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第5章
15.エンディングのその先で。おまけ。
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ねぇ…レイは、今幸せかなぁ?
お母さんはずっと後悔しててね。もっといっぱい抱きしめてあげれば良かったって。
お父さんは、ずっと黙ってる。
仕事から帰ってきたら、必ずレイの部屋に行くの。
誰もいないのに、ね。
まるで、レイが寝てるみたいに枕を撫でて…『ただいま』って言うのよ。
でもね。でも、私は泣かないよ。
レイは、きっと生まれ変わって幸せになるんだから。
レイをずっとずっと死ぬまで愛してくれる人にお願いするの。
共に生きて、支えてレイを独りぼっちにしない人が、条件。
いっつも1人で大丈夫って、我慢ばっかりするアンタをデロデロに甘やかす人がいい。
私の大切な弟を連れてった神様なんて大嫌い。
悪魔でも魔女でも、異世界の女神様でも構わないから、レイを幸せにしてくれる世界へ生まれ変わらせてって…私は、一生独身で良いから、幸せにしてってお願いしている。
この私がよ?
お父さんとお母さんは、任せてね。時間がかかると思うけど…ちゃんと支える。
もしも、叶うなら…夢で良いから会いに来てよ。
薄情者め。
大好きだよ──レイ。
◇◇◇
──姉さん。
結婚するんだ。
相手は、王子様なんだよ。
笑っちゃうよね?
姉さんが、好きだったゲームの世界にいるんだ。
僕にとっては、現実だから…似て非なる世界なのかな?
本当に色々あったんだ。
その手を取ること…自信がなかったり、苦しかったよ。
身体はね、あの頃よりずっと丈夫。
もしかしたらだけど…女神様の恩恵をもらえたら、子供が出来るかも知れない。
笑わないでよ?僕がお母さんになるかもなんて…恥ずかしい。
姉さん、お願いがあるんだ。
母さんに伝えて。
ちゃんとご飯食べてって。
お父さんにも、泣かないでよって言ってね。
僕は元気だし、みんなのこと大好きだよって。
それから姉さん、あのね。
魔法が使えるんだよ。
今の僕と旦那様だよ。
この映像?イメージがみんなに伝わるといいなぁ。
◇◇◇
「母さん!」
あ、泣いてる?
「あのね。昨日…」
レイの事を話そうと思ったんだけど…
お母さんが、胸を押さえながら小さく息を吐いた。
涙を手で拭いながら、笑う。
「レイが、夢に出て来てくれたの。」
レイ、あんたの魔法…届いたんじゃない?
「お前もか?」
お父さんもレイに会えた?
「ええ。幸せに笑ってて、結婚しましたって。相手がしかも…」
「あ、ああ。随分とイケメンの王子様だったなぁ。」
「本当に、愛されているのね。レイが幸せそうに笑ってた。ふふ」
ありがとう。レイ。
私がどんなに頑張っても、こんなに幸せそうなお母さん達…見れなかったよ。
女神様、王子様へ。
私の大切な弟、泣かしたら乗り込んでやるからね。
「お父さん、お母さん…私達も、前を向こうね。レイが心配するから。」
どうか、幸せになって。
お母さんはずっと後悔しててね。もっといっぱい抱きしめてあげれば良かったって。
お父さんは、ずっと黙ってる。
仕事から帰ってきたら、必ずレイの部屋に行くの。
誰もいないのに、ね。
まるで、レイが寝てるみたいに枕を撫でて…『ただいま』って言うのよ。
でもね。でも、私は泣かないよ。
レイは、きっと生まれ変わって幸せになるんだから。
レイをずっとずっと死ぬまで愛してくれる人にお願いするの。
共に生きて、支えてレイを独りぼっちにしない人が、条件。
いっつも1人で大丈夫って、我慢ばっかりするアンタをデロデロに甘やかす人がいい。
私の大切な弟を連れてった神様なんて大嫌い。
悪魔でも魔女でも、異世界の女神様でも構わないから、レイを幸せにしてくれる世界へ生まれ変わらせてって…私は、一生独身で良いから、幸せにしてってお願いしている。
この私がよ?
お父さんとお母さんは、任せてね。時間がかかると思うけど…ちゃんと支える。
もしも、叶うなら…夢で良いから会いに来てよ。
薄情者め。
大好きだよ──レイ。
◇◇◇
──姉さん。
結婚するんだ。
相手は、王子様なんだよ。
笑っちゃうよね?
姉さんが、好きだったゲームの世界にいるんだ。
僕にとっては、現実だから…似て非なる世界なのかな?
本当に色々あったんだ。
その手を取ること…自信がなかったり、苦しかったよ。
身体はね、あの頃よりずっと丈夫。
もしかしたらだけど…女神様の恩恵をもらえたら、子供が出来るかも知れない。
笑わないでよ?僕がお母さんになるかもなんて…恥ずかしい。
姉さん、お願いがあるんだ。
母さんに伝えて。
ちゃんとご飯食べてって。
お父さんにも、泣かないでよって言ってね。
僕は元気だし、みんなのこと大好きだよって。
それから姉さん、あのね。
魔法が使えるんだよ。
今の僕と旦那様だよ。
この映像?イメージがみんなに伝わるといいなぁ。
◇◇◇
「母さん!」
あ、泣いてる?
「あのね。昨日…」
レイの事を話そうと思ったんだけど…
お母さんが、胸を押さえながら小さく息を吐いた。
涙を手で拭いながら、笑う。
「レイが、夢に出て来てくれたの。」
レイ、あんたの魔法…届いたんじゃない?
「お前もか?」
お父さんもレイに会えた?
「ええ。幸せに笑ってて、結婚しましたって。相手がしかも…」
「あ、ああ。随分とイケメンの王子様だったなぁ。」
「本当に、愛されているのね。レイが幸せそうに笑ってた。ふふ」
ありがとう。レイ。
私がどんなに頑張っても、こんなに幸せそうなお母さん達…見れなかったよ。
女神様、王子様へ。
私の大切な弟、泣かしたら乗り込んでやるからね。
「お父さん、お母さん…私達も、前を向こうね。レイが心配するから。」
どうか、幸せになって。
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