自称平凡少年の異世界学園生活

木島綾太

文字の大きさ
上 下
47 / 249
【三ノ章】闇を奪う者

第四十話 孤児院にて《前編》

しおりを挟む
 ──グリモワールは企業の工場やビルを構える上層、市民と貴族の高級住宅を地下である下層に設けた二重構造の国家だった。
 広い地下空間は古代文明の発掘と調査、リフレライトと呼ばれる特殊な鉱石の採掘で掘られた巨大な穴であり、その上に分厚いプレートを張る事で土地を確保し、グリモワールの民は仮初めの大地を手に入れたのだ。
 しかし技術力の向上と人口増加、小規模でありながら管理し切れないほど出現したダンジョンなどを理由に徐々に下層の廃棄が始まり、未だに埋め立てられず唯一残されたのがこの《ディスカード》である。
 下層区画の中でも最小の面積であった事と、《ディスカード》の上層に陣取る企業が廃棄物処理場として利用している為に埋め立てが行われないそうだ。
 だが、一部の住民──獣人や妖精族といった異種族は上層への移住が叶わず、この街に残され窮屈かつ貧しい生活を送っている。








「着いたぜ。ここが俺の家──世話になった孤児院だ」

 崩れた街の、とある一画。
 錆び付き、外れかけた鉄格子の扉。
 荒れた中庭、煤けた外壁と亀裂の入ったステンドグラス。
 薄汚れた羽衣を靡かせ、両手を広げ、柔らかな微笑みを浮かべる女神像。
 かつて漂わせていたであろう、厳かで清廉な趣きの残滓を残した教会を見上げる。

「ここが……教会を孤児院として利用しているのか」
「別に珍しくもないぜ? “迷える隣人に手を差し伸べましょう”ってのはセラス教が掲げている教義の一つだからな」
「なるほど」

 日本では孤児院を兼ねて利用している所は見かけなかったが、確か中世ヨーロッパの時代は養育院という施設があって、そこに子どもを預けて勉強とか教えてたんだっけ。
 中学の歴史でその辺りの事情について教えてもらった記憶がある。案外覚えてるものだ。
 ちなみにセラス教というのはイレーネを主神として崇め、信仰する宗教であり国教である。
 あれが主神? あのおっちょこちょいが? マジで?
 などと内心疑っていたが、イレーネの姿を想像して彫られた像を見ると確信に変わった。
 姿は似ていないが、雰囲気が全く同じなのだ。
 本物はちんちくりんで彫像のように大人な女性の体型などしていないというのに。
 彫刻家の腕が凄いのか、それともイレーネが加護のようなものでも付与しているのか、その真偽は分からない。




 ──私は、の味方だから。




 そういえば列車で寝落ちした時、意味深な発言をされてから一度も会いに行っていない。
 何が悪かったか見当も付かないが、イレーネは確かに怒っていた。
 普段から弄っていたせいで遂に堪忍袋の緒が切れてしまったのかもしれない。今度あの世界に行った時は誠意を込めたトリプルアクセル土下座を披露しよう。

「さっ、中に入ろうぜ」

 エリックの言葉で思考の海から引きずり出された。
 中庭を進み、金具の付いた木製の扉を開く。引き攣った音が鼓膜を震わせる。
 静かな光が差し込む中、教壇の前で女神像に祈る誰かの後ろ姿があった。
 暗色の修道服に身を包み、膝を折り、頭を垂れ、両手を合わせている女性だ。
 ベールから漏れ出た水色の長髪が光を反射させて、煌めきを辺りに散りばめている。
 ……視界に映るその様は、まるで絵画の一部を張り付けたような感覚さえ抱かせた。
 呆然と見ていると女性は俺達に気づいたのか、ゆっくりと立ち上がる。

「随分と大所帯じゃない。こんな潰れかけたオンボロ教会に何の用だい? 悪いけど、ここには乞食なんぞに渡す金も無ければ飯もありゃしないよ……」

 本当に修道女シスター? なんだか教義をゴミ箱にぶち込んだような発言をしてるんですけど。
 頭の中で浮かんでいたシスター像が勝気な姉御へと変換されていく中、女性はこちらに振り向き。

「ん? そのふてぶてしい顔……ああ、エリックじゃないか。それに見覚えの無い顔もたくさんいるねぇ」
「あのさ、初対面の相手にしょっぱなから喧嘩売るのはやめろよ、
「「「えっ!?」」」

 俺と先生、カグヤの声が重なる。
 女性の隣に立ち、エリックが苦笑しながら。

「姉貴、アイツらは俺のダチと担任の教師なんだ。危険は無いから警戒しないでくれ」
「へぇ? まさかお前が友達を連れてくるなんてねぇ……まっ、そういうことならいいか」

 睨みつけていた目を緩めて、女性は。

「アタシはセリス・フロウ。この孤児院の院長をやってる。もてなしも何も出来ないが、ゆっくりしていくといいさ」

 微笑みを浮かべて、そう名乗った。






「──クロト、カグヤ、ミィナさんにタロスか。いやぁ、悪いね? 企業の馬鹿共がやってきたかと思って思わず喧嘩腰になっちまったよ」
「俺は白衣っぽい服着てますし……勘違いさせてしまってすみません、セリスさん」
「最近企業の奴らが何か企んでるらしくてね、《ディスカード》全体の空気がピリピリしてんのさ。子ども達がいる以上、アタシもずっと気を張ってなきゃいけなくてね……それと、さんは付けなくていいよ。かしこまって喋られるのは苦手なんだ」

 セリスは申し訳なさそうに頬を掻きながら、水が注がれたコップをそれぞれの前に差し出した。
 食事場なのだろう。奥には台所と水場があり、手前の広い空間にはテーブルと椅子が均等に並べられている。
 落ちついて話そうか。そう提案したセリスからこの部屋に案内され、自己紹介を済ませた頃には緊張は無くなっていた。
 穏やかな空気が流れる中、セリスは弛緩した笑みを浮かべて隣に座るエリックの肩をバシバシと叩く。

「しっかし、お前が友達を連れてくるなんてねぇ! 今までは色々理由付けて渋ってたから、まさか友達がいないのか、ボッチなのか!? って本気で心配してたんだけど、よかったよかった!」
「いてぇよ、姉貴。ってか前から言ってるだろ? 《ディスカード》なんて掃き溜めを学園の奴らに見せたくなかったんだっての。ただでさえ孤児院出身で肩身が狭いってのに、わざわざ空気悪くする必要なんかねぇよ」
「ウチのクラス、そんなの気にするような奴いたっけ?」
「……まあ、クロトはいつもこんな感じだから遠慮しなくてもいいか、って気持ちが少しはあった」
「あっはっはっは! この場所を見てそんな能天気な顔が出来んなら十分さ!」

 なんだろう。そこはかとなく馬鹿にされてるような気がする。

「それにしても驚いたよ、エリックに姉がいるとは。カグヤも知らなかったんだよね?」
「はい、初耳でした」
「私は提出物でご家族がいる事は知っていましたが……」
「まあ、似てないのは当たり前さ。血が繋がってないからね」

 何気ない一言が反響する。話題を切り出した手前、気まずくなって口をつぐむ。
 和やかな空気を返して。急に暗くなりそうな雰囲気を醸し出さないで。
 有り得なくもないとは思っていたけど、いざ明言されると言葉が詰まるよ。
 ひとまず会話は女性陣に任せて、テーブルに身を乗り出しエリックの腕をつつく。

「なあ、エリック。孤児院って言ってる割に子どもの気配を全然感じないんだけど、どこに居るんだ?」
「あー、あいつらなら狩りに出掛けてるんじゃねぇか?」
「狩り? ……魔物をか?」
「おう」

 何ともないように言っているが、危なくないか?
 学園の初等部でも魔物の討伐には上級生か教師の同伴が必要だというのに。

「お前が思ってる以上にここの奴らはしたたかだぜ? 企業が廃棄した可変兵装の部品で自作した武器と防具を着けてるからな。あいつらもそれなりの物を作ってるし、滅多に壊れる事も起きねぇしな」
「野生の《簡易武具作成》持ち量産……」
「教会から少し歩けば居住区画もあって、そこで畑を耕してるから野菜にも困らねぇ。規模は小さいが《ディスカード》の住人分は余裕で賄えるしな」
「野生の《ファーマー》、《作物成長促進》持ち多数……」

 思ったより魔境だった。なんだここ。

「生活する分に困る事はほとんど……ああ、でもメル硬貨は使えねぇぞ。基本的に物々交換だからな」
「俺が抱いてた《ディスカード》のイメージがどんどん塗り替わっていくんだけど」
「つっても俺がガキの頃からずっとこんな感じだからなぁ……ニルヴァーナで生活し始めて三ヶ月くらいは慣れなかったぜ」
「やべぇな……その作った武器とか気になるんだけど、どこにあるの? ちょっと見てみたい」

 半分興味、半分心配。
 純粋に可変兵装の構造を見てみたいという興味と、武器にガタが来てないか点検……ごめんやっぱり興味の方が勝ってる。
 俺もヴァリアント・ローズみたいな物を作りたいんだ……! 参考にしたい!

「んじゃあ物置小屋に行くか。俺達じゃあ、あいつらの話題についていけそうにねぇ」
「さすがに下着関係の話が出始めるとね……」
「肩身が狭いよな……姉貴もテンションたけぇし、絡まれると面倒だ。は後で構わねぇし、さっさとズラかろうぜ」
「だね」

 頷き合い、コップの水を飲み干して──意外と美味かった──俺達はそろりそろりと裏口から抜け出した。




「そういえば相談事があるとか言ってたけど、それって俺達にも関係ある?」
「メインは姉貴と先生だぜ。もしかしたらクロト達にも手伝ってもらうかもしれねぇけど」
「ほぉん……」

 案内された物置小屋の前で。
 先ほどの発言が気になったので聞いてみたのだが、あまり多くを語ろうとしない。
 俺と先生達に二回も説明するのも面倒だろうし、後で全員で集まった時に教えてもらえればいいか。

「よし、クロトはそこで待っててくれ。二、三個適当なヤツ持ってくるから」
「了解。いやぁ、楽しみだなぁ……」
「あんまり期待すんなよ? 子どもの工作レベルなんだから」

 苦笑の声を残しながら小屋に入っていくエリックを見やり、周りを見渡す。
 やはり手入れのされていない裏庭と小さなお墓──そして、少しボロボロになっている井戸が視界に入る。
 食事場に水場はあった。しかしわざわざ水瓶から掬っていたので、先ほどの水はここから汲んできた物なのかもしれない。
 これまでの節約生活によって水の味が分かるようになってきた俺にとって、さっきの水は上位に食い込むほど美味かった。
 ちなみに一番は家にある井戸水。二番はギルドの酒場と学園食堂で出される水。
 番外扱いとして公園の池の水があるが……近所の奥様方に不審者と間違えられ、自警団に補導され、さらには腹を下してしまった事がある。
 生臭く、苦い経験だった。

「ちょっとくらいなら飲んでもいいかな……」

 ふいに零れた涙を拭い、足を踏み出した瞬間。

「──っ」

 
 一つだけではない、少なくとも十数。瓦礫の山や廃墟の陰に隠れている。
 《感応》の影響か、以前より敏感に気配を感じ取れるおかげで気付けた。
 しかし魔物の気配ではない。敵意を微塵も感じないからだ。
 ……そういえば子ども達が狩りに出掛けていると言ってたな。ちょうどお昼前だし、帰ってくるのもおかしくはない。
 それに俺の格好は一見して見れば企業の関係者。
 セリスの話を聞く限り、《ディスカード》の住人は企業をかなり警戒している。子ども達だって例外ではないだろう。
 むしろ背後から問答無用で襲われても文句は言えない。ただ、これだけ無防備なのに手を出してこない所を見ると、向こうが慎重になっている可能性がある。
 というかさっきからジロジロと見られてはいるが、明らかに好奇に傾いた視線なんだよなぁ……。
 子どもらしいといえばらしいが、何か反応した方がいいのかな。

「……うーん、どうしよ──」

 顎に手を当て、何気なく振り返り。

『ガウッ!!』
「──う?」

 眼前に迫り来る獣の牙を見て、瞬時に思考を放棄した。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~

むらくも航
ファンタジー
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。 配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。 誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。 そんなホシは、ぼそっと一言。 「うちのペット達の方が手応えあるかな」 それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。 ☆10/25からは、毎日18時に更新予定!

処理中です...