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時々イベント更新
chocolate 後編 ★R
しおりを挟むディーネ様と一緒に殿下にこっそり会ってきた。
「あの時の木の実で、チョコを作ったので渡しに来ました」
僕やアル、シス兄様が転移し易いように殿下の執務室の隣の部屋に、特別な部屋が作られている。
事前に連絡もしていたので、執務室内には、あの時の従者の2人だけにしてくれていた。
「あの時の木の実?」
「はい。きっと売れると思います。食べてみて下さい」
殿下が箱を開けて、指でチョコを持つ。従者が少し慌てるが、軽く手でそれを制した。
「ルナがくれる物に毒などない」
あ、毒味。
思わず殿下の手首を掴んで、自分の方に寄せた。
「ルナ?」
───パクッ
半分食べてみせる。
二人が驚いてる。あ、殿下の指に唇が当たっちゃった。チョコ溶けたかな?
「あ、ごめんなさい。でも、ほらあの2人も心配してるから。毒なんて入ってませんから!」
ハンカチで、手を拭いてあげないとなんて思ってたら、そのまま食べてた。
「美味いな」
指を舐めて殿下が笑う。
「そうですよね!」
「本当に癒されるな。精霊のおかげか?息抜きになるから、たまに来てくれたら嬉しいよ。仕方がないからアルも連れておいで」
二人で笑って楽しいティータイムを過して、軽くハグされて帰ってきた。
アルが何時もより早めに戻ってきた。チョコを渡す所まではとても機嫌が良かったんだ。ちょっとだけ味見させてもらったお酒で、つい殿下とお茶をした経緯を話をしたんだけど。そこから、アルが変なんだ。
何故か、こんなことになってる。
「やぁ、待って」
浴場で洗われていく。いつもは優しく触れてくれるのに……乳首はもう、赤く染まっている。こねられすぎて、すこし触れられただけで、敏感に反応してしまう。この際隅々まで綺麗にしようなんて言い始めた。僕のもちゃんと、存在を主張してる。その先端の小さな穴をずっと指でいじられ続けるのが、もどかしくて仕方がない。裏を撫であげられイクたびにもう一回洗うよって刺激され続ける。後ろはこれで洗ったら、イイみたいだよって、何か不思議な形にの物を持っている。初めてみた。なんか、お団子みたいな形の物だ。
オイルを垂らして、四つん這いになってる僕の後ろにそれを差し込んできた。
「やぁぁぁぁ」
前後に抜き差されて、ゾワゾワが止まらない。体を支え切れなくなって、がくがくしてるのに。でも、物足りないような……もう、やだ。お腹から太腿まで震えが止まらなくて触られる全てに反応してしまう。
「やあ、なん……でぇ。アルぅ、やぁ」
ビュクって、真っ白なとろとろの液体がいつの間にか、さらさらになっていた。生理的な涙が、こぼれ落ちていく。
苦しくて、切なくてつい、強く言ってしまった。
「もう、アルやだ。ここじゃ、やだ」
ピタッとアルの手が止まる。
もう、やだ。気持ち良すぎて……おかしくなる。触られる全てに痺れていく。
「───ごめん」
向かい合わせになって、抱きつく。お腹の所ににアルの硬くて熱いものがある。思わず、手を伸ばすと苦しそうな顔をする。なんで我慢してるの?
どうして、これをくれないの?悔しくて、キュッて握ると、アルの頬と僕の頬が触れ合う感じになって、色っぽいため息が聞こえた。
「──アル、なんで今日こんなに意地悪なの?」
「──ルナ。黙って居なくなるのは駄目だ。心配で堪らないんだ。俺にちゃんと言って。それに何で、あいつの手にあるチョコをそのまま食べるとか、嫌なんだ」
「久しぶりに会ったレグルス殿下が、疲れて見えたから。元気になって欲しかっただけだよ。甘い物は疲れを取ってくれるでしょ?毒味後の食事ばかりじゃ可哀想だもの。大切な幼馴染だから、心配もダメなの?それに毒味しない物を食べて何かあるとフォレストの皆に迷惑がかかるし、従者の皆も安心させたかっただけだよ?手に持ってる物を食べた方が、信じてもらえるかなって」
少し首を振って、泣きそうな顔に見えた。
「ごめん。ただ嫉妬しただけだな……情けないけど」
ほんとに、バカなんだから。
「アルのことだけだよ?だからお願いベッドに行きたい」
お湯をかけて、体を乾かして。抱きかかえられた。あっという間に寝室に連れて行かれた。
「もう、変なもの入れないで」
パキンとチョコが割れる。口に咥えて、口を開けるようにうながされる。口を開けると、チョコが押し込まれた。これ、待ってこれ……
「スピカ……」
あまい。チョコの味が口の中に広がる。どうしよう。上を向いてきた。熱い。思わず太ももで隠そうとしたら、深く口付けられ、足も開かれていく。
体が熱い。ちょっとだけお水が欲しくてお願いする。口移しで水をもらう。おいしい。
「欲しいのは水だけ?」
まだ意地悪だ。悔しい。だから……手を伸ばして太ももの付け根をなぞる。獰猛な目に変わっていく。しまったって思った時には、遅かった。
捕まえられた太ももを舌でなぞられていく。
「あ」
指で、道具で柔らかくなった後孔に温かな舌が滑り込んで来た。
それ、じゃ……ないのに。手を伸ばして前を触ろうとしたら、その手も掴まれる。
「や。いじわる。きらい」
アルの動きが止まった。
そして、待っていたものが、一気に入って来る。
「んーーーーーぁんん」
唇を噛んで、声を抑えた所で耳を食んできた。熱くて、苦しい。
「俺だけに声を聞かせて」
体を半分に折られそうなくらいな体位。恥ずかしいのに深く深く繋がって、溶けてしまいそう。普段あんなに冷静な人なのに今は、嫉妬して余裕がなくて、僕を求めてくれる。深く、口付けられていく。もっともっと繋がりたい。この想いはどうしたら届くの?揺さぶられ続ける。ずっと止まらないままイき続けて、もう、わけわからない。
ようやく触れ方が……優しくなって来た時には、もう力なんて入らなかった。
「アルの、ば……か」
「うん」
「今日は、想いを伝える日だよ?教えて……アルの特別は誰?」
ハッとした顔をした後に申し訳なさそうに照れて、優しく笑ったのが見える。
「ルナ」
「聞こえないし、もっとちゃんと言って?」
「ルナ。愛してる」
好き。僕も、好きだよ。
「シス兄様もレグルス殿下も大切な幼馴染なのは、これからも変わらない。だって、ずっと一緒だったんだよ。それでもね、アル……」
黙って僕を見てる、アルを見つめ続ける。
「僕の愛する人は、アルなんだよ」
アルに抱きついた。匂いも体温も好き。触れ合ってるから、心臓の音が大きく聞こえてくる。大好きだよ。
「チョコの日は、もっと気持ちを伝えるよ。変わらぬ愛を君に届ける」
『愛してる』アルの声が耳元に届いた。優しいキスも降ってくる。指を絡ませる。
───嫉妬しすぎだよ。
また、パキンって音が響く。もう、酩酊状態かも。もっとって求めてしまう。
『アル誰よりも、愛してる』
伝わって。溶けて一つになれるように。
口に広がる、甘いチョコレート。
chocolate 終
★★★
バレンタインSSどうでしたか?
甘い甘い夜に。二人の幸せをお裾分け出来たでしょうか?
また、イベント毎にひょっこり現れてもいいでしょうか?
読んでくださってありがとうございました。
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