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番外編 ハロウィンそのI
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🎃
「ハッピーハロウィン、トリックオアトリート、お菓子くれなきゃ悪戯するよ灰!」
「……朝から何してるんだ清凪」
眠そうな灰色が目の前に現れる。
「今日はハロウィンだよ!ほら灰起きて。まず朝じゃなくてお昼だから!十四時だから!」
「あと五分」
灰はそう言って起きようとした私をベッドへ引き摺り込んだ。
「ちょうどいい抱き枕だ。」
「灰!」
相変わらず朝?は弱いままみたいだ。身動き取れないし……。あ、いいこと思いついた。灰はお菓子くれなかったんだし悪戯しちゃえばいいんだ。
「灰、起きないと悪戯するよ?」
「…………」
何がなんでも寝ようとする灰に私の中の悪戯心に火がついた。すると灰の無防備な首筋が目に入った。きっと暗部にいた時はこんな感じじゃなかったんだろうな。急所である首に手を伸ばす。寝たふりをしているであろう灰は何もしてこない。……信頼されてる感じがして嬉しい。でも
どこまでなら灰は許してくれるんだろうか
気になる。首に顔を近づけてそっとキスをする。すると灰の身体がビクッと跳ねた。でも何もしてこない。次は何しよう?そう思いつつ猫が悪戯するかのようにカプっと軽く噛みつく。これには流石に限界だったみたいでぐっと引っ張られた。ふと顔を覗くと真っ赤になっていておもわず笑みがこぼれた。
「灰、もう起きた?」
「……あぁ」
それは吐息のような弱々しい声だった。
「ハッピーハロウィン、トリックオアトリート、お菓子くれなきゃ悪戯するよ灰!」
「……朝から何してるんだ清凪」
眠そうな灰色が目の前に現れる。
「今日はハロウィンだよ!ほら灰起きて。まず朝じゃなくてお昼だから!十四時だから!」
「あと五分」
灰はそう言って起きようとした私をベッドへ引き摺り込んだ。
「ちょうどいい抱き枕だ。」
「灰!」
相変わらず朝?は弱いままみたいだ。身動き取れないし……。あ、いいこと思いついた。灰はお菓子くれなかったんだし悪戯しちゃえばいいんだ。
「灰、起きないと悪戯するよ?」
「…………」
何がなんでも寝ようとする灰に私の中の悪戯心に火がついた。すると灰の無防備な首筋が目に入った。きっと暗部にいた時はこんな感じじゃなかったんだろうな。急所である首に手を伸ばす。寝たふりをしているであろう灰は何もしてこない。……信頼されてる感じがして嬉しい。でも
どこまでなら灰は許してくれるんだろうか
気になる。首に顔を近づけてそっとキスをする。すると灰の身体がビクッと跳ねた。でも何もしてこない。次は何しよう?そう思いつつ猫が悪戯するかのようにカプっと軽く噛みつく。これには流石に限界だったみたいでぐっと引っ張られた。ふと顔を覗くと真っ赤になっていておもわず笑みがこぼれた。
「灰、もう起きた?」
「……あぁ」
それは吐息のような弱々しい声だった。
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