自称平凡少年の異世界学園生活

木島綾太

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【六ノ章】取り戻した日常

第一三七話 天を衝く山嶺の宝

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 翌日。寝ずに見張り番をしていたことを寝起きのセリスに詰められながらも、理由を話せば納得してもらえて。
 夕食の残ったスープとパンで朝食をり、馬たちも快適な夜を過ごして飼料をみ、準備は万全。
 テントを畳み、手早く野営地から撤収して──ちゃんと次の人が気持ちよく使えるように掃除もして──霊峰の麓村を目指す。

 二時間も馬車を動かせば到着するとのことで、それまで馬車の荷台で眠っているといい、と。ロベルトさんの厚意に甘えて横になる。
 昨夜から張り詰めていた緊張の糸が途切れた為か、馬車の揺れもあって酔いが酷くなる前に意識が闇に落ちていった。

 ……しばらくして。
 興奮気味なセリスの声が聞こえた。魔物モンスターの襲撃か、と思ったがそうではないらしい。
 短い睡眠時間でありながら確かな充足感を得て気分良く目を覚まし、荷台から外を見る。

 そこにあったのは、まばらに人が点在している耕作地帯と街道の先にある山村。
 塀に囲まれた居住空間のさらに奥には、かつて四人の子ども達と冒険した大迷宮たる“霊峰”が連なっていた。
 あの時は目的と問題が重なっていて観光気分でもなかったから、周りを見れずにいたが……それなりに活気のある村なんだな。
 出入り口を見張っていた憲兵だろうか。俺達が近づき、商会の者であると証明すると快く村へ迎え入れてくれた。
 そうして俺達は目的地である、霊峰の麓村に到着したのだ。

 ◆◇◆◇◆

「よく来てくれた、ロベルト! ウィコレ商会にはいつも世話になっているな!」

 賑やかな子ども、作業に準じる大人たちの声を聞きながら村の中を馬車で進み、厩舎に馬を置いて。
 まずは村長に挨拶をしよう、とロベルトさんに案内され、周囲の家屋と比べて幾分か立派な民家の扉を叩く。
 顔を見せたのは少しやつれていながらも、身なりがしっかりした初老の男性であった。

「んん? 意外に若いんだな。アタシはてっきり爺さんっぽいのが出てくるかと」
「こらセリス、失礼でしょ」
「ははっ、気にしちゃいないさ。数年前から、親父の後を継いで村をまとめ始めた若輩者だからね。がめつく、話の通じないジジイが出張ってくるよりは取っつきやすいだろう?」
「元々諸外国を旅していた人だからな、見識があるおかげで仕入れの商談で苦労することがない。ありがたい限りさ」

 ロベルトさんは以前に先輩商人の後をついていった時に、村長と交流を深めたそうで。
 今回の依頼に関しても村長の方から商会に彼を寄越すように願い出たらしい。経験を積ませる為という目論見も真実ではあるが、友人のように気安くなった相手と接する方が楽なのだろう。

「そうですか……あっ、自己紹介が遅れてすみません。学生冒険者をやっているクロトと申します。こっちがセリスです」
「どうもっす。さっきは馬鹿なこと言ってすみませんでした」
「うむ、よろしく頼むよ」

 家の中を案内される途中で名乗り、来客用の一室で椅子を用意された。四人分だ。

「えっと、これから商談を始めるんですよね? 俺とセリスは護衛ですから席を共にするのはまだいいとして、守秘義務とかあるでしょうし耳は塞いでおいた方が?」

 懸念事項を言い出すと、村長の奥方だろうか。
 若い女性が軽く会釈して部屋に入ってくると、慣れた手際でお茶と菓子折りをテーブルに用意して去っていった。は、早い……

「実を言うと、冒険者としての意見を聞きたい問題があってね。同席してもらえると助かる」
「問題? ミスリル鉱石の採掘に何か支障が出たのか?」
「いいや、採掘量自体に異常は無い。だが、霊峰に何やら良からぬモノが出てきたようでね。採掘を担当している村民や外部労働者が怖がっているんだ」
「良からぬモノ? 怖がってる?」

 促されて椅子に座り、首を傾げるセリスの言葉に頷いて村長は口を開く。

「数か月前、長年に渡り霊峰の主として君臨していたワイバーンが、突如として飛来した霊鳥フェネスによって討伐されたのは知っているかな?」
「ええ。誰よりも身に染みて知っております」
「誰より……? とにかくその後、冒険者ギルドから派遣された職員や冒険者によってワイバーンの影響下にあった地点を探索し、ミスリル鉱石を始めとした豊富な迷宮資源が発見された」
「そこに我らがウィコレ商会がすかさず喰いついて、この領地を治めるヴィヴラス様と冒険者ギルドの両方に渡りをつけて利権を勝ち取った、って訳だ」
「村からは霊峰の迷宮資源を放出し、商会からは村で手に入らない食材や道具のほか資金を得ている、と」
「話を聞く限り、関係性は良好だし霊峰自体にも問題はなさそうだが……そうじゃないってんだな?」
「ああ。実際にこの目で確かめた訳ではないが……」

 道中の休憩や食事の時間に聞かされていた内容を再確認し、村長は深いため息を吐いた。

「今からおよそ二週間ほど前からだ。霊峰の魔物を定期的に掃討している冒険者と行動を共にしていた採掘員が、口を揃えて“視線を感じる”と言い出したんだ」
「視線を感じる、か。人か魔物モンスターですか?」
「人の出入りは現在規制しているし、霊峰への入り口はこの村にしかない。当然、採掘作業中は危険を排する為に冒険者が警戒を密に行っている。接近してきた魔物の討伐もね。それを勘違いしているのではないかと言ってはみたが、どうも人の者とは思えない、怖気が背筋を伝うようなものだったらしい」
「じゃあ魔物なんだろうが……なーんか曖昧っつーか、被害は出てないのかい?」
「見られている感覚こそあれど、今のところ人的被害はゼロだ。しかし、だからこそ恐ろしくもあり、採掘員の精神的消耗が無視できなくなり始めた。霊峰から離れれば、視線は途切れるそうだが……」
「作業中、ずっと正体不明の視線が纏わりついてるなんざ気が狂いそうなもんだしな」

 理解を示すロベルトさんの声に内心同意しつつも、思案する。
 霊峰に居ながら異常と断定できる状況から察するに、間違いなく迷宮に関連した要因が存在しているのは確実だ。
 村長の話で肝になるのは、であること。冒険者の身に何かが起きれば原因の特定は容易だし、何より話題にも出さなかっただろう。
 迷宮である以上、状態異常の罠──例えば呪いなどの線も考えられる。だが、冒険者が同行しているなら根源となる箇所を滅して安全確保は可能だ。
 そうしない、出来ないのであれば視線の正体は魔物ということになる。だが……

「分からないな。無防備な餌を見てるだけなんて思考回路を、並の魔物が有しているとは思えない。大抵は捕食衝動に駆られて襲いかかってくるはずだ」
「観察してんのかね? 身を隠して獲物の動きを確認するユニークとかいるだろ?」
「多分、そういう感じだろうね。だとしたら、何の為にだ? 忌避感を与えて近づけたくないのか? もしくは…………村長、採掘員が視線を感じたのはどの辺りか分かりますか?」
「少し待ってくれ。霊峰の地図を持ってこよう」

 席を立ち、部屋を出ていった村長は数分後、テーブルを埋め尽くすほど大きな地図を持ってきた。
 標高に応じた植生分布や出現する魔物の種類が事細かに記されている。どうやら村長自身がフィールドワークとして霊峰を散策し、自作した地図のようだ。

「視線を感じ始めたのは麓村を出て一時間ほど歩いて……霊峰の中腹付近。ワイバーンが占領していた大空洞から離れた……この地点が最も多い」

 むっ、一つだけ当てが外れたな。
 今にして思えば、ワイバーンと激闘を繰り広げた大空洞の空気感は迷宮の最奥と同じだった。
 だから迷宮主を失った霊峰に時間を掛けて新たな主が誕生し、そこを根城としていたが、以前から侵入してきた採掘員たちを見張っているのかと。
 ……だとしたら、同行している冒険者が察知するか。

「起伏の少ない、なだらかな傾斜が続いてるな。人の手が入りやすい……聞いていいか分かんないんですけど、ここが一番ミスリルの採れる場所ですか?」
「ああ。質も量も最高品質なミスリルが採掘可能だ。故に、人員を大量に送り込んで採掘してもらっている」
「なるほど……改めて確認したいんですけど。薬草や霊草などの採取物を担当している方もいると思いますが、あくまで採掘員だけが視線を感じていたんですね?」
「そうだが、何かおかしな点が?」
「他の迷宮資源に目もくれずミスリル鉱石に近づく人員のみを対象として警戒しているにも関わらず実害は出さないなら本当の目的は別にありそこまでの知性を持つとすればユニークモンスターの可能性が高いけど冒険者が魔物の痕跡に気づかないなら隠密性の高い奴が潜んでいることになるがいったいどいつだ……?」
「えっ何っ急に」
「すみません。こいつ極限まで集中すると超早口になるんです。そっとしといてください」

 村長が指し示した地点を見つめ、あらゆる可能性を模索する。

「もしかしたら……この場所だけ、視線を感じ始めてから採掘量が減っていたりしてませんか?」
「同じ作業時間の割に以前と比べれば確かに減っているが、他の採掘地点で補っているよ」
「ははーん、読めたぞ? 前に行った迷宮で岩とか鉱物を喰って身に纏う魔物がいたからな、そういう系統の奴が潜んでると見てる訳だな?」
「ああ。鉱床はもちろん、クズ石だろうとミスリルに変わりは無い。散らばったり放置されたおこぼれを狙っているのはありえるし、大勢の人が出入りしてるなら魔物の痕跡を見つけるのは困難だ。正体に辿り着くのは厳しい」

 ユニークか、それに相当するほど強力な魔物が採掘地点にいる。
 その疑いが強まった村長は唸り、腕を組む。聞き手に回っていたロベルトさんも同様だ。

「今は良くても、将来どういった状態になるかは分からない。ミスリルの安定供給が滞ればウィコレ商会にとって痛手となるし、何より村の安全も脅かされる」
「鉱石だけじゃ満足できなくて、人の匂いを嗅ぎつけて村に降りてくる可能性があんのか。そりゃあマズいな」
「ならば、冒険者を派遣して討伐を……!」
「大勢でいた所に姿を現さなかったんなら、少人数じゃないとダメかもな」
「だろうね。最低で二人は必要だとして……冒険者の質によると思いますけど、実力者はいますか?」
「………この間、Cランクの冒険者が作業員を落石から守り負傷して現在治療中だ。EランクとDランク冒険者は数名駐在しているが……いけるか?」
「「う、うーん……」」

 苦しそうに申告する村長へ、俺とセリスは何も言えなかった。
 ランクで判断するのは早計だと思うが、仮にユニークが相手だった場合の推奨人数は同ランク帯かつ四、五人で編成されたパーティだ。
 仮にAランクに該当するユニークがいて、討伐するなら文字通り死闘を繰り広げる必要がある。

「なあ、物は相談なんだが……君達に討伐を依頼することはできないか?」
「俺としては調査と討伐を兼任しても構いませんが、先にロベルトさんと相談していただけると助かります」
「あくまでアタシらは護衛依頼で付いてきた訳だし、依頼内容に無い行動を起こして不義理を働くのは嫌だからねぇ」
「そうか……どうだ? ロベルト」
「……ウィコレ商会の者として、個人として協力したい気持ちはある。このまま放置して想定外の被害が出るのは本意ではない」

 商人、友人の立場で挟まれながらも、悩みに悩み抜いて。
 眉根を寄せていたロベルトさんは目を見開き、俺達の方を向いて頭を下げる。

「俺から依頼の変更を願い出る。とはいえ護衛依頼は変わらず追加という形になるが……霊峰を脅かす原因を突き止めた上で解決してくれ。報酬もしっかり用意するし、必要な物資があればこちらから出す」
「依頼主が進言してくれたなら、俺達は応じるまでです。依頼の変更、受理しました」
「しっかし、いいのかい? アタシらも一応低ランク冒険者のくくりに入るんだぞ?」
「納涼祭の一件で君達の活躍は聞いている。再開発区画に眠っていた迷宮の主、ベヒーモス種最上位のドレッドノートを討伐した君達なら、並大抵の魔物でも問題ないはずだ」

 反則に対して反則で戦ったから正当な結果とは言えないが、頼られて断るほど男気が無い訳じゃない。
 何より……上手く行けば、ミスリルを報酬として要求できるかもしれない。高額で取り引きされるミスリルがタダ値同然で手に入り、さらに希少な迷宮素材も貰えるとしたら……夢が広がるなぁ!

「それじゃあ、準備して早速行こうか」
「おうともさ! アタシらがやれるってところを見せつけてやろうぜ!」

 気合い十分なセリスと拳を合わせ、ロベルトさんと村長に見送られて。
 俺達は異常が発生している地点を目指して、霊峰に足を踏み入れた。
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