自称平凡少年の異世界学園生活

木島綾太

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【六ノ章】取り戻した日常

第一二一話 眼前の問題と魅力の提案《前編》

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『アカツキ荘と“麗しの花園”の共同提携について』
『──坊やとお金稼ぎをしたい、ってところね』

 想像すらしていなかった会話の切り出しに。
 寸前まで頭に残っていた借金の増額という地獄の幻覚が消え去った。代わりに、疑問が湧き水のごとく溢れ出てくる。

「……色々と質問したいけど、考えがまとまらなくて……具体的に何をするつもりですか?」
「そうね、まだ坊やに教えてはいなかったと思うんだけど……実は私、商会も取り仕切っているの。ファタル商会って聞いたことない? もしくは、?」
「ファタル……見た……あっ」

 妙な言い回しだと思ったが、そういえば花園への配達で運んでる荷物がファタル商会の商品だったはずだ。

「気づいた? 坊やがいつも持ってきてくれてた化粧水や酔い止めは全部、私が立ち上げた商会のブランド品なのよ」
「ええっ!? じゃあ、なんでわざわざギルド職員に運ばせるようなことをさせてたんですか? 直接持ってきてもらえばよかったのに」
「元々、商売を起こしたいと言って独立した嬢に手向けとして、名義と資本金を貸しただけの商会なのよ。偶に顔出しはするけど、商売のやり方や稼ぎ方、流通経路の確保まで私が世話をする必要はないわ」
「あー……だから迂遠な配達手順になってた訳か」
「昔は顧客が取れず苦労してたけど、実績を上げ続けてきたことで街中で話題を耳にすることが多くなった。今では花園を去った嬢の転職先としても機能しているのよ?」
「はえー、すごいなぁ……ってカグヤに先生、どうかした?」

 急にうつむき出した二人に声を掛ける。

「いえ、その……よく同級生と話している時に化粧品の話題が出ることがあって。各国の貴族にも愛用されている商品を展開している商会の名前が、確かファタルだったかと」
「ここ数年で名を上げた新進気鋭の商会で、華麗なデザインと抜群の使用感が特徴の化粧道具が人気なんです。高給取りだけでなく、一般の方でも手が届く値段設定を設けていて……私も使わせてもらっているんですが、立ち上げたのがシュメルだったとは」

 共同提携については話していたが、商会に関しては打ち明けてなかったらしい。
 二人は割と身近にシュメルさんの影響があったのだと知り、気づけなかった事に自省しているようだ。真面目だねぇ……
 とはいえ、最近になって知り合ったシュメルさんと一介の商会が結び付くとは考えにくい。深刻にならずともいいだろう。

「それで坊やが以前から花園に卸してくれてる万能石鹸があるじゃない? 実はアレ、ファタル商会の方に持ち込んでいたの。そうしたら大絶賛してくれてね……本格的に仕入れられないか打診されていたのよ」
「扱いは全面的に任せてましたけど何やってんすか? めちゃくちゃ大事になってませんか?」
「そうよ。なんて言ったって坊やに支払われているお金は、そのファタル商会が個人販売という形で歓楽街全店舗に売り出して、そこで得た収益から捻出されているのだから」
「ほんとに何やってんの!? とんでもなく迷惑を掛けてることになってません!?」
「商会も坊やも利益を手にし、顧客も満足できる品を手に入れてご満悦。どこに迷惑を掛けたり、不満が出たりするというの?」
「俺の作った物が知らずの内に商品展開されていることかな!?」
「大丈夫。まだ試作品段階で数が用意できないという言いわ──理由があるから、反感を買うことはないわ」

 なんらかの法にも抵触してないし、と。
 横ですごい顔をしている学園長を見向きもせず、シュメルさんはそう言ってのける。

「な、なるほど。大体わかりました……要は、俺とファタル商会で万能石鹸に関して提携を結びたい。そういうことですね?」
「ちょっと惜しいわね。言ったはずよ? 私はアカツキ荘と“麗しの花園”で共同提携を結びたいの」
「……それ、何か違うんですか?」
「だいぶ違うぞ、クロト」

 難しい話をしていると察したセリスがユキを連れて、ぬいぐるみで遊んでいる様を尻目に。
 山盛りトースターをぺろりと平らげたエリックが口を開く。

「シュメルさんはと協力したいと考えてる訳だ。前に学園長から詳細は聞かされたろ? クランってのはそれだけでギルド側から特別視され、申請さえすれば簡単に商売が出来る。他にも色々と用途があって、手軽にありとあらゆる基盤になれちまうんだ」
「けれど、ぽっと出てきた単一の勢力なんて、いくら名が売れているとしてもタカが知れているでしょう? 所属しているメンバーの能力が高く有能でも、人脈の構築や人員補充には限りがある」
「そこでクラン活動を後援してくれる商会のような勢力が必要になってくる。今回で言えば、お前が万能石鹸を用いて麗しの花園とファタル商会に繋ぎを作ったから、彼女が提携を提案した」

 つまりは、麗しの花園と傘下ともいえるファタル商会がスポンサー兼運命共同体になるよ! ってことか。
 大丈夫? 言われるまでクランという存在を忘れてた若輩者ばかりのアカツキ荘には不釣り合いじゃない?
 不安を込めて視線をシュメルさんに向けるが、彼女は微笑みを絶やさず言葉を紡ぐ。

「これまでのあやふやな関係性を強固に、互いに甘い汁を吸う為に。そして何より、坊や達の将来性を見て必要だと判断したわ。納涼祭の事件解決で知名度も上がっているでしょうし、他に手を付けられる前に牽制しておこうと思ってね。あと……どうせ坊やのことだから、万能石鹸に並ぶほどの品を既に作成しているのでなくて? 前にいくつか候補を口にしていたでしょ?」
「まあ、無いとは言いませんけど……というか、地下の工房に置いてありますけど」

 あるのか、と言いたげな皆の視線が突き刺さる。
 べ、別にいいじゃないですか。身だしなみに関わる大事なモノだったり、生活が楽になるモノだったり、迷宮攻略で役に立つモノなんだから。

「その取扱いを私にゆだねるより、専門職に任せた方が利益に直結する。商会はそれらの品に感化され、商品開発で更なる発展を。坊やは収入を得ることで、これまで手が出せなかった分野にも着手できる……悪い話ではないと思うわよ?」
「うーん……聞けば聞くほど好条件だ、断る理由なんて何もない。個人で売るには量が多くて手間だとは思ってたし、資金と素材不足で作れなかった物も出来ちゃうな……」
「でしょう?」
「でも、理由はそれだけじゃあないですよね? 俺の製作物が目的ならアカツキ荘というグループで提携を結ぶ必要が無い。将来性があるから、というのも嘘ではないが真実でもない」

 美味い話ではあるのだ。しかし、どうにも気になってしまう。
 商会といえど裏で花園と繋がってることが露見すれば、謂れの無い悪評が湧く恐れがある。歓楽街トップの店も後ろ盾になってるなんて、良からぬ邪推をする者が出てもおかしくない。
 ましてや先刻の納涼祭においてジャンにあれだけ騒がれたのだ。あの場では納得しても、日が経てば再燃するかもしれない。
 それでもわざわざ危ない橋を渡って提携を持ち掛けてきたのは──

「事件の渦中にいた俺やアカツキ荘の皆が、不当に扱われるのを防ぐ為。その盾になる勢力として麗しの花園が立候補したけど、花園が表立つのは難しいからファタル商会と結ばせることにした。でも、そこに上下関係は無くていいから共同提携という形にする……そんなところですか?」
「……驚いた。よく気づけたわね?」
「まあ、他には引き抜き対策とか下に見られるかもしれないアカツキ荘自体の価値を上げるとか。なんとなくそんな感じだろうなぁ、とは」
「ねえフレン、言いたいこと全部言われちゃったんだけど?」
「クロトくんに熟考させる時間を許したからよ。貴女が悪い」
「あらあら……」

 気安いやり取りを交わす二人を眺めながら、コップに注がれた牛乳を飲み干す。
 さて、俺個人の問題でなくアカツキ荘全体を巻き込むのなら、エリック達の意思確認が必要になってくるな。

「反応を見るに、皆は俺が寝てる間に提携の話を聞いたんだよね? どう思う?」
「どうも何も、花園と商会の支援してもらえるなら受けるべきだ。ギルドを介さずアカツキ荘へ依頼を持ってきてくれれば、仲介料なしで報酬が貰えるし」
「今後はファタル商会だけでなく、後援を申し出てくる方が現れるかもしれません。そういった方々との交流を円滑におこなう為にも、今回の一件はとても良い経験になるかと」
「金が稼げるならもっとウマいもん喰えるかもしれないんだろう? なら、やってやろうじゃないか!」
「ユキも頑張る! お肉食べたい!」
「数名ほど清々しいくらい欲にまみれてるんですけど大丈夫ですか?」
「本当に腹黒いことを考えてる連中に比べたら可愛らしいものじゃない? 坊や達が背負ってる借金を考えれば当然とも言えるし」

 借金に関しては今まで一言も情報を漏らした覚えが無いのですが。
 もしやそこまで把握した上で話を持ち掛けてきたのか? 相変わらず手回しが早いな。
 しかし仲間も好意的に受け止めていて、この場で先生や学園長が何も言わずに静観しているとくれば……疑わなくてもいいでしょう!

「──わかりました。アカツキ荘はファタル商会、ならびに麗しの花園と共同提携を結びます! ぶっちゃけ売り出せるか不安な代物ばかりが増えてくから不安だったし!」
「聞いたわね、フレン? 後は貴女が承認してくれればいいのよ」
「くっ、勝ち誇ったような顔して……はあ、まあいいか。別に反対してた訳じゃないからね……書類だして、サイン書くから」
「すげぇな、下手すりゃ何日も掛かる手続き全部すっ飛ばして最高責任者に承諾貰ってやがるぜ」
「シュメルさんは初めからそのつもりでウチに来ていた……?」

 眼前で執り行われている手続きを眺め、契約の締結が完了したことで。
 晴れてアカツキ荘は麗しの花園と協力関係になった。得意げに書面を掲げるシュメルさんへ拍手が送られる。
 これで地下工房に眠っているあれやこれやの処分が容易くなるというもの……今から楽しみだ。

「じゃあ今日はこんな所で、と言いたかったのだけれど……ちょっと相談したい事があるの」
「そういえば他にも悩みがあるような口ぶりでしたね」
「ええ。ほら、坊や達が暴れ回った再開発区画があるじゃない? あそこについて、どう使うか案を固めて起きたくてね」

 言動の割に思惑があるのか、シュメルさんは怪しく笑みを浮かべた。
 どうやら提携を結んで早速、仕事が舞い降りてきたらしい。幸先いいねぇ。










「坊や。商会の方に伝えたいから知っておきたいのだけど、最近何を作ったか聞いてもいい? 何でもいいわよ」
「えっと、アロマキャンドル、ポプリに香水、酔い覚まし……」
「うんうん」
「アカツキ荘の女性陣に頼まれた、髪や頭皮が傷つかない染色剤、脱色剤とヘアオイル。塗布した肌がもちぷるになる化粧水。嫌な臭いもしつこい汚れもスルッと落ちて、衣類や部屋の掃除にも使える消臭漂白剤」
「うん……?」
「化粧関係じゃないけど、水かお湯さえあれば迷宮で簡単に美味しく食べられる携帯食料。水に濡れても水の中でも火が消えない着火燃料。簡素な住居を構築する特製爆薬。食材や植物の持つ毒性を分解して旨味に変える変異解毒薬。それから──」
「待て待て待てっ! 後半は俺らですら聞いたことねぇモンが出てきたんだが!?」
「え、ダメだった?」
「ダメという訳ではありませんが……他の冒険者から見れば喉から手が出るほど欲しがる物ばかりですよ」
「どれも迷宮攻略時に役立つモノですね……長期依頼では特に」
「というか、気軽に冒険者どころか世界の常識を壊すような代物を生成するんじゃあないわよ。取扱いに気を付けなさい。マジで攫われるわよ?」
「そんな大事になるの? あったら便利だと思ったのに。それに、後は資金と素材不足で作れてない“大きなふくろ”しかないし……」
「非常に興味をそそられるけど、安易に触れていい話題ではなかったわね……」
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