自称平凡少年の異世界学園生活

木島綾太

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【五ノ章】納涼祭

第一〇三話 輝き続ける愚者であれ

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『兄ちゃんがユキを助ける為にやった事、ユキの父ちゃんを殺したってのも……ショックだった。確かに罪だ、罰を受けるべきだと思う』

 ──声が、聞こえた。
 夜空よりも暗い世界に響く、子どもの声が。

『けれど、そうしなくちゃいけなかった、選ばなきゃいけなかった。やりたくないけど覚悟を決めて、手を汚すしかなかった』

 全身を包む浮遊感。
 それが精神世界特有の感覚であると気づいた時、新しい声がした。

『クロトはこの程度でユキを責めるような器の小さい男じゃあないよ。悪いのはお前らを攫ったクソ野郎の方だ、気に病む必要は無い。やっちまったもんはしょうがないが……自分を責めるのはやめな。クロトも、そんなこたぁ望んでないだろうよ』

 名を呼ばれ、ノイズ混じりの思考が鮮明になった。
 透き通るような風が肌を撫で、暗い世界に光が落ちる。
 そして。

『──ごめんね』

 酷く柔らかく、いつくしむようなユキの声に息を呑む。力の入らない、冷え切った身体に熱が戻った。
 目を開き、咄嗟に伸ばした手は見えない何かを掴もうとして空を切る。その手は煙のように揺らぎ、定まっていなかった。

『適合者!?』
『……信じられん。あの状態から、意識が戻ったのか』

 見覚えのある幾何学模様の空間。血のように赤く明滅する世界。
 仰向けで倒れていた俺に呼び掛ける、レオの方へ視線を向けた。

「……俺は今、どうなってる?」
『瀕死の状態だったが汝の仲間が治療を施した為、最低限の活動は可能だ。だが、度重なる戦闘と心理的ダメージによる精神の損傷が激しい』
『君も見ただろう、自分の身体を。今でこそ人の形を成しているが、レオがこちら側に引き込んだ直後は原型を保てていなかった』

 ゆらゆらと溶けるように不安定な指先を見つめる。拳を握ろうとしたが、どうにも力が入らない。
 異世界に来たばかりの頃、イレーネに助けられた時と状況が酷似している。どうやら俺は死の寸前で踏みとどまっているらしい。
 こうなった原因は……間違いなく、ルーザーの指摘だろうな。

「…………分かってた、はずなのに」

 《デミウル》の崩脚に巻き込まれた無関係な人達のことを、忘れていた訳ではない。でも、他にユキを取り戻す手段を考えられなかった。
 犠牲者を一人も出さないなんて不可能だし、誰も彼も救えるなんて思っていない。そんな事が出来るほど、俺の両手は広くなかった。
 積み重ねてきた身勝手の罪。その代償に俺だけでなく、アカツキ荘の皆を、ニルヴァーナを巻き込んでしまった。
 大人になれない半端者が抱いた都合の良い理想が、街を、人を、心を傷つけたんだ。その事実は、決してくつがえらない。

「無責任にも、程があるよな」

 ──だけど、俺以外に誰がやるんだ? 悲しみも苦しみも痛みも、時が経つほど手遅れになる。失って、奪われて、涙を流す人達がいる。
 役目とか、義務とか、使命感はない。だけど気づいてしまった以上、見て見ぬフリなんてできなかった。罪を背負い、つぐない方を探すしかない。
 たとえそれが、秘密を隠す不義理な真似になったとしても、強がりを盾にして生きていくんだ。

「……でも、

 そんな選択をしてきたから、だろうか。明確に自分の意思で人の命を奪った時から、殺すという選択のハードルが低くなった。
 魔物とは違い、対話によって理解を得る事で、和解の余地がある相手に対する意識が変わったんだ。
 以前ならそこまで至るような思考回路をしていなかったのに、一度の経験が身体の底に置いた芯を蝕んでいた。

 怖かった。こんなにも命を軽く見てしまった自分の心変わりが。
 怖かった。偉そうに綺麗事を垂れ流していながら、心のどこかで芽を見せる殺意が。
 怖かった。冷酷な変化の一端に、誰よりも俺自身が恐れていたんだ。

「こんな俺が居る事も、どれだけ死力を尽くしても。知らない、分からない、理解されない事が……どうしようもなく怖い」

 先の見えない道を、灯りを持たずに進んでいるようなものだ。
 不明瞭な未来を進む脚にはかせが着けられている。ずるずると引き摺って、跡を残しながら……あるかも分からない答えを目指していく。
 子ども達の指標になるような、多くの人に頼られるような、未来を任せられるような。

「立派な人間じゃあないんだ、俺は」
『……適合者』
「レオは前に言ってたよな? 俺を通して心を学びたい、って。……これが俺の本質だよ。みっともなくて、情けなくて、怖がりで、無責任で……最低なヤツなんだ」

 自嘲するように、同意を求める問い掛け。
 どうしてそんな事を聞いてしまったのか。
 極めて個人的で、自分本位な驕りの解答なんて、返って来る訳が無いのに。

『我は、そうは思わん』

 だから、驚いた。
 いつもと違って、上擦うわずっていて、早口で。
 だけど真剣に、レオは応えた。

 ◆◇◆◇◆

「──なんで」
『汝の危惧する弱みや痛みは、人が人として生きる上で必ず直面する問題であり、向き合っているからこそ抱くものだ。身勝手で傲慢な言い分だけをのたまうルーザーとは違う』

 いつもと違う、弾むような声音で。
 息つく暇もなく、レオは語り出した。

『己の妄言に惑わされるな、適合者。正義でも悪でもなく己がやるべきだと、信念にもとづいたまことの行動を、汝が否定してはならない』

 それは彼が見て、聞いて、感じて、学んだ心の答え。

『託されてきた願いに悩み、悔やみ、恐れながら……それでも選び続けた道を疑ってはならんのだ。ここに至る軌跡こそが適合者たる証明であり、何ものにも揺らぐことのない大いなる意志だ』

 決して、万人に適応されるようなものではなく。

『汝は世を照らす太陽でもなければ、夜を包む月の燐光でもない。凡百の人間に数えられる存在だとしても、しかして誰もが仰ぎ見て思いを馳せる、輝き続ける星だ』

 ただ一人の、クロトの心を知ったレオだからこそ届く言葉。

『己が招いた因果に抗い、降りかかる理不尽に傷つき、崩れ落ちようとも立ち向かう。守り、助け、救う……その姿は他者を惹きつけ、未来を見つめ直させ、歩みを進める道導となろう』

 彼は見ていた。
 クロトの教えを受けたキオの成長を。
 彼は見ていた。
 クロトと共に過ごした仲間達が戦う場面を。
 彼は見ていた。
 クロトに救われたユキが己の意志で歩み出した瞬間を。
 彼は魅せられた。
 紡いできた数奇な縁が、新たな未来を手繰たぐり寄せた光景に。

『故に……我が適合者、よ。我はここに宣言しよう』

 レオは横たわるクロトの前に浮かび、魔剣の柄を差し出すように対面する。

『いかなる事象や現象にさいなまれたとしても、必ずや我は汝のかたわらに立ち──共に困難を切り開く剣となることを誓う、と』

 いつか見上げた夜空の星へ手を伸ばしたように。
 クロトならば必ず、差し出した手を取ると信じて。

 ◆◇◆◇◆

「──そうか」

 今にも消えそうな手を見下ろし、次いで目の前のレオに向ける。
 俺がやってきた事は確かに罪で、もしかしたら無意味だったのかもしれない。余計なお節介だったのかもしれない。
 だとしても、助けたかった。相手が困ってるなら尚更だ。

 相手の全てが分かる訳じゃない。
 いつもそばにいられる訳じゃない。
 大切に思えば思うほど傷ついて、傷つけられて、裏切られた、と。打ち明けられず秘密にしていた自覚があるからこそ、酷く痛く感じる。

 でも。
 だけど。
 それでも。
 誰かの笑顔を守りたくて、誰かの願いを受け継いで、誰かの為に立ち上がれるなら。

「俺は、俺らしくいるだけでよかったんだね」

 胸に湧いたこの気持ちは、決して間違いじゃない。
 自分勝手の偽善と言われても、この気持ちだけは裏切りたくない。
 何かを変えるって事は、何かを失うって事だから。
 踏み出さないと変えられないものもあるのだから。

 俺のこれまでを形成してくれた人達の覚悟を、過去を、忘れる訳にはいかない。
 これからの未来を望み、歩み続ける意志を投げ捨てる訳にはいかない。
 それが罪だというのなら、好きなだけ背負ってやる。償い方を探して生きていくよ。
 そこに痛みがあるのなら、歯を食い縛って耐えてやる。誰かが抱える痛みも連れていくよ。
 悔やんで、悩んで、苦しんでも進み続けるんだ。

 綺麗事だと笑え。
 無様で情けないと嗤え。
 それがどうしたと言い返せ。
 己が招いた因果ならば、断ち切れるのは俺だけだ。
 俺が信じる希望の為に。
 俺が望んだ未来の為に。
 ふざけた道理、不条理な理不尽を打ち破る為に。
 何より、人の機微にうといレオにすらこんな事を言われて──生きるのを諦めてたまるかッ!!

「ッ!」

 燃えるような熱が全身を襲う。ブレていた身体の輪郭が収まり、身体に力が戻った。
 衝動のままに魔剣の柄を掴んだ瞬間、
 足下を中心に、地平の先まで続く幾何学きかがく模様の空間がボロボロと崩れていき、新たな姿をさらけだす。

 地面には今までのおこないの全てを映す鏡のような水面が。
 天井には太陽も月も無い、昼でも夜でもない、けるような黄昏れの空が。
 そして──どこまでも、どこまでも透き通るような広い世界で。
 遥か遠い彼方の星々が、笑いかけるように燦然と輝いた。

『これは……!?』
『何も驚くことはないぞ、ゴート。我らは人の内面を間借りしていただけに過ぎない。元より、

 レオの世界とも、ゴートの世界とも違う。どこか温かみのある清々しい心象風景。
 今なら分かる。己の弱さを受け入れず向き合っていなかったから、誤魔化していたから、この世界が見えなかったんだ。

「レオ」
『どうした?』
「ありがとう。お前のおかげで決心がついたよ」

 結局、俺は半端者であることに変わりはない。
 だったら、半端者なりの矜持きょうじでやらせてもらおう。

「俺だけの力じゃ、きっと未来は掴めない。だから……」
『皆まで言うな、クロト。共に困難を切り開く……そう言っただろう?』
「──ああ。行こう!」

 ◆◇◆◇◆

 精神が現実に引き戻される感覚。
 視界が切り替わり、薄闇が滲む夏空が映った。
 浮ついていた身体は重力を取り戻し、投げ出された左手に握る魔剣の重みが、身体に残る激痛が生を実感させる。

『クロト、調子はどうだ?』
『……見た目は治っていても、中身がダメだ。回復しようにも魔力がほとんど無い』

 語りかけてくるレオに言い返し、耳朶を叩く音の方を見る。
 乾いた硬質な音。どうやらキオ達が氷の壁を破壊しようと躍起になっているようで、こちらに気づいていない。

『というかユキがいないし、俺が寝ている間に何があった?』
『ルーザーが目覚めさせた迷宮主、ドレッドノートの影響で区画全体が巨大な迷宮と化した。ソレの対処にアカツキ荘の面々とルシア、後になってユキが参戦しているが状況はかんばしくないようだ』
『ベヒーモス種の最上位じゃん。アイツほんとにろくでもないな』
『おまけにドレッドノートは魔剣を体内に所持しているな。恐らくけしかけようとしたルーザーを捕食した際に呑み込んだのだろう。凄まじい濃度の魔力を保持しているぞ』
『マジでろくでもないな! ってか捕食!? まさか死んだのか?』
『確証は無い。だが、あの程度の男がドレッドノートを前に無事で済むとは思えん。それに汝とキオ、エリックが相当痛めつけていたからな』

 淡々としつつも怒りの感情が込められている。好き勝手に言われたのをかなり根に持っているようだ。
 さて、情報不足で色々と気になる点はあるが、今は置いといて。
 状況はそれなりに把握できたし、このまま寝転がっていても事態は好転しない。

 特にドレッドノート。ただでさえ強敵だというのに、さらに魔剣を得たとなれば危険性は何倍にも膨れ上がる。
 討伐するに当たって人手はいくらあっても足りないくらいだ。だが、声も出せないほど疲弊しているこの身体では、戦闘に参加したところで足手まといになる。
 だけど。

『アレをやるぞ、レオ』
『承知した』

 手段はある。
 俺たちだからこそ成立する、文字通りの切り札を。
 切るべき時は、今だ。
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