自称平凡少年の異世界学園生活

木島綾太

文字の大きさ
上 下
80 / 249
【四ノ章】借金生活、再び

第五十九話 実技編《迷宮キャンプ飯》

しおりを挟む
 魔物を片っ端から討伐していたので、特に苦も無く拠点へと帰還した俺達は。
 採集物と素材の分別を行うエリックとセリス。
 手に入れた食材で調理をする俺とカグヤの二班で行動を始めた。

『毛皮は別の袋に畳んで入れてたからいいとして、他の小物は……これはコボルトの爪か?』
『コンフュバットの牙だな。そういう系統のは見た目が似通ってるから、鑑定スキルが無いと偶に間違えるんだよな』
『どうにかスキルを習得しないと大変そうだねぇ……毒の判別も出来るだろうし』
『サベージバイトの素材以外は爆薬にして処分するって言ってたから、ごちゃごちゃまとめておけばいいだろ』

 何やら大雑把な会話が聞こえるが、大丈夫だろうか。
 屋根なしの炊事場に食材を並べる途中で、テントの中で動く二つの影を眺める。
 あくまで爆薬の威力を上げる為に、牙や爪を追加するだけで限度はあるのだが。余ったら粉末にして毒草と合わせて、目眩めくらましや行動阻害の粉塵に作り変えるなど。
 使い道はいくらでもあるけど設備の問題も合わせて作成に時間が掛かる。消費した分の爆薬を補充するのが限界だろう。
 素材には申し訳ないが、使い切れなかったら地面に埋めるか。

「っと、向こうのことを考えてる場合じゃないや。こっちも仕事しないと」

 平らな岩のテーブルに置いた迷宮産の野菜、魔物の肉、持ち込んできた調味料を並べる。
 罠肉や爆弾肉にして使っていたのに、戦闘と採取の連続で食材は非常に潤沢だ。四人分でも明日の昼食まで持たせられる程には。
 ただ生物である肉は保存できないので、どうにか別の形に加工したいところだ。
 桶に水を汲んできたカグヤが、食材の山を見て唸る。

「ふむ……さすがに量が多いですね」
「だねぇ。普段なら嬉しい限りだけど、こういう状況だと優先順位を決めないといけない……でも一番の目玉食材は決まってるから」

 テーブルのど真ん中に置かれた巨大な肉。
 白身魚の切り身と言われても信じてしまいそうなほど白く、どこか輝いて見えるそれは、ユニーク魔物モンスターサベージバイトの肉だ。鱗も皮も無く、手間を加える必要が無いのはありがたい。
 しかし……蛇の肉を調理した経験なんて、一般凡人の俺にはない。どういう料理が一番かなんて分からないのだ。
 日本に居た頃に読んだ本で知ったが、自衛隊の訓練では用意された蛇を調理することがあるそうだ。詳しい調理法は載っていなかったが、あっさりとした鶏肉のような味がするらしい。
 から揚げや鍋物が合うのかもしれないな……まあ、大抵の物って毒が無ければ焼くか煮れば食えるし。
 腕を組んで悩みつつ、調味料の方に視線を向けて──ピンときた。

「そういえば醤油があったね、砂糖も。みりんは無いけど錬金術に使う酒で代用できる……網も串もあるし、程よく薄く切って焼けば……」
「なるほど、合点がいきました。蒲焼かばやきですね?」
「うん。鮮度の良い食材ならその方がうまい。適度にボリュームがあるから二人も満足すると思うよ」

 ウナギなどで知られる蒲焼きだが、蛇でも十分イケるはずだ。
 日輪の国アマテラスの料理ならお任せあれ、と胸を張って意気込んだカグヤに蒲焼きや煮込み、串焼きの用意をお願いして。
 俺はメインディッシュの方に取り掛かる。いつだったか、テレビでやっていた調理法を試したかったのだ。

 石積みのかまに火を起こし、その上に薄く切り込みを入れたソーントマトを串刺しにして掛ける。
 時々回しながら、全体にしっかり火が通るように。そうすれば非常に強い酸味が薄れて甘味が勝る。
 その間に叫びたくなるほど涙が出るクライオニオン、風味を良くするメロウハーブをみじん切りに。
 そして熱々のソーントマトの皮を剥いてグズグズの果肉を刻み、様々な肉もまとめてミンチ状にしたらフライパンに投入。塩、胡椒、砂糖で味を調えながら水気を飛ばす。
 焦げつかないように調子を見ながら木のボウルに小麦粉、塩に砂糖に油と……ぬるま湯だっけ、冷や水だっけ……まあいいや。
 とにかく混ぜて緩く粘り気のある生地を作り、同じボウルを重ねて火元の近くに置いておく。
 そろそろいいかな。適度に手を加えていたフライパンの中には、食欲のそそるミートソースが出来上がっていた。
 うーん、このままでもウマそう……別皿に移して少し冷ましとこう。

 フライパンを洗っていたら醤油の香ばしい匂いと、肉汁の焼ける音が辺りに充満していることに気づいた。
 ふとカグヤの担当してる場を見ると、凄まじい手際で調理を進めている。次々と出来上がる品を皿に盛りつけては次の工程へ、淀みなく滑らかに移行していた。
 料理が得意なのは分かっていたが、実際に見るのは初めてだ……それにしても慣れた人の動きだな。

「すごいな、まるで料理人みたいだよ」
「そうですか? 物心ついた頃からお手伝いさんの中に混じって教えを受けていたので、比較対象が大きくて……自分ではあまり実感が湧かないのですが」
「ニルヴァーナを案内してくれた時に、料理をするきっかけを話してくれたよね」

 不格好で、味も微妙で。でも一生懸命作った初めての料理を“美味しい”って言ってくれた人がいて、それが嬉しかったからって。

「そのきっかけをくれた人は嬉しいだろうなぁ。カグヤがこんなに立派な腕前を持つようになったんだから」
「…………そう想ってくれていたら、よいのですが」

 ピタリと手を止めて、カグヤは物憂げに微笑む。……やっべ、触れちゃいけない部分だったかもしれない。
 この世界に来てから付き合いが長い面子には、聞いたら気分が悪くなりそうな話題以外の過去を程々に打ち明けている。
 エリックについてはこの間の遠征で知ったが、カグヤに関しては聞こうとも思わなかった。女の子の複雑な心に踏み込むのが怖くて。
 しかし、だから知っておかなければいけないという事にはならない。執拗に聞き込むようなマネをしたら空気が悪くなる。
 俺は配慮の出来る男。向こうから話してくれる、その機会を待つのだ。
 ……シルフィ先生の時は仕方なかったとはいえ、攻め込み過ぎたからね。うん、反省してる。ほんとに。

「クロトさんはどうなんですか?」

 緩やかに作業を再開して、取り繕った顔色で問い掛けてきた。んもー、そんな顔してたら気になっちゃうでしょ! でも聞かないよ!
 キラーパスにも程があるがなんとか答えなくては。

「うーん……アルバイトで教えられたりとか色々あるけど、一番は自分で好きな物とか気になった物を作りたかったから、かな」

 放置していた木のボウルから熱を持ち、少しふっくらとした生地を回収。
 まな板の上で二つに切り分けて、粉をまぶしつつボウルの底を活用し、ある程度の厚みを持たせて広げる。

「もちろんカグヤのようなきっかけもある。けれどそれ以上に、作って楽しい物をみんなと分かち合いたいんだ。穏やかに笑って食卓を囲む方が好きだし」

 広げた生地の片側にミートソース、恐らく学園長がおつまみとして隠していたミノホルスのチーズを載せて。反対側の生地を被せて、端を餃子の皮のように閉じる。
 これを二つ作りフライパンに敷き詰めて、上に鉄板で蓋をして石窯に掛けて。
 鉄板に焚き火の火種を万遍なく乗せたら放置。

「あとはそうだなぁ……二度と病院送りになるような劇薬料理を作らない為にも、どうにか覚えるしかなかったんだよ」
「んっ、え? げ、劇薬料理?」
「うん。興味本位で変なことを試しちゃあダメなんだ」

 聞き慣れない単語に振り返るカグヤへ幼少期の経験を明かす。
 “美味しい物を掛け合わせていけば究極の料理になるのでは? やってみるか”などという、好奇心から生まれてしまったバカの極みな発想から。
 チョコ、マシュマロ、から揚げ、お好み焼き……とにかく当時の子ども舌で考えられる美味しい総菜をスーパーでかき集め、鍋にぶち込み、錬成してしまった魔の創作料理。
 通称“残飯”。
 既に作成途中から異臭を発していた。完成後も変わらず、見た目もエグかった。しかし作成者としての責務を果たす為に完食せねばならない。

 意を決して一口目を含み──視界が弾けた。
 ドロドロとか、ブヨブヨとか、カリカリとか。形容詞しがたい不快感の集合体を。
 甘く、辛く、しょっぱい、酸っぱい。味の七変化に涙を流しながら喉奥に流し込む。
 冷や汗や鼻水も垂らし、水を飲み干すことで。朦朧とした意識を繋ぎ留めつつ食べ続けて、食べきった所で記憶が途切れた。
 目が覚めたら掛かりつけの病院の一室にいた。気絶していた俺を両親が運んでくれたそうだ。事情を説明したら両親に、診てくれた医者にも呆れられた。ですよね。
 以来、食材や料理への冒涜的行為は断固としてやらないと心に決めて。嫌いな物にマズい料理が追加されたのだ。

「他にも理由はあるけど一番の根幹はそれかな、今でも夢に出てくるし。悪夢として」
「えっと、なんと言えばよいのか……」
「いいんだ。当時の俺がバカ過ぎたのが全ての原因で、自業自得でしかないんだから。アレを思えば随分と上達したよ」

 カグヤは先程までの憂いを帯びた様子から一変して、憐れみを滲ませた表情を向けてくる。
 ふふふっ、笑い話なのに本気で心配されてる気がするぜ。だが、おかげで陰鬱な雰囲気も紛れたようだから良しとしよう。
 長話をしてる間に料理もそろそろ完成に近づいてきていた。
 鍋掴みを装着し、鉄板を下にフライパンをひっくり返して中を確認。香ばしく漂うきつね色のこんがり具合、パーフェクトだ。火の通りを見る為に串を刺して……問題なし。

「とにかくさ、きっかけから積み重なった過程が今に繋がってるんだ。努力して、頑張って……そして結果は人の心を惹き付けて、また次の人へと紡がれていく。口で言わなくても、そうしたいって思えるようになる」

 鉄板の上から大きめの木皿に移し替えて、包丁でちょうど真ん中から二つに分ける。
 熱々でとろりと糸を引くチーズ、湯気と共に舞い込んでくるソースと焼けた生地の香り。全てが空腹を訴える胃袋を、ことさら強く刺激する。
 ちょっとオシャレに盛り付ければ──迷宮産の食材を豊富に使った、特製ミートパイの完成だ!
 うひょおおおおお! ぜぇったいウマいぞこれはッ!

「普段からそこまで難しく考えてる訳じゃないけどね。大事なのはその時、。大切な家族、友人、なんなら自分自身でもいい。胸を張って頑張ってる姿が一番、誰の目にも輝いてみえるんだ」

 こちらを見たまま、ぼうっと突っ立っていた彼女の横を通って。
 食事用のテーブルにミートパイ、蒲焼き、スープ、その他のおかずを次々と並べていく。はっと身体を揺らし、カグヤが慌てて人数分の食器を用意する。

「……私は」
「ん?」

 受け取ろうとして伸ばした手を見下ろし、顔を上げて。

「私はまだ分かりません。あの時に抱いた気持ちを、心を誤魔化そうとしているだけな気がして……」

 揺らいだ黒い瞳の奥に、俺ではない誰かを映しながら。
 それでも振り払うように食器を手渡して。

「でも、少しだけ。貴方のように正直になってみようと思います。難しく考えず、ありのままに」
「そっか…………うん?」

 晴れやかな笑顔で二人を呼んできます、とテントへ向かうカグヤを見送りつつ、首を傾げる。
 そんな真剣に受け取られるとは思ってなかったなぁ。
 ただおもしろおかしく過ごす為の心構えを一部、伝えただけなのになぁ。
 ま、まあいい。なんだかんだと夕飯は出来たんだ。今夜はパーリナイだぜっ!
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~

むらくも航
ファンタジー
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。 配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。 誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。 そんなホシは、ぼそっと一言。 「うちのペット達の方が手応えあるかな」 それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。 ☆10/25からは、毎日18時に更新予定!

処理中です...