【本編完結】イケメンの皆様、主人公はあちらですよ。

Shizukuru

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第6章 学園編☆1年生

11テスト本番

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軽い方が良いってだけの理由で、僕が被験者だ。クラスメート達がペアでテストを受けている様子をアルと並んで見ている。

うー。アルが飛んでる方が格好良くない?って散々言ったんだけど却下された。
「隣国の王子が落下して怪我したら責任取ってくれるのか?」
なんて脅してくるし。
「責任って、お金なんて無理だし。それとも側近?いや下僕とかになってずっとこき使うって事?」

お腹抱えて震えてる。
「そのがあったか」ツボにハマったのか、笑い声が漏れ出ないように口を押さえて悶えているのが、ムカつく。


目立ちたく無いのは、僕も一緒なんだけどね!

実際に直接目にすると、柔らかそうな髪の毛。僕は伸ばしてて三つ編みをしているんだけど、肩よりちょっとだけ長めの髪を無造作に1つまとめてて、なんか──可愛い。
ルビー色の瞳も、柔らかな笑顔のせいかトゲトゲしさも無くて、その顔を見たクラスメートが、何人か頬を染めている。

主人公スピカに限らず、目を奪われるよね。格好良いし。

レグルス様もシリウス兄様もカストル様、ソレイユ様──攻略対象者らしく格好良い。しかも性格も良いんだよね。

ハーレムエンドは無いから。
皆、相手を見つけちゃうんだな~なんて、最近は思うようになってきた。

「1人で生きるとか言うな……か」
じゃあ、僕も誰かと生きて行きたいって、言って良いのかな?


イフリート様──精霊のみんなは大好きだけど。
やっぱり人じゃ無いから、僕だけ歳とっていくのは……なんか寂しいよね。僕の老後まで面倒みてもらうのもなぁ。


クロス・アルデバラン先生は、ナビゲーターさんだったって事は……人とも精霊とも違うよね?

まぁ、3年たったらに戻るみたいだから。僕の事心配してくれて、見守ってくれてるわけだし安心して帰ってもらいたいよね。

領地に戻って、文官になるとしたら、お見合い?みたいなのが良いのかも。

夏季休暇でお父様に相談してみようかな?フォレスト家の役に立てる家の人を探してもらっても良いから。

「ルナ!自分の世界に入りこむなよ。俺がルナを落とすわけないから。心配するな。なんなら責任関係無しに、お前の事もらいうけど?」

な、なに言ってんの!

「心配してません!」


なんて、言い合っているうちにどんどんテストが進んで行く。

レグルス様とカストル様は、ローブに魔法陣を織り込んだみたいだ。カストル様がふわって浮かんで10分程静止し、トンと地面に降りると歓声が上がった──シンプルで格好良いな。普段から使えそう。

スピカとソレイユ様は……水属性魔術で作った水で出来た箒にスピカが乗っている。
スピカが箒を作り、ソレイユ様が風を操っているみたいだ。クリスタルみたいにキラキラしている。


ショートブーツに魔法陣から魔力供給されるモノだとか、羽根を背負っている人もいる。魔術って、面白い。


そんな中、別の方向から歓声が上がる。向こう側でテストを受けているのは──3組っぽい。
リゲル?
光の輪っかリングの上に立っていて、なんか神々しい感じになっている。
なんだろう?皆がうっとりと見ている……ちょっと怖い。

「ルナ、行くぞ」
アルに声をかけられた。

大地の精霊 ノーム様から1枚板を手に入れた。魔力とか特別な事はしてもらってないからズルでは無いはず……
王都で1枚板とか手に入らないから、お願いしただけだし。

アルの風属性の魔術で板を成形して色は、シンプルに黒だ。
1人乗りの前世で言う所のスノーボードもどきが出来上がったんだ。

このボードに僕が乗るのだ。
割と格好良いと思う。乗るのが僕だから、残念だけどね。

練習もしたし、バランス感覚は、良い方法だから大丈夫。
よし!と気合いを入れて集中する。浮かせて、ピタリと停めるとアルが安定させる為に闇属性魔術から人には見えない操り糸を影の部分から伸ばした。ボードは1メートル位の高さに水平に維持する感じだ。
ふふ、アルの魔術様々だよね。魔力維持も楽チンだし。体重移動でターンも楽勝。スピードも結構出せそう。

これで、競争したら楽しそう。
そう、僕達は、浮くだけじゃなく移動する事にしたんだ。

練習場を一周して戻ってくる予定。アルに手を振って、移動を始めた。
気持ちいい。戻り際に後ろから悲鳴が上がる。

何事かと振り返った時、目の前に光が見えた。



リゲルの光の輪っかリングが僕めがけて飛んでくるなんて思って無かったんだ。

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