【本編完結】イケメンの皆様、主人公はあちらですよ。

第6章 学園編☆1年生

18キャンプのメンバー。

テストの結果は概ね良好で安心した。クラス対抗の代表は、レグルス殿下とカストル様、ソレイユ様、スピカに、アルファルド殿下が選ばれた。

血を見てビビってしまう僕は、メンバーから辞退してシリウス兄様の近くで見学していた。流石は精鋭揃いのSクラス、ダントツの成績で無事に終わった。
他のクラスからの羨望と外部から見学に来ていた女生徒達の黄色い声援が凄すぎて、近寄れない。護衛のシリウス兄様も今は殿下の側に行ってしまったので一緒に騒がれている。

攻略対象と主人公のセットだ…眩しい。

あの人達に混ざるのは邪魔になるし、僕はフェルと一緒に先に戻ろうと手を振って、先に戻るって合図を送った。それなのにレグルス殿下とシリウス兄様に捕獲されて、ブーイングの嵐の中教室に戻る事になってしまった。目立ち過ぎて、ビクッとしてしまうのは許して欲しいんだけど。


殺気立ってて…なんていうか、やっぱり女子は怖い。
同性婚が大丈夫な世界だけど、相手の人が男の僕を受け入れてくれるかは、どうしたら分かるのだろう？直接、男の子いける？なんて聞けないし…うーん。


もう少ししたら学園生のキャンプがある。…夜とかにノリでエッチな話で盛り上がったりするかな？嗜好とかを聞く？
殿下達と？

いや、無理。無理。
切り口が、全然思いつかない。相手は女の子だけなのか、どっちもイケるとか、どうしたら聞けるんだろう？攻略対象なんだから男の子相手は、オッケーだとは思う。それに元々はBL小説なんだから、クラスの皆もそっちよりだよね？他のクラスメートと、食事とかして仲良くなってから聞いてみた方がいいのかな？前世も今世も現実リアルでお付き合いもした事ないし。
殿下よりは、シリウス兄様に経験とか聞く？ロイド兄様達なら何か知っているかな？
スピカになら聞けるかも。でも、スピカと2人で話す機会が取れないんだよね。最近はレグルス殿下とアルとシリウス兄様からの接触が多くなった気がするんだよね。心配かけ過ぎたけど、かまわれ過ぎな気がする。アルとペア解消をしたからか、レグルス殿下と組む機会も増えているし、距離感が変。何でだろう？

スピカは、カストル様かソレイユ様なのかな？それともキャンプで何か起きたりは、ないのかな～気になる。


そして、キャンプのチーム分けが今日。

当然だけど、こうなるよね？
レグルス殿下、アル、カストル様、ソレイユ様、スピカに僕。

護衛にシリウス兄様がついた。他に影がついているし、精霊達もいるから、殿下達に危険は起きないとは思う。リゲルのその後は秘匿されているから、僕ら学生は接触は出来ない。リゲルに何があったかとか今のところは分からないままだ。

とりあえず、キャンプで危険は起きないと思う。

魔術の訓練を兼ねたスタンプラリーで共闘してチームワークを競ったり、食事を作ったり親睦を深める1年生最大のイベントだから、楽しみで仕方がない。僕が混ざるのも申し訳ないけど思い出が出来るのは嬉しい。

テントは大きいし快適、荷物はコンパクトになるから楽チンだ。グループ内のペア決めのクジ引きを今からするんだけど…スピカが、暗い。

「スピカ？具合が悪いの？」

フルフルと首を振って「大丈夫です。クジ引きが…ちょっと…」

あの時のせい？
気にしているのかな。
全然良いんだけど。

「基本このチームで動くし、スタンプラリーの時の迷子防止だからそんなに重く考えなくて大丈夫だと思うよ？身分が気になる？」

「そうじゃ、なくて…ルナ様の邪魔になりたく無いので」

僕の方がめちゃ邪魔なんだよ？

「僕、誰とでも良いから、邪魔とか思わないけど？」

「じゃあ、俺と組もうルナ」
そう言ったのは、アルだ。

「アルファルド平等にクジだ！」
これは、レグルス殿下。いつのまにか呼び捨てになっている。仲良くなったのかな？

「交換無しですよ？殿下」
何か含みのある言い方はカストル様。

「誰でも良いから、さっさと終わらせよう」
呆れているのはソレイユ様だ。


「──そうですね」
ちょっと暗いのは、スピカだ。



「じゃあ、皆んな棒の端っこ持って。3、2、1！！」
一斉に棒を引き抜く。
同じ色の組み合わせがペアになる。


スピカの相手は誰？