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81.告白と勇気①
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クロと話す為にレノアには別の場所で休んでもらうことにした。もちろんマリア様のところではない。聖遺物もレノアに預ける。特にレリックの方が不満があるようだけど、この先の事を話合いたいと説得した。聖力を抑えてもらい足飾りだけど、レノアの手首に収まっている。
どうやら、足飾りだからといって不本意に定位置に着けられたくないそうだ。レノアに対してブツブツ何かを言っているみたいだ。そんなレノアの口角が僅かにあがる。
どうしたんだろう? そう思った瞬間に手を思いきり振りしばらくして止めた。
『おい……』
「嫉妬は醜いですよ。私はシェリル様が幸せならいいんですから。邪魔はさせません」
『だが、シェリルに何かあったら攻撃する』
どうやら僕が害意を向けられたり、様子がおかしかったらすぐに伝わるらしい。
(クロと二人でいるだけで、ドキドキするのに。それで助けに来られても困る)
「そんなに過保護にしなくてもいいから。あの……それに緊張しただけで助けに来ないでね」
『心臓がドキドキしたら、危険ではないのか?』
「た、助けを求めない限りは、二人だけにしてください」
『嫌だと言ったら?』
「え……嫌いになります」
ちょっと涙目になって、少し睨んでしまった。
『うっ』
「いい加減我儘は止めてください。聖遺物様行きますよ。それにしてもシェリル様は、本当に変なのばかりに好かれますね」
レノアがウィンクをする。
(レノアありがとう)
「面倒だ。さっさと行け」
腕の中のクロもあきれている。二人がようやく姿を消した。
クロと二人になってベッドの所に腰かけた。
どう話したらいいのか、なかなか最初の言葉が見つからない。
腕の中のクロがもぞもぞと動き出す。
「クロ?」
腕から逃れたクロが人型に戻ると、ギュッと抱きしめてきた。
クロの匂い、力強い腕、触れる頬。あたたかい。だけど、血だらけのクロを思い出す。
魔族だから強いはず、大丈夫だとどこかで安心していた。契約を解除された時は悲しくて。それでもそばに居てくれた事に甘えていた。
人より肉体が強いとしても、寿命も僕らよりずっと長くても。それでも魔族だからといって不死身ではないのだ。
弱点だってあるはずだ。強いクロだって、精霊族の人からの傷は簡単には治せないものだったのだから。
「クロ。クロには、弱点あるのかな? あ、弱点を教えて欲しい訳じゃないよ。でも、死んじゃうかもしれないって不安で。僕は置いて行かれるのが嫌で臆病だから。クロを失うとか考えたくなくて……」
必死に言い訳をしている。もっとちゃんと伝えないと駄目なのに。
勇気を振り絞る。
「クロ。ずっと一緒がいい」
少し驚いたのか?一度クロが目を閉じた。ゆっくりと瞼があがって僕を真っ直ぐに見てきた。
「俺は、お前といたらお前を傷つける。ただ一緒にいるだけでは満足できない。抱きたいとシェリルのすべてが欲しいと思っている。だから怖がらせてしまうだろう? ただ、魔王城には行かなければならないから同行はする。それまでは一緒にいるから安心していい。レノアも一緒にいれば自制が効く、問題はない」
自制が効く? だけど、僕はクロに触れて欲しい。
「クロ。僕は、クロが大好きでこの先も離れたくない。そ、それにキスとかしたいから」
「煽るな。キスだけでは終われない」
「だから、閨とか経験した事がないから、どうしたらいいのか分からないのとか、その怖いだけで嫌では……なくて。む、むしろ触って欲しくて……怖がったとしても、ちゃんと教えて下さい」
ベットに押し倒され、クロの綺麗な赤の双眸に囚われる。僕の方がクロが欲しいのだ。ゆっくりと瞳を閉じると、クロと僕の唇が重なった。
どうやら、足飾りだからといって不本意に定位置に着けられたくないそうだ。レノアに対してブツブツ何かを言っているみたいだ。そんなレノアの口角が僅かにあがる。
どうしたんだろう? そう思った瞬間に手を思いきり振りしばらくして止めた。
『おい……』
「嫉妬は醜いですよ。私はシェリル様が幸せならいいんですから。邪魔はさせません」
『だが、シェリルに何かあったら攻撃する』
どうやら僕が害意を向けられたり、様子がおかしかったらすぐに伝わるらしい。
(クロと二人でいるだけで、ドキドキするのに。それで助けに来られても困る)
「そんなに過保護にしなくてもいいから。あの……それに緊張しただけで助けに来ないでね」
『心臓がドキドキしたら、危険ではないのか?』
「た、助けを求めない限りは、二人だけにしてください」
『嫌だと言ったら?』
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ちょっと涙目になって、少し睨んでしまった。
『うっ』
「いい加減我儘は止めてください。聖遺物様行きますよ。それにしてもシェリル様は、本当に変なのばかりに好かれますね」
レノアがウィンクをする。
(レノアありがとう)
「面倒だ。さっさと行け」
腕の中のクロもあきれている。二人がようやく姿を消した。
クロと二人になってベッドの所に腰かけた。
どう話したらいいのか、なかなか最初の言葉が見つからない。
腕の中のクロがもぞもぞと動き出す。
「クロ?」
腕から逃れたクロが人型に戻ると、ギュッと抱きしめてきた。
クロの匂い、力強い腕、触れる頬。あたたかい。だけど、血だらけのクロを思い出す。
魔族だから強いはず、大丈夫だとどこかで安心していた。契約を解除された時は悲しくて。それでもそばに居てくれた事に甘えていた。
人より肉体が強いとしても、寿命も僕らよりずっと長くても。それでも魔族だからといって不死身ではないのだ。
弱点だってあるはずだ。強いクロだって、精霊族の人からの傷は簡単には治せないものだったのだから。
「クロ。クロには、弱点あるのかな? あ、弱点を教えて欲しい訳じゃないよ。でも、死んじゃうかもしれないって不安で。僕は置いて行かれるのが嫌で臆病だから。クロを失うとか考えたくなくて……」
必死に言い訳をしている。もっとちゃんと伝えないと駄目なのに。
勇気を振り絞る。
「クロ。ずっと一緒がいい」
少し驚いたのか?一度クロが目を閉じた。ゆっくりと瞼があがって僕を真っ直ぐに見てきた。
「俺は、お前といたらお前を傷つける。ただ一緒にいるだけでは満足できない。抱きたいとシェリルのすべてが欲しいと思っている。だから怖がらせてしまうだろう? ただ、魔王城には行かなければならないから同行はする。それまでは一緒にいるから安心していい。レノアも一緒にいれば自制が効く、問題はない」
自制が効く? だけど、僕はクロに触れて欲しい。
「クロ。僕は、クロが大好きでこの先も離れたくない。そ、それにキスとかしたいから」
「煽るな。キスだけでは終われない」
「だから、閨とか経験した事がないから、どうしたらいいのか分からないのとか、その怖いだけで嫌では……なくて。む、むしろ触って欲しくて……怖がったとしても、ちゃんと教えて下さい」
ベットに押し倒され、クロの綺麗な赤の双眸に囚われる。僕の方がクロが欲しいのだ。ゆっくりと瞳を閉じると、クロと僕の唇が重なった。
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