2 / 3
番外編 ハロウィンそのI
しおりを挟む
🎃
「ハッピーハロウィン、トリックオアトリート、お菓子くれなきゃ悪戯するよ灰!」
「……朝から何してるんだ清凪」
眠そうな灰色が目の前に現れる。
「今日はハロウィンだよ!ほら灰起きて。まず朝じゃなくてお昼だから!十四時だから!」
「あと五分」
灰はそう言って起きようとした私をベッドへ引き摺り込んだ。
「ちょうどいい抱き枕だ。」
「灰!」
相変わらず朝?は弱いままみたいだ。身動き取れないし……。あ、いいこと思いついた。灰はお菓子くれなかったんだし悪戯しちゃえばいいんだ。
「灰、起きないと悪戯するよ?」
「…………」
何がなんでも寝ようとする灰に私の中の悪戯心に火がついた。すると灰の無防備な首筋が目に入った。きっと暗部にいた時はこんな感じじゃなかったんだろうな。急所である首に手を伸ばす。寝たふりをしているであろう灰は何もしてこない。……信頼されてる感じがして嬉しい。でも
どこまでなら灰は許してくれるんだろうか
気になる。首に顔を近づけてそっとキスをする。すると灰の身体がビクッと跳ねた。でも何もしてこない。次は何しよう?そう思いつつ猫が悪戯するかのようにカプっと軽く噛みつく。これには流石に限界だったみたいでぐっと引っ張られた。ふと顔を覗くと真っ赤になっていておもわず笑みがこぼれた。
「灰、もう起きた?」
「……あぁ」
それは吐息のような弱々しい声だった。
「ハッピーハロウィン、トリックオアトリート、お菓子くれなきゃ悪戯するよ灰!」
「……朝から何してるんだ清凪」
眠そうな灰色が目の前に現れる。
「今日はハロウィンだよ!ほら灰起きて。まず朝じゃなくてお昼だから!十四時だから!」
「あと五分」
灰はそう言って起きようとした私をベッドへ引き摺り込んだ。
「ちょうどいい抱き枕だ。」
「灰!」
相変わらず朝?は弱いままみたいだ。身動き取れないし……。あ、いいこと思いついた。灰はお菓子くれなかったんだし悪戯しちゃえばいいんだ。
「灰、起きないと悪戯するよ?」
「…………」
何がなんでも寝ようとする灰に私の中の悪戯心に火がついた。すると灰の無防備な首筋が目に入った。きっと暗部にいた時はこんな感じじゃなかったんだろうな。急所である首に手を伸ばす。寝たふりをしているであろう灰は何もしてこない。……信頼されてる感じがして嬉しい。でも
どこまでなら灰は許してくれるんだろうか
気になる。首に顔を近づけてそっとキスをする。すると灰の身体がビクッと跳ねた。でも何もしてこない。次は何しよう?そう思いつつ猫が悪戯するかのようにカプっと軽く噛みつく。これには流石に限界だったみたいでぐっと引っ張られた。ふと顔を覗くと真っ赤になっていておもわず笑みがこぼれた。
「灰、もう起きた?」
「……あぁ」
それは吐息のような弱々しい声だった。
1
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました
鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。
素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。
とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。
「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」

だいたい全部、聖女のせい。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「どうして、こんなことに……」
異世界よりやってきた聖女と出会い、王太子は変わってしまった。
いや、王太子の側近の令息達まで、変わってしまったのだ。
すでに彼らには、婚約者である令嬢達の声も届かない。
これはとある王国に降り立った聖女との出会いで見る影もなく変わってしまった男達に苦しめられる少女達の、嘆きの物語。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

【完結】新皇帝の後宮に献上された姫は、皇帝の寵愛を望まない
ユユ
恋愛
周辺諸国19国を統べるエテルネル帝国の皇帝が崩御し、若い皇子が即位した2年前から従属国が次々と姫や公女、もしくは美女を献上している。
既に帝国の令嬢数人と従属国から18人が後宮で住んでいる。
未だ献上していなかったプロプル王国では、王女である私が仕方なく献上されることになった。
後宮の余った人気のない部屋に押し込まれ、選択を迫られた。
欲の無い王女と、女達の醜い争いに辟易した新皇帝の噛み合わない新生活が始まった。
* 作り話です
* そんなに長くしない予定です

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる