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最愛の君へ
① ※R
しおりを挟む「悠斗くん、体調はどう?」
悠斗くんが熱を出して一晩が経った。
昨日よりかは顔色も良くなっている気がする。
「昨日よりかはだいぶ良くなったよ。小春のおかげだ」
「それなら良かった。一応体温計ってね」
私は手に持っている体温計を悠斗くんに渡す。
三十八度を下回っていれば嬉しいんだけど……
待つ事数秒、体温を計り終えた悠斗くんは私に体温計を渡してきた。
「うん。結構下がったね」
体温計には三十八度丁度と表示されている。
「でもまだ治っては無いから安静にしなきゃダメだからね!」
「うん。分かってる」
私は悠斗くんに毛布をかけながら言う。
「食欲はある? あるなら今日はお粥じゃなくて違うの作るよ?」
「食欲は昨日よりもあるかな。小春に任せるよ。簡単なもので良いからね」
「じゃあ今日は饂飩《うどん》にしようか。今から作って来るね」
私はキッチンへと向かい、冷凍の饂飩を取り出し料理した。
毎日お粥だったら飽きちゃうもんね。早く治ってほしいけど、いつ治るか分からないし、もしかしたらまた上がってきちゃうかもしれないもん。
冷凍の饂飩は直ぐに作れる、だから直ぐに持っていける。
「悠斗くん、できたよ。冷凍の饂飩だけど、ごめんね」
「ありがとう。そんな、謝らなくても良いよ簡単なもので良いって言ったのは俺だし。それに俺は作ってもらってる側なんだから」
私は悠斗くんのベッドの横にミニテーブルを設置して、そこに饂飩を置いた。
「ちょっと待ってね。ふー、ふー。はい、あーん」
「じ、自分で食べれるよ」
せっかくあーんしてあげようと思ったのに、悠斗くんに断られちゃった。
結構勇気出したのに……
「え⁉」
私が落ち込んでいることに気づいたのか、悠斗くんは私が差し出している饂飩を食べてくれた。
やっぱり悠斗くんは優しい。
「うん。美味しい。ありがとね、小春」
悠斗くんは笑顔でお礼を言ってくれた。
「れ、冷凍の饂飩なんだから誰でも美味しくできるよ」
私は嬉しさを抑えて笑いながらそう言う。
「小春が作ってくれたから美味しいんだよ。好きな人が作ってくれたものはなんでも美味しいんだよ」
急にそんなこと言われて照れないでいるなんて私には無理だった。
私も熱が出たのではないかというほど顔が赤くなって熱くなる。
「ん? どうかしたの? 顔赤いけど」
「な、なんでもないよ」
「まさか小春も体調悪くなったの⁉ もしかして俺が移しちゃった⁉」
顔が赤くなったのは悠斗くんのせいだけど……でも熱も多分ないと思う。体も重くないし頭痛も無いから。
「だ、大丈夫だよ。本当に熱ないから」
私は両手を振りながら否定する。
「本当に? でも本当に移しちゃったらダメだから後は自分で食べるよ。ありがとう」
「う、うん。じゃあ私リビングに居るから、何かあったら読んでね。早く治してね」
そう言って私はリビングに向かった。
「私も熱だして悠斗くんに看病してほしいな……」
悠斗くんが熱を出して苦しんでいるのにそんな事言っちゃダメなのは分かってる。分かってるはずなのに言ってしまった。
熱を出して弱ってる私のためにお粥作って私に食べさせてほしいもん……
でも、悠斗くんの熱が治っていつも通りこのリビングで、このソファーで二人で並んで座って、笑い合って話したい。
それが今の私の一番の理想。
「明日には治っててほしいな……」
悠斗くんが熱を出して一晩が経った。
昨日よりかは顔色も良くなっている気がする。
「昨日よりかはだいぶ良くなったよ。小春のおかげだ」
「それなら良かった。一応体温計ってね」
私は手に持っている体温計を悠斗くんに渡す。
三十八度を下回っていれば嬉しいんだけど……
待つ事数秒、体温を計り終えた悠斗くんは私に体温計を渡してきた。
「うん。結構下がったね」
体温計には三十八度丁度と表示されている。
「でもまだ治っては無いから安静にしなきゃダメだからね!」
「うん。分かってる」
私は悠斗くんに毛布をかけながら言う。
「食欲はある? あるなら今日はお粥じゃなくて違うの作るよ?」
「食欲は昨日よりもあるかな。小春に任せるよ。簡単なもので良いからね」
「じゃあ今日は饂飩《うどん》にしようか。今から作って来るね」
私はキッチンへと向かい、冷凍の饂飩を取り出し料理した。
毎日お粥だったら飽きちゃうもんね。早く治ってほしいけど、いつ治るか分からないし、もしかしたらまた上がってきちゃうかもしれないもん。
冷凍の饂飩は直ぐに作れる、だから直ぐに持っていける。
「悠斗くん、できたよ。冷凍の饂飩だけど、ごめんね」
「ありがとう。そんな、謝らなくても良いよ簡単なもので良いって言ったのは俺だし。それに俺は作ってもらってる側なんだから」
私は悠斗くんのベッドの横にミニテーブルを設置して、そこに饂飩を置いた。
「ちょっと待ってね。ふー、ふー。はい、あーん」
「じ、自分で食べれるよ」
せっかくあーんしてあげようと思ったのに、悠斗くんに断られちゃった。
結構勇気出したのに……
「え⁉」
私が落ち込んでいることに気づいたのか、悠斗くんは私が差し出している饂飩を食べてくれた。
やっぱり悠斗くんは優しい。
「うん。美味しい。ありがとね、小春」
悠斗くんは笑顔でお礼を言ってくれた。
「れ、冷凍の饂飩なんだから誰でも美味しくできるよ」
私は嬉しさを抑えて笑いながらそう言う。
「小春が作ってくれたから美味しいんだよ。好きな人が作ってくれたものはなんでも美味しいんだよ」
急にそんなこと言われて照れないでいるなんて私には無理だった。
私も熱が出たのではないかというほど顔が赤くなって熱くなる。
「ん? どうかしたの? 顔赤いけど」
「な、なんでもないよ」
「まさか小春も体調悪くなったの⁉ もしかして俺が移しちゃった⁉」
顔が赤くなったのは悠斗くんのせいだけど……でも熱も多分ないと思う。体も重くないし頭痛も無いから。
「だ、大丈夫だよ。本当に熱ないから」
私は両手を振りながら否定する。
「本当に? でも本当に移しちゃったらダメだから後は自分で食べるよ。ありがとう」
「う、うん。じゃあ私リビングに居るから、何かあったら読んでね。早く治してね」
そう言って私はリビングに向かった。
「私も熱だして悠斗くんに看病してほしいな……」
悠斗くんが熱を出して苦しんでいるのにそんな事言っちゃダメなのは分かってる。分かってるはずなのに言ってしまった。
熱を出して弱ってる私のためにお粥作って私に食べさせてほしいもん……
でも、悠斗くんの熱が治っていつも通りこのリビングで、このソファーで二人で並んで座って、笑い合って話したい。
それが今の私の一番の理想。
「明日には治っててほしいな……」
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