聖遺物に頼って、その過程で命の危険があっても構わないのだな』
『神託もあるし、選ばれたら行かなきゃ駄目だから。でも本当に……僕より強い人をメンバーにするべきだよね』
思わず手で、クロを撫でる。クロと離れるべきか、まだ悩んでる。魔物のクロが巻き添えになるなんて、嫌なんだ。クロを置いて行くのが一番いい気がしている。
ただ、レノアもいるから。この子が回復してから、契約を解除してもらったらいいのかな?
それも含めて話さなきゃ。それにカイル様に好きだと告白された事。クロとした契約を言っても良いのか、考える事がいっぱい過ぎてどう答えるのが正解なのか分からない。
『──魔王を本気で倒せるとでも?』
冷たい言葉だった。
魔物のクロにとって、魔王は頂点だ。
『──交渉出来たら、良いんだけどね』
カイル様も……皆も死んで欲しくない。
魔法……もっと使えたら良かったのに。聖騎士の耳飾りと妖精の足飾りで全部そろう。
それで、敵う相手なのか。分からない。
「シェリル、場所はどこだ? 分かるのなら、どんな魔物が持っているのか教えてくれ。対策を練りながら、先へ進もう」
「クロに聞いてみます」
『──クロ、教えて。場所と誰が持っているのか』
『二十四階層……不死黒飛竜の巣の中だ』
「二十四階層の不死黒飛竜?」
「な……んで。嘘でしょう?」
「強敵だな」
「俺は一人でも行く」
「キース、馬鹿なの?」
「マリア、酷いな。本当に口が悪いよ。行かなきゃ、俺はいつまでたっても……神殿側に認められないからな」
「魔王の所に行くのなら、強くならないとだな。良い訓練になる」
「ああもう! アンデッド系なら、詠唱する時間稼いでくれる?テオ援護してよね」
皆、目指すところがある。だんだんチームっぽくなって来たけど。僕は……
『シェリル』
『クロ?』
『何があっても、お前だけは守る。それだけは忘れるな。あの程度のドラゴン問題ない』
白兎はそのまま寝てる。レノアを起こさないようにクロを前で抱っこすると、あの美形とは思えない。
何だかんだと、僕に甘い。恋人……って、よく分からない。普段、兎だし。
『シェリル?』
『クロ……皆も守って』
『は?』
引き寄せて、黒兎の口に唇を合わせる。
『お願い。皆で無事にダンジョンから帰ろ』
クロがなんか、固まってて。胸の所の三角帯の隙間から白兎のレノアまで、口が半開きで固まっていた。
「どうした、シェリル?」
「あ、クロが……場所は分かる見たいなんです」
「すごいな……で、どこなんだ?」
「キース様。あの」
「危険も全部承知の上だ」
「アイツが……手放すとも思えないって、クロが言ってて」
「隠されてるのではなく、ダンジョンの中の何かが持っているってことか?」
カイル様の言葉に、頷いた。
「だとしても、魔王城を目指すのなら……手に入れるべきだ」
クロが擦り寄ってくる。
『聖遺物に頼って、その過程で命の危険があっても構わないのだな』
『神託もあるし、選ばれたら行かなきゃ駄目だから。でも本当に……僕より強い人をメンバーにするべきだよね』
思わず手で、クロを撫でる。クロと離れるべきか、まだ悩んでる。魔物のクロが巻き添えになるなんて、嫌なんだ。クロを置いて行くのが一番いい気がしている。
ただ、レノアもいるから。この子が回復してから、契約を解除してもらったらいいのかな?
それも含めて話さなきゃ。それにカイル様に好きだと告白された事。クロとした契約を言っても良いのか、考える事がいっぱい過ぎてどう答えるのが正解なのか分からない。
『──魔王を本気で倒せるとでも?』
冷たい言葉だった。
魔物のクロにとって、魔王は頂点だ。
『──交渉出来たら、良いんだけどね』
カイル様も……皆も死んで欲しくない。
魔法……もっと使えたら良かったのに。聖騎士の耳飾りと妖精の足飾りで全部そろう。
それで、敵う相手なのか。分からない。
「シェリル、場所はどこだ? 分かるのなら、どんな魔物が持っているのか教えてくれ。対策を練りながら、先へ進もう」
「クロに聞いてみます」
『──クロ、教えて。場所と誰が持っているのか』
『二十四階層……不死黒飛竜の巣の中だ』
「二十四階層の不死黒飛竜?」
「な……んで。嘘でしょう?」
「強敵だな」
「俺は一人でも行く」
「キース、馬鹿なの?」
「マリア、酷いな。本当に口が悪いよ。行かなきゃ、俺はいつまでたっても……神殿側に認められないからな」
「魔王の所に行くのなら、強くならないとだな。良い訓練になる」
「ああもう! アンデッド系なら、詠唱する時間稼いでくれる?テオ援護してよね」
皆、目指すところがある。だんだんチームっぽくなって来たけど。僕は……
『シェリル』
『クロ?』
『何があっても、お前だけは守る。それだけは忘れるな。あの程度のドラゴン問題ない』
白兎はそのまま寝てる。レノアを起こさないようにクロを前で抱っこすると、あの美形とは思えない。
何だかんだと、僕に甘い。恋人……って、よく分からない。普段、兎だし。
『シェリル?』
『クロ……皆も守って』
『は?』
引き寄せて、黒兎の口に唇を合わせる。
『お願い。皆で無事にダンジョンから帰ろ』
クロがなんか、固まってて。胸の所の三角帯の隙間から白兎のレノアまで、口が半開きで固まっていた。
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