自称平凡少年の異世界学園生活

木島綾太

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【三ノ章】闇を奪う者

第三十九話 魔導国家の裏側へ

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『──半覚醒状態。それが今のクロト君という事かい?』
『推測の域を出ませんが、後の状態を見る限りは。元々、第二位階イデアへの到達には強い望み──渇望を抱き、理解し、己に縛り付ける必要があります。クロトさんはあの場で何らかの渇望を抱き、で魔法を発動させました。故に“虹の力”は一時的な現象となって現れたのだと考えられます』

『……となれば、“虹の力”を完全に習得するのは先の話になるかもしれないね?』
『ええ。何を望み、抱き、理解したのか。そしてどんな縛りを付けたのか。それが分からない限り、再び第二位階への道が開くことは無いでしょう。こればかりはクロトさんが乗り越えなくてはいけないです。私達が介入する余地はどこにもありません』

『そうか。……熱心に特訓していた分、彼にこの真実を伝えるのはいささこくな話だね。外野である僕達の意見を聞いた彼が“虹の力”を別のモノへ変貌させる可能性もある』
『──ですが。仮に、もし仮に、です。抱いた渇望を己に縛り付けるのではなく、が故の発現だとしたら、それは本来の第二位階到達とは異なるアプローチです。魔法に精通する者ならクロトさんを誘拐してでも情報を聞き出し、自らの糧にしようと企むかもしれません』

『不味いね、それは。特にグリモワールでは致命的だ。魔法研究を目的とした企業がクロト君の存在を知ったら、どんな手段を使ってでも手に入れようとするはずだよ。タロスちゃん、だったかい? 彼女は軍直属の魔導人形だったはずだけど、対策は?』
『私も考えたのですが、監視対象のプライバシーは可能な限り保護されるべきだと言って、“虹の力”の報告はしていないようです』
『……魔導人形は基本プログラムとして設定した主以外の者には仕えない。主がそう命令すればその限りではないが軍がそんな事をするとは思えないし、プログラムを変更して監視対象に手心を加える訳もない。不思議な話だけど、彼女はクロトくんを自身の裁量で監視しているのだろうね』

『とにかく監視が終わるまではなるべく私がクロトさんの近くに居るようにします。幸いにも国外遠征の依頼は達成しましたから、その間に目立つような真似をしなければ何も起こらないはずです』
『生徒である彼らを引率しているのは君だ、判断に口を挟むつもりはないよ。そもそも僕は部外者だからね。……けど、彼らは未来ある若者だ。僕や妻が言えた義理ではないけど──どうか、彼らを守ってあげてほしい』
『──はい、もちろんです』








 なんか先生が難しそうな顔してる。
 最後尾にいるせいでエリック達から遅れてるし、なんとかするか。

「先生」
「……」
「せーんーせー」
「…………」
「シルフィ」
「ひゃいっ!?」

 何やら考え事でもしていたのか、声を掛けても反応が返ってこなかったので名前で呼ぶ。

「ななななんですかクロトさんっ!?」
「どうしてそんなキョドってるのか分かりませんけど、とりあえずちゃんと前見て歩きましょうよ。車道にはみ出したり、電柱にぶつかりかけてましたよ?」

 ちなみにその都度つど、腕を引いたり場所を入れ替えてました。

「そ、それはすみませんでした。って、クロトさん! 家以外では名前で呼ばないって約束だったでしょう!?」
「だって、いくら呼んでも反応しなかったじゃないですか」

 頬を赤くして、小声で抗議してくる先生を軽くあしらう。
 同棲生活中、学園ではともかく家での呼び名も先生なのは如何なものかと疑問に思った俺は、フレンと同じように呼び捨てした事があった。
 あの時の先生の姿はとても印象に残っている。呼び捨てした途端一瞬で顔を真っ赤にして『それ、ダメです……不意打ちはダメ』って震えてたの凄い可愛かった。
 年上の女性が見せる照れってなんであんなに破壊力強いんだろうね。
 その後も名前呼びを繰り返していたらさすがに先生もキレたのか、家だけで呼ぶようにと約束された。仕方ないね。

「おーい、二人とも何やってんだ? 早く来ないと置いてくぞー」
「エリックも呼んでますし、行きましょう?」
「むぅ……とにかく、皆さんの前では呼ばないでくださいよ?」
「分かってますよ。さすがに上級魔法の連打はくらいたくないので」

 膨れっ面を浮かべる先生の手を引いて、エリック達の下へ歩いていく。








 ──俺の孤児院に遊びに来ないか?


 そう提案したエリックに、俺達は特にやる事も無いのだからと承諾した。
 ある程度支度をしてからホテルを出発し、人の波に逆らいながら鉄の街を歩く。
 エリックを先頭に俺、シルフィ先生、カグヤ、タロスの順番だ。──監視があるから仕方がないとはいえタロスはついてきてよかったのだろうか?

『何か問題でもありましたか?』

 聞いてみたけど不思議そうに首を傾げるだけだった。魔導人形は自己判断も可能だけど基本は主の命令に忠実な従者、としてのプログラムを組まれていたはずだ。 
 だから自ら無駄だと判断した事柄に関しては関心を示さないのだが、エリックの話を聞いてかなり乗り気だったように思えた。
 しかもいつの間にか軍への通信機器である首の装置を外していた。そういえば報告の時くらいしか付けてるの見たことなかったな。
 ……まあ、いいか。聞いたら答えてくれるだろうけど、別に言及するほどの事でもないし。
 カグヤと楽しそうに会話をしているタロスから視線を外し、スチームパンク味溢れる街並みを見上げる。
 魔素を纏わせる濁った煙が、ビルへと接続された鉄パイプから噴き出す。
 そして居住ビルと企業ビルを繋ぐ空中回廊をスーツや白衣を着た人々が歩いていた。
 タロスが教えてくれたのだが企業に所属している研究者の多くは下位貴族や民間人であり、逆に幹部として地位を持つ者のほとんどが上位貴族で固められているのだとか。
 色々と問題がありそうなものだが、グリモワールの法律も制度もよく分からないのでその辺りに関してはノーコメント。
 だが、そういった幹部の連中は過激な思考を持ち、企業の利益の為なら手段を選ばない。
 その為、たびたび企業間での争い潰し合いが起こるそうだ。時に大々的に、時に秘密裏に。
 この間の強盗や魔導人形の襲撃も、そういった類の揉め事に利用されていたんだよな。
 初の他国滞在二日目でそれって不運過ぎないか?

「……はあ」
「どうした、急にため息なんか吐いて。なんか嫌なことでもあったか?」
「嫌なことっていうか、ちょっと気になってさ。グリモワールにいると毎日忙しそうだと思ってた。だって空中回廊なんて物を作らないと仕事場にも行けないんでしょ?」
「ああ、そういう事か。つっても、グリモワールは他国に比べて技術力が圧倒的に高い。だからこそ、最先端技術の権利を巡って企業同士の争いが途切れる事なく続いちまう。そして“アイツらに遅れを取ってたまるか、だったらこっちはこの手を使う”と思った企業が手を組める企業との間に空中回廊を建てる。体の良い通勤手段でもあるが、大企業に対して小さな企業と企業が手を結び、相互利用の架け橋として利用されてんのが実情だぜ」
「良い所だけ吸い取ったら後はポイ捨て、とかもありえるのか。弱肉強食の食物連鎖だけじゃ終わらないってのが怖いなぁ」
「原理として理解出来る分、タチが悪いよな。……ところで聞こうかどうか迷ってたんだが──」

 エリックがちらりとこちらを見て、指を向けて。

「お前、確か制服の改造とかしてなかったよな? それどうしたんだ?」
「これ? リーク先生から貰った白衣と制服を丸めて放置してたらいつの間にかこうなってた」
「まるで意味が分からないんだが……」
「俺だって訳が分からないよ」

 頭を抱えるエリックに同意する。
 というのも、さきほど俺が言った通りなのだ。修復中であった白衣と前衛的な姿へと変貌を遂げた制服の上着を同じ場所に放置。
 時間が出来てから修繕しようと思っていたのだが、いざ取り出してみたら何故かその二つがしていたのだ。
 恐怖体験に震えながらリーク先生に連絡したところ。

『言ってなかったか? その白衣には『修復』だけでなく、『素材合成』というルーン文字も刻んである。魔物素材や精製金属インゴットを白衣で包んで放置すると勝手に合成される特殊なルーン文字だ。……なんだ、なぜそんなに怒っている? 君にとって益の有る話だと思うのだが──』

 あの時の俺はどんな表情をしていたのだろうか。あの後に会った人達のほとんどが頬を引きらせてたから、きっと虚無に近いチベットスナギツネのような表情をしていたはずだ。
 せめて一言、『修復』以外にもルーン文字を刻んでいるから、と言ってくれれば心構えも出来たのに。
 いくらかこの世界に慣れたとしても、未知との遭遇はやはり怖いのです。

「でも制服ってミスリル繊維とか諸々の素材で出来てるだろ? 前よりポケットの数は増えたし別に着こなしにくい訳でもないし、むしろ制服の時より頑丈に強化されたから文句は無いよ」
「ぱっと見るとコートっぽいな。ちょうど制服半分に白衣半分って感じか?」
「だね。ふっふっふ、これで他のクラスの奴らに“えっ、お前爆弾魔じゃなくてアルケミストなの?”って言われずに済むな」
「言われた事あんのか?」
「非常に遺憾で悲しい事に」

 そんな会話を交わしながら歩き続けると、周囲の様子が変わり始めた。
 人通りは少なくなり、綺麗に整備された街並みはひび割れ、喧騒は暗がりへと薄れていく。
 道端には何かのゴミが散乱し、据えた臭いが鼻を突いた。思わず顔をしかめてしまうが、どこからともなく向けられてくる視線を感じ、周りを睨みつける。
 どうも興味本位で観察していたらしい視線はすぐに消え去った。
 周囲の変化に女性陣から戸惑いの声が。視線に関しては向けられた瞬間からカグヤが警戒し身構えている。
 俺は過去の経験から、ここが路地裏だと確信した。エリックが先導しているのだから、変に疑うつもりはないが。

「なあ、こっちで合ってるのか?」
「合ってるぞ。ついでに言うと、俺はこの場所でリーク先生に拾われた」
「さらっと爆弾投下したなぁ……あれ? でも孤児院に居たって……」
「その辺りの話は長くなるから後で話してやるよ、っと」

 路地裏の突き当り。もはや生活感の欠片も見当たらない袋小路で。
 エリックは慣れた動きで壁の模様に偽装された布をめくり、鉄格子の柵を開く。
 半年ぶりだなー、と呑気に笑いながらその通路の奥へと進み。

「階段?」
「おう。足下に気を付けろよ? 意外と滑るぜ」

 手すりもなく、灯りもない。
 底が見えないほどの暗闇が広がる中、乾いた靴音だけが反響する。

「さすがに暗すぎますね。灯りを作りましょう」
「ありがとうございます、先生。というかこれ、どこに繋がってるんだ? 明らかに地下へ向かってるみたいだけど」
「それに微弱ですが魔物の気配を感じます。強力な魔物ではありませんが、迷宮でもないのにどうして……」

 先生が魔法で作り出した光球を頼りに階段を降りる中、カグヤが不思議そうに首を傾げる。
 ダンジョンは基本的に地下から地上へ向けて露出して出現している物が大多数だ。
 そして発見されたダンジョンはギルドが管理し、モンスターが地上へ侵入してこないように門を建造して蓋をする。
 その際、門の建造に使用した建材の影響でダンジョンと地上の間で認識が阻害される為、中と外では気配が感じ取れない。
 だというのに魔物がいると言うのであれば、この先に処理が施されていないダンジョンがあり、なおかつ魔物が徘徊出来るほどに広い空間が存在している事の裏付けになる。
 何故ギルドが、何故グリモワールがそんな環境を放置しているのかは気になるが。

「エリックってそんな魔境で幼少期を過ごしてたのか。すげぇな」
「あー、なんつーか、まあ、しょうがねぇっちゃしょうがねぇんだよ。俺の孤児院がある場所自体、問題があり過ぎるからな」
「問題? それって……」

 どれくらい下り続けたのだろうか。ようやく魔法の灯り以外の光が差し込んできた。
 おおう、目が眩む。灯りがあってもだいぶ暗闇に目が慣れてたからキツイ……待てよ、地下なのに明るい?

「──は?」

 階段を抜けた先の光景に、呆けた声が漏れた。
 俺達が足を踏み入れたのは公園──だったと思われる場所だ。
 かつて憩いの場として親しまれていたのだろうが、周囲の草木は枯れ、壊れたベンチは放置され、街灯は中心から折れて地面に倒れ込んでいる。
 煤けた看板を通り越して、荒れた道路を歩く。脇には瓦礫が積まれ、幾つもの山を形成している。
 次に気になったのはひび割れたビル群。原型を留めているのが不思議なほどに外壁やフロア、階段の一部を残して崩落し、鉄骨が剥き出しになっていた。
 そして何より一番驚いたのは、
 。灰色の雲に覆われたグリモワールの空だ。
 そして、そんな常識外れな自然を嘲笑うかの如く轟々と音を鳴らす大型ファンが、地上でも見かけた鉄管が突き刺さり、魔素の収縮を繰り返していた。
 寂れた廃墟、存命する文明が混ざり合い、奇跡的なバランスで均衡を保っている。
 驚き、戸惑い、不安。複合した感情が思考を乱す。
 そんな俺達に、エリックが一歩。前に出て、振り返り、

「──魔科の国グリモワール旧第五地下居住区画、《ディスカード》。それが、この棄てられた街の名前だ」

 日常の場面を切り取ったように、何の感慨も無く言い放った。
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