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第7章 魔女編
5告白
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☆レグルス殿下
泣いている顔を見たくないのに。
笑ってて欲しいだけなのに。
お前に必要なのは俺じゃない事くらい分かっていたんだ。
兄弟の様だとか幼馴染でしかない事も。
もっと早く伝えていたら、違ったか?
呪いの影響で熱をよく出していて…それが俺の所為なのに、それでも大丈夫ってお前は、笑うんだ。
兄弟仲が良くてロイドとダレンが側にいるのは分かっていても、近くにいる時くらい俺もルナを守りたかった。
お前が1人で隠れて泣いているのを知っていたから。
なんで、頼ってくれないんだと思っていたよ。
言葉が足りなかったんだな。
1人震えてうずくまっていたのに助けを求める事をしない。俺の名を呼んでくれと、俺を求めてくれと何度願っただろうか。
何よりも大切だったんだ────特別な存在。
───レ──ルス─殿下
レグルス殿下──。
ルナの声が聞こえる。
「──俺、ここ、は?」
「あ、気が付いた!」
スピカ?
「セス様と魔術師団長様を呼んで来ます!」
バタバタと騒騒しく何処かに行ってしまった。
喉がカラカラで、話すのが辛いな。
「レグルス殿下…」
エメラルドの瞳が心配そうにこちらを覗き込む。
「ま、じょは?」
アレはどうなったんだろうか。
声が上手く出せない。
「お水を飲みますか?起こしますか?」
「たの、む」
俺をゆっくりと起こして背の所にクッションを当ててくれる。
グラスを渡されて、一口飲むと少し楽になった。
「ルナ。ありがとう。魔女はどうなったんだ?教えてくれ」
椅子に腰掛けて、俺の方に向き直す。
「レグルス殿下が弱らせてくれたから…魔術師団長達が封印出来たって言ってました。もうこの世界に介入出来ない場所に封印されたようです。
魔女が奪った、たくさんの命もようやく解放されたって」
そう言って黙ってしまった。
俺の好きなエメラルドの瞳が、徐々に潤んでいく。
ボロボロと涙が溢れてきて止まらない。
「あん、な…無茶して」
また、黙ってしまう。そんなに目を擦ったら腫れてしまうから、
「だめだ。擦ったりするな」
手を伸ばしてルナの腕を掴んで止めた。
その瞳に自分が映っていて、嬉しいと思ってしまうのは、どうしようもない。
「し、死んでしまうかと…助けられなかったら、どう、しようって…」
「心配させて、悪かった。
でも俺は、魔女と一緒に消えても構わなかったんだ。この国が、呪いに苦しめられている人が助かるのなら。それで、良かったんだよ」
ルナの表情が変わる。
「本当に?本当にそう思ってますか?レグルス様は、大切なこの国の王子で沢山の人に必要とされています!消えて良いはずがない!それに、それだけじゃなくて…」
この国の王子様──か。
「王子だから…必要?
──代わりは、いるよ」
「そうじゃなくて、レグルス様の代わりは、いるわけない!」
「弟もいる。従兄弟のカストルだっている。俺の代わりは問題無い。沢山の者が魔女の犠牲になったんだ。魔女を倒す事こそが優先事項だったんだよ。ルナが悩む事も、泣く必要も無いんだ。解決したし、結果的に生きていたんだ良いだろう?」
掴んだ腕を払って、ルナから視線を逸らした。
駄目だ。ちゃんと、伝えないといけないのに。
王子だから、助けたのか?そう思ってしまう。
ルナが俺のシャツの胸あたりを両手で掴んできて、俺を真っ直ぐ見つめてきた。
「だから、王子って言ったけど。
ちゃんと聞いてよ!
僕は…ずっと愛される訳が無いって、期待したらダメだって思ってて。
必要だって言ってもらっても全然自信が無くて…
期待するのは、ずっと怖かった。
いつか、捨てられるのなら、1人で良いってずっと思って諦めてた。
沢山の幸せな思い出を作ってそれだけを胸に仕舞い込んだら、1人でも生きていけるって思うようにしてきた。
だけど、皆が優しくて…ここに居ても良いのかなって。
だんだん、そう思うようになって。
それは、お父様達や皆が側にいてくれて信じても大丈夫って思わせてくれたから。
レグルス様もその1人なんです。僕をいつも助けてくれた。
だから、代わりになる人なんていないから。
王国の人達は、王子の事が大好きって意味で必要とされているって言ったけど…王子って立場の人を助けたいとかそんなじゃない。
僕にとってレグルス様は、家族と同じくらい大切な人です。だから、死んだら許さないし。
何が何でも──助けます。何度でも助けに行きます」
ポロポロと涙が頬をつたって落ちていく。
思わず、ベッドの上に引き寄せて抱きこんだ。
「ルナ。俺は、お前が好きなんだよ!ずっと、ずっとお前を見てきた。シリウスがお前を大切にしていた。だから、見ているだけ良いと思い込んでたよ。
言葉にしたら関係を壊すのが分かっていたし、王命とか権力で従わせてしまうかも知れない事が嫌だっただけだ」
こんなのただの八つ当たりで、もっと早く言葉に出来ていたら、後悔は少なかったのかも知れない。
そんな言い訳ばかりで何やっているんだと、ヘタレどころの話じゃ無い。
それでも、お前が欲しかったんだ。
こんなに悔いている。
駄目だ。
腕の力を抜き、ルナを解放した。
「悪い。抱き寄せて苦しかっただろ?忘れてくれ」
ベッドの上で2人向き合っていて、ルナが少し固まっている。
「ごめん」
その一言で、ルナが慌てて首を横に振った。
「ご、ごめんなさい。
シリウス兄様にもレグルス様にも、期待させる態度とってたのかな?
いっぱい傷つけてきたのかな?
ただ一緒にいるだけで嬉しかった。
大好きって言ったら誤解させる言葉になるのかも知れないけど、本当に楽しくて、一緒に過ごせた事は幸せな時間だった。
2人とも格好良くて。優しくて。自慢だったから。
ただスピカが、他の誰かとキスしている所見たくないのは誰かを考えみてって言ったんだ。
そしたら、アルがスピカとキスしたら嫌だって思ったんだ。スピカにも他の誰にも触れられたくないって。それで自覚したって感じで。
好きだって言ってもらえて嬉しいよ。でも、恋愛の意味で応える事が出来なくて、ごめんなさい。
告白した相手に、他に相応しい人がいるとか、これからもっと良い人が現れるとか言われたくないよね?
だからなんて言ったら良いのか分からない。
何を言ってもレグルス様を傷つけてしまうから。
だけど、死のうとか、消えようとかしないで。家族って言うのも傷つけるのかもしれないけど、それくらい大切な人だよ。
距離置いた方がいい?
どうしたら良いのかな?」
あー。
なんで、泣かせてばっかりなんだ。
「──ルナ。ごめん。
本当にごめんな。今だけ、言わせて。
愛している。
ずっと側にいたかったよ。
すぐには、切り替えれない。簡単に忘れられるほど、軽い気持ちじゃないんだ。
だけど、お前が泣くのは嫌なんだ。
アルファルドが好きな事は分かっている。
もしアイツに泣かされるような事があればいつでも助けに行くから、お前こそ無茶をするな。いずれ、立場上離れる時が来る。学園では、今まで通りにしてくれないか?ルナが言うように思い出を沢山作ろう、皆で」
ドアの外に居るんだろ?
アルファルドもスピカも。
「もう一度だけ、最後に抱きしめさせて」
アルファルド、最後だ。
今だけ、ルナを独り占めさせてくれ。
華奢な身体を抱きしめた。
例え、この先に王子として国の為に誰かを選ぶ必要があるとしても、この想いだけは持って行く。
泣いている顔を見たくないのに。
笑ってて欲しいだけなのに。
お前に必要なのは俺じゃない事くらい分かっていたんだ。
兄弟の様だとか幼馴染でしかない事も。
もっと早く伝えていたら、違ったか?
呪いの影響で熱をよく出していて…それが俺の所為なのに、それでも大丈夫ってお前は、笑うんだ。
兄弟仲が良くてロイドとダレンが側にいるのは分かっていても、近くにいる時くらい俺もルナを守りたかった。
お前が1人で隠れて泣いているのを知っていたから。
なんで、頼ってくれないんだと思っていたよ。
言葉が足りなかったんだな。
1人震えてうずくまっていたのに助けを求める事をしない。俺の名を呼んでくれと、俺を求めてくれと何度願っただろうか。
何よりも大切だったんだ────特別な存在。
───レ──ルス─殿下
レグルス殿下──。
ルナの声が聞こえる。
「──俺、ここ、は?」
「あ、気が付いた!」
スピカ?
「セス様と魔術師団長様を呼んで来ます!」
バタバタと騒騒しく何処かに行ってしまった。
喉がカラカラで、話すのが辛いな。
「レグルス殿下…」
エメラルドの瞳が心配そうにこちらを覗き込む。
「ま、じょは?」
アレはどうなったんだろうか。
声が上手く出せない。
「お水を飲みますか?起こしますか?」
「たの、む」
俺をゆっくりと起こして背の所にクッションを当ててくれる。
グラスを渡されて、一口飲むと少し楽になった。
「ルナ。ありがとう。魔女はどうなったんだ?教えてくれ」
椅子に腰掛けて、俺の方に向き直す。
「レグルス殿下が弱らせてくれたから…魔術師団長達が封印出来たって言ってました。もうこの世界に介入出来ない場所に封印されたようです。
魔女が奪った、たくさんの命もようやく解放されたって」
そう言って黙ってしまった。
俺の好きなエメラルドの瞳が、徐々に潤んでいく。
ボロボロと涙が溢れてきて止まらない。
「あん、な…無茶して」
また、黙ってしまう。そんなに目を擦ったら腫れてしまうから、
「だめだ。擦ったりするな」
手を伸ばしてルナの腕を掴んで止めた。
その瞳に自分が映っていて、嬉しいと思ってしまうのは、どうしようもない。
「し、死んでしまうかと…助けられなかったら、どう、しようって…」
「心配させて、悪かった。
でも俺は、魔女と一緒に消えても構わなかったんだ。この国が、呪いに苦しめられている人が助かるのなら。それで、良かったんだよ」
ルナの表情が変わる。
「本当に?本当にそう思ってますか?レグルス様は、大切なこの国の王子で沢山の人に必要とされています!消えて良いはずがない!それに、それだけじゃなくて…」
この国の王子様──か。
「王子だから…必要?
──代わりは、いるよ」
「そうじゃなくて、レグルス様の代わりは、いるわけない!」
「弟もいる。従兄弟のカストルだっている。俺の代わりは問題無い。沢山の者が魔女の犠牲になったんだ。魔女を倒す事こそが優先事項だったんだよ。ルナが悩む事も、泣く必要も無いんだ。解決したし、結果的に生きていたんだ良いだろう?」
掴んだ腕を払って、ルナから視線を逸らした。
駄目だ。ちゃんと、伝えないといけないのに。
王子だから、助けたのか?そう思ってしまう。
ルナが俺のシャツの胸あたりを両手で掴んできて、俺を真っ直ぐ見つめてきた。
「だから、王子って言ったけど。
ちゃんと聞いてよ!
僕は…ずっと愛される訳が無いって、期待したらダメだって思ってて。
必要だって言ってもらっても全然自信が無くて…
期待するのは、ずっと怖かった。
いつか、捨てられるのなら、1人で良いってずっと思って諦めてた。
沢山の幸せな思い出を作ってそれだけを胸に仕舞い込んだら、1人でも生きていけるって思うようにしてきた。
だけど、皆が優しくて…ここに居ても良いのかなって。
だんだん、そう思うようになって。
それは、お父様達や皆が側にいてくれて信じても大丈夫って思わせてくれたから。
レグルス様もその1人なんです。僕をいつも助けてくれた。
だから、代わりになる人なんていないから。
王国の人達は、王子の事が大好きって意味で必要とされているって言ったけど…王子って立場の人を助けたいとかそんなじゃない。
僕にとってレグルス様は、家族と同じくらい大切な人です。だから、死んだら許さないし。
何が何でも──助けます。何度でも助けに行きます」
ポロポロと涙が頬をつたって落ちていく。
思わず、ベッドの上に引き寄せて抱きこんだ。
「ルナ。俺は、お前が好きなんだよ!ずっと、ずっとお前を見てきた。シリウスがお前を大切にしていた。だから、見ているだけ良いと思い込んでたよ。
言葉にしたら関係を壊すのが分かっていたし、王命とか権力で従わせてしまうかも知れない事が嫌だっただけだ」
こんなのただの八つ当たりで、もっと早く言葉に出来ていたら、後悔は少なかったのかも知れない。
そんな言い訳ばかりで何やっているんだと、ヘタレどころの話じゃ無い。
それでも、お前が欲しかったんだ。
こんなに悔いている。
駄目だ。
腕の力を抜き、ルナを解放した。
「悪い。抱き寄せて苦しかっただろ?忘れてくれ」
ベッドの上で2人向き合っていて、ルナが少し固まっている。
「ごめん」
その一言で、ルナが慌てて首を横に振った。
「ご、ごめんなさい。
シリウス兄様にもレグルス様にも、期待させる態度とってたのかな?
いっぱい傷つけてきたのかな?
ただ一緒にいるだけで嬉しかった。
大好きって言ったら誤解させる言葉になるのかも知れないけど、本当に楽しくて、一緒に過ごせた事は幸せな時間だった。
2人とも格好良くて。優しくて。自慢だったから。
ただスピカが、他の誰かとキスしている所見たくないのは誰かを考えみてって言ったんだ。
そしたら、アルがスピカとキスしたら嫌だって思ったんだ。スピカにも他の誰にも触れられたくないって。それで自覚したって感じで。
好きだって言ってもらえて嬉しいよ。でも、恋愛の意味で応える事が出来なくて、ごめんなさい。
告白した相手に、他に相応しい人がいるとか、これからもっと良い人が現れるとか言われたくないよね?
だからなんて言ったら良いのか分からない。
何を言ってもレグルス様を傷つけてしまうから。
だけど、死のうとか、消えようとかしないで。家族って言うのも傷つけるのかもしれないけど、それくらい大切な人だよ。
距離置いた方がいい?
どうしたら良いのかな?」
あー。
なんで、泣かせてばっかりなんだ。
「──ルナ。ごめん。
本当にごめんな。今だけ、言わせて。
愛している。
ずっと側にいたかったよ。
すぐには、切り替えれない。簡単に忘れられるほど、軽い気持ちじゃないんだ。
だけど、お前が泣くのは嫌なんだ。
アルファルドが好きな事は分かっている。
もしアイツに泣かされるような事があればいつでも助けに行くから、お前こそ無茶をするな。いずれ、立場上離れる時が来る。学園では、今まで通りにしてくれないか?ルナが言うように思い出を沢山作ろう、皆で」
ドアの外に居るんだろ?
アルファルドもスピカも。
「もう一度だけ、最後に抱きしめさせて」
アルファルド、最後だ。
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